ウーノside
ゴリラの様なISを解体して早数時間が経った
私はIS委員会開発部から派遣されている技術屋、マリエル・アテンザさんと共にIS学園の地下にある施設を借り、ゴリラに搭載されていたコアとバラバラの本体の解析を行っている
「このゴリラ、やっぱり奴等の技術で作られますね。其方は如何ですか?マリーさん」
「んー・・・この数値や結果を見る限り、劣化コピー品 レプリカ・コアだね。つまりは・・・」
マリーさんは掛けていたメガネを外し拭きながら言い
「ドローンの新型、ですね」
「そう、なるね」
私が彼女の言葉の続きを言うと、肯定し頷く
「早く奴等を潰さないとダメですね」
「だね、支部は結構な数潰してる筈なんだけど」
私達は溜息を吐きゴリラを眺める
形式で言えば、3番目の型になるのでドローン3型になるだろう
そして3番目と言う事は、前の型がある と言う事
そう、1型 及び 2型が存在する
奴等は劣化コピーでは有るがISコアのコピー品を作る事に成功し、劣化コピーであるが故に能力の底上げをする為にドローンを開発した
奴等のレプリカ・コアは現行の量産機の性能より大きく劣り
キルレートは打鉄1機に対し6〜8機が必要とされている
だが、それは有人機の場合だ
なら無人機にすれば良い、なんて簡単な話でもない
ならば如何するか、奴等は考えてた
搭乗者の事を省みず、性能の底上げだけを追求しようと
そして、搭乗者をソレに耐えられる形にしてしまおうと
そして出来上がったのがドローンだ
概要は簡単だ、フルスキンの性能だけを追求した機体を作り、搭乗者として必要最低限の要素のみを残し調整された者を搭載する。それだけ
では、搭乗者として必要最低限とは何か
身体を動かしているのは突き詰めてしまえば電気信号、その電気信号を制御し統括しているのは脳髄だ
故に脳髄だけ有ればドローンには事足りてしまう
無論、脳髄を生かす為の生命維持機構が必要になるが、もとより使い捨てるつもりなんだろう、本当に必要最低限にしか搭載されていなかった
「すみませんマリーさん、簪の方に派遣されて来たのに」
「ううん、気にしないで?」
ドローン3型から目を離しマリーさんの方を向いて言うと、マリーさんは軽く手を振り そう言ってくれる
「そうですか?では私は纏めた報告を織斑先生に持って行きますね?」
私は報告書が記載された携帯端末を手に持ちマリーさんに言う
「こっちは私が片付けておくから安心して?」
「すみません、ありがとうございます」
私はマリーさんに、頭を下げ部屋の外に出る
そして軽く手を組み、私が解体した彼女と陽動に使われた娘達の良き旅路を祈った
忙しくてねむいっす
そんな訳で犯人はヤツらです←