前回のあらすじ
地下24階
キラーマシンフルボッコ
魔力、大事
地下28階
「………」
「おわっ」
探索をしていたらバルザック3匹と角でばったり………このままぶつかっていたら……いや、そんなことは無いな。おふざけが過ぎた。ほら、今にも3本の自慢のこん棒が振り下ろされ……「てぇぇぇ!?」
あ、あぶねぇ……物質系の中でもなかなかに生物らしい見た目、しかしその心は物質のごとく冷血か。
「「……ィ………ㇻ」」
バルザック2匹が何かを唱えたと次の瞬間中規模の爆発、イオラか。すごく聞き取りづらかった。あいにく、爆炎耐性はそこそこにつけているんでね。このくらいなら、炊飯中の炊飯器の蒸気キャップに手を置いたくらいだ……前言撤回、思ったより熱かった。ホイミ。
爆発の中、残りのバルザックの殴打2撃目。もちろんそう簡単に当たってやる理由はないので、大鎌でこん棒は細切れに。
身の丈ほどあったこん棒がヒノキの棒に早変わり。それを見たバルザックはしばらく考え……
「…グゥ……ㇰ………ㇲ……」
バルザックが祈りを込めるような仕草をし、細くなったこん棒を十字に切ると、光り輝く十字の斬撃が飛んできた。グランドクロスか。ちなみに、こんなに聖聖している見た目のグランドクロス、実はバギ系である。とりあえずメラを数発ぶつけて相殺。どうやら修行が足りなかったようだな。チェックメイトだ。
素早く近づき、両腕両足を取れない程度まで斬った。どう頑張っても立ち上がれないだろう。心なしか諦めているように見える。
「テイム」
< バルザックのテイムに成功しました >
急いで回復、とりあえず簡単に家のルールを説明し、ルームで休んでもらう。今回は意外とうまくいったな。物質系は心が硬いのかなかなかテイムを受け入れてくれなかった。力でねじ伏せるのが悪手なのかな?でも斬りつけられつつ愛情持って接するのはちょっと難しい……結局、殴って従えるのが一番か……反乱とか起きないよね?しっかりした食料と適度なストレス解消もといバトロワすれば大丈夫なはず。
さて、残りの2匹は引き連れていたスライム達が抑えているが、やや劣勢か?少数を3グループほどで回していたが、経験が少なかったか?押しつ押されつ、ヒーラーをつけてるからやっていけているって感じか。まだまだ、強くならなきゃいけないな。
「相手の武器ばかり見ないで、全体を見るんだ。次にどんな動きをするか、ある程度予想しておくとなお良い。自分の武器は手に持っているものだけじゃない、体のどんな部位も武器になりえるんだ、まんべんなく使うんだ」
目つぶし、いやがらせ、急所突きなんでも使う。これが大事。卑怯汚いは敗者のたわごと。命は1つなのだから、大事にしないとね。スライムたちはアドバイス通り、武器を使いつつ体を伸ばして死角からの追撃など、多種多様な攻撃手段を使うことができてきた。連携も上がった気がする。良きかな良きかな。
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