12話突入。
また、新たなオリキャラが登場。
今日は6月18日。由比ヶ浜の誕生日だ。そんなわけで、雪ノ下が企画した誕生日パーティーを行う。
なんだけど・・。
雪乃「どこがいいかしら?」
八幡「考えてなかったのかよ」
雪乃「仕方ないじゃない。こういうのは初めてなのだから」
風音「こういうのに限っては、結衣ちゃんが一番詳しいからね」
八幡「もういっそのこと、由比ヶ浜に場所を決めてもらおうぜ。このままじゃ、多分決まんねぇし」
雪乃「不本意だけど、その方がいいわね」
雪ノ下は携帯を取り出し、ポチポチとメールを送った。
しばらくして、由比ヶ浜が、部室に訪れた。
結衣「どしたの?話があるって・・・」
雪乃「今日、由比ヶ浜さんの誕生日でしょう。お祝いをしようと考えたのよ」
その言葉を聞いた由比ヶ浜は満面の笑みを浮かべた。
結衣「あたしの誕生日知っててくれたんだ!嬉しいなー!」
風音「それで、その誕生日パーティーをする場所なんだけど、どこがいいか悩んでて・・。結衣ちゃん、どこかいい場所知らないかな、と思って連絡したんだ」
結衣「祝ってくれるだけでも嬉しいからいいよ。この辺だと、カラオケがお勧めだね。割と融通きくし。早速電話してみる」
部屋の予約が取れたらしく、駅前のカラオケにやってきた。
途中で彩加に偶然遭遇し、ついていくことに。元々、由比ヶ浜にプレゼントを渡すつもりだったらしい。
≪カラオケボックス≫
雪乃「それじゃあ由比ヶ浜さん。誕生日おめでとう」
八幡&風音&彩加「「「おめでとうー」」」
雪ノ下の合図で俺らも乾杯の音頭を取った。
結衣「みんな、ありがとう♪!」
雪乃「私からのプレゼントはこれよ」
結衣「わー!可愛いエプロン!ありがとね、ゆきのん!」
風音「私はコレ!」
結衣「料理本か~♪頑張るね!」
風音「うん、初心者用だから、そこまで難しくないから」
八幡「俺からはこれだ」
小さい箱に包まれたチョーカーを由比ヶ浜の前に差し出す。すると、由比ヶ浜は何故か驚いていた。
結衣「ヒッキーもプレゼントくれるの?」
え・・・・。俺ってそこまで誕生日プレゼントあげない奴って思われてたの?ちょっと傷つくんだけど・・・・。
八幡「俺はそこまでケチじゃねぇよ・・・」
結衣「わわ!ご、ごめん!ありがとう、ヒッキー」
慌てながら、プレゼントを受け取り、箱を開けた。
結衣「?なにこれ?」
八幡「チョーカーだよ。あ、ちなみにチョーカーというのは、簡単に言えば、首に着ける飾りだからな」
結衣「それぐらい知ってるから!馬鹿にすんなし!?」
丁寧に説明してやったが、どうやら知っていたらしい・・・。
彩加「僕からはコレだよ」
結衣「髪留めだ。ありがとう、さいちゃん♪」
最後の彩加が渡したのは、ピンク色の髪留めだ。さすが彩加、見た目も脳内もピンク色の由比ヶ浜の特徴をしっかり掴んでいる。
結衣「みんな本当にありがとう。今までで一番楽しいかも」
雪乃「大袈裟ね・・。ケーキを焼いてきたから、切って食べましょう」
結衣「ケーキ!?やった~!」
見た目は大人、頭脳は子供だな。今はこの言葉がぴったりだ。
結衣「そういえばさ、みんなの誕生日っていつなの?」
ケーキを頬張りながら、由比ヶ浜は質問をしてきた。
雪乃「1月3日よ」
八幡「8月8日だ」
風音「8月8日だよ」
彩加「5月9日だよ」
結衣「へぇ・・・ってヒッキーとかざねん、おんなじ誕生日!?」
八幡「そうだぞ。同じ日に同じ病院で生まれたんだ」
風音「うん、それで生まれたら、赤ちゃんたちを一旦集める場所があるでしょ。名前忘れちゃったけど・・。そこで八くんと隣だったの、それで親同士が知り合いになったんだ」
八幡「おまけに家が向かい同士とか、すげぇ偶然だよ」
風音「だから、ほとんど毎日八くんと遊んでたんだ。なんか物心つく前から遊んでたみたい」
彩加「へぇ、生まれた時から知り合いで、今は恋人同士か・・。すごく素敵だね♪」
八幡「ありがとな。話がそれたな、パーティーの続きやろうぜ」
結衣「・・・・あ、うん。折角カラオケに来たんだから、何か歌おうよ!」
歌か。アニソンとボカロしか知らないんだが・・・。歌わなければいいか、ほとんど由比ヶ浜が歌うだろうし。
結衣「ゆきのん、一緒に歌おう!」
雪乃「私はいいわよ。あなた一人で歌いなさい」
