ゴキリゴキリ、と首を鳴らし体をほぐすポーン。
「『
「え？」
ポーンが呟いた瞬間、イッセー達の目の前にポーンが姿を消す。
ガッ！
「ッ！？！？！？」
刹那、イッセーの体が宙を舞う。
そして重力に吸い寄せられ、受身を取れないまま地面に激突した。
「ガハッ！？」
「イッーーーー」
リアスがイッセーの方に駆け寄ろうとするが、腹部に激痛が走る。
腹部にはまるで拳を入れられた感触が伝わるが、ポーンの姿はない。
腹部を抑え地面に倒れ込もうとするが、髪を掴まれ無理矢理引っ張られて木に叩きつけられる。
それでもポーンの姿は見えない。
（何だ！？何をされたんだ！）
（このスピード…佑斗と互角…いや、それ以上！？）
立ち上がるイッセーは辺りを見渡すが突然、視界が暗くなる。
いや、顔面を殴られた。
更に右、左とリズム良く拳と蹴りの連打がイッセーを襲い、アッパーカットでまた吹き飛ばされる。
今度は受身を取れる体制を取るが、地面にぶつかる瞬間、ポーンに蹴り飛ばされ無理矢理地面に叩きつけられる。
「弱いにも程があるだろ」
倒れたリアスとイッセー。
そして元の位置に戻っているポーン。
「修行の成果がどうとかいってたな。まぁいいか」
「待………て…‼︎」
「無理すんなよ。弱い奴をいたぶっても楽しくねぇんだ」
フラフラと起き上がるイッセーを無視して、タンニーンの方へ行こうとするポーン。
「『
イッセーは神器を発動するがいつもと違って宝玉に輝きがない。
「なんでだ！？」
〈…… 相棒神器が動かん。恐らくは修行によって神器が通常のパワーアップと禁手のどちらかへの変化の分岐点にあって、そのせいで赤龍帝の籠手のシステムが混乱しているのだろう。〉
「こんな時にか、ヘブッ⁉︎」
イッセーの顔面に飛び蹴りが炸裂する。
「でも『殺されない』って思われるのも嫌だな。『
ポーンは地面を殴り、そこから衝撃波が連動してイッセーとリアスを巻き込む。
「キャァァア！」
「グァァァァア！」
「やっぱキバの方がマシだな」
「ぷ、
「あ？まだ生きてんの？しぶてぇなぁ」
欠伸をしながら、 イッセーを見下ろす。
「俺はテメェらみたいな転生悪魔の兵士とは違う。俺の
その事実に、イッセーは息を飲む。
「確かお前も兵士だったな。お前、こんな事できるか。『
『
「ウソ…………だろ？」
「お前、『
イッセーは「出来ない」と思いながら俯く。
「殴る蹴るしか能が無い三流兵士が、俺と対等に渡り合おうなんてよく思ったもんだなぁ！」
魔法の一斉射撃。
その雨に、イッセーとリアスは包まれていく。
「『兵士だから大した事ない』。俺と戦った奴らは皆、そう言ったぜ」
魔法の一斉射撃を放ちながら、ポーンは語り始める。
「不快ったらありゃしねぇ。俺が兵士と知るや否や、粋がって見下しやがる。ムカつくぜ。そんな奴から無残に殺してやった」
ポーンは残虐な笑みを浮かべる。
「先ずは目をくり抜いて何も見えなくしてやった！そして耳を引きちぎって何も聞こえなくした。最後は舌を引っこ抜いて、仲間を呼べなくしてやった！そこからは狩りだ！何も見えず、何も聞こえず、声も出せず！恐怖と絶望の中でじっくりいたぶって殺してやった！」
特大の魔力を放ち、巨大な爆発を生む。
「そうしている内に俺が何て呼ばれるようになったか知ってるか？『最強の兵士』だ」
「ッ！？」
『最強の兵士』という単語に反応するイッセー。
その称号はイッセーが『ハーレム王』と共に追い求めている称号である。
「最強の………兵士…は俺が……」
イッセーは立ち上がる。
「はぁ？
魔法陣から発せられる衝撃波により、イッセーは吹き飛ぶ。
「『兵士』だから『下級』だから。たかが単語で相手の力量を理解した気になって死んだ奴なんざこの世界には星の数程いるもんだ。テメェらもその中の1人だって事だな」
（クソッ！俺は…また何も……）
倒れたイッセーは悔し涙を流す。
『赤龍帝の籠手以外、何もない』
ヴァーリの言葉が頭の中に過る。
（ああそうさ！俺には神器しかない！でも、その神器も………）
「諦めるのか？」
「ッ⁉︎」
気がついた時には、イッセーは黒い空間にいた。
「お、お前は……」
目の前には、自分の瓜二つのイッセーが立っていた。
「俺……だと？」
「違う。俺はお前であり、お前ではない。似て非なる者。俺は兵藤 一誠の……
エロの部分だおっぱい」
「何その語尾！？」
イッセーは語尾と、目の前に立っている自分に驚愕する。
「そう、お前は数々の戦いや修行により無意識にエロを封じていた乳首」
「今度は乳首！？」
「「「「「エロのない兵藤 一誠は兵藤 一誠であらずプルンプルン！」」」」」
「ヤメロォォォ！やめてくれぇぇぇ！」
いつの間にか周りには自分と同じ顔が、イッセーを取り囲んでいた。
「落ち込むなよブラザー乳輪」
「誰がブラザーだ！」
「ボリューム満点！リアスおっぱい」
「ボリューム満点！朱乃おっぱい」
