クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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今回の話で、アルマロスの正体をバラします!!


第66話:時空大戦 後編

 

そしてそこに遅れて現れたのは、下での戦闘とアヴァロン宙域で戦い終えたソフィア達とブラム、イザベルが駆け付けてきた。

 

「「「「「「っ!!?」」」」」」

 

ブラム達は目の前にいるエミリアの姿に驚くと、女神は微笑みながら、名を名乗る。

 

「我が名は........無謀生命体 アルマロスゼロ......全ての、世界を、真なる秩序に、戻す者........神よ.........我に膝間付くのだ......」

 

アルマロスゼロと名乗る女神は剣を突きつけてきた。

 

「ひでぇ......」

 

「カオスのエターナルソウルハートとグリゴリ、クアンタムニウムハートとエミリアの血筋で最悪の敵かよ........」

 

「銀河の守護者よ.......この混沌となっていく宇宙を作り替えるために......贄となれ!!」

 

「悪いが.....俺達はそんな風に臨みたくないなぁ!!」

 

陽弥は七星剣とグラムを抜刀し、ブラムを体の中へ憑依させると、戦闘ポーズをする。

 

「今......助けてやるぞ!エミリア!殺るぞ!皆!」

 

《重龍装光!!》

 

六人の守護者から銀河七聖龍が現れ、それぞれの守護者の機体の鎧となった。リョウマの鋼龍號が雷の刃を放出した天雷を降り下ろすが、

 

「コカビエルビット.....」

 

アルマロスゼロの周りから、虫のように飛ぶ光の天使が召喚され、リョウマに襲い掛かった。次にアレクトラのレイジアが両腕のガントレット同士をぶつけ、アルマロスゼロに殴りかかった。だか、

 

「サハリエルランチャー......」

 

アルマロスゼロの肩からドラゴンの顔を似せた砲台が召喚され、アレクトラに向けて獄炎弾を発射し、アレクトラを襲った。今度はソフィアとルーが二人で掛かるが、

 

「バラキエルバンカー.....」

 

アルマロスゼロの背中から紋章が浮かび上がり、氷のパイルバンカーが飛び出し、二人を弾き飛ばした。そして陽弥とルナが太陽神剣と月光神剣を抜刀しアルマロスゼロに斬りかかったが、アルマロスゼロの剣と槍で防御され、さらに魔法石からレーザーが放たれ、二人は吹き飛ばされた。

 

「クソッ!」

 

「これが.....陽弥殿が相手したアルマロスの力.....恐るべき相手だ.....!」

 

「だけど!負けない!」

 

陽弥は太陽神剣を突き立て、立ち上がる。

 

「聴け!アルマロス!」

 

陽弥は上空に舞い上がり、歌を奏でようと準備する。

 

「マナ.....力を貸してくれ!」

 

「うん!」

 

「私も!」

 

ルナがエスメラルダを連れてきた。

 

「エスメラルダさん!」

 

「私も混ぜてくれないかな?」

 

「えぇ......シグムディア、俺が勇気の歌を奏で、アルマロスゼロの意識の中に入り込む。勿論エスメラルダさんとマナとブラム、イザベル連れていく。」

 

「分かった.....」

 

陽弥とブラム、イザベル、エスメラルダは永遠語りを奏でようとした。

 

「勇気の歌と星の歌か.......なら、」

 

アルマロスゼロが微笑むと、胸に侵食していたエミリアが突然"時の歌"を奏で始めた。

 

「時の歌!?」

 

陽弥達の歌とエミリア歌の衝動が激しくぶつかり合う。だが、

 

「「グッ!」」

 

陽弥達の歌がエミリアの歌に押し負けていた。

 

「共鳴パルス!尚も増大中!」

 

「恐らく、アルマロスゼロのグリゴリとカオスのエターナルソウルハートとエミリアのクアンタニウムハートが次元共鳴で、時の歌のパルス波を増加させているに違いない!」

 

