アレから1週間が経ち、とうとうクラス対抗戦の日がやって来た
彼も漸くイノベイターとしての能力に慣れ始めたので、前の決定戦以上に戦えると良いなぁ と思っている
GN粒子が散布されていない状態で、何処まで能力を発揮出来るのか凄く興味が有る
と言う訳で
「では第1回戦から因縁の対決になりますね、取り敢えず彼女について得られた情報を伝えます」
戦いは始まる前から始まっている
情報戦は大切
「まず彼女の専用機の名前は甲龍、試作第3世代型ISです。近接戦闘型で青龍刀と衝撃砲を装備しています」
ピッピッと投影されたキーボードを操作し、彼に甲龍のスペックをスライドに表示する
「衝撃砲ってなんだ?」
「衝撃砲は空間に圧力を掛けて砲身を形成し、そこに生じた衝撃を砲弾として撃ち出す特殊武装です。特性は文字通り不可視の砲弾を放つ事、射角が上下左右に制限無く取れる事です」
「見えない上に、何処からでも撃てるのか・・・厄介だな」
彼は思案顔で言い考え始める
「彼女の性格上、衝撃砲で牽制し近接戦闘で仕留めに来る筈です。なので試合の序盤は距離を取り射撃で牽制して下さい」
「分かった」
さて、鈴は どんな手を打ってくるかな?
鈴の性格的に情報戦はしないだろうけど
「そろそろ時間ですね、頑張って来て下さい。同じ様なタイプとの戦闘は勝っても負けても貴方の糧となるでしょう」
「あぁ、ありがとうウーノ」
彼は白式を展開しカタパルトへ乗る
「御武運を」
「おう、行ってくる」
そう言って彼は格好良く出撃して行った
「あとは彼のデータ収集に専念しましょう、貴重なデータですからね」
投影されたキーボードを操作しデータの採取を始める
「さぁ凰鈴音、貴女の素質を見せて下さい。貴女が変革者たるのかを」
私はクスリと笑みキーボードの操作を続ける
「もし貴女に変革者たる素質を見た時は貴女を心より迎え入れましょう、貴女には期待していますよ鈴」
まぁこの言葉は鈴にも彼にも聞こえていないから完全に独り言なんだけどね、うん
思わず独り言を言ってしまうぐらい楽しみと言い訳をしてみる
「・・・何も起こらないと良いのですが」
なんと無く嫌な予感がする、大変面倒な事が起こる気がする
戦術機部隊によりIS学園の周囲の監視は徹底されているので、襲撃とかしてくる阿保は居ないだろうけど・・・
いや、その手の阿保はごまんと居るしなぁ
一応 私も出撃出来る様に準備をしておこう
そう思い、端末を操作してコンテナを量子解凍し中身を展開して、お仕事用の私の愛機の起動を始める
「杞憂に終われば良いのですが・・・」
仕事したくないで御座る、仕事したくないで御座る
無理矢理感が否めないorz
嗚呼 神よ、私に文才を下さい。お願いいたします