諦めろ雪ノ下、こうなった由比ヶ浜はやらせるまで、とことんしつこいぞ。
結衣「今日あたしの誕生日でしょ!一緒に歌おう!」
雪乃「それを言われると・・・ハァ、分かったわよ」
結局雪ノ下が折れ、由比ヶ浜と歌い始めた。
ちなみに、俺と風音も一緒に歌った。ていうか強制された。
彩加の歌は、何というか、刑務所で流したら、全員が完全に心を入れ替えるんじゃないかってぐらい、癒される歌声だった。
◆
日が変わって、6月の25日のLHR。この時間は、来週行われる遠足について説明がある。行先は、横浜だ。遠足のわりに結構いい場所だな。
担任「じゃあまず、遠足のグループから決めます。男子2人と女子2人でグループを作ってください」
初めはグループ作りか。また吸われようかと思ったけど、ダメもとで彩加を誘ってみるか。
彩加「八幡!一緒に行こう♪」
おっと、誘う前に誘われちゃったよ。
八幡「ああ、俺も彩加と組むつもりだったからな、いいぞ」
彩加「本当に!ありがとう」
よし、よかったぁ。・・あとは女子なんだが・・。まぁ、彩加に任せようかな
なんか由比ヶ浜のところ騒がしいな。あ、そうか、女子3人だから1人ハブられるのか。
けど、ケンカじゃなく公平にじゃんけんをしていた。どうやら由比ヶ浜が負けたらしい。
結衣「ヒッキー、一緒n」
?1「あの」
由比ヶ浜がこっちを見て何か言おうと口を開いていたが、俺は気にすることもなく、俺と彩加に声をかけた女子の方に目を向ける
彩加「ん?」
?2「あのグループ一緒になっていいかな?」
なんと、まさかの女子から来たよ。八幡ビックリ。あと、何で俺に向かって言うの?
八幡「あ、いいぞ。入って」
彩加「僕も賛成」
?1「やった!」
?2「よかったねー!」
もしかして彩加と一緒に行きたかったのか・・。今の喜びようを見たら間違いないな。
彩加「よろしくね♪」
?2「うん、よろしく」
?1「比企谷君、よろしく」
八幡「え、あ、おお、よろしく・・・」
突然呼ばれて心臓跳ね上がっちまった。・・・・あれ?
八幡「俺の名前知ってるのか?」
間違ってもいなかったな・・・。面妖な・・。
?1「え?・・うん。・・あれ?私の名前は分からない?」
そう言って、その女子は、少し悲しげな顔をした。
八幡「ああ、悪いな。俺、クラスメートの名前覚えてないから」
凛「そうなんだ。じゃあ、自己紹介ね。
飛鳥「あ、じゃあ私もしようかな。
八幡「お、おお。よろしくな・・・」、
担任「よし、大体決まったね。じゃあ次は、班での役割を決めてください」
その役割は、班長、副班長、カメラ、保健の4つだ。すごい、誰もサボらせないようにしてる。クソ
そんなわけで、俺達4人は話し合いを始めた。
飛鳥「なんか班長って、忙しいイメージしかない」
分かる。先生はそこまで苦労しないと言っているが、全然そう楽じゃない。他の班員より忙しいし。
彩加「公平にじゃんけんでいいんじゃない?勝った人から選んでこうよ」
凛「やっぱそれしかないよね。じゃ、恨みっこなしだよ」
彩加&飛&凛「「「最初はグー、じゃんけん」」」
彩加「ポン」パー
飛鳥「ポン」パー
凛「ポン」パー
八幡「」グー
チ~ン・・・・・班長確定。
飛鳥「比企谷君、ドンマイ」
凛「」ポン
九重は俺の肩に手ををポンと置き、うんうん、と頷いている。
班の役割は、俺が班長、彩加が保健、九重が副班長、八重島がカメラとなった。
担任「それでは来週、横浜にはバスで行きます。遅れないようにしましょう」
◆
LHRも終わり、SHRまでに帰り支度を済ませようと動いている人がいる中、八重島と九重に話しかけられた。
飛鳥「比企谷君ってLINEやってるの?」
あ、でた。現代のナンパの仕方。LINEやってるぅ的なやつだ。
一応俺は入れてある。ちなみに友達欄は風音だけ。でも家近いから全然使わない。
八幡「え、入れてはいるけど、使ってないんだよな」
凛「交換しよう」
八幡「分かった」
俺は2人に自分のスマホを差し出す。
飛鳥「え?渡していいの?」
八幡「あー、別にみられて困るものないしな。それに、俺やり方分からないから代わりにやってくれ」
飛鳥「OK♪」
凛「・・・ってナニコレ!?友達少なっ!1人って・・・」
地味に傷つくからそんな驚かないでくれ・・。
