クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者 作:オービタル
リョウマ達はカルディアノン達の追撃から逃げていた。
「クソッ!どうすればアイツ等を振りきれるんだ!?」
「拙者に任せて!鋼龍號!!」
リョウマが鋼龍號の名を呼ぶと、鋼龍號がウラノスから射出され、リョウマ達の所へ来てくれた。
「鋼龍號!」
すると鋼龍號のバイザーが赤く光りだすと、鋼龍號が変形し始め、銀翼の翼を持つワイバーンへと変わった。鋼龍號は変形した頭部の口からホーミングレーザーを放ち、追撃してくるカルディアノンを撃退する。
「良し!なら、俺も!太陽神龍!!」
陽弥が腕輪を掲げると、赤い水晶から太陽神龍が現れた。
「龍装光!!!」
陽弥が叫び、太陽神龍が雄叫びを上げ、陽弥の体を包み込み、紅と黄色のアーマーを装着された。陽弥は腰部に手を伸ばすと、何も無いところから紅炎が吹き出し、紅炎が消えると現れたのは太陽の紋章がある剣だった。
「太陽神剣!!」
陽弥は近付いてくるカルディアノン達を切り裂いていった。すると鶏冠の様な頭をしたカルディアノンが現れた。
「何ヲグズグズヤッテイルンダァ!!!?ガキ相手ニ!!」
そのカルディアノンは他のカルディアノンと違って、両手にドラゴンクローを装備していた。
「アイツは!?」
「間違いありません..........彼です!..........宇宙海賊カルディアノンの船長.........ニュートです!」
「ローレライ!!オトナシク銀河七聖龍ノ宝玉ヲ渡セ!!!!」
「何度も言いますが!あれは貴方が使える物ではありません!」
「ウルサイ!黙レ!!!!ソレト........」
「ソコノ姫サンダッタカナァ!...........アジマス連邦がオマエヲ探シテイタゾ!!ソイツヲアジマス連邦ニ連レテイケバ.........報酬トシテ...........8000万クレジットと1億キャッシュヲクレルッテヨォ!!!」
「「「「っ!!!!!!?????」」」」
するとリョウマはニュートの話で手を強く握りしめながら、怒鳴る。
「貴様ら!!金に目が眩んだのかぁぁ!!!???」
「ダッテヨォ!"プロフェッサーE"ガ言ッタカラヨォ...........金ガ貰エルンナラ容赦ワシネェゼ!!!!」
「貴様らぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「絶対に許さんぞ!!!金に目が眩んだ者がっ!!!容赦はせんぞ!!!!!!」
するとリョウマの体が急激に大きくなり始め、鋭い爪、鋭い牙、尻尾、龍の様な顔、腕から紅い模様がある白鳥の様な純白の羽が生えていき、、人型だったリョウマがあっという間に先祖の様な白鳥の様な体毛と翼を持った2メートルもあるドラゴンへと変異し、雄叫びを上げた。
「ガァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
「ドラゴレイドの本能だ!!リョウマの先祖は名前の通り........スワンネイル........つまり、白鳥を意味しているんだ!」
リョウマは雄叫びを上げ終わると、ニュートに飛び掛かった。
「化物ガッ!!」
ニュートはドラゴンクローで防御するが、リョウマの鋭い爪が炸裂する。
「グッ!!!!!!」
ニュートは怯んだ直後、リョウマの尻尾が振りかざされ、ニュートを叩き潰す。しかし、ニュートはリョウマの尻尾を掴み、投げ回した。
「クタバレ!!!!!!」
ニュートはリョウマを投げ飛ばした後、他のカルディアノン達がリョウマを取り囲むとアンカーを発射し、暴れるリョウマの動きを止める。
「オ前等!!!アイツ等ヲ連レテ来イ!!!」
「ソフィア!、アレクトラ!、エイルマット!皆!!!」
「すまん.......!..........油断した。」
「オイ!オ前!」
「っ!?」
「コイツ等ガ殺サレタクナカッタラ........トットト二人ノ姫サンを渡しな!ソレト.......オ前等ノ持ッテイル銀河七聖龍ノ二ツモダ........早クシロ!!」
ソフィアの首もとにドラゴニックバスターガンを突き付ける。陽弥とルナはおとなしく武器を捨て、腕輪を外し、カルディアノン達に渡した。
「ハハハハハハ!!!!マサカ銀河七聖龍ノ三ツモ手ニハイルナンテスゲェヨ!!コレデ我々ワコノ宇宙ノ神にナレル!!!!.............ハハハハハハハハハ!!!!!!!!」
陽弥達はカルディアノン達に連れられ、城の地下室にある宝物庫に来た。
「サァ、扉ヲ開ケルノダ........」
ニュートがローレライに言うと、ローレライは宝物庫の門にある音声認証コードを唱えた。
「太陽よ........暗黒に染まり............月よ..........影に染まり..........稲妻の如く速さ、稲光で敵を倒し.......雷鳴を鳴り響かせ、ここに現れよ........」
