クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者 作:オービタル
エルシュリア城 謁見の間
シン達はアストラッド王と再会した。
「11ヶ月前ぶりですね......アストラッド王よ」
「いえいえ、ギデオン夫妻やルナさんやココさん、ミランダさんも御疲れでしょう?」
《いえいえ♪》
ギデオン家とクリーフ家の仲にレオンは勇人に問う。
「何か凄く仲良くない?」
「ああ言う家系なのですから、師匠の御家族は♪」
すると、別の通路からゴスペルを連れたイザベルと双子の男の子を抱いているエミリアが無事であるマナを見て、駆け付ける。
「マナちゃん!」
「ママ!」
マナがエミリアに抱き付く。マナがエミリアに抱っこされている二人の赤子を見て、首を傾げる。
「マナちゃん、あなたの弟と妹 オリバーとライラよ♪」
マナは二人の弟と妹を見て頭を撫で始める。エミリアは皆の中に陽弥がいないことに気付く。
「陽弥様は?」
皆が黙り混むと、シンが言う。
「..........陽弥は「まだドレギアスを追っている」」
突然勇人がエミリアに虚言を吐くと、エミリアは勇人の嘘を信じた。
「そう、陽弥様.......まだ戦っているのですね......」
「えぇ、」
勇人は何とか、エミリアを安心させると、シンが小声で言う。
「どうして嘘を言った?」
「.......師匠から言われたのです。もし、俺やブラムの身に何か起これば、エミリアは悲しみ、永遠に植物状態になるだろう........だから、嘘を言ってくれ......、と」
「陽弥が.....そんなことを......」
勇人は頷き、シンはため息を吐く。そして謁見が終わり、勇人は雄二達連れ、エルシュリア王都を見物していた。
「ほえ~、外観は西洋風の街だけど、魔法を使用して生活しているんだなぁ」
雄二は感心していると、勇人が解説する。
「昔はソロモニア戦記でエルシュリア王国は陥落していたけど、師匠が全勢力やボランティアでエルシュリア王国を再建させたんだよ」
「へぇ~、そう言えば勇人.....お前が言う師匠って、もしかしてシンさんやエミリア姫が言っていたその陽弥って言う人物?」
「そう、彼はヴァルキュリアス総統で、エミリアさんの夫♪」
「何で彼のことを師匠って言うんだ?」
「........僕を強くしてくれた恩人だから♪」
「強くねぇ........そんなに凄い人なのか?」
「そりゃ、そうだよ!何せ彼は9人の護星神を束ねる超・護星神だから♪」
「.........陽弥ってまさか神様!?」
「そうだよ、見た目は20歳だけど、僕とシンディを次元の狭間で2000年間も教練していたから、4020歳かな?」
「4020歳!!??......待てよ?その場所で2000年間と言うことは?」
「そう、僕の年齢"2017"歳だ」
勇人の言葉に雄二達は腰が抜けた。
《...........2017歳》
「何なら、戦いが終わったら今度、師匠と一緒に次元の狭間へ行ったら?」
「嫌、いいよ.......これ以上解説されると、付いてこれなくなる......」
「そっか♪」
すると知彦と玲二が言う。
「拙者も、その次元の狭間に行きたいでござる。そこならば歳はとらなく、時間も止まっているのか?」
「うん」
「そうか、なら.....存分に修業が出来るなぁ♪」
「知彦に似合った人物と言えば、師匠の友人であるリョウマさんに稽古付けて貰ったら?」
それから勇人はホライゾンのあらゆるところを案内した。科学と魔法が結晶化した連合国家『グラシオン連合』とエルフ族やダークエルフ族が共同する国家『アテナイ共和国』。アレクトラさんが住んでいるヘルガストの援助されている機械帝国『ヴァルヴァトール帝国』。交易が盛んな海の国『ヴァランドール皇国』の建物や美味しい料理を食べたり、見て回っていった。