飛鳥「ほい、交換できたよ」
八幡「おう」
凛「それで、その1人の子って誰なの?」
八幡「え、・・・J組なんだけど、俺の彼女だよ」
飛鳥&凛「「え?」」
そんな驚く?いや、驚くか、こんな奴に彼女だもんな~。アレ?なんか自分で言ってて悲しくなってくる。
飛鳥「比企谷君、彼女いたんだ」
凛「まぁ、納得だね。カッコいいし」
八幡「いや、俺がカッコいいなら世の男子全員イケメンだぞ。こんな目濁った奴」
飛鳥「(まぁ、目は結構特殊だけど、顔自体は整ってるし)」
凛「(見た目とは裏腹にすごい卑屈だ)」
飛鳥「じゃ、よろしくね」
凛「よろしく、比企谷君」
八幡「・・・・ああ」
手を振ってきた同じ班員に対し、俺も返す。
何故だ。高2になってから何かと人と関わるようになってる気がする・・。しかも、それに意外と嫌とかめんどくさいとは思っていない自分がいる。俺、何か変わったのかな・・。まぁ、いいや。
◆
部活も特に相談ごともなく終わり、俺と風音は下校中。
八幡「風音は、誰と班組んだんだ?」
風音「明菜と一華でグループ作ったよ」
八幡「J組は3人グループなんだな」
風音「F組は違うの?」
八幡「ああ、男子2人と女子2人だ。俺は彩加と組んだ」
俺はまた、放課後に抱いていた疑念を思い出す
八幡「なんだろうなぁ・・・」
風音「どうかしたの?八くん」
あ、声漏れてた。でも、どうせ心読まれるんだからあまり意味がないな。
八幡「いや、高2になってから、何かと人と関わってきただろ?なんか・・それを嫌と思っていない自分がいてな。皆、俺を怖がらないし・・・。なんて言えばいいのかな?」
風音「・・・・」
突然足が止まり、ポカーンと俺を見てくる風音。そしてそのまま抱き着いてきた。
八幡「・・・風音?」
風音「嬉しいな、八くんがそう言うなんて。私、八くんの嫌がる事したくないから、今まで言ってこなかったけど。やっぱり、人と関わる楽しさとか、知ってほしかったし、八くんの優しさも、他の人に知ってもらいたい。ずっと、そう思ってたんだ。・・・だから、すごく嬉しい♪」
八幡「っ!・・ごめんな、風音。まさかそんな思い詰めてたなんて知らずに、ごめん。でも、まだちょっと不安は残ってるんだ」
風音「いいんだよ、ちょっとずつで。八くんがそう言ったってことは、少しは克服できた証だもん。一緒に頑張ろうね」
八幡「・・・ありがとう」
◆
翌日の6限目、本来は数学のはずだったんだが、担当教諭が休みという事で、変わりに遠足の事を班で集まり、話し合うという事になった。やったぜ、数学消えた。成績はいいけど、俺の唯一嫌う教科だ、結構テストでも苦労するんだぞ。
俺の目の前では、学校側から渡された雑誌などを、3人が読みながら話をしている。え?お前は入らないのかって?逆に聞こう、入れると思うか?あんな楽しそうに話しているのに、俺が入ったら、急に空気重くなるぞ。
そんなわけで、俺はその会話に耳を傾けながら、そこに幽霊でもいるのかと思わせるように、虚空を見つめる。
飛鳥「比企谷君、どうしたの?上眺めて・・」
八幡「え、ああ、何でもないよ。ただボーっとしてただけだ」
彩加「八幡もどこ行きたいか話そうよ」
急に話しかけられたと思ったら、いつの間にか俺に提案を求めてきたぞ。皆こっち見てる・・。どうしようか・・。
八幡「でも、行きたい場所なんて皆もう考えついてるんじゃないか?今俺が言っても誰かしら被るだろう?」
凛「そんなこと言わずに、参考意見として言ってみて」
八幡「ん~、じゃあ、カップヌードルミュージアムかな」
飛鳥「え、そんなのあるの?」
知らないんかい!ほんとに知らないの?結構有名な気がするんだが・・。
八幡「ああ、中華街の近くにそういうやつがあってな。その名の通り、昔のから今までのカップラーメンが展示されてるんだよ。しかもそこで、自分オリジナルのやつが作れるんだ」
彩加「わぁ、そういうのあったんだね。いいね、オリジナルって!」
凛「よし、そこ行こう。行きたくなった!」
飛鳥「オーケー!ありがとう、比企谷君」
お、お役に立てて光栄です・・・。
◆
部活の時間がやってキタよ~。
さて、暇だ・・・。何しようか、さすがに毎日こうだと、若干うんざりしてくるな。・・・・ちょっと遊ぼうかな?
