クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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第63話:大戦前夜 後編

その頃、カルナスではトレーニングルームでは、エッジが剣を決戦に備えて特訓していると、クロウが入ってきた。

 

「エッジも準備していたんだな」

 

「クロウ.....」

 

「まだ怒っているのか?」

 

「.......嫌、お前が生きていたことに......喜んでいたんだ.........正直驚いた、あの戦いでお前がバロックダークに特攻して、俺達の為に道を切り開いてくれた........」

 

「俺も......死を覚悟していた.......アキュラと共に行動していた仲間達が死んで、その思いを奴にぶつけた。だけど、神はそんな俺を生きる事を許してくれたと思う。仲間の分まで生きろって........そしてロークへ辿り着き、イレーネと恋に落ち、家族ができた.........だけど、いつの間にかここでまたこうやってエッジと再開できた♪」

 

「御互い......最後の戦いで勝ち取ろう....未来を!この世界や俺達の世界を守るために!」

 

「あぁ!」

 

エッジとクロウは決意を決め、握手する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして仲直りした陽弥とルナは、陽弥から髪を切ってくれと頼まれ、ルナが慎重に陽弥の髪を切っていく。

 

「本当に良いの?」

 

「あぁ、構わん.......」

 

陽弥はそう言い、数分後、

 

「ふぅ、スッキリした!」

 

陽弥の髪型がロングヘアーから、ユグドラシル9に滞在する前の髪型へなった。

 

「良いの?髪型変えて......」

 

「良いんだ.......ロングヘアーも悪くなかったけど、やっぱり俺は昔の髪型の方がやる気が出るからな♪」

 

陽弥は親指を立てルナにグーサインをすると、マナが来た。

 

「パパ!」

 

陽弥はマナを抱き上げ、問う。

 

「髪切ったパパどう?」

 

「カッコイイ!」

 

「ハハハ、マナは正直だな♪」

 

「うん!マナも一緒にママを助けに行く!」

 

「ダメだよ、マナはエスメラルダさんと一緒にウラノスで待っていてくれ......」

 

「でも~」

 

「陽弥.....」

 

するとそこへエスメラルダが来た。

 

「エスメラルダさん?」

 

「その子の言う通りだ......私とマナを、エミリアの所へ連れていってくれないか?」

 

「え!?でもエスメラルダさん......マナは」

 

「危険を承知なのは分かっている。だけど、マナのシンセシスと陽弥のシンセシスの力を使えば、多分囚われのエミリアのもしものことのためなんだ.........お願い....」

 

「........」

 

「お兄ちゃん......私からもお願い」

 

「........」

 

「パパ......」

 

3人の決意と瞳に陽弥は決意した。

 

「......分かった、俺がマナを乗せて、ルナはエスメラルダを頼む.....」

 

「分かった!」

 

「マナ......ママを助けるためにもう少しだけ力を貸してくれないか?」

 

「うん!」

 

陽弥は二人を連れていく事をシンとヒルダに話す。

 

「マナとエスメラルダを連れていく!?正気かお前!」

 

「正気だよ......もう覚悟は出来た!もしエミリアが大変な事になっていたらどうなる?......自力で解放できるか!?」

 

「......っ!、それは......」

 

「もうこれはあのラストリベルタスじゃない!トゥルーラストリベルタスなんだ!.......」

 

「っ!」

 

「父さんが弱音を吐くなら、支援なんて要らない!」

 

陽弥の決意にシンとヒルダも決意する。

 

「.........分かったよ!俺もヒルダやココ、ミランダと共にお前を全力で援護する!もう時、義理の娘になるあの姫さんを助けるためなら、何だろうと相手してやるぜ!だろ?ヒルダ」

 

「あぁ!私もクリスのラグナメイルを借りて、斬りまくって道を開いてやるから、囚われの姫さんを連れ戻せ!連れ戻さなかったら、いくらお前が神でも容赦ないからな!」

 

「分かってる!」

 

陽弥は拳を握り締める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワープした艦隊は、次の宇宙に出ると、目の前に奇妙な残骸が浮遊していた。

 

「ん?」

 

「あれは........!?」

 

シンは驚いた。何とそれは数多の種族の遺物であり、無数の死体が宇宙空間を漂っていた。

 

「恐らく、アルマロスに歯向かった種族の艦隊の残骸でしょう.....それとこの遺物......元々ここに星があったんだろう...」

 

「酷い残骸になっている......収斂時空砲と特異点によって破壊されたかもしれない.....」

 

「きっと何も考えずに挑んだんだと思う.......この種族が最初の犠牲か........」

 

中には赤ん坊を抱いた者や老人、妊婦、子供、障害者、動物が空間を漂っている死体もあり、陽弥は眼を反らす。

 

「クッ!」

 

「........考えても仕方がない、お前はお前の意志で、未来を勝ち取れ.....」

 

「あぁ」

 

陽弥はそう言い、大戦準備をした。


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