無能転生 ~提督に、『無能』がなったようです~ 作:たんぺい
なので今回だけは、向こうの鎮守府の作風に合わせて一人称視点で書かせて頂きます、御了承ください
そして、超絶キャラ崩壊ちうい
向こうのお話のファンの方、ごめんなさい
~金城大将(ブルネイ鎮守府・提督)の内心視点~
なーんで、こうなった。
俺は、今、ずっとこんな感じの感想で頭がいっぱいになりながら…パラレルワールドのパラオの鎮守府の厨房に立っている。
今、パラオの鎮守府の庭木にヨーヨーの様に吊られてる異世界の赤城のおかげで、完全にノリと勢いでこんなことになってしまったが、良く考えたら、俺はこれからどうしたら良いんだろうか?と言う疑問が抜けやしない。
向こうさんの艦娘達や…自称だかなんだかはわからないが、『戦国武将』とやら達と、ついでに若い女の子の憲兵さんも、緊張からか固まっている。
つまり、『注文が向こうからやってこない』のだ。
料理屋の主人としては、地味ながら実に困ることで…
「貴方は料理屋の主人じゃなくて、提督でしょう…フフフ…」
…早霜、脳内を読んで地の文に割り込むなし。
しかし、いい加減お通夜状態でほっとくのは、俺の主義に反する。
『Bar Admiral』は、料理も酒も、アットホームに楽しくがモットーだ。
勿論、ドンチャン騒ぎだけでない、しんみり呑むことや静かに呑むことも否定してしまうものじゃないし、それならそれで俺は合わせるが…この空気は違うだろう。
ならば、俺から声をかけるべきだ。そう考えて、パラオの鎮守府の人達に声をかけることにした。
「あー…緊張するな緊張するな、俺ァ和洋中についでにスイーツも何でもありな料理人で、酒だって大体いけるぜ。リラックスして、好きな食べたいもの言ってくれ。今回は俺の大・サーヴィスだ、俺がおごってやるよ!」
そう言って、声をかけてみたら…最初に手をあげたのは、銀髪の片目隠れな女の子である。
…あの、たゆんたゆんに揺れてる制服の影は、浜風だな。
アイツ、ウチでも駆逐艦離れしたボリュームの維持の為か食事量も凄かったハズだ。向こうさんの浜風も、おんなじ感じ…
「じゃあですね、さっきから緑髪の…夕張さんでしたか。彼女のタンクトップ姿を見てるとわりと辛抱たまらんので、脇をprprする感じで『食べさせて』ください」
…って、おいぃぃぃぃい!!?ちょっと待てぇ!
おかしい、コイツおかしいぞ!本当にコイツ『浜風』かァ!?
てか『食べ物』って、性的な意味でってことじゃない!
「ん~…ただで、この夕張のメロン(意味深)をバリバリ(意味深)させる訳にはいかないな~一舐め15万、かな?」
何で夕張もノるんだよ!嫌がれよ!何でちょっとドヤ顔なんだよ!
つーか、高いわ!あれか、どうせDVDボックスでも買いすぎて金欠何だろこの馬鹿メロン!
「く…ほのぼの○イクで1500億円は借金して、即自己破産しないと…!」
で、そっちの浜風は何もかも重い上にゲス過ぎるだろ!
「お前、十話以上かけての久々の台詞がそれで良いのかセクハラ巨乳!他所様の提督さんが見てる前でむき出し過ぎにゃしぃぃぃ!!」
「ソモサンッ!!」
向こうの睦月の右ストレートが浜風にシュウウウ!!
「そんで、あんたもあんたで、ウチのクズのセクハラ発言にノータイムでノるにゃ!打ち合わせでもしてるのにゃし!?」
「セッパァ!!」
そして、返す左フックも夕張にシュウウウ!超、エキサイティン!
…って、わりと俺からしたら予想外過ぎる人選がツッコミ入れてるぅ!
睦月って、ウチだとよりによってあの癒し系筆頭の睦月がハイテンション暴力ツッコミって。
なんだこの鎮守府、いや、マジで。
「…こりゃあ新しいねぇ、新刊のネタになるかな?」
そして、オータムクラウド先生は平常心のままメモってんじゃあねえよ、止めろ!
そうだ、ツッコミに援軍…暁ぃ!レディ!出番だ!
「…そっちの夕立と天龍さんと阿賀野さんは、見所有るじゃない!そうよ、私がレディ暁なのよ!もっと誉めなさい誉めなさい!むふー」
「凄いっぽい!barの常連さんで素敵なレディとか憧れるっぽい!!」
「へー…最近の駆逐艦は進んでるんだなー…」
「暁ちゃんは素敵に女子力高い系か~(* ̄ー ̄)」
…ワチャクチャしてるタイミングで、どさくさ紛れに異世界の純朴そうなのを騙そうとすんな!お前は!
