トラウマの原因が覆されたら、その世界はどうなるか。   作:袖野 霧亜

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どうも袖野霧亜です! 頑張って書いていきます!

あと主が作業用Twitterのアカウント作りましたー
@jQDILftaSdf3L3L←これです。

あとは《袖野霧亜》で検索してもらえれば見つかると思います。

書き直ししました………。ちょい文書おかしかったわ。


やはり俺が折本に告白するのは間違っている。

「好きです。俺と付き合ってください」

「うん、いいよー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺の名前は比企谷八幡。中学2年生。なんてラノベやアニメとかでありきたりな事を言ってはいるが、別に誰に向けて言ったわけではない。何故なら俺はボッチだからな! 

 まぁなぜボッチなのか、と聞かれれば小学生の頃少々やんちゃしたからだ。八幡ってばおてんばさんなのね! はい気持ち悪い。

 その件に関しては過程がなんであれ最終的に俺が全て悪いと全員が判断したためその噂は今でも学校に蔓延(はびこ)っている。ま、今思い返してみてもアレは最低なやり方だとは思っている。いやぁ、あの時の女子のあの目を思い出すとゾクゾクしちゃう! いや、変態的な意味じゃないよ? 

 このような経歴を持つ俺は現在、自分の席で昼メシを食べ終えと机と愛し合っている。いや別にね? 俺が机を愛してるんじゃないよ? 机が俺を離してくれないだけであって、他に行けるところがないからとかそんなんじゃないんだからねっ! 

 

 

『でさー! アイツってば酷いんだよー!』

『あ、知ってる! ていうかその話知らない人の方が少ないでしょ!』

『だよねー!』

 

 と5人組の女子のギャーギャーうるさい声が聞こえる。マジでうるさいな。アイツってドイツだよ。あー、なんか〇戯王にそんなカードあったなー。友達いないから遊戯〇したことないけど。なんなら友達と遊んだことすらない。

 

『そういえばかおりー、結局どうしたあの告白?』

 

 かおりという名前を聞いて少しピクッと動いてしまった。

 折本かおり。俺と同じクラスの女子だ。俺なんかにも話しかけてくれるいいやつなのだが、裏表が皆無に等しく思ったことはズバッと紳助さん並に言ってくる。あの人テレビに戻ってきてくれねぇかな……。好きだったのに。

 

『あー、あれね。断ったわ』

『えー! なかなかイケメンだったじゃん!』

『アイツ、あたしのことイヤラシイ目で見てくるからさー?』

『うわー、相変わらずスパッと言うねー。かーわいそー』

『かおりってすごいよねー。もう今年に入ってから何人目よ?』

『んー、8人目くらいじゃん? 全員体目当てみたいだったから拒否ったけど』

『スタイルいいしねー』

『もう羨ましい限りよ』

『もううんざりだけどね。もうちょいウケるやつとか出てくればいいのにさー』

『へー、例えば?』

『んー、まぁ大体ウケてるんだけどさ』

『『『だよねー!』』』

 

 ……本当にうるせぇな。寝れねぇじゃねぇか。にしても8人か。なかなか多くね? あ、一応言っておくが別に聞きたくて聞いたわけじゃない。勝手にこの耳がこの会話を拾っただけなんだ! 俺は悪くねぇ! ……誰に言い訳してんだ俺? 

 それにしてもこんだけクラスで持ち切りにされてるのに未だに玉砕覚悟の告白が続いているのはなんでだ? よくよく思い返してみると今の会話、まぁそれだけでなくその前の告白された、という会話は1人目から全部この教室で話されていたから俺でも知っている。少しあのグループのやり取りを思い出し、ある一つの共通点を見つけた。それは全ての会話に相手の名前が出されていないことだ。男子共もどうせ名前は出されないから恥をかくことはないと知っているから玉砕特攻を決めているのか。

 よし、疑問が解消されてスッキリした。どうせ俺には何も出来ない。このままゆっくり目を閉じて次の授業まで───

 

『もういい加減止めて欲しいわ。誰か何とかしてくんないかなー?』

 

 …………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は流れ放課後、クラスの連中は帰る支度を滞りなく終わらせていた。俺は既に終わらせているけどな。もちろんです、プロですから。このネタなんだっけ? 

