クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者 作:オービタル
では、どうぞ
リチャード陛下は陽弥達に全てを話した
「あれは..............17年前に坂の掘る..........我らがヴァランドール皇国とヴァルヴァトール帝国、グラシオン連合、エルシュリア王国、アテナイ共和国の王達が.........世界の中心部...........エルシュリア王国での国家会議があった時だった.........」
17年前..........エルシュリア王国.......国家会議の中、ヴァルヴァトール帝国の皇帝ユージーンがグラシオン連合の女大統領マリーナとヴァルヴァトール皇国の国皇リチャードの意見に反対していた。
どうやら、オーク軍が次々と村を攻めていたらしく、ヴァランドール皇国とグラシオン連合は村に兵を贈ることに否定していたらしく、エルシュリア王国のアストラッド国王とアテナイ共和国のハイエルフ族の女王ナタリアはユージーン皇帝に賛成していたと、国家会議が終わると、アストラッドは深く悩んでいた。
「う~ん.......」
「どうなされたのですか?」
「嫌、これで良かったのかと..........ユージーン皇帝はああ見えて、民思いだから.......」
「そうでしたね........本当にオーク軍との戦争が始まりますのね」
「だな........」
アストラッドとナタリアはそれぞれの国家へと帰っていった。
エルシュリア王国の城の王室でアストラッド王は王妃のアリシアと夜空を眺めていた。
「今宵は良いなぁ、」
「そうですね......」
「こんな夜空を見れるのは.........後、何日だろう..........?」
「えぇ..........」
二人は悲しい表情になり、アストラッド王は夜空を見上げた。
「ん?」
すると、アストラッド王は夜空を見て、何かに気付いた。
「何だあれは........!?」
それは火を吹きながら、エルシュリア王国に近い、森へと墜落した。
「堕ちて来た!?」
アストラッド王は堕ちてきた落下物を調べに準備する。
「アリシアはここで待っておれ!」
「貴方!?」
「私は直ぐに衛兵達と共に堕ちた星の所へ向かう.........!」
「分かりましたわ............!」
そして、アストラッド王は衛兵と共に、森へと落ちた落下物を調べに向かった。
森の中は暗く、そして何も見えない.........エルシュリア王国の衛兵とアストラッド王は光の魔法とカンテラの灯りを頼りに、落下物の捜索をしていた。
「確か.......この辺りだった様な.........」
「国王様!」
「どうした!?」
衛兵が駆けつけ、アストラッド王に報告する。
「見つけました!」
アストラッドは早速、衛兵に案内して貰った。落下物が落ちた所に行くと、そこには大きなクレーターがあり、アストラッド王は足を踏み入れた。そしてアストラッド達の目の前にとてつもない物があった。
「何だ.........これは!?」
「国王様..........これは........一体........!?」
それは見たことのない装甲をしており、左のバーニアの所が破壊されており、まだ緑の発光部ラインが光っている大きなスターシップだった。
「堕ちてきたのは星の欠片ではなく...........見たところ............船だ............一体なぜ...........??」
アストラッド王が近付くと、何処からか泣き声が聞こえてきた。アストラッド王はスターシップの横を見ると、シリンダー型の小型スターシップが突き刺さっていた。
「あれは?」
アストラッド王と衛兵隊が向かっていった。アストラッド王は小型のスターシップに近付き、触れると、スターシップのハッチが溶けていき、中から機械で出来たカプセルがあった。
「っ!?」
アストラッド王はカプセルの中身を見ると、そこには緑の髪をした女の子の赤ちゃんが泣いていた。
「赤ん坊.........!?..........?!」
アストラッド王が赤ん坊を見て驚くとまだ中に何か人影が見えた。それは見たことのない鎧を装着した傷だらけの老兵が倒れていた。それを見たアストラッド王は老兵や衛兵に言う。
「おい!.........君!?誰か!この者を速く城へ.....!」
その時、傷だらけの老兵は目を覚まし、アストラッド王の腕を掴む。
「待ってくれ..........」
「どうした.........?」
すると老兵の瞳がエメラルドのように光だした。
「うわぁっ!!?」
老兵はアストラッド国王の頭の中に、これからの事を映像で伝えた。
それは邪神皇ドゥームが始まりの種族Q人と機械人のアジマス人を滅ぼしており、我が娘は二柱の双子の神を召喚し、ドゥームを封印した。
そして、僅かなQ人は移民船に乗り込み、聖地を脱出した。それから、数億年後、ドゥームが復活すると同時に、我が娘に子供が産まれた。
我が娘は産まれて直ぐこの世を去り、星の海は暗黒の闇に飲まれたかと思いきや、我々、Q人が誕生させた生命達が、種族銀河連合を樹立し、圧倒的な科学力で、ドゥーム率いる邪神軍団を封印した。
しかし、時は流れ、ドゥームは二度目の復活を果たしたが、聖なる8人の勇者達が邪神皇と邪神軍団と邪神皇の心臓を滅ぼした。