ローレライが唱えた直後、門が開き、中には金銀の財宝と宝石の山、そしてその向こうの台に水色の結晶体が浮遊していた。
「オオ!コレガ三ツ目ノ銀河七聖龍........雷光神龍!!ツイニ!ツイニ!俺達ノ物ダ!!!」
ニュートが笑い声を上げると結晶体が強く光始めた。
「サァ!雷光神龍ヨ!!俺ニ力ヲ与エテクレェェェェェ!!!!」
すると取り押さえられているリョウマは暗い意識の中にいた。
「っ!.......ここは!?」
「目覚めたか........若造が......」
「何奴!?」
「まぁ、落ち着け........」
すると暗い空間から稲光が輝き、現れたのは体中電気を放ち、稲妻の角をした龍がリョウマの目の前にいた。
「わしの名は雷光神龍........銀河七聖龍の一体じゃ........」
「雷光神龍!?」
「実はな.........わしがここに来た理由は........お主に力を貸そうと思うのじゃ........」
「拙者に.......力を貸す......!?」
「宝物庫から見ておったぞ........お主はまだ獣化に慣れていないようじゃ........その為だ。」
「..........あの力?.......っ!」
「また.........人を傷付けようとしたのか.........」
「だが、安心するのだ。わしが来たから、その力を制御出来る。」
「.........御願いします!どうか拙者に........皆を護れる力を!!!!」
「承知!!!!」
すると雷光神龍が水色の結晶体に変わり、サラマンディーネの刀の刃に宿った。そして意識を取り戻したリョウマは獣化のまま、叫ぶ。
「来い!雷光神龍!!!!」
水色の結晶体が強く輝き、ニュート達の目を目眩ましする。
「ナッ!!??何ダト!?」
水色の結晶体は光へとなり、リョウマの刀の刃に宿り、リョウマはそれを確認すると、叫ぶ。
「龍装光!!!!」
するとリョウマの体から電気が飛び散り、押さえていたカルディアノン達が感電した。そしてリョウマの体が光、稲妻の龍になり、とてつもない速さで陽弥達を押さえていたカルディアノン達を倒す。そして結晶体があった台にリョウマは立ち、光で目眩ましされたニュートはリョウマの姿を見て驚く。黄金の稲妻のラインと漆黒のアーマー、そして首に巻かれている黄色いスカーフをして、X型の紅いバイザーが輝いていた。それは正に......忍(シノビ)と言える姿だった。
「何故ダ!?銀河七聖龍ノ力ワ俺ニフサワシイハズ!!??返セ!!!!」
「無駄だ........お前には......この銀河七聖龍の力は重すぎる..........それと......脳内レベルが権力だけのお前は........黄泉の国へと送って殺るぞ.......!!」
リョウマがサラマンディーネの刀を抜刀すると刃から電流が流れた。カルディアノン達がドラゴニックバスターガンを乱射するが、稲妻の様な速さを持つリョウマの敵ではなかった。超速の中でカルディアノン達の脇腹、横腹に切りつけ、カルディアノン達を再起不能にした。カルディアノン達は何が起こったのか分からなく、声が出せずに倒れた。それを見ていたニュートは驚いていた。
「っ................!!!!!!??????」
「これで終わりか?」
リョウマは奪われた陽弥とルナの腕輪を取り返し、本人に投げ返した。
「サンキュー!リョウマ!」
「ありがとう!」
陽弥とルナは早速腕輪を身につけ、叫んだ。
「「龍装光!!!!」」
二人の体が炎と水で覆われ、それぞれのアーマーを装着した。
「さぁ!来い!」
「これまでの御返しをしてやるよ!!」
「チッ!!.........イイ気ニナッテンジャネェ!!」
「ハッ!逃げるのか!?」
「陽弥殿......ここは拙者に........」
「雷龍破っ!!!!」
リョウマの手の平から漆黒の龍と雷の龍がカルディアノン要塞を撃ち抜いた。要塞が破壊されたことにより、操られていた国王と王妃と兵隊、民も自由になった。
「自由だ!自由だぞ!」
「助かったんだ!」
要塞が破壊され、瓦礫の中に埋もれているニュートは起き上がる。
「クソッ!!コンナハズジャナカッタノニ!!」
ソコニ龍装光をした陽弥とルナとリョウマ達が来た。
「お前の負けだ!ニュート!!」
「クッ!コウナッタラ.............最後ノ奥ノ手!!」
するとニュートはどうやったのか、空間転送で何かを持ち出した。それは陽弥とルナも覚えている物だった。
「まさか!!!それは!?」
「ヘッ!リーパー・エキス!!」
ニュートは口で瓶のコルクを抜取り、赤黒い液体を飲む。
「プハァッ!.......効クゼェ!!........ッ!!!.......ウウ!......ウウ!.....ガァァァァ!!!!」
ニュートの体が変異し始め、トカゲ人間だった。ニュートがみるみると大きくなり、恐竜の様な体格をしたドラゴンへと変わり果てた。陽弥達が驚くとニュートが足を上げて陽弥達を踏み潰そうとした。
