クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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第8話:イプシロン皇太子

ルナベース軌道上には既にグリフィン級、フリゲート級、シグナス級の戦艦と連邦戦闘機、MECが警戒していた。その中にウラノスと陽弥達の機体と滞在していた。

 

「アレクトラ!一体奴等は何処から来るんだ!?」

 

「待ってろ!今、計算してるから!!」

 

「クソッ!早くやってくれ!」

 

「言われなくてもやっとる!!」

 

アレクトラがさらにデバイスとレイジアのシステムを使い、情報を調べた。そして、

 

「分かった!」

 

「何処だ!?」

 

「もう火星付近にいる!」

 

「火星に!?早すぎる!」

 

「っ!.........たった今、火星で以上な磁場の反応がした!来るよ!」

 

陽弥達は武器を構えると同時に連邦艦隊も主砲を火星方面へ向けた。するとその方向からワームホールが現れ、中からアジマス連邦の大艦隊が現れたその直後、アジマス連邦艦隊の主砲からメガ粒子ビームが放たれ、フリゲート級連邦巡洋艦が二隻、撃沈された。

 

「全機、全艦隊!攻撃開始!!」

 

スプライサー級連邦戦闘機がプレシキデル・ビームガンが放たれ、アジマス連邦巡洋艦に直撃するが、敵の対空パルスキャノンで撃破される。

 

アジマス連邦巡洋艦のハッチから大型アジマス連邦兵と戦闘機が射出され、連邦のMECのハンドガン式アームキャノンの攻撃をかわし、腕部のソニックブレードを展開し、振りかざした。

 

「ああ......!あああああああ!!!」

 

MECのコックピットにいる連邦兵が叫び、ソニックブレードで切り裂かれ、爆破した。

爆煙の中から大型アジマス連邦兵の赤い目が輝いた直後、二時の方からオレンジのビームが飛んできて、掠れたかと思いきや、装甲が溶け、爆発し、撃ってきた方向から陽弥のアーキバスⅡが飛来し、空間を駆け回りながらアジマス連邦兵と戦闘機、艦隊を撃破していた。

 

「敵が多すぎる!」

 

陽弥が叫ぶと同時に別の方では、ルナがセイレーンのロッドで魔方陣を作り、アジマス連邦兵の攻撃から連邦艦隊を守っていた。

 

「きりがないわ!」

 

アジマス連邦駆逐艦を撃破したソフィアがエリザベスのビームシールドでアジマス連邦兵の攻撃を防御していた直後、アジマス連邦兵の攻撃が止んだ。

 

「何......!?」

 

するとアジマス連邦兵が下がり、その中から緑の発光部で輝いていたスマートな女性型の変わった体型をしたアジマス連邦兵が現れた。

 

「何なのよこいつは!?」

 

「『あ~ら、レディに向かってこいつとは.......酷いねぇ~』」

 

「!?っ」

 

「『自己紹介がまだだったねぇ、私はアジマス連邦五大将軍の一人.........."深淵のγ".......まぁ、αはγ(ガンマ)と呼んでいるわ、』」

 

ガンマがソフィアのエリザベスにビームレイピアを突き付け、ソフィアもラツィーエルでガンマに振りかざした。

 

 

 

 

 

 

一方、アレクトラはビームバスターライフルでアジマス連邦戦闘機を撃沈した。

 

「ふぅ、疲れる......」

 

するとコックピット内で警報が鳴り、アレクトラは11時の方向を確認しようと上を見た直後、体型が細く、下半身がタコのようなアームで、黄色い発光部で輝いていた。

 

「何だ!?」

 

「『君........強さとは何か知っていますか?』」

 

「はっ?」

 

「『これだから猿は........僕はΣ二世......惑星レゾナンスを管理していたΣの子........その後継ぎ........"閃光のΣ"......君は強さとは何か知っていますか?』」

 

「はっ?だから何言ってるんだよ?!」

 

アレクトラがレイジアのビームバスターライフルをΣに発砲した直後、Σの体が分裂し、バスターライフルのビームをかわした。

 

「分裂した!?」

 

Σの体が元に戻り、両手から、ビームリングを展開し、アレクトラに襲い掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、リョウマの鋼龍號がバスターランチャー、天雷でアジマス連邦兵を斬り刻んだ直後、リョウマは殺気を感じ、後方から来る赤黒いビームをかわした。

 

「何奴!?」

 