それから、我はその地球人に訪ねようと地球へと向かったが.........プロフェッサー"E".........ジュリオ・飛鳥・ミスルギがアジマス人達を従え、我が孫娘を奪いに来た。狙いは我が孫娘に宿る力が狙いだった。
何とか地球に向かうとワープドライブしたが、奴等はしぶとくワープドライブで追撃してきた。
何としてでも、降りきらなければと.........しかし、敵の空間魚雷が発射され、船の姿勢制御ユニットと航空制御ユニットが破壊され、我が船は惑星ホライゾンへと墜落した。
映像が終えるとアストラッド王は赤ん坊をみる。
「この赤ん坊が............その!?」
アストラッド王は答えると、傷だらけの老兵は予言を言う。
「そうだ...............我が孫娘.........最後のQの姫君.........エミリアだ..............今もアジマス連邦はその娘を探し回っている............!だが............我は予言する.........17年後.........アジマス連邦がこの地に襲来したとき、別の時空の彼方にある..........私が向かおうとした地球やそれぞれの星からやってくる龍の衣を纏いし7人の銀河の守護者.........."ガーディアンズオブギャラクシー"が..........銀河.........そして、多次元宇宙と.........我が孫娘エミリアを守ることになる!それまで..........我が孫娘の事を頼むぞ..........!」
老兵は力尽きると体が光だし、粒子となって消えていき、鎧だけが残った。
そして、アストラッド王はカプセルの中に入っている赤ん坊を見て、決意した。
翌日、アストラッド王は国家会議にその老兵の事を全て話した。
「本当だって.......!」
「もう少しましな虚言を語れ...........空から船が堕ちて来て、その老兵がこの娘を預かってくれと........!」
「そんな筈はありませんよ.........少しは落ち着いて下さい、アストラッド国王..........そのアジマス連邦と言う国家は来ませんよ.......」
ユージーン皇帝は怒鳴り上げ、マリーナ大統領は信じてくれなかった。
「しかし!」
するとリチャード陛下はアストラッド王に言う。
「............私は..........アストラッド国王を信じます。」
《!?》
「そのアジマス連邦に対抗するために........グラシオン連合の魔法と科学力..........ヴァルヴァトール帝国の兵力と防壁力...........我らヴァランドール皇国の戦力とアテナイ共和国の得意魔法での攻撃とエルシュリア王国と合わされば、アジマス連邦からの襲来を防ぐ事ができます。」
「はぁっ!?お前は何言っているのだ!?」
「ですから!それが本当なら、やはり、対策をすれば.........!」
「そんなデタラメがいるなんて、有り得ない!だいたい、何故リチャード国皇もアストラッド国王の話を信じるのですか!?」
「............こんなにも必死に申しているのに............黙って無視するなど、断じて行いません。」
「安心して下さい..........アストラッド国王.........何とかして見せます........」
「ありがとう!.........ありがとう.......!」
だが、17年後..........アストラッド国王の言う通りになった。アジマス連邦がエミリアを見つけ、エルシュリア王国とアテナイ共和国を陥落させた。
ヴァランドール皇国は成す術もなく全滅にまで、追い込まれた。アジマス連邦を信じなかったユージーン皇帝と大統領マリーナもようやく信じて貰い、グラシオン連合、ヴァルヴァトール帝国、ヴァランドール皇国は同盟を結び、三大国家同盟を樹立した。
戦いは激しくなり、ヴァルヴァトール帝国軍とグラシオン連合軍も苦戦した。
ヴァルヴァトール帝国に近くにある空の橋を占拠するのも時間が掛かった。しかし、一番近くにある前線基地であるヴァルヴァトール帝国が優位つの大柱だった。
そのお陰で、アジマス連邦兵の残骸をグラシオン連合が研究して、対アジマス連邦兵器や武器を作り上げ、前線基地であるヴァルヴァトール帝国の砦に研究し、造り上げた電磁シールドと言う光の防壁を張ることが出来た。
これでガーディアンズオブギャラクシー達が来るまで時間が稼げると、そして2年後、君達がやって来てくれた。
リチャード陛下の話が終わると、皆は落ち込んだ。
「そう言う事だったのですか.........」
「我々は.........Q人の姫君であるエミリアを守れなかった..............その事に我らは今も悔やんでいるのだ。」
すると陽弥が答える。
「大丈夫だ..........!」
「え!?」
「俺等が..........エミリアを取り返して見せます.........!」
「ちょっと陽弥!?分かっているの..........!?相手の国はもう直ぐそこにいるのよ!?突入する前に見たでしょ!?あんな巨大な惑星型要塞を惑星ホライゾン並みだったよ!!?...........あれだけデカかったら内部にいるアジマス連邦兵も物凄い数なんだよ!?いくらパパとママを含めての戦力でも、あの数は無理にも程があるよ!」
ソフィアが止めるが、陽弥は決意する。
「..............それでも..........俺は行く.............彼女が待っているんだから、」
陽弥の言葉にルナも言う。
