武装少女リリカル イチカによるIS   作:銭湯妖精 島風

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手こずっているようだな・・・手を貸そう

 

 

 

ピットに戻りザフィーラを収納してから畳んで置いた服を再び着てAピットへ向かう事にした

 

直ぐ隣なので然程時間は掛からずに到着し、中に入るとフィッティング中の織斑 一夏と、それを見守っている箒の視線が私に突き刺さる

 

「・・・私の顔に何か付いていますか?」

 

「い、いや何も付いてないぞ?」

 

少しシドロモドロと答える彼の表情を見て察したので、とりあえず箒の隣へ移動すると

 

「一先ず、おめでとうウーノ」

 

「ありがとうございます、箒さん」

 

色々と手回しをしてあげた結果、私は箒と仲良くなる事が出来たので今では名前呼びをしている

 

「やっぱウーノは強いんだな?」

 

フィッティングを続ける彼が私へそう言うので

 

「護衛を務める上で最低限必要な事ですよ、襲撃者が生身の人間とは限りませんから」

 

「なるほど、な」

 

そんな感じで説明すると、2人は納得した様子で頷く

 

とりあえず私は用意していた鞄からエネルギー補給用のレーション(飲むゼリー)を取り出し飲む

 

アレだけ動けば、お腹が空くのは仕方ない、うん仕方ない

 

 

それからレーションを3つ程飲み切ると

 

「ウーノって、よく食うよな?見ていて逆に清々しいくらいに」

 

そう彼が言ってきたので

 

「食べないと身体が持ちませんし、我が家では普通の事です」

 

ゴミを片付けつつ答え

 

「それより織斑さん、フィッティングの方は如何です?」

 

「ん?あぁ・・・漸く30%を超えた位だけど?」

 

私の質問に素直に答えてくれた彼の言葉を聞き考える

 

「30%・・・ですか、多分間に合いませんね。試合中にファーストシフトをすると思いますから覚悟をしておいて下さい」

 

先の試合が終わって、もうじき10分が経つ

 

セシリア・オルコットのダメージも、そろそろ抜けて試合が出来る程度には回復するだろうし、何よりアリーナの使用時間も制限があるから次の試合が始まってもおかしくない

 

「おう、分かった」

 

「では武装を教えて下さい、少しでも策を考えていきましょう」

 

「分かった」

 

正直 彼が私に武装を教えるメリットは微々たる物だが、彼は頷くと操作して武装一覧を開く

 

「えぇっと・・・近接ブレード、だけ?え?近接ブレードだけ!?」

 

「・・・そんな馬鹿な」

 

流石に近接ブレード1本とは信じたくない事だが、彼が私を騙せる程の演技が出来るとは思えないし、彼の言葉は事実なのは直感で分かったので軽く頭が痛くなったが、気を取り直し

 

「仕方有りません、私が所有している火器を1つ貸します。ただインストールしている暇は無いのでアンロックだけして、手に持って試合に出て下さい」

 

「お、おう」

 

彼の戸惑った声を聞きつつ、これを用意したアホウを呪いながら彼へ貸す火器を選定する

 

 

まったく・・・世界は どこまでも平等では無い、忌々しい程に

 

 






次は一夏vsセシリアの予定です

お楽しみに★


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