「『ほぉ、俺の攻撃をかわすとは......猿の中に骨が立つものがいたとは......嬉しいねぇ!!俺様の名は!"美食のβ"!!機械だけど猿を喰らう!よって、お前は俺様のメインディッシュだ!!』」

 

βは背部から巨大なハンマーを持ち、鋼龍號に向けて、振り回した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その一方でルナは魔方陣でアジマス艦隊を撃沈していた。

 

「シャイニングランサー!」

 

光の槍が艦隊に突き刺さり、爆発した。

 

「このままじゃ、皆が!........っ!?」

 

その時、セイレーンの真上から巨大なアックスが振り落とされた。ルナは急いで回避した。

 

「貴女は?!」

 

巨大なアックスを振り落としたのは赤い発光部を輝かせた

ザムザ・ギムガルムだった。

 

「『貴様は......あのヴェクタ人の娘か......』」

 

「娘!?.........お父さんを知っているの!?」

 

「『ああ、あのヴェクタ人を相手したのは我だ......』」

 

「っ!!!!!」

 

ルナの心は今、怒りの炎に燃え、α将軍を睨んだ。

 

「よくも......よくもお父さんを!!!!」

 

ルナは怒声を上げ、ロッドを振るうと目の前から魔方陣が現れ、叫んだ。

 

「ダークイーター!!」

 

魔方陣から禍々しい黒い影が現れ、不気味な口を開けてザムザ・ギムガルムを捕食しようとしていた。

 

「『馬鹿めっ!!」』

 

ザムザ・ギムガルムの目が赤く光、光周波ギガントアックスを振り落とし、叫んだ。

 

「『インパクト・カイザー!!!!!!』」

 

地面も何もない空間がギガントアックスで割れ、その亀裂から地獄の炎が放たれ、ルナが放ったダークイーターへと突進し、二つの技がぶつかった直後、閃光が起こった。

 

 

 

 

 

 

 

その光景を見ていた陽弥は急いでルナの所に向かっていた。

 

「ルナっ!!」

 

その直後、後方に.......違和感を感じた。陽弥は後ろを振り向くと、そこには白い装甲と青く発光して、翼を広げて、陽弥を見ていた。

 

「っ!?」

 

陽弥は急いで後方に下がり、警戒体制した。

 

「お.......お前は........!?」

 

「『君は........どうして彼らを護るんだ?』」

 

「え?!」

 

「『彼ら地球人は弱き存在だ.......我らアジマス連邦見たいな強者こそがこの宇宙に君臨すべき存在........なのに何故、彼らを護ろうとしているんだ?』」

 

「........同じ生命だからだ!」

 

「『?』」

 

「人間は......!お前達が思っているような猿なんかじゃない!人間.......否!人類は.......確かにお前らような賢い力を持っていない、それと傲慢!.........けど、人類はお前らよりも凄い力を持っている!.........それは力を合わせることだ!........力を合わせることで辛い事や痛い事やどんな困難も乗り越えられる!お前ら屑鉄野郎の奴隷じゃない!」

 

「『...............分かった』」

 

「え!?」

 

すると青のアジマス連邦兵が消え、その直後、陽弥の耳元に消えたアジマス連邦兵の声を聞く

 

「『そんな物.......下らん戯れ言に過ぎんな......』」

 

「っ!」

 

その直後、青のアジマス連邦兵が陽弥を蹴り上げると同時に吹き飛ばされた陽弥を追い抜いて、叩き付けた。

 

「『覚えておけ!......我の名はアジマス連邦国第二皇太子......Ε(イプシロン)だ』」

 

「グッ!.......第二皇太子....だと......つまり、大ボスの弟って言う事か!」

 

持ち直した陽弥はウィングから高火力ヒートアサルトブレードを取りだし、構えた。

 

「ヴェクタ人 シン・ギデオンとメイルライダー ヒルダの子! 陽弥・ギデオン!参る!!」

 

陽弥はアーキバスⅡの出力を最大に上げ、イプシロンに突撃し、イプシロンも出力を上げ、腰部に収納していた二刀流『デュアルエナジーブレード』を抜刀し、アーキバスⅡに突撃した。剣と刀の刃がぶつかり合い、刃から火花が出ていた。

 

「『剣筋は対した物だなぁ』」

 

「お前もな!」

 

陽弥とイプシロンの攻撃速度が加速し、目にも止まらぬ速さになった。それを見ていたヴィヴィアンは興奮しており、メイとアリス艦長とオペレーター、エミリアは驚いていた。

 