駄目だ、レディ(笑)にツッコミを期待するのが間違ってた!
じゃあビス子!ビスマル子!…って、アカン、既に駄目な予感しかしない!
…ってさっきから、ビスマルクの悲鳴が聞こえてくる様な…
「助けてアドミラァァル!!なんかめっちゃ強そうな人間に殺されそうなのぉぉ!!」
「「「待てやこのアマぁぁぁぁぁぁ!!」」
そんな感じで、ビスマルクの叫ぶ更に後方から、明らかに大激怒状態で和服の男と憲兵服の女と向こうの提督さんが全員日本刀を抜いてビスマルクを追いかけている。
「…って、お前は俺が見てないところで何をしたんだぁビス子!!!」
「ビス子って言うなぁ!ってか知らないわよぉアドミラール!ただ、私は『センゴクブショーとシンセングミって聞いてるけど、アンタらノブナガとかコンドーとか、最近大河とかで見たタケダって人なの?』ってワチャクチャしてる空気を一緒に止めるついでに聞いただけで…」
「…え?それの何が…」
【こちらの作者によるInfo】
:村上水軍にしたら織田信長は天敵、永倉新八(この作品での杉村よしえ♀)がマジで大喧嘩してたのが近藤勇、そして今川氏真からしたら地雷レベルでのガチの仇敵は武田信玄です
自分とごっちゃにされたら、そりゃぶちギレますよね、テヘペロ
「ややこしいことするなぁぁぁぁぁぁ!!」
「ゴメン、アドミラァァァァル!!」
そうして、地雷踏みやがったビスマルクに日本刀が…良く見たら峰打ちっぽいけど降り下ろされる。
…って、これは、まずい!!と脳裏に浮かんだ瞬間に…
俺のビスマルクを庇う、黒いマントが現れた。
「ちょっと…それはやらせないぜ!!」
あれは…鳥でも、雲でも、飛行機でもないイケメン…木曾だ!
流石だ、木曾はそっちでもイケメン常識枠だったか。
あまりにもかっこよすぎる登場だ、抱いてくれ!俺は男だけど!
「殴るなら…俺だけを狙え!もっと激しく、鞭とか蝋燭で!できれば三角木馬的な何かもコミでお願いします!!」
違った、そっちの木曾はただのドMだ!ただ殴られたかっただけか!なんだこれ!?
超冷めた目でビス子に睨まれてゾクゾクしてんな残念イケメンの黒マント、何のプレイだよ、他所でやれよ!
そして、歴史の偉人な3馬鹿達も素に戻ってオロオロするなよ…
「…むう、33点かぁ…私の眼鏡に叶う髭は居ないなぁ…これじゃ髭力がたまらずに、髭ナズンが髭P不足で撃てないじゃない」
誰…って、霞ママ!?
いきなり割り込むなっての…って髭力って何だ!髭Pって何だ!?髭ナズンってマジで何だ!!?
イオナ○ンかよ!
「髭力の正体が知りたいなら…おい、デュエルしろよ…!」
よし、自然な流れでデュエル…ってなるかぁ!!
なにコイツ、お、朧?朧的な何かじゃないのか!さっきから皆そんな感じだったけど朧は特に酷いわ!
「主人公たる私より主人公なゲストな主人公…くそう、この主人公オーラの前では、吹雪様も黙るしかないなんて…ふて寝してやる」
そっちの吹雪は主人公ならふて寝するなし!!
そんな卑屈主人公が許されるのは、カ○ジとス○ットダンスぐらいだろ!
「…あー、お酒頼んで良いんですよね?」
…って今度は誰だ!加賀か!何の用だ!
言うに事欠いて、酒の注文だと…
「…俺が最初に言い出したことじゃないか!そうでした、飯か酒の注文を聞いてたんだよ、俺ァ!!」
「情緒不安定ですか、貴方は」
平常心なのは良いことだけど、とりあえず加賀はウチもそうだけどマイペースなのが多いみたいだなぁ。
てか、情緒不安定って、おま…カオス時空についていけないだけなんだけどね、こちとら!
