神たちに送られ異世界に   作:こっとん1999

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47話……やっと討伐に出発!

前回のあらすじ的な
進化の秘法のついて
ヒューマ帝国の過去の悲劇
お風呂♪お風呂♪


龍介VSオークキング 4

『あるじ~!おきて~!お~き~て~!』

『主……おはよう……』

「あぁ……おはよう……」

 

 ふぁーー……あと2時間で集合時間か、あー、スライム達はかわいいんじゃー。

日課のスライムパラダイスの後、飯食って、またスー達と戯れて、気がつけば集合まで30分……もうちょっとだけ戯れさせて………

ぷにぷにぷにぷに……ポヨンポヨンポヨンポヨンポヨン………

 

『んふふ~くすぐったいよ~』

『くすぐったい………』

『主は容赦ないな~』

 

ナイトが呆れた口調で食器を片付けている。

 

「いや~ほんとスーとライムのスベスベプルプルの手触り、人をダメにするよ……それがわからないとは……」

『主、僕も一応スライムなんだけど………ど、どうかな?』

「どうかなって……鎧着てるじゃん」

『あ、そうか…………』

 

 あれ、すごく落ち込んでる?

 

「でもな、最近鎧に艶が出てきてるよな。カッコいいぞ〜。おまえは、自慢の従魔だ」

『ぴかぴか、カッコいい〜』

『ナイトは……カッコいい』

『み、皆……あ、あり…がと……』

 

お、照れてるな〜?かわいいやっちゃな〜

 

『主様!わ、私は!私はどうですか?』

「レムか?レムの深い黒色がかっこいいし、何より綺麗だな」

『綺麗……くふっ、くふふふふ…主様に綺麗って………くふふふふ』

 

……うん……レムの意外な一面が見えた気がする…………はっ……あと10分だ、やべぇ!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「はぁ…はぁ…」

「ギリギリっすねぇ、死神くん。はいこれ、今回の討伐隊に支給される物資っす」

 

なにしてんだと言わんばかりの顔で、カルネが食料と簡易テントを渡してくる。

 

「あぁ、ありがとう……ちょっと……スライム達と……遊びすぎた」

「朝からお楽しみっすね」

「ま、そんな感じだ」

「否定しないっすか………上級者っすね…………やっぱりあの噂は本当だったようっす」

 

 最後の方、よく聞き取れなかったがなんか勘違いしてないか?まぁ、一日中撫で回してても飽きないけどな!

 

「カルネ?もう行く時間だ。速く準備を……ん?君は……」

 

 そう言ってカルネの後ろから顔を出したのは、腰に稲妻型の剣を黄色髪の男。どこかリックと同じような優しい雰囲気が感じられる。と言うかリックに似てる?けど何か違うような……

 

「あ、エッジさん。死神の二つ名で有名なリュウスケくんと話してたっすよ」

「あぁ、よく噂で聞いてるよ。俺はエッジ。エッジ・エルネストだ。カルネと同じAランク冒険者だ」

「リュウスケだ、リュウでいい。少し聞きたいんだが……リックって知ってるか?」

「リックなら俺の弟と同じ名前だね。もしかして、知り合いか?」

 

 十中八九そうだろうな……

 

「多分な。俺の知ってるリックは港町から来てたはずだが、どうだ?」

「確かに俺達の故郷は港町エフニアだね。そうかぁ。冒険者になったのか……冒険者みたいな危険な仕事はしないって言ってたんだけどなぁ……」

「ゼータとサザンと一緒にこの国に来てるぞ?」

「はえ~、昨日この国に帰ってきたばっかりだったから知らなかったよ。どこに泊まってるとか知ってる?」

「たしか……鶴翼亭だったかな」

「なんだ、僕達と同じ宿じゃないか。ありがとう、今度会いに行ってみるよ」

「エッジ、どうしたの?速く行きましょうよ」

「ああ、ちょっとまってくれ。弟がこの国に出てきてるみたいなんだ……あぁ、紹介しとこう。彼女は俺の自慢の嫁、パラネラだ。パラネラ、この子がリュウだよ。死神リュウスケ」