「血祭リニ殺ッテヤル!!!!」
運良く、陽弥達はニュートの攻撃を回避すると、ウラノスに連絡する。
「メイさん!俺のアーキバスⅡを!!」
『分かってる!!それと君のお父さんが「これを陽弥に」って!!!!』
「父さんが!?」
『良し!アーキバスⅡ タイプ ブラスト!!!!射出!!!』
メイが肩とバックパックにブラスターランチャーを二つ装備させたアーキバスⅡをウラノスのカタパルトに乗せて、射出した。するとアーキバスⅡの装甲の色がが赤と黄から緑と青に変色した。
(分かりやすく言えば、ブラストインパルスのランチャーパックを装備した感じです。)
一方、陽弥達は変異したニュートを相手していた。リョウマが刀を抜刀し、飛び上がったが、ニュートは巨体な尻尾で叩き落とす。
「うわぁぁぁぁぁ~~!!!!」
叩き落とされたリョウマの所に陽弥達が駆け寄る。
「大丈夫か!?」
「あぁ!.......ハッ!」
リョウマは上を見ると、ニュートが大きな足で踏み潰そうとしていたその直後、紅い閃光が輝き、光線がニュートの頭に直撃する。陽弥が光線が来た方向を見ると、上空にブラスターランチャーを構えたアーキバスⅡが飛来していた。
「俺のアーキバスだ!」
陽弥はアーキバスⅡに飛び乗り、操縦した。アーキバスⅡの肩に装備されているショルダーブラストの銃口からペトルサイト粒子の炎を吹き出す。
ペトルサイト粒子の炎はニュートの鱗を溶かしていき、ニュートは悲鳴を上げる。
次にバックパックに装備されているブラスターランチャーがアーキバスⅡの脇に展開し、両手でブラスターランチャーのトリガーを引き、高エネルギービームで応戦する。
ニュートは巨体な尻尾でアーキバスⅡを叩き落とそうとしていた。
するとアーキバスⅡのブラスターランチャーを収納させ、4連ミサイルランチャーを発射し、尻尾を破壊した。
最後にアーキバスⅡの腕部に取り付けられている二つの棒状を連結すると伸びていき、そして両先端部から十字型のビーム刃を放出し、ジャベリンを回しながらニュートを切り裂いていった。ニュートはバラバラになり、溶けていく。するとニュートがうめき声を出しながら、陽弥達に言う。
「ブヘッ!....ハァ....ハァ......ハァ....コレデ.....終ワリト思ウナァ.......ハァ......ハァ.........プロフェッサー"E"わオ前ラノ考エテイル人物ジャナイゾ.......イツカ.....プロフェッサー"E "ガ......コノ世ノ全テノ.........銀河ヤ次元ヤ時空ヲ.........支配シテクレル!!!!」
その直後、ジャベリンがバラバラになったニュートの頭に突き刺した。
「黙れ!このクズ野郎!俺らは絶対にソイツに負けんぞ!!」
陽弥は溶けながら不気味に笑うニュートの肉片を睨み付けた。
その頃、アヴァロンでは.............
玉座の間にいるアジマス陛下とプロフェッサー"E"が話していた。
『陛下........何をお考えらっしゃるのですか..........?』
『ホライゾンに住む有機生命体はまだ抗っていると.........昔を思い出す。』
『昔とは........?』
『我々を誕生させた創造者達........Q人は愚かな欲望に満ちた同胞が創造者達を滅ぼし、我々に憎しみと言う感情を植え付けた。ホライゾンに住む有機生命体達は昔と同じで.........我々に憎しみを持っているのだろうか........』
『.........それが人間と言う物です...........彼らは昔から変わらず、欲望に満ちた種族でございます。』
『そうか.........プロフェッサー"E"......』
『何でしょうか、陛下?』
『そう言えば.......お主が開発した新しき四将軍はどうなっている?』
『惑星ホライゾン出身........エルシュリア王国第一王女......エミリア・ヴァルネア・クリーフと種族銀河同盟の者達が惑星アクアに滞在しております。それに.........下品な宇宙海賊のカルディアノン人達は失敗しましたけど.......その為、惑星アクアに新しき四将軍の一人.........."永遠のエヴァ"を任務に動向させました。』
『"永遠のエヴァ"?』
『はい、陛下........彼は優秀な試作品で、彼らの持つ銀河七聖龍の力を上回っておるので、エミリア姫様の簡単に奪取出来ます。』
『ほぉ、それは見事な兵士だな』
『はい!陛下..........』
プロフェッサー"E"が陛下の前で御辞儀をすると、口元が少し笑っている表情になった。
その頃、惑星アクア海中では、パリアトプス達の死骸が海面へ浮かび上がり、その中に何か黒い障気が他のパリアトプスを殺して行き、その黒い障気の中に黄金に光る天使の様なアジマス連邦兵が潜水していた。
どうでしたかな?
面白くなければすみません。