「すげぇ!」

 

「何だ.......あの戦いは.....?!」

 

『陽弥様........』

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ルナはα将軍のザムザ・ギムガルムの光周波ギガントアックスに苦戦していた。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、......」

 

「『どうした!.....我を倒したいのだろ?』」

 

「うああああああ~~~!!」

 

ルナは怒りながらロッドからビームの刃が放出し、ザムザ・ギムガルムに突き付けて、突撃した。しかし、ザムザ・ギムガルムがスラッとかわし、セイレーンの後ろに回り込んだ。

 

「っ!?」

 

ルナは後ろを振り向こうとした瞬間、ザムザ・ギムガルムの剛腕がセイレーンを殴り飛ばした。

 

「『諦めろ......我らは貴様らの相手をしている暇などないのだ。』」

 

α将軍が艦砲射撃しているウラノスを見た。

 

「っ!」

 

ルナはα将軍の方向を見て気付いたが、α将軍はルナより先にウラノスへ向かった。

 

「マズイ!!」

 

ルナは急いでアリス艦長に通信を開く。

 

 

 

 

 

 

 

一方、ウラノスではアリスがオペレーターに指示をしていた直後だった。

 

「艦長!ルナさんから通信です!」

 

「開いて!」

 

「はい!」

 

「どうしたの?!」

 

「『アリス艦長!大変です!α将軍がそちらに向かっています!狙いはエミリアさんです!』」

 

「何だって!?」

 

するとオペレーターが艦長に報告する。

 

「左舷から強力な熱源反応が真っ直ぐこちらに向かっています!」

 

「マズイわ!総員!左舷から来る赤黒い装甲したアジマス連邦兵をウラノスに到達させるな!何があっても!!」

 

アリス艦長の指示にウラノスのゴットフリートとバリアントと対空ミサイルが起動した。

 

「ゴットフリート!バリアント!コリントス!射てぇ!」

 

艦長が命令するとウラノスから多数の対空防御ミサイルが射出し、ゴットフリートとバリアントから粒子ビームがザムザ・ギムガルムに向かって放たれる。

 

「『フンッ!愚か者がっ!!!』」

 

α将軍は怒声を上げ、対空防御ミサイルをかわし、持っていた光周波ギガントアックスがロングビームライフルへと変形し、対空防御ミサイルを撃破した。さらにゴットフリートとバリアントの粒子ビームもスラリとかわした。

 

「?」

 

α将軍の前方からグリフィン級の銀河連邦艦が立ち塞がった。

 

「『邪魔だ!!」

 

α将軍は叫びながら、ロングビームライフルをギガントアックスに切り換え、連邦艦の艦橋に近付き、ギガントアックスを降り下ろした。連邦艦は艦橋を破壊され、火を吹きながら撃沈された。α将軍は赤い目で睨み、ウラノスの艦橋に近付いた。

 

「『今度こそ!姫殿下を貰うぞ!』」

 

ザムザ・ギムガルムのギガントアックスが振りかざされ、アリス艦長は絶望の淵へ追いやられた。

 

「クッ!」

 

その直後、自動バルカン砲塔「イーゲルシュテルン」が勝手に起動し、ザムザ・ギムガルムを射ち始め、装甲を貫いていた。

 

「何っ?」

 

アリス艦長は驚き、急いでメイ整備長に連絡する。

 

「メイ整備長!イーゲルシュテルンが勝手に!?」

 

「『それが、あの子達が勝手にイーゲルシュテルンを操作してるのよ!』」

 

「「えぇ!!?」」

 

艦長とオペレーターが驚いた直後、別の通信が入る。

 

「『ブリッジ!僕達も戦えます!』」

 

「『当たれっ!! 当たれっ!!』」

 

「『お父さんとお母さんの仇!!!』」

 

バルカン砲塔の砲弾がザムザ・ギムガルムの装甲を貫き、蜂の巣状態になり、コックピットにいるα将軍が叫ぶ。

 

「グアアアアアア~~~!!!!!!」

 

それと同時にヴィヴィアンのレイザー改がブーメランブレード投げ、ルナのセイレーンが魔方陣を作り、シャイニングランサーで止めを刺す。

 

「『バカな........四大将軍の我が......破れるだと......!?御許しください........イプシロン皇太子.....アジマス陛下.........プロフェッサー"E".......!!』」

 