俺は後ろに山積みされている椅子を一つ、黒板の前に持っていき、そこにさっき飲み干したMAXコーヒーの缶を置く。この謎の行動に、奉仕部一同、怪訝な顔で見送っている。
八幡「」ドロドロ
【ロットアイ】を発動させ、手刀をつくり、そのまま横に薙ぎ払った。
すると、缶は綺麗にスパンッ!と切れて、上半分がカランカランと音を鳴らし、椅子から落ちた。
結衣「お~!!」パチパチパチ
風音「すごーい!」パチパチパチ
風音と由比ヶ浜は感嘆するように声を出し、俺に拍手を送る。一方雪ノ下は、ため息をついた。
雪乃「あなたね、何やってるのよ・・・」
八幡「いやな、だって暇なんだよ。ずっと座ってると腰痛ぇし」
雪乃「だからって・・・ハァ」
ガッシャーーン!!!
うお!!なんだ、急に窓が・・・ってこれ?野球ボール?
なんと、窓ガラスが割れ、俺に野球ボールが飛んできて、俺は難なくキャッチする。
雪乃「きゃっ」
結衣「うはぁ!」
風音「きゃあ、ビックリした・・・」
俺が一番ビックリしたんだが・・。俺じゃなかったら、ただでは済まなかったぞ。
八幡「ったく、気を付けやがれ!」
怒気を含んだ声で愚痴を漏らし、【ロットアイ】状態の全力投球をグラウンドに向けて放ってやった。
八幡「お、すげー。ちょっとクレーターできちまった」
隕石のように落ちてきた野球ボールに、野球部一同は騒然としていた。あれじゃ、ボールもただじゃすまないだろうなぁ・・・。
結衣「なんか、見慣れてきちゃった自分が怖いよ・・・」
八幡「窓が割れたおかげで、風通しよくなったな」
都会の空気なのに、すこし美味しく感じた。主に潮風が。
雪乃「取り敢えず、平塚先生に伝えに行きましょう」
《職員室》
俺達は、窓ガラスが割れた件について、事の顛末を話した。もちろん、俺が見事にキャッチしたという事は明かしていない。
平塚「野球部には後で、注意を呼び掛けておく。それと、窓の修理は後で業者を呼んで直してもらおう。校長と話してくる」
雪乃「ありがとうございます」
平塚「今日は部活続けるか?」
雪乃「・・・いえ、窓ガラスが割れていると、相談者に迷惑がかかると思います。だから、少しの間休止しようと思います」
お、しばらく休みか。やったぜ、ありがとう、野球部・・。
平塚「そうか。じゃあ、直ったら教えに行く」
雪乃「はい」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
エクスカージョン=遠足
今まで出てきたオリキャラを紹介します。
身長:165cm
スリーサイズ:B=80、W=56、H=81
髪型:肩までの長さ。紺色が混じった黒髪
目は普通。
好きな物:比企谷八幡、ぬいぐるみ
おっとりした穏やかな性格で、笑顔が癒される、とても清楚。八幡を悪く言われると、人が変わったようにキレる。眼鏡はかけていない。
同じクラスの神童明菜と神崎一華ととても仲が良い。2人をちゃん付けしないのは、信頼を寄せている証。
身長:168cm
スリーサイズ:B=84、W=58、H=87
髪型:茶髪のショート。
目は普通。
好きな物:食べ物、テレビ
明るい性格で、話し上手。風音と一華と仲良くなったきっかけは単に席が近かったから。
身長:164cm
スリーサイズ:B=83、W=59、H=87
髪型:二の腕までに長い黒の長髪。
目はタレ目
好きな物:ミステリー小説
物静かな佇まいをするが、よく喋る。とてもまじめで清楚に見えるが、中身はちょいと煩悩がある。
風音の事は、たまにからかっている。
身長:163cm
髪型:赤色がかった黒髪ポニーテール
スリーサイズ:B=78、W=54、H=80
目は普通
好きな物:料理、
少し控えめな性格。結構細かく、家事も人並みにこなす。
身長:165cm
髪型:黒髪サイドテール
スリーサイズ:B=81、W=56、H=80
目は普通
好きな物:カラオケ、喫茶店
積極的な性格で、元気な笑顔がトレードマーク。
性格を作るのって、難しい・・・。
また次回。