「パラネラよ、よろしくね。噂をよく聞いてるわよ、なんでも……スライムが愛人ですって?」

「その噂を流したやつについて、詳しく。ちょっと首を……話し合いをしなきゃいけなくなった」

 

 とんでもない噂が流れてた………彼女は、エッジと同い年、おそらく30代くらいで、腰まで伸びた深紅の髪、同じく深紅のローブに、赤いオーブのはまった杖を持っている。まさに絶世の美女と言ってもいいほどの女性だ。

 

「ともかく、よろしく」

「綺麗だろ?うちの自慢の嫁だぞ。な?な?美しいだろ?もっと褒め称えてくれたまえ!」

 

 何この人熱意が違う………

 

「また始まったっすね……エッジさんの嫁自慢」

「いや~本当にパラネラは可愛くてな~?こう、後ろから脅かしたりするとな~『ヒャッ』とかいってさ~、本っっっっっっっっ当にかわいいよ!な?そうおもうだろ?」

「あ、あぁ。確かに綺麗だ。うん」

「エッジさん?そう言うのは、本当にやめてって前々から言ってるよね?大人として恥ずかしくないの?そんなに燃やされたいの?その髪の毛すっぱり燃やしましょうか?」

「すいませんでした……もうしませんので、さん付けと髪の毛は勘弁してください………」

 

 燃やされるの自体は良いんだ……あと、DO☆GE☆ZA……綺麗だな…………

 

「あはははは!これっすよこれ!これがないとエルネスト夫婦って気がしないっすよねぇ」

「いつもこんな感じなのか?」

「そうっすね。これが自分たちの先輩、エッジさんとパラネラ姉さんっす。いい人たちっすよねぇ」

「そうだな」

「そうだろう、そうだろう。もっと尊敬してくれたまえ君たち。特にうちの嫁を……」

「エッジ~~?」

「ひぇっ」

 

 あ、まだ頭下げてる。これが平常運転だとパラネラも大変そうだなぁ……でも、楽しそうにしてるし、本当に仲が良いのがにじみ出てるな。こっちも負けてられないな。スライムLOVE。撫でまくろう。

 

「死神くん、別に……張り合わなくてもいいっすよ?」

 

何故ばれたし……

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 なんか視線を感じる……気配察知には特に変な……変な?……変だな……後ろにうっすら気配が……

 

「ヒヒヒッ……お前が最近調子に乗ってるって新人か……」

「っ!?」

 

びっくりした~、なんだこの薄気味悪い人物は……ボロ布をまとい、顔には包帯、痩せすぎな体。腰に短剣を数本、まさに暗殺者な風貌をしている。

 

「ほう……まさか気づかれるとはな……ヒヒヒッ……」

「お前は誰だ……」

「なに、気にするな……少し気になっただけだ……」

 

 そう言うとガリ男は離れていった………なんだったんだ?

 

「やっぱりあの人は好きになれねぇっす……」

 

カルネが嫌悪感丸出しで近づいてくる。

 

「結局……誰だったんだ?」

「あの人はローグさんっす。アサシン系の職業で不気味な人っすよ……最近、良くない仕事にも手を出してるみたいっす」

「ほ~、よくない仕事……ね」

 

暗殺を生業にしてそうだったもんな。まあ、人を見かけや噂で判断するのはどうかと思うが、気を付けとこう。

 

「それでは皆さん!そろそろ出発します!くれぐれも気をつけて下さい!」

 

クリスを先頭に15名の少数精鋭がオークキング討伐に乗り出す。

進化の秘法、その進化の道を歪める力の恐ろしさを目の当たりにするのは、まだ先の事であった……

 

 

 

 




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