「クソッ!ここまで来たのに!」

 

誰もが絶望になるそのとき、

 

「困っているようだな......」

 

後方から傷だらけのクトゥグアがヴォルヴァドスに支えながら、やって来た。

 

「クトゥグア!それにヴォルヴァドスまで!?」

 

「.....勘違いするな、我は奴に.....借りを返しに来ただけだ.......」

 

クトゥグアはアメズヤクラを取り出し、アルマロスゼロに突き付ける。

 

「生ける炎のクトゥグアとヴォルヴァドスか........駒である貴様らに用はない.......」

 

「そうか.......なら、お前を殺す。」

 

「手伝おうか?」

 

さらに、後方からエヴァが陽弥のアーキバスⅡに乗って現れた。

 

「クアンタの皇帝か.......」

 

「俺のアーキバスⅡ!?」

 

「ちょっと借りるぞ......」

 

「奈落に堕ちたクアンタの皇帝と用済みの邪神2体で......我に楯突くことが出来るか?」

 

「.......出来るさ!」

 

クトゥグアとエヴァがアルマロスゼロに応戦する

 

「無駄だ......フンッ!!」

 

アルマロスゼロは自身の髪を伸縮させると、クトゥグアとエヴァ、ヴォルヴァドスに向けて、剣化した髪を胸部を貫き通した。

 

「ウッ!!」

 

「カハッ!!」

 

「やっぱり......この機体では、推力不足か.......ガハッ!!」

 

口から血を吐くエヴァ、そして身動きが取れないクトゥグアとヴォルヴァドスがアルマロスゼロに抗い、それを見ていたエスメラルダが言う。

 

「お父様!「来るなっ!!」っ!!」

 

「.......この戦い!......嫌!私の戦いでもある!自分の娘を戦いに巻き込んだ罪を.......告ぐなわなければならないのだ!!」

 

エヴァは必死にアルマロスゼロの髪を自力で引き抜こうとすると、陽弥の方を見る。

 

「......陽弥・ギデオン」

 

「!?」

 

「......エスメラルダと......エミリアを頼む......」

 

「エヴァ!まさか!!?」

 

「クトゥグア.....行けるか?」

 

「言われなくとも、ヴォルヴァドス!」

 

「はい」

 

クトゥグアとヴォルヴァドスの体が急激に強く光だした。

 

「?」

 

そして2体の邪神がアルマロスゼロに向けて、大爆発を起こし、アルマロスゼロの左半分の顔に火傷を負わせた。

 

「2体の邪神が.........自爆したか........ん?」

 

アルマロスゼロは突き刺さっていたエヴァがいないことに気付く。

 

「何処へ?」

 

アルマロスゼロがエヴァ探し始めた直後、肉が避けるような音が聞こえてきた。

 

「っ!!?」

 

アルマロスゼロは胸の所を見ると、そこにいたのは胸に風穴が空いたアーキバスⅡがダーインスレイブでエミリアを引き剥がしていた。

 

「返してもらうぞ!我が娘を!!」

 

「アアアアアアアアアアァァァァァァァァッ!!!!!!」

 

アルマロスゼロは悲鳴を上げると共に、体の部位が溶け始める。エヴァはエミリアを救出し、陽弥に渡した。

 

「これで......終末融合は出来なくなったな.....アルマロス!」

 

「犬ちきしょうがぁぁぁぁぁっ!!!」

 

元に戻ったアルマロスが怒鳴り、白く光る鋭い爪で、エヴァを切り刻む。

 

「クアンタ人の民のように!消え去れぇぇぇぇっ!!」

 

アルマロスの腕から大型ビームブレードを展開し、アーキバスⅡとエヴァを真っ二つにした。

 

「.......御義父様.....いいえ、誇り高きクアンタの皇帝で我が恩師 ルガディン・レグレシア・クアンタ.........そしてロラーナ.......今そっちに行くぞ........エスメラルダ、エミリア......強く生きろ........父は、お前達の事を....死んでも! 」

