クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者 作:オービタル
その頃、カルナスではトレーニングルームでは、エッジが剣を決戦に備えて特訓していると、クロウが入ってきた。
「エッジも準備していたんだな」
「クロウ.....」
「まだ怒っているのか?」
「.......嫌、お前が生きていたことに......喜んでいたんだ.........正直驚いた、あの戦いでお前がバロックダークに特攻して、俺達の為に道を切り開いてくれた........」
「俺も......死を覚悟していた.......アキュラと共に行動していた仲間達が死んで、その思いを奴にぶつけた。だけど、神はそんな俺を生きる事を許してくれたと思う。仲間の分まで生きろって........そしてロークへ辿り着き、イレーネと恋に落ち、家族ができた.........だけど、いつの間にかここでまたこうやってエッジと再開できた♪」
「御互い......最後の戦いで勝ち取ろう....未来を!この世界や俺達の世界を守るために!」
「あぁ!」
エッジとクロウは決意を決め、握手する。
そして仲直りした陽弥とルナは、陽弥から髪を切ってくれと頼まれ、ルナが慎重に陽弥の髪を切っていく。
「本当に良いの?」
「あぁ、構わん.......」
陽弥はそう言い、数分後、
「ふぅ、スッキリした!」
陽弥の髪型がロングヘアーから、ユグドラシル9に滞在する前の髪型へなった。
「良いの?髪型変えて......」
「良いんだ.......ロングヘアーも悪くなかったけど、やっぱり俺は昔の髪型の方がやる気が出るからな♪」
陽弥は親指を立てルナにグーサインをすると、マナが来た。
「パパ!」
陽弥はマナを抱き上げ、問う。
「髪切ったパパどう?」
「カッコイイ!」
「ハハハ、マナは正直だな♪」
「うん!マナも一緒にママを助けに行く!」
「ダメだよ、マナはエスメラルダさんと一緒にウラノスで待っていてくれ......」
「でも~」
「陽弥.....」
するとそこへエスメラルダが来た。
「エスメラルダさん?」
「その子の言う通りだ......私とマナを、エミリアの所へ連れていってくれないか?」
「え!?でもエスメラルダさん......マナは」
「危険を承知なのは分かっている。だけど、マナのシンセシスと陽弥のシンセシスの力を使えば、多分囚われのエミリアのもしものことのためなんだ.........お願い....」
「........」
「お兄ちゃん......私からもお願い」
「........」
「パパ......」
3人の決意と瞳に陽弥は決意した。
「......分かった、俺がマナを乗せて、ルナはエスメラルダを頼む.....」
「分かった!」
「マナ......ママを助けるためにもう少しだけ力を貸してくれないか?」
「うん!」
陽弥は二人を連れていく事をシンとヒルダに話す。
「マナとエスメラルダを連れていく!?正気かお前!」
「正気だよ......もう覚悟は出来た!もしエミリアが大変な事になっていたらどうなる?......自力で解放できるか!?」
「......っ!、それは......」
「もうこれはあのラストリベルタスじゃない!トゥルーラストリベルタスなんだ!.......」
「っ!」
「父さんが弱音を吐くなら、支援なんて要らない!」
陽弥の決意にシンとヒルダも決意する。
「.........分かったよ!俺もヒルダやココ、ミランダと共にお前を全力で援護する!もう時、義理の娘になるあの姫さんを助けるためなら、何だろうと相手してやるぜ!だろ?ヒルダ」
「あぁ!私もクリスのラグナメイルを借りて、斬りまくって道を開いてやるから、囚われの姫さんを連れ戻せ!連れ戻さなかったら、いくらお前が神でも容赦ないからな!」
「分かってる!」
陽弥は拳を握り締める。
ワープした艦隊は、次の宇宙に出ると、目の前に奇妙な残骸が浮遊していた。
「ん?」
「あれは........!?」
シンは驚いた。何とそれは数多の種族の遺物であり、無数の死体が宇宙空間を漂っていた。
「恐らく、アルマロスに歯向かった種族の艦隊の残骸でしょう.....それとこの遺物......元々ここに星があったんだろう...」
「酷い残骸になっている......収斂時空砲と特異点によって破壊されたかもしれない.....」
「きっと何も考えずに挑んだんだと思う.......この種族が最初の犠牲か........」
中には赤ん坊を抱いた者や老人、妊婦、子供、障害者、動物が空間を漂っている死体もあり、陽弥は眼を反らす。
「クッ!」
「........考えても仕方がない、お前はお前の意志で、未来を勝ち取れ.....」
「あぁ」
陽弥はそう言い、大戦準備をした。