α将軍はその言葉を言い終えると同時にザムザ・ギムガルムごと爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、陽弥とイプシロンは互角同士の光速の戦いを繰り広げていた。

 

「『そうだ!もっと!.........もっと我を楽しませろ!おおおおおおおお~~~!!!!!!』」

 

「ハァァァァァァァ~~~!!!!!!」

 

互い共、突っ込んで来たその時、両者を止めるかのように

上から粒子ビームが降ってきた。

 

「っ!?」

 

「『っ!?』」

 

二人は戦闘を止め、粒子ビームが降ってきた方向を見るとそこには異形の赤紫の戦闘艦が主砲を向けていた。

 

「何だあの戦闘艦は.........!?今までの敵とは何かが違う......!」

 

その時、イプシロン皇太子が言う。

 

「『あれは........!?まさか..........!!エルダー共和国軍第13独立機甲部隊戦闘艦"アムザニ"か!!?』」

 

「エルダー共和国!?」

 

その時、戦闘艦から一つの光が現れ、真っ直ぐ陽弥とイプシロンの所に迫ってきた。

 

「!?」

 

「『!?』」

 

光が陽弥とイプシロンの所に付くと同時に正体を現した。赤紫と黒の装甲をしており、手元に大鎌を持った機体だった。

 

「何だコイツは!?けど、あの機体の間接部は......明らかにセイクリッドメイルの間接だ......!」

 

「『あの大鎌.......まさかっ!』」

 

すると謎の機体が動きだし、大鎌の光の刃が三枚に別れ、イプシロン攻撃してきた。

 

「『クッ!やはり.......!』」

 

イプシロンはデュアルエナジーブレードであった防御するが謎のセイクリッドメイルの出力が最大なのか、イプシロンが押されていた。イプシロンの腕が変形して、アームキャノンへと変わり、謎のセイクリッドメイルに乱射した。

しかし、謎のセイクリッドメイルは後方に下がりイプシロンのアームキャノンのビームを回避した。それを見ていた陽弥が驚く。

 

「何て速さだ!?」

 

イプシロンは射つのを止め、デュアルエナジーブレードを抜刀し、接近戦を仕掛けてきた。

謎のセイクリッドメイルは三枚刃の大鎌を突き付け、イプシロンへと向かった。両者の刃が混じり合ったその直後、衝撃波が来た。

 

「クッ!」

 

陽弥はアーキバスⅡの出力を最大に上げ、左腕のシールドで衝撃波を防ぐ。謎のセイクリッドメイルとイプシロンの刃から稲光が発生し、両者機体の後ろから凄まじいオーラを発生していた。その直後、ウラノスの方から爆発が起きた。

 

「何だ!?」

 

「『?!』」

 

イプシロンがコックピットのモニター画面をズームするとザムザ・ギムガルムが火を吹いていることに気付き、突然謎のセイクリッドメイルとの戦闘を止めた。

 

「『αが殺られたか........』」

 

するとイプシロンのモニター画面に所在不明の通信が開く。

 

『戦闘を中断するとは....お前らしくないなぁ...』

 

「『フンッ......裏切り者を匿ったエルダーの生き残りが........!』」

 

「...........生き残り......か........正確では文明を捨てたんだが、」

 

「『だが、お前はエルダー人だ......次は陽弥・ギデオンとの戦いを邪魔すれば.......本気でお前を.......殺す.....!』」

 

「『その時は俺も本気を出すけどなぁ.......』」

 

「『覚えておけ.......エルダー共和国軍第13独立機甲部隊隊長.........エイルマット・P・タナトス.......嫌、"エルダーの死神".......!』」

 

イプシロンは言い終えると同時に残った三体の将軍に通信回線を開く。

 

「『聞け、お前たち! αが殺られた.......姫殿下の強奪は失敗した。即時、本拠地 惑星"ホライゾン"へ退却せよ......繰り返す......姫殿下の.....』」

 

それを聞いたらγ、Σ、Βは驚き、アジマス連邦艦隊が旋回し、銀河連邦から遠ざかっていく。

 

「『αが殺られた?!......イプシロンの旦那!本当かよ!?』」

 

「『本当の.......事だ......』」

 

「『あらあら~.....まさか"地獄のα"が殺られるなんて.......彼........油断しちゃったの?』」

 

「『まぁ、良いよ......僕........アイツ嫌いだったから.......多分、僕達........あの御方に怒られますよ』」

 