「..........全く.......お兄ちゃんたら、エミリアさんの話になると強きになるなんて、ようやく分かったわ、どうしてソフィアさんがお兄ちゃんの事を"赤い単細胞"と呼ばれているのが..........」
「何が?」
「お兄ちゃんは知らない方が良いと思うよ♪でも、お兄ちゃんやリチャード陛下の言う通り..........私もエミリアさんがエヴァに連れ拐われた事に悔やんでいた。だから、私も!」
「............ハァ、仕方ない、私も行くわよ!どこからでも掛かってきなさい!!アジマス連邦!!」
「皆...........」
陽弥が皆を見て、涙を流す。リチャードも納得すると陽弥の行動がまるで、17年前のアストラッド王に見えた。
陽弥達はヴァランドール皇国から同盟軍の前線基地でもあるヴァルヴァトール帝国へと進路を変え、離陸の準備をしていた。
「では、ヴァランドール帝国へと向かうのですね?」
「えぇ、」
「もし、ヴァルヴァトール帝国に着きまして、ユージーン皇帝とグラシオン連合のマリーナ大統領に出会いましたら、この手紙を........」
「この手紙は?」
「私からのです。」
「分かりました........お会いできましたら、渡しておきます。」
「ありがとうございます............」
リチャード陛下が深く御辞儀をすると、陽弥も御辞儀をした後、陽弥達はウラノスに乗り、北の大地にある国家.......ヴァルヴァトール帝国へと向かっていった。
その頃、陽弥達がヴァルヴァトール帝国に向かっている時、ヴァランドール皇国森林の奥.........ソフィアによって敗れたバモラが傷だらけの姿で森の中を歩いていた。
「糞ぉ!!こんな筈じゃなかった!..............いつか、アジマス連邦が敗れたら、アイツ等の祝いの日に攻め込んで殺る!!」
バモラが暴言を吐きまくっていると、木の上から、フードの男が降りてきて、オムニブレードを展開し、バモラの背中に斬り付けた。
「フッ..........!」
「グァァァァ!!?」
バモラは倒れ、後方にいるフードの男に言う。
「だ!?誰だ........?!」
「全く...........オークの豚はいつも○○の事しか考えていないのか?...........まぁ、良いや..........第1の標的を排除するか、」
「標的...........?!どういう事だ!?」
「教えよう...........」
フードの男は、フードを外した。髪の色は赤く、瞳の色はアメジストのように蒼く、近未来風の服をしていた。そしてその男はポーチから、手帳を取りだし、バモラに見せつけた。
「俺の名は..........ルーカス...........次元警察だ!」
「次元警察!?」
ルーカスはバモラに言う。
「次元警察条約第一条!低レベルの文明がある惑星に近未来で進化した科学兵器とバイオテクノロジー兵器を闇取引、売り渡しを禁ずる条約.....闇取引禁止条約と.....銀河連邦条約第一条未開惑星保護条約違反により、ドゥームの細胞から摘出したリーパー・エキスを使用し、リーパー化したお前を排除する!」
「ほざけ!俺はここで終わるわけには行かねぇんだよ!!」
「黙れ!時空神龍!!」
ルーカスが叫ぶと、上から、蒼き閃光が降りてきた。
「何!?」
ルーカスの後ろにダイアモンドの様な体と翼を持ったドラゴンが浮遊していた。
「龍装光!!」
ルーカスが叫ぶと時空神龍は光だし、ルーカスを包み込んだ。ダイアモンドで出来た装甲と両腕にダイアモンドの剣を装備したルーカスになっていた。そして、ルーカスは飛び上がり、平手から、緑の粒子砲をバモラに放った。
「ネビュラブレイカー!!」
「あああああああ~~~~~~!!!!!!!!」
バモラはあっけなく、ルーカスのネビュラブレイカーによって、灰になった。バモラを排除したルーカスは龍装光を解除して、オムニツールで報告する。
「第1のミッションは完了っと♪...........残りは第2のミッションと第3のミッションだ..........第2のミッションの内容は...............何!?」
書かれていた内容は........
「『彼等と接触し、次に起こる攻防戦に参加しろ。』」
それを見たルーカスは驚く。
「マジかよ..........!シンクレア長官は何を考えているんだろうか.............?!まぁ、良いや..........」
ルーカスはオムニツールをしまうと空に向かって、叫ぶ。
「ジークフリード!」
すると上空から蒼と白のツートンカラーをした機体が降下してきた。その時、ルーカスの機体『ジークフリード』が喋り出す。
「『ルーカス様.........次のミッションと行き先はどちらですか?』」
「ウラノスのクルーとの接触して、攻防戦に参加しろと行き先はヴァルヴァトール帝国だ..........!」
「『かしこまりました。』」
「後、目立たぬように、ステルス機能と上からの情報及び、監視を頼む。」
「『かしこまりました。ルーカス様』」
ルーカスはジークフリードに乗り込み、陽弥が向かっているヴァルヴァトール帝国へと向かった。
一方、真実の地球でシンはギャラリック・リングを使い、ワームホールを起動した。するとワームホールの中から、赤髪の青年が出てきた。そしてシンはその赤髪の青年に挨拶する。
「貴方が味方になってくれて..........光栄です..........」
どうでしたかな?