ウチも大概カオスな自覚はあるけど、質と方向性がここはおかしいだろ…
とまあ、それは良くない気はするけど、まあ良いとしよう。
良く見たら、加古・扶桑・飛鷹・隼鷹と言う面子が俺の目の前に居る。
まあ、酒の注文ならば、俺が断る理由が無い。
注文の内容を聞くことにした。
「『そちら』では、barをしていると言うことは数多の酒を仕入れてるのでしょう?とりあえず、森伊蔵をありったけください、強奪です」
「アタシは、やっぱり…越乃寒梅を樽で浴びるぐらい呑みたいねぇ、お願い、金城提督さん」
「じゃあ私は…北雪大吟醸のYK35チタンゴールド(中身は1万5千円ぐらいながら『ボトルの値段』が19万と言う狂った仕様のお酒)、をボトルごととか?…ゲフォ!」
「私は、ロマネ・コンティでもいただこうかしらね、DRCを」
「ヒャッハー!じゃあアタシは…ピンドンだぁ!」
…って!『奢る』って言ったけど限度があるわ!!強盗かてめえら!
「「「「「何ッ!?タダ酒を呑む時は、できるだけ高い酒を狙うべきではないのか!!!」」」」」
「遠慮って言葉を知ろぉぉぉ!!」
もうやだ、このBANZOKUども。
「…で、みんなみんな、胃痛で苦しめては私をマスコットか何かみたいに~…華の二水戦なんですよ、私は…」
「ハイハイ、もう…神通さんは相変わらず悪い酒だなぁ。あ、私にはソルティ・ドッグと、神通さんにリバイバーをお願いするわぁ」
「じゃあ、神通サンにビール軽めに押さえたレッド・アイでもお願いデース!私には、VSOPをストレートで」
「うーん、球磨はウーロン茶で良いクマ。じゃあ、ナッツとでも一緒にオーダー頼むクマ」
「…フフフ、了解しました。龍田さんがソルティ・ドッグで神通さんがレッド・アイで金剛さんがブランデー、球磨さんがノンアルコールのウーロン茶ですね。ナッツは…胡桃を少し切らしてるので、ピスタチオでいかがでしょう?」
…って、早霜はツッコミ出来そうなヤツら取っ捕まえて普通にスルーして営業してるんじゃねえよ!
つーか、さては常識枠っぽいアイツらも、ツッコミを俺に投げて楽したいだけだろ!ふざけんな!
「お前ら、とりあえずワチャクチャした空気を一旦どうにかしろぉぉぉぉ!!!」
…そう言って、絶叫してキレた俺は、何一つ悪くないと信じたい。
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それから、大体また20分後。
とりあえず、その場に居た全員をげんこつ落として、ワチャクチャした空気を鎮めた俺は悪くないと信じたい。
「むしろ、睦月は止めに行ってた側だった気がするのだぞ」
「…夕立は何にもしてないっぽい~げんこつ痛いっぽい~」
「俺も、そっちの暁と話してただけだろ…フフフ、怖い」
「阿賀野が何したのよ、もぅ((( ̄へ ̄井)」
「アドミラール、無差別なのはやり過ぎだったと思うわ…」
「私は…営業放棄してた提督の代わりに仕事していただけなのに…」
…なんかゴメン、この辺は本当にゴメン。
連帯責任って事で許してくれ、お前らには別途でサーヴィスするから。
「「「「「「「許した!!!」」」」」」」
許された。
それはそうと、とりあえず…本当にワチャクチャしてた自由な注文の中で、俺の出来そうな範囲でのオーダーはと言うと。
「…『戦国武将も食べたことの無い、海鮮料理』、『ほうたれの旨い調理法』、『家庭でも出来るバーの主人ならではかき氷』…か、よっしゃ!やってやるぜ!」
気分は矢尾一樹な声のつもりで、俺は厨房の戦士として立つことに決めたのである。
そんな立ち上がる俺をパラオ・ブルネイ関係なく大喝采で拍手してくれて、まあ、悪い気はしないが…ふと、気になったことがあったので、浜風と夕張に対して気になったことがあったので、小声で聞いてみることにした。
「…なぁ、浜風も夕張も、もしかして浜風は『二つの鎮守府から垣根を無くすきっかけの為に』下ネタに走って、夕張もそれに乗ったんじゃないか?結果が斜め下だったけど…」
そう聞かれた二人は、実に良い顔で、俺の質問にこう答えたのであった。
それも、ありましたが、と。
続けて、二人はそれぞれこう返してきた。
「…借金はともかく合法的にセクハラしたいのも本当です、美少女揃いでムラムラしますもの」
「…一舐め15万はともかく金欲しいのも本当ですよ~HGデンドロのプラモにフィギュアにって、アニメオタクはいくら金があっても足りないですもん」
…だめだこりゃ。
…この被害者感!ウチの鎮守府に巻き込まれた被害者感!
ウチの鎮守府はやっぱり頭がおかしかった!提督さんの一人称視点だったら本当おかしい、ツッコミところしかない!
ごません様、本当に申し訳ありませんでしたぁぁぁぁぁぁ!
あ、まだ後二回程続きます…お付き合いください。