ラウラ・ボーデヴィッヒが転入して来て早数日の時が流れ、私の親友 兼 ルームメイトが待ちに待った日がやって来た
「気分は どうですか?」
間も無く予定時刻となる為、彼女の専用機の最終チェックをしながら尋ねる
「・・・大丈夫、思ったより落ち着いてる」
そうしっかりと落ち着いた声で彼女は答える
「そうですか、なら良かった」
これで彼女が姉に勝つか負けるか、それは分からない
でも、腹を割って、思いの丈をぶつけ合えば、きっと分かり合える。そう願っている
「簪さん、今一度言います。貴女が生徒会長に勝とうと負けようと私はドチラでも構いません、自分の思いの丈をブツけて来て下さい」
「・・・うん、ありがとうイチカ」
簪は強く頷き、膝立ちだった専用機を完全に立たせカタパルトへ乗る
「システムオールグリーン、ご武運を簪さん」
「行ってきます、イチカ」
ハッチが、ゆっくり開きランプが点灯してGOのサインが表示されると同時に専用機を纏った簪がカタパルトでアリーナへ出撃して行く
「やれやれ・・・盛大な姉妹喧嘩の行方を見守りたいのですが?」
肩を竦めて背後に居る人物へ言う
「悪いが質問に答えて貰おう、素直に話せば直ぐに終わる」
ナイフ片手に物騒な事を言うラウラ・ボーデヴィッヒに少し呆れつつ
「では手短に、なんです?」
今更ナイフで死ぬ様なヤワな身体をしていないが、痛いのは痛いので素直に尋ねる
「まず、何故貴様は そんなにも教官に似ている?教官の肉親は、認めたくないが あの弟だけだろう?」
「偶々ですよ、言うじゃないですか。世界には同じ顔が3人居るって」
実際は私が元織斑一夏だからソックリなだけなんだけどね?
「嘘をつくな、部下に調べさせた貴様の記録は数年前からしか存在しない。その上で貴様の記録の大半は機密扱いになっている、貴様は本当にIS委員会の人間なのか?」
私の記録が機密扱いなのはドクターが治療の名目で非合法な技術を惜しげも無く使用して私を治してくれたからだ
別名、改造手術とも言える
と、言う訳で彼女が納得しそうな説明をどうしよう?
此処で素直に過去をバラすのめ馬鹿らしいし
「貴女が知って、どうします?貴女が知らないなら知る必要が無いからでは?貴女は軍人なのでしょう?私もIS委員会所属で軍人の様なモノです。つまり貴女の任務に必要では無いから貴女は知らされていないのでしょう」
あれ?自分で言っといてアレだけど、何が言いたいんだ私
訳わからんぞ、これ
「・・・・・一理あるかもしれん」
そう言いラウラ・ボーデヴィッヒはナイフをしまい私に背を向けてスタスタと帰って行った
「・・・なんだったんでしょう」
何か一気に疲れてしまった気がする
さて改めて盛大な姉妹喧嘩を見守る事にしよう、そうしよう
書き方的に分割します、ごめんなさい
次回は簪サイドを予定していますが、ぶっちゃけ自身は有りません
変でも許して下さい、お願いします