 

 

 

        『愛しているぞ!』

 

 

 

 

 

 

アーキバスⅡが爆発し、残ったのはアーキバスⅡの残骸、エヴァの遺体は欠片一つも残らなかった。

 

「っ!!」

 

エヴァの最後の勇姿を見届けた陽弥は怒りを込み上げ、エスメラルダは愛する父が亡くなったことに、その場で泣き崩れる。

 

「う...........うう!御父様ぁぁぁぁぁっ!!!......あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!!!」

 

「ぐぅっ!!!!」

 

陽弥は嘲笑うアルマロスを睨む。

 

「ハハハハハハ!!」

 

「アルマロスゥゥゥゥゥッ!!!」

 

陽弥がアルマロスの名を叫んだ直後、緑に発光する粒子が陽弥の前に現れた。

 

「っ!!?」

 

そして輪は陽弥の体の中に入っていく。

 

「この光は.......エヴァの!」

 

「お兄ちゃん!」

 

ルナが陽弥を呼んだ直後、アルマロスゼロが、マグナムを突き付け、陽弥の胸に直撃した。

 

「ウッ!!」

 

「死ね.....護星神が.....!」

 

アルマロスがマグナムを6発を撃ち、その一つが陽弥の頭を貫いた。陽弥は倒れ、死ぬ直前に占いの事を思い出す。

 

「あれ?.......これって、占い婆さんが言っていた........そうか!」

 

その時、陽弥が身に付けている鎧が光だす。

 

「っ!?」

 

「......まだ俺は.......死ねない!!」

 

陽弥の鎧に見に纏っているクアンタムシールドが展開する。

 

「クアンタ人の皆!......俺に巻き戻しの力を!!」

 

鎧が閃光のように輝き、アルマロスを目を眩い光が襲う。

 

「何だ!?この光は!!?」

 

「お兄ちゃん.....」

 

陽弥は時空を駆け巡り、辿り着いた場所はなんと、アルマロスに倒される数秒前に来ていた。

 

「っ!?この場面........時間が巻き戻されたのか!?と言うことは!」

 

陽弥は目の前にマグナムを突き付けたアルマロスを睨み、ガーターを展開した。そして時が動きだし、アルマロスのマグナムを防御した。

 

「何っ!!?」

 

「シグムディア ザ・タイタニス!!」

 

陽弥は4本の腕で七星剣とグラム、バハムディア、鬼羅丸を抜刀し、アルマロスと応戦する。

 

「マナ!お願い!」

 

「うん!」

 

マナの体が光だし、陽弥と共に叫んだ。

 

「「マテリアライズ!!ブラストファンネル!!」」

 

空気中で造られたのは、煙突状の兵器でブラストファンネルが早速アルマロスにハイパーノバビームを放つ。

 

「小賢しいガキがっ!!」

 

アルマロスはハイパーノバビーム砲を放つが、陽弥はビームの軌道を見切り、受け流すかのように、アルマロスの攻撃をあっさりと回避した。

 

「フンッ!!」

 

「何んだと!?」

 

アルマロスが何度も攻撃を与えるが、陽弥は次々と回避していく。

 

「何故だ!?何故だ!?何故我の攻撃が当たらない!?......っ!!」

 

戸惑っている最中、アルマロスが油断し、陽弥はその隙にアルマロスの目の前まで接近した。アルマロスはシグムディアの装甲を見ると、緑に発光する膜が覆われている事に気付く。

 

「まさか!!?クアンタムシールドか!!」

 

アルマロスは緊急回避し、陽弥を睨む。

 

「通りで、我の攻撃を免れていたのか.......」

 

陽弥とアルマロスが戦っている中、エミリアが目を覚ます。

 

「.......う.....う~ん?」

 

