クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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遅れてすみません! 剣と魔法のログレスに夢中になってしまい、小説投稿するのをほったらかししていました!


今回の話で『時の歌』一番、二番歌詞を書きました。そしてタイトルの通り、あれが飛来します!


では、どうぞ!


第11話:ネオ・アウローラ

開拓惑星メトロの軌道上にある無人防衛衛生機が大気圏外から来る敵を見張っていた。

 

「『?』」

 

すると目の前にワームホールが突然と現れ、中からウラノスとアムザニ、ゼウスと連邦艦隊が現れる。

 

「『っ!!!』」

 

無人衛生機は急いで攻撃体制と報告しようとした直後、グリフィン級の連邦艦の空間魚雷が発射され、無人衛生機を破壊した。そして第2銀河連邦旗艦"ゼウス"の艦長 スティーブが叫ぶ。

 

「各艦!大気圏突入の準備を!」

 

スティーブの命令に銀河連邦艦隊はメトロに行くと、連邦艦やアムザニ、ウラノスの装甲が赤くなり、大気圏を突入した。それを宮殿から見ていたパラスが言う。

 

「『銀河連邦だと!?クソッ!.......全機!対空カノン砲、一斉発射!それと高電磁シールドで敵を宮殿付近に浸入させるな!』」

 

パラスが怒鳴り、宮殿から距離が離れている北西、北東、南東、南西にある基地から対空カノン砲と巨体な衛生タワーが展開され、上空から降下してくる連邦艦隊をに向けて、撃ち始め、宮殿や基地にシールドを展開した。。それに続き、何もない陸地からハッチが開き、アジマス連邦戦闘機とアジマス連邦大型兵、アジマス連邦戦車が出動し、援護射撃する。

そして銀河連邦艦隊もそれぞれのカタパルトが開き、ジェットウィングを装備したMECとスプライサーZ、爆撃機スプライサーGとスティレット型高速戦闘機スプライサーXが射出され、迎撃に当たった。ウラノスもゴットフリート、イーゲルシュテルン、バリアント、対空防御ミサイルでアジマス連邦の兵器を破壊していた。そして、ウラノスのカタパルトハッチが開き、中から陽弥達が射出され、ヴィヴィアンが作戦をブリーフィングする。

 

「良いか!?アジマス連邦の宮殿を叩き込むために、六つの対空カノン砲のある基地に突入し、基地を破壊したら、残存した兵力で一気に宮殿へ叩き込むよ!良いね!?」

 

「「イエス!マム!」」

 

早速、陽弥達はヴィヴィアンの指示通りに六つの基地に行くために3チームに別れて行動する。ヴィヴィアン、アレクトラは南西の基地に.......ソフィア、リョウマは南東の基地に.........陽弥、ルナは北東の基地に.......エイルマットはデルタと一緒にアムザニで北西の基地へ散開した。

 

陽弥とルナはアーキバスⅡとセイレーンの出力を最大限に上げ、北東の基地に向かっていくと、シールドを張っており、7機の対空カノン砲と基地を護る4機のプラズマ回転砲台の銃口が接近してくる陽弥とルナに目掛けて、射ち始めた。

 

陽弥とルナはアーキバスⅡとセイレーンでプラズマ弾をかわし、アーキバスⅡの先端部に装備されているプラズマビームライフルで一気に、2機のプラズマ砲台を破壊した。次にルナのセイレーンが駆逐形態に切り替え、ロッドを持ち構え、呪文を唱え始めた。

 

「バーニングスピリッツ!!」

 

残り、2機のプラズマ砲台の付近から巨体な魔方陣が現れ、その中から三つ首で周りに爆炎を纏ったケルベロスを召喚し、2機のプラズマ砲台に噛み付き、2機のプラズマ砲台を引きちぎった。ケルベロスは基地の周りにいるアジマス連邦兵にも襲い掛かった。アジマス連邦兵は悲鳴を上げて逃げ回っている隙に陽弥とルナはアーキバスⅡとセイレーンから降り、背部に収納されている三点式バーストのアサルトライフル『アーガスライフル』を持ち、此方に向かってくるアジマス連邦兵を撃ち倒していく。

 

「お兄ちゃん!後ろ!」

 

ルナは後ろにある基地の高台からアジマス連邦の狙撃兵が陽弥を狙っていた。するとルナの体から青いオーラと電磁波が放たれ、ルナはアジマス連邦狙撃兵に手を差し伸ばすと、アジマス連邦狙撃兵の後ろに黒い物体が現れ、アジマス連邦狙撃兵が突然、宙に浮き始めた。

 

「『なっ!?何だこれは!?』」

 

「『助けてくれ~~!!』」

 

「『どうなってるんだ!?』」

 

アジマス連邦狙撃兵が騒いでる隙にルナは腰部にあるフルオート式サブマシンガン『テンペスト』を持ち、狙撃兵に向けて乱射した。すると別の方からカーポンブレードを突きつけたアジマス連邦兵がルナに迫っていた。すると上からケルベロスが現れ、アジマス連邦兵を噛み殺し、ルナに近づいてくるアジマス連邦兵達を倒していた。

それを見ていた陽弥は驚いていた。

 

「アイツ.......何時の間にあんな技を!?」

 

陽弥はルナを見て唖然しているとケルベロスが陽弥の所に向かってきた。

 

「え?!」

 

ケルベロスは炎の牙を向けて、陽弥に飛びかかった。

 

「えぇ!