「黙れ！」
「諦めるなおっぱい！」
「だから何を！？」
「お前にはエロがあるじゃないかおっぱい！いや！」
「「「「「エロのない兵藤 一誠は兵藤 一誠であらずブルンブルン！」」」」」
「またこれ！？」
酷過ぎる自分のエロの部分に頭を抱えるイッセー。
「「「「「ズムズムイヤーン！ズムズムイヤーン！ズムズムイヤーン！ズムズムイヤーン！」」」」」
「ヒィィィィイ！」
訳の分からないダンスを踊りながら近づてくるエロイッセー軍団から逃げる。
「逃げるな乳房！このダンスと歌に、お前の覚醒のヒントが隠されているんだおっぱい！」
「隠されてる訳ねぇだろぉぉお！」
「仕方ない、皆行くぞ乳首！」
「「「「「おっぱい！」」」」」
「何だよ！今度は俺に何を……ッ！」
その時、イッセーの目の前にある映像が映った。
それは思い出。
愛するおっぱいとの思い出である。
「あ、ああ…！」
イッセーは涙を流す。
「何故……忘れていたんだ。あの柔らかいおっぱいを…エロを忘れていたなんて！」
「やっと分かってくれたか乳房」
「ああ、だけど…俺にはもう、失ったエロを取り戻す事は……」
『1人ではダメだ』
『俺達がついてる』
『皆が集まれば、きっと大丈夫』
先程まで聞こえなかった声が聞こえてきた。
イッセーはこの光景を見た事がある。
「木場が…禁手に至った時と同じだ！」
木場が同志達の魂を受け入れた事により禁手に至った。
ならイッセーは
「俺自身のエロを、受け入れるんだ！」
『そう、エロを受け入れるんだ』
『怖くなんてない』
『たとえ、エロを無くしても』
『たま取り戻せばいい』
『俺達の心はいつだって』
「―――――１つだ」
『さぁ、声を１つに！』
「「「「「エロのない兵藤 一誠は兵藤 一誠にあらずポヨンポヨン！」」」」」
イッセーも一緒になって言った。
「「「「「ズムズムイヤーン！ズムズムイヤーン！ズムズムイヤーン！ズムズムイヤーン！」」」」」
「来たか」
また訳の分からないダンスを踊りながら近づてくるエロイッセー軍団をキッと睨む。
「お前になら、あれの意味が分かる筈だ乳首」
イッセーはエロイッセー軍団を目を凝らして見る。
そこには、
「おっぱいだ！」
「「「「「そう、おっぱいだ！」」」」」
「リアス部長の美しいおっぱいだ！」
「「「「「そう、おっぱいさ！」」」」」
「その乳首を突くんだズムズム！」
「ッ！」
イッセーはアザゼルの言葉を思い出す。
『いーや、あれはブザーだな。押すと鳴るのさーーーイヤ〜ンってな』
「先生………あんた最高だよ」
イッセーは心の底から落涙する。
「皆…俺の為に……」
振り向くと、そこにはエロを取り戻させてくれた自分達がいた。
「へ、心配かけさせやがっておっぱい」
「おっぱいの俺」
「これでもう大丈夫だよな乳首」
「乳首の俺」
「もう、俺達は必要無いよな乳輪」
「どういう事だよ、乳輪の俺⁉︎」
「俺達がお前を助けられるのは、これで最後なんだ乳房」
「そんな、ウソだろ乳房の俺！」
イッセーは乳房のイッセーの肩を掴む。
「嫌だ…俺は嫌だ！皆と一緒にいてぇ！ここにいてぇ！離れたくねぇ！」
「バカな事を言うな！母乳！」
「「「「「母乳の俺！！！」」」」」
「バカな、母乳の俺が姿を表すなど」
「初めて見た…あ、あれが母乳の俺」
「全てのおっぱいの源……その根源！」
「母乳の…………俺」
「いいか！俺達は１つ！おっぱい、乳首、乳輪、乳房、母乳！その全てが合わさってこそ兵藤 一誠なんた！」
「ッ！？！？！？……俺は」
イッセーは前を向く。
「皆…俺はエロいかな？」
「「「「「ああ、エロいさ！」」」」」
「俺はおっぱい好きかな？」
「「「「「ああ、皆おっぱいは大好きさ！」」」」」
「俺達は１つだよな！」
「「「「「ああ、皆１つ！エロいイッセーさ！」」」」」
「ありがとう」
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「ッセー……イッセー！」
イッセーが目を覚ますと、そこには涙を浮かべたリアスがいた。
「ぶ、長……」
「ええ、私はここよイッセー」
イッセーは虚ろな目でリアスの胸を指差す。
「乳首を突かせて下さい」
酷い！
書いた自分でも分かるが、これは酷い！
激熱バトルから一変して何書いてんだ自分はww
因みに、
『おっぱいのイッセー』
・おっぱい大好きの部分のイッセー。
『乳首のイッセー』
・乳首大好きの部分のイッセー。
『乳輪のイッセー』
・乳輪大好きの部分のイッセー。
『乳房のイッセー』
・乳房大好きの部分のイッセー。
『母乳のイッセー』
・母乳大好きの部分のイッセー。
・数あるイッセーの中で一番偉い。
『ズムズムイヤーン軍団』
・イッセーがエロを封じた事により生まれたバグ。
・乳首を突く体制でステップダンスを踊る奇妙な軍団。
………あれぇ？何書いてるんだろう？（涙目）