神たちに送られ異世界に   作:こっとん1999

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106話 (言えない……忘れてたなんて言えない……

前回のあらすじ
毎度おなじみ
ムダンラ有名果実
魔王とずっ友


龍介、ダンジョンから帰宅 2

「良し、こうしよう。実1つにつき宝物庫の物を1つだ」

「全部はさすがに無理なので5つにしましょう」

「「「それがいい」」」

  

 この部屋にいる全員でいろいろ話し合っていた結果、そうすることに落ち着いたらしい。王様と騎士達が円になってひそひそするのはシュールだったな。

5つか。実は、話し合いの間ムダンラを選別して良いものを選んである。悪戯心を含め、すべてスイカサイズ。ついでのついでに、あらかじめ作っておいたムダンラの木箱にムダンラの木屑を敷き詰めて丁寧に1つずつ入れて並べている。高級メロンの如く。

 

「リュウスケ………これは?」

「ちょっとした遊び心で用意しました」

「なかなか神聖な雰囲気が出てますね。材料はいったい何を使ったの?」

「ムダンラの木です」

「「「………………」」」

 

 予想通り以上の反応!あ、しまった……どう説明しよう。家に無尽蔵に生えてるから忘れてたけど、幻の実の木となるとそれこそ天然記念物並の代物………よし。

 

「すいません。やっぱり今の無しで」

「「「いやいやいやいやいや、まてまてまてまてまて」」」

 

 ですよね~~……つい、ついね、調子に乗りました。とりあえず説明か。

 

「「「…………………」」」

 

あぁ、ダメだ。気絶じゃないが、意識が見当たらない。さっきの全力の返答はなに?本能?まぁ、意識が見当たらないならそれはそれで好都合、今のうちにしまおう。なにも見ていない、いいね?

 

「「「ハッ!」」」

「なんだ、夢を見ていたのか……ムダンラの木で作られた木箱の夢を」

「え、ええ。きっとそうですよ。ムダンラの木なんて、まさか」

「ははは、すまんなリュウ。俺達は疲れてるみたいだ」

 

木箱をしまってからしばらくして、意識を取り戻したそばから口々に呟き始めた。そうかぁ、疲れてるのか。さっき栄養豊富なムダンラの実を食べたのになー。ナンデダロウナー。さて、そろそろ交換しにいきましょう?

 

「所で、リュウスケ。説明を頼めるか?」

「ぜひ、お願いします」

「ちょっと、リュウとは常識について話し合う必要がある」

 

ナンノコトカナ。それより、3人とも目が笑って無いんですけど………その、入り口を他の兵士で固めないでほしいんですけど……それに、リブロが持っている広辞苑の様な凶器はなんですか?いつの間に用意したんですか?あの、もしもし?自分、なにか悪いことをしましたか?ムダンラの木は文字通り腐るほどあるんですよ?ルームには朽ち木もありますからね。だから、ね?

 

 

結局、色々説明して納得はしてもらったが、かるく2時間は常識について説教された………解せぬ。

そんな、説教の意味も含む勉強のなか、入り口を固める兵士の生暖かい目は絶対に忘れない。顔は覚えたからな!また度肝抜いてやるから覚悟しとけ!

 

 




高評価、ブクマ、ご意見、ご感想お待ちしてます。活動報告でモンスターの案なども募集しています。スキルでも良いですよ?(/ω・\)チラッ

相も変わらず更新ペースは不定期になります

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