そんな訳で箒と和解?をして友好を深めた後、廊下に放置していた織斑一夏を中に招き
「という訳で、織斑さんのルームメイトは篠ノ之さんです。彼女ならハニトラ疑惑も存在しませんし、幼馴染なので変に気負う必要も有りませんね。尚隠しカメラ及び盗聴器並びに危険物は存在しませんので安心して下さい」
「分かった、さんきゅーなウーノ」
とりあえず説明をすると彼が、そう言ってくる
「いえ、仕事ですから。篠ノ之さん、御武運を」
「あ、あぁ」
箒の曖昧な返答を聞きながら部屋を出て自分の部屋の鍵取り出しナンバーを確認して廊下を進み数分掛からずに部屋に辿り着く
「・・・此処ですね」
鍵を開け中に入り一応確認をする
「一先ず危険物はありませんね・・・にしても」
既に荷解きがされ、棚へ整理整頓されているモノへ目を向ける
「ヒーロー系のアニメと特撮ですか、スバルみたいな娘でしょうか」
まぁ私も元は男の子なので、ヒーロー系アニメや特撮は嫌いでは無いし、寧ろロマン的な事は好きだ
パイルバンカーとドリルはロマンだと思う
因みにスバルは従妹で、空色とヒーローが好きな女子小学生だ
髪が短めなので、よく男の子に間違われるが女の子だ
そんな訳で私も荷解きを開始する
とはいえ、元々荷物は必要最低限しか持ってきていないので直ぐに終わり、仕事用の支給されたノートパソコンを起動し今日の報告を作成する
イギリスのコロネは一旦保留にして置いて、日本政府の独断専行を中心に毒を混ぜて坦々と文字を連ねて行く
30分文字を連ね続けて、それなりの量になった報告書を暗号化してIS委員会へ送信する
タイを緩め第1ボタンを外し椅子に背を預け少し脱力する
「今日の業務終了・・・流石に疲れましたね・・・」
やはり軍事教練を受けてはいても慣れない事をすると疲れる
まぁ愚痴を言っても仕方ないので少し気を緩める事にしよう
そんな感じでダルダルとしていると、扉が開き水色の髪をした儚い系の美少女が入ってきた
「初めまして、私はイチカ・スカリエッティと申します。織斑千冬に似ているのは単なる偶然ですので気にしないで下さい」
私を見て固まっている美少女に自己紹介をすると、気を取り戻したのか美少女が口を開く
「・・・更識簪です、よろしくお願いします」
更識、確かロシア代表をしている現IS学園生徒会長の名字だった筈
まぁいいか
「よろしくお願いします、更識さん」
「名字で呼ばないで、あまり好きじゃないの」
おや?彼女の琴線に触れてしまった様だ
「分かりました、簪さんと呼ばせて頂きます。なので、私の事も名前で呼んで頂ければ幸いです」
こうして私と彼女、更識 簪は出会った
世界は平等では無い、彼女も何かを抱えていそうだ
彼女に幸の多からん事を
仕事が繁忙期で少しシンドイです
眠いってばよ