クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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第42話:神々の戦い 中編

そして同じ頃、ヴァルヴァトール帝国では、陽弥とクトゥグアだけの一騎討ちが始まっていた。剣と刀........最強の武器同士の刃がぶつかり.........燃える森林から、暴風が吹き荒れ、嵐が起こり、稲光を発していた。その光景にヴァルヴァトール帝国の電磁シールド内にいる皆はその光景に唖然、茫然、そして驚愕していた。

 

「おい..........おい............」

 

アレクトラが陽弥の戦いに一言を言う。

 

「何だよあの戦いは!?」

 

「これが..........神と神の戦い.........神々の戦いなのか.......!?」

 

シンもヒルダとルナと共に陽弥の戦いを見て、茫然する。

 

そして陽弥はクトゥグアに苦戦していた。

 

「チッ!仕方ない.........奴に対抗するため........フォルムチェンジするか!」

 

陽弥は光と闇の腕を発動し、叫んだ。

 

「極限の光と極限の闇を一つに..............シグムディア・イレイザー!!」

 

シグムディアは陽弥と同じ、光と闇の腕をを持つ姿に変わり、七星剣と魔剣グラムの二刀流を抜刀した。シン達はシグムディアの姿を見て、驚愕した。

 

「何なんだ?!あの姿は!?」

 

「お兄ちゃんの光とドゥームの闇が融合した!!?」

 

陽弥は二刀流を持ったまま、腕をクイクイっと水を救い上げるように、クトゥグアを挑発した。

 

「さぁ、掛かってこい........!」

 

すると、クトゥグアは怒りだし、陽弥に斬りかかったが、二刀流を収納し、光と闇の腕でクトゥグアの刀を掴み止め、クトゥグアごと振り回し、雪山であった場所まで吹き飛ばした。吹き飛ばされたクトゥグアは体制を立て直し、何故か笑っていた。

 

「曙光と宵闇を一つにしただけで、こんなにパワーとズル賢さが出ているとは............面白い!.............先代護星神タイタニス以上に面白い奴と出会えるとは!..........これぞ運命!」

 

クトゥグアは一気にスピードを上げ、陽弥に接近した。

 

「良いだろう!..................どちらが弱肉強食の世界に生きるものに相応しいか............狩りの時間だ!陽弥・ギデオン!!」

 

クトゥグアが背部から呪滅刀"魂喰"を抜刀し、陽弥に斬りかかった直後、上空から、メガ粒子砲が飛んできた。現れたのは、シェパード艦長の旗艦"アンブロシア"がユグドラシル7、9を連れて、現れた。

 

「チッ!邪魔が入ったか........だが!」

 

クトゥグアは手から、拡散ビームをユグドラシル船団に放った直後、陽弥が二刀流で防御した。

 

「っ!!?」

 

煙が晴れ、シグムディアの姿が見えた直後、シグムディアの後ろに赤黒い影とオーラが現れ、影はルビーの様に輝いている眼を開き、そして嘲笑い、クトゥグアに語りかけ、威圧させた。

 

(....................去れ..........クトゥグア......)

 

「???!!!」

 

クトゥグアは威圧感に圧迫され、武器を構えながら、下がった。クトゥグアは荒い深呼吸をし、冷や汗をかきながら、シグムディアの後ろにいる影を見る.........

 

「...............今、一瞬だが..........我の心臓が危険と表した.......!何だったんだ今のは!?........さっきまであやつは何処に行ったのだ?!...........だが、これだけは言える........我の攻撃を弾き返したのは別の何かだ..........奴の体の中に......別の何かがいる!...........しかも我々を含めた邪神とクトゥルフ陛下以上の獄闇(ゴクアン)だ!.......ここは一端退却した方が良さそうだなぁ..........」

 

クトゥグアが別の場所にいるガタノトアとハスターにテレパシーをすると、2体は叫んでいた。

 

『此方!ガタノトアだ!!此方も護星神に襲われている!!』

 

クトゥグアは冷静に答える。

 

『此方もだ..........奴等を甘く見すぎていた.........撤退するぞ!!』

 

『クッ!............分かった.......!!』

 

ハスターも確認すると、クトゥグアはテレパシーを解除し、陽弥を見る

 

「陽弥・ギデオン!覚えておけ!............何れかお前の首を...........刈り取る!」

 

「お前もな.........クトゥグア.........」

 

両者は互いの瞳を睨み、クトゥグアはアヴァロンへ去っていった。

電磁シールド内にいるシンの所にβが走ってきた。

 

「シンの旦那!見てくれ!」

 

シンはデバイスを見ると、シールド外の気温が段々と正常に戻っていった。

 

「クトゥグアが退却したから、気温が正常に戻っている...........っ?」

 

ヴァルヴァトール帝国の電磁シールドを解除した時、空から、雪が降ってきた。

 

「雪だ..........」

 

「綺麗.........」

 

ユナとアレクトラが降ってくる雪を眺めていると、ヴァルヴァトール帝国にユグドラシル船団が近付いてくる。

 

「あれが.......お兄ちゃんが言っていた?」

 

ルナが問うと、陽弥は答えた。

 

「そう..........ユグドラシル9とユグドラシル7だ.............あれが革命連合だ...............」

 

 

 

 

 

 

一方、退却していくクトゥグアは陽弥の事を考えていた。

 

「あの時、陽弥・ギデオンの後ろにいたあの黒い影は..........一体..........それと........」

 

クトゥグアは陽弥の後ろいた影が放った言葉を思い出す。

 

『(....................去れ..........クトゥグア......)』

 

「我の名を知っていた...........あれはドゥーム?........嫌、ドゥームにしては、力が極大過ぎる..............だが、あれは.........ドゥームも、クトゥルフ様の力も含まれている...............何故だ?.......」

 

クトゥグアはそう考えながら、アヴァロンへと帰還した。


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