神たちに送られ異世界に   作:こっとん1999

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80話 newPC

前回のあらすじ
筋・肉・痛
神とエンカウント
ヒロイン(候補)攫われる


トラブルに魅入られた龍介 2

 あの手紙はとある侯爵から、と言うよりその侯爵の息子からだな。実はこの侯爵、先日魔物になったトンチンカンの1人、カンジダリウ侯爵の息子っぽい。何でだ?父親があんなことになった逆恨みか?もしそうなら傍迷惑だな。俺関係ないじゃん……それに一般人を巻き込むなんて。起こってしまったことは仕方がないか……こうなったら行動あるのみ。すぐにシャドウスライム、ハイドゴーレムを偵察隊として明日向かう予定の家に潜入させた。もし、シリカを見つけたなら2体をもしもの時のために近くに置いておくつもりだ。勿論、いつ誰が見ているか分からないので確実に人がいないルーム内で作戦会議をした。というか、約95%の犯罪を未然に防ぐ事ができている騎士団はどうした!また残りの5%を引いたのか!そうなんだろう!?

 

「今から行って取り返してきたら?」

「まだシリカがそこに居るのか分からないじゃないですか。偵察が戻るのを待っていた方がいいですよね?」

 

ステル達2人も作戦を考えてくれている。あれをしたらどうだろうか、こうしたら良いんじゃないか、こうすればより酷い苦痛を与えながら地獄に落とせるとか……ちょっと待て。

 

「どうした?」

「話がすごく物騒な方向に向かって行ってないか?」

「「???」」

 

 ダメだこの二人物騒だ。

 

「だって、ねぇ?龍介を害しようとするなんて許せるはず無いじゃん?」

「そうですよ、龍介さんのお知り合いも巻き込んで悪事を働いているんです。ただじゃ置きませんよ」

 

 嬉しいんだけど、嬉しいんだけども……

 

「気持ちは嬉しいんだが、もっとこう穏便に、な?そりゃあ、ちょっとした事故で四肢欠損やらになるけど殺しはだめだ。あとの処理は国に裁いてもらうんだから」

「それもなかなかエグいと思うんだけどね……」

 

 殺すのは向こうから襲ってきた悪党とかだけだ。正当防衛ってやつだ。それ以外は基本殺しは無しな感じで。

 

「とりあえず、俺は陛下に報告しに行くから」

「「いってらっしゃ~い」」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 城に入るのに顔パスってホント便利。とにかく今日は緊急なので急いで会ってもらえるよう手配してもらった。

 

「リュウスケ、また何かあった?」

「またって何ですか陛下。まるでいつもトラブルを引き連れているみたいな言い方じゃないですか」

「違ったかな?」

 

 いいえ、まったくおっしゃる通り、トラブルです。

 

「実はこれを見てほしくて今日は伺いました」

「ん?これは……脅迫状?」

「そんな感じですね。今日ギルドの友人と食事に行く約束をしていたんですが時間になっても来ず、代わりにこれが」

「なるほど、白昼堂々と誘拐か……すぐに犯人を特定させよう」

「あ、犯人なら既に」

「ふっ、早いな。それで?犯人は?」

 

 こうして犯人絶望のカウントダウンは動き始めた。

 

 

 




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