「あ!気が付いた!」

 

「ここは?」

 

「エミリア!」

 

「御姉様?」

 

「あぁ!」

 

エスメラルダは心配すると、エミリアが言う。

 

「.....そうだ!陽弥様に伝えないと!!」

 

「え?」

 

「お兄ちゃんなら、アルマロスと戦っている!あそこで!」

 

ルナの指す方向に陽弥とアルマロスが戦っていた。

 

「早く!陽弥様に伝えないと!!」

 

「え?何を?」

 

「アルマロスは.......彼は.......」

 

エミリアが語る衝撃の言葉に皆の背筋が凍りついた。

 

 

 

一方、陽弥はブラストファンネルでアルマロスを追い詰める。

 

「ファントム!」

 

アルマロスがカルディアノン戦闘艦型のファントムを召喚したが、陽弥は四刀流でカルディアノン戦闘艦型のファントムを切り裂いた。

 

「邪魔だ!!」

 

次々にアルマロスはファントムを召喚するが、あっさりと倒される。

 

「ブラストファンネル!」

 

陽弥がブラストファンネルに命令し、アルマロスを追い詰める。

 

「ガァァァァァァァァッ!!!」

 

しかし、アルマロスも負けておらず、回転しながらハイパーノバビーム砲を拡散させ、ブラストファンネルを破壊した。すると陽弥はコックピットから出てきて、腰に付けていたガイアブリンガーを鞘から引き抜いた。

 

「ガイアブリンガーッ!!」

 

黄金に輝く刃にエミリアは驚く。

 

「あの剣は!代々クリーフ王家が使用していた......」

 

「そんな小さななまくらな剣で何が出来る!?」

 

アルマロスが鋭い爪で襲い掛かった直後、陽弥はガイアブリンガーを構える。すると、ガイアブリンガーから黄金のオーラが溢れ、アルマロスの腕を切り裂き、そして顔面に深い傷を付けた。

 

「ッ!!?」

 

簡単に切られた事にアルマロスは悲鳴を上げる。

 

「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ァァァァァァッ!!!???」

 

アルマロスは傷を抑えながら、語る。

 

「何だ!?その剣は!?」

 

その直後、抑えていた顔の傷口から禍々しいエネルギーが漏れだした。

 

「アアアアアアアアァァァァッ!!!???」

 

「アルマロスの傷口から何か出ている!?」

 

「多分......あれが数多の星に以上な進化を放出していた"MP"(ミッシングプロシージェ)であるか......」

 

「まっ!.....待てっ!?......ミッシングプロシージェよ!私の体から出ては!............このままだと我の素顔が!皆にバレるゥゥゥゥゥッ!!!!!!」

 

ミッシングプロシージェを追って、アルマロスは内面を突き破る。すると陽弥はアルマロスの尻尾を掴み、宇宙へ出る。

 

「お兄ちゃん!」

 

「陽弥様!」

 

《陽弥!》

 

「逃がすかぁぁぁぁぁっ!!!」

 

陽弥は叫びながら、アルマロスの尻尾を離さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、テレポーターでは、シン達が苦戦していた。

 

「チッ!切りがねぇぜ!」

 

「陽弥君達はまだなのか!?」

 

その直後、バロックダークから何かが突き出た。

 

《っ!?》

 

サムとシンはモニター画面を拡大し、確認した。

 

「アイツは!」

 

モニターに映っていたのは傷だらけのアルマロスであった。

 

《アルマロス!》

 

「見て!アルマロスの尻尾の所!」

 

《陽弥!》

 

「己ぇぇっ!!陽弥・ギデオン!」

 

「アルマロスゥゥゥゥゥッ!!!」

 

陽弥は四刃流で応戦するが、アルマロスの尻尾攻撃が炸裂し、アヴァロンの外壁にぶつかった。そしてアヴァロン上層内ではクロウ達がアポカリプスを追い詰めていた時、アヴァロン全体が揺れる。