「『アジマス陛下の事ですか?.......彼、怖いからねぇ......』」

 

「『それはどうでも良い!俺は説教よりディナーが楽しみなんだよ!.......γ!今日のディナーは何だ?』」

 

「『ガーリック入りのオイルソースのギアですわ......』」

 

「『よっしゃぁぁ!!』」

 

「『Β.....うるさい......』」

 

「『良いじゃねぇかよぉ!?』」

 

「『良くないです......』」

 

三体の将軍は相変わらずな口喧嘩をして艦隊と共にワームホールに入り、本拠地と思われる....惑星ホライゾンへと帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてウラノスへ帰還した陽弥達は格納庫にエミリアがいた。陽弥の方に走ってきた。

 

「陽弥様!」

 

「エミリア!?.......うわぁっ!!?」

 

すると走ってきたエミリアが陽弥に抱き付いてきて、周りの人達の顔が赤くなる。

 

「ごめん......」

 

陽弥は謝ると同時に抱き付いてきたエミリアの頭を優しく、撫でた。その時、格納庫に放送が流れた。

 

「『陽弥・ギデオン様とルナ・ギデオン様.....至急ブリッジに来てください.......繰り返します。』」

 

「アリス艦長が......?」

 

陽弥とルナは急いでウラノスのブリッジに向かった。

 

 

 

 

 

ブリッジに向かうとアリス艦長が待っていた。

 

「「遅くなりました!!....アリス艦長、話とは?」」

 

「実は......」

 

すると突然、ウラノスのモニター画面が現れ、そこに映ったのは、体中が傷だらけで、赤紫のアーマーを着たエルダー人だった。

 

「『自己紹介がまだだったな、俺の名はエルダー共和国軍第13独立機甲部隊隊長であり、エルダー戦闘艦"アムザニ"の艦長 エイルマット・P・タナトスだ。」

 

「初めまして、私はこの超光速旗艦ウラノスの艦長 アリスです。」

 

「『用件があって、通信している。』」

 

「それで?......あなたの御用件は何ですか?」

 

「『...........この俺と........手を組まないか?』」

 

「えぇ!?」

 

エイルマットが放った言葉に陽弥達は驚き、何も言えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃...........アジマス連邦国.......通称"「アヴァロン」"では........皇家の者だけにしか許されない最上層、貴族系の者達の住む上層、一般の住む中層、スラム街が並び、暴力と支配に満ちた下層、そして......奴隷や捕虜達を労働させる地獄の最下層の五つの階層に別れての惑星型コロニー........そのコロニーは今まさに........エミリアの故郷.......惑星ホライゾンの大気圏外に滞在しており、惑星型コロニーと繋がっている軌道上エレベーターと星のエネルギーを吸い付くしているエネルギー吸引機が繋がられていた。

そして最上層から最下層の映像を見ていた人物がいた。

 

白き衣のような装甲をしており、玉座に座っていた。そして玉座に座っている皇家の所に青黒い布で体を包み込んでおり、フードの下に仮面で顔を隠している人物が現れた。

 

「『順調か........プロフェッサー"E"........?』」

 

「『はい、陛下.......着々とホライゾンに惑星ホライゾンに存在する五大大陸国家の二つ、エルシュリア王国と魔法に長けたエルフ族、ダークエルフ族、ハイエルフ族、ハーフエルフ族が共存する国.......アテナイ共和国を攻め落とし、奴隷達を確保しています。』」

 

「『それで?........残りの三ヵ国は?』」

 

「『えぇ、それの件ですが.......三ヵ国の内、機械だらけの帝国.......ヴァルヴァトール帝国は......二ヵ国のグラシオン連合とバランドール皇国と同盟を結び、まだ我々に反抗しています。』」

 

「『呆れる........何故、彼らは我々が支配される事を恐れるのか?』」

 

「『分かりません.......だが、彼らを打開させる方法があります。』」

 

「『ほぉ?........』」

 

「『これです。』」

 

プロフェッサー"E"が巨大なモニターを展開させ、そのモニター画面にエミリアの姿が映っていた。

 

「『この者は.......?』」

 

「『陥落させたエルシュリア王国の第一王女.........エミリア・ヴァルネア・クリーフです。彼女はまだ、自分の存在と本当の力.......そして.....自分が何者であり、......どう言う種族なのか気付いていません...........』」

 

するとプロフェッサー"E"は仮面の下で笑っていた。

 




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