 

『ちょっとトイレ行ってくるから待っててー』

 

 折本がいつものメンツ、略してイツメンから離れていくのを確認し、残ったメンバーに近づき、

 

「お前らに話がある」

 

 久しぶりに女子に話しかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日の放課後、俺は校舎の屋上に来ている。物陰には折本といつもつるんでるメンバーもいる。なぜいるかって? 俺が呼んだからだ。折本の今置かれている現状を打開するために協力を頼んだ。手順としては俺が嘘の告白をして振られたあと、そこに隠れていたアイツらが出てくる。そのまま俺を(けな)すだけ(けな)して屋上から出ていく。次の日にその話題を教室で言いふらす。もちろん、俺の名前を出してだ。そうすればこれから先折本は迷惑行為は受けなくなるだろう。まぁアイツらは俺の噂を知っているから却下される可能性もあったが、もし俺が折本に酷いことをしようとした瞬間止めに入ることもできるという理由で承諾してくれた。うん、俺の信頼度ミリ単位もないね。もしかしたらミクロですらないかも。あらヤダなにそれ泣きそう。

 おっと、そんなバカみたいな茶番を一人で(ボッチたるもの、この程度できなくてどうします?)繰り広げているとようやく今回のメインが来たな。アイツらもちゃんと隠れているみたいだし、これで後は俺が振られてアイツらが出てくれば終了の作業ゲーだ。

 

「よーす比企谷ー。なんか用?」

「あぁ。来てくれてありがとうな折本」

「まさか告るとかじゃないよねー? もしそうならウケるんだけど」

 

 いやウケねぇから。おっと、そんなことはどうでもいい。今は俺のすべきことをしないとな。

 

「好きです。付き合ってください」

「うん、いいよー」

 

 よし、これで俺の任務は終了だ。後はアイツらが出てきて終了だ。これでこれから先折本に対する玉砕特攻はなくなるだろう。

 ……しかしあいつら遅いな、どんだけためてるんだ。ちゃちゃっと出てこいよ。下げた頭が上げられねぇだろ。

 

「比企谷ー? いつまで下向いてるん、マジウケる」

「いやウケねぇよ」

 

 つい顔を上げてツッコミをしてしまう。く、これがリア充の力か! ていうかいつまで隠れてんだよ早く来いよ俺のライフポイントガリガリ削れてんだよ。

 

「まぁいいや、とりあえず比企谷一緒に帰らない?」

 

 ………………へ? 

 

「なんでそんな顔してんの、マジウケるんだけど」

「え、いや、あの、は?」

「何その反応マジウケる」

 

 あっれれ〜、おっかしいぞぉ〜? 俺振られたよね? なのになんで一緒に帰ろうになってんの? 

 

「あ、あの〜」

 

 とようやく隠れてたやつらが出てきた。なんでそんな腰低くしてるの? ていうか出てくるの遅くないですか? 

 

「あれ? 千佳に、皆もいるじゃん。何この状況ウケる」

「おっせぇよ出てくんの……」

 

 誰にも聞こえないようにぼそっと口からこぼれる。焦らしプレイは八幡の許容量オーバーしてるからやめてね。

 

「それよりかおり、比企谷と付き合うってマジ?」

 

 …………はい? 

 

「あーうん。そのつもりだけど?」

「あー、うん。そ、そっかぁ……」

「え、なになに? 千佳も比企谷狙ってたとか?」

「いや、そういうんじゃないけど」

 

 そんなスッパリと言われると心が痛い。ていうかちょっとありえない言葉が出てきたような。

 

「あれ? 俺って振られてないの?」

「んなわけないじゃん。もしかしてさっきまで振られたとか思ってたん? ウケる」

「いや、ウケねぇって」

 

 ん? ということは俺と折本が付き合うってことになったと……。

 

「…………は」

「「「「「は?」」」」」

「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 失敗しなければならない作戦がまさかの成功を収めてしまった。本当に八幡ってばドジッ子ね! はい気持ち悪い。

 

 




今回は長くなりましたが、次からはさすがに短くします。理由? 投稿スピード早くするためです。


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