 

「っ!?何だ!?」

 

「......どうやら、アルマロス様が外へ出られたようですね......」

 

「アルマロスが!?」

 

するとアポカリプスはあることを話す。

 

「知っているか?.......アルマロスの正体を......」

 

「アルマロスの.......正体.....?」

 

「そう、私も彼の素顔を見たときは驚きましたよ.......そうですねぇ、少し.......彼の昔話をして差し上げましょう。」

 

アポカリプスはアルマロスの過去を語り始めた。

 

「彼はかつて、偉大な王でした.........国と平和と秩序を正しい方向へ導こうと.......だが、先代国王は彼の心を見抜いたのです。いつか自分の息子は大変なことをしでかそうとしていることに.......娘を王位継承者に認付けしました。王位継承者に選ばれなかった彼は、絶望し、ある手段へ移った.........娘が化物だと言うことを.......民に、全国民へ暴露した。結果....妹は辺境の地に追いやられ、彼は王位継承者に選ばれ、ひたすら化物であった娘を守ろうとした愚かな国王を絞首刑にした.........」

 

エッジは分からなくなり、怒鳴る。

 

「それが何だって言うんだ!アルマロスは元は"人間"って言いたいのか!?」

 

だが、アルマロスの言葉の意味が分かったクロウが言う。

 

「............まさか!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陽弥は四刀流でアルマロスの爪攻撃を防御する。

 

「ググググググ!!!」

 

「死ねぇっ!陽弥・ギデオォォォン!!」

 

「まだだっ!!」

 

陽弥はアルマロスを蹴り飛ばした。

 

「っ!!」

 

「せいっ!!」

 

七星剣の一撃がアルマロスの顔を斬った。

 

「「っ!!?」」

 

「っ!!!?」

 

《ッ!!!!!!》

 

陽弥達はアルマロスの顔に驚愕する。

 

「そんな.......!?」

 

「嘘.......だろ.......!?」

 

「お前は.........」

 

 

アルマロス.........嫌、かつて神聖ミスルギ皇国皇帝だった者。その彼の名は........

 

 

 

 

         《ジュリオ!?》

 

 

 

アルマロスの正体があのジュリオと分かり、陽弥はさらにジュリオに問う。

 

「何でだ!!?確かお前はあの時!?」

 

「その通り.........私はお前に敗れた........だかあの時、燃え盛る私は次元の力で、グリゴリになったのだ!!」

 

「何だって!?」

 

そして丁度同じ頃、アポカリプスもジュリオの過去を話していた。

 

「彼は、陽弥・ギデオンに負けた直後、ワープによる時間誤差で、お前達の世界へやって来た。隕石となってな......」

 

「隕石.......っ!?」

 

エッジは思い出す。惑星エイオスへ向かっている最中に、亜空間で見た隕石の事を......

 

「つまり、グリゴリはジュリオであったのか!!」

 

バッカスが答えると、アポカリプスはさらに問う。

 

「その通りだ......ジュリオは惑星エイオスへ落下し、そこでSRFの隊員に回収された......そこからは分かるだろう?エッジ・マーベリックよ......」

 

リムルの故郷"惑星レムリック"で起こったバカラス病での事件........カルディアノンが言う"導きの啓示"での異常な進化.......そしてSRF隊員が異常な進化で他の隊員を襲われたことを.......全てを思い出す。そして.....フェイズがグリゴリに呑み込まれたことも......

 

「クソッ!全てはジュリオの計画だったのか!!」

 

それを本人から聴いた陽弥も怒鳴る。

 

「全部お前の計画だったのか!!ジュリオ!!」

 

「そうだ!だが、あの若造のせいであの世界を征服するのは失敗した。だけど!それが全ての始まりでもあった。あの若造にも負けた私は.......また過去に飛ばされたのだよ」

 

「えっ!!?」

 

「ループと言うのは知っているだろ?正にそれだ!私は絶滅する前のクアンタ人の時代へ飛ばされ、体を維持するためにプロセアンをコレクターに変えた。これで私を邪魔するものはいない........と思っていたが、.......お前と26人の使徒が邪魔をしてきたっ!!!!」

 

「じゃあ、あの巨体なグリゴリは!?」

 

「そうだ!私だ!結果お前とお前と瓜二つの暗黒生命体に負けた!絶望した私に残された道はただ一つ............全次元!過去!現在!未来の理を壊し!新たな世界に作り替えることに!私が新時代の皇帝として君臨するために!!!」

 

ジュリオの今までの過去と下らない野望を耳にした陽弥は怒りを込み上げた。

 

「......けるな....」

 

「?」

 

「......ふざけるなよ........お前っ!!!たったそれだけの事で.......クアンタ人を......エンブリヲも!....ドゥームも!.......ミスルギやエンデラント!、マーメリア!、ヴェルダ王朝!ローゼンブルム!ガリア!そして過去の自分!!全ての時空に生きる者達を!!手のひらで踊らせるかのように弄びやがってぇぇぇぇっ!!!!!!!!」

 

その時、シグムディアの頭部のスラスターから紅蓮の炎を纏った粒子帯を放出する。

 

「ジュリオッ!!!!!!テメェだけは!この世やあの世とは思えないほど!絶対に赦さんぞぉぉっ!!!俺は!!完全に切れたぞぉぉぉ!!!!」

 

「フハ!ハ!ハ!ハ!ハ!ハ!そんな体で何が出来るんだ!!?陽弥・ギデオン!!それに私は知っているんだぞ!未来のインフィニティソウルと現在のインフィニティソウルの力が弱まっていることに!!」

 

《えっ!!!?》

 

「そうなれば.........もうお前はこの世にいない存在!つまり、天界へ行かなければならないのだからなぁ!!!!!」

 

「だったら!!」

 

陽弥はシグムディアと共に手を翳し、叫んだ。

 

「あの世に行く前に.........貴様を倒す!!だからインフィニティソウルよ!俺に最後の力を........貸してくれ!!」

 

陽弥の那賀の二つのインフィニティソウルが強く共鳴し、光だす。

 

「スペクトロブス達が!」

 

ルナ達に渡していたそれぞれのスペクトロブスや、

 

「銀河七聖龍達が!」

 

銀河七聖龍も陽弥の所に集まり、融合していく。そして陽弥は唱えた。

 

「真!極龍装光!!」

 

陽弥に宿る銀河七聖龍や星の獣、ブラムとイザベル、マナが融合し、白く光る龍へとなった。そして特徴だったのが龍の両目が陽弥と同じ目をしていた。

 

「ほぉ.....それがお前の最後の姿か.......」

 

「俺の名は.....超・護星神 バハムディア!全ての宇宙と生命を守りし守護者だ!!」

 

「面白い.......ならば、私も!」

 

するとジュリオの体から黒い粒子が溢れだし、体を包み込む。そして粒子が消えると、ジュリオの姿が黒く染まっていた。

 

「お前!?その姿は!?」

 

「フフフフ.........我が名は 創破主 ジュリオ...........過去、現在、未来の理と秩序を真なる光に、導く者だ.........」

 

赤き目を光らせ、赤黒いビームウィングを展開して、語る。

 

「何だと?........何が真なる光だ!!そんな世界!誰も想像したくないなぁ!!!」

 

「フハハハハハハハ!!我に、仇なす神が.........我にどう楯突こうと言うのか?」

 

「強制的にな!!!行くぞ!ジュリオォォォォォッ!!!」

 

「死んで抗うが良い!!!ミッドガンドの超・護星神!!!」

 

光の龍へとなった陽弥と闇の堕天使となったジュリオの.........最後の戦いが幕を開けた。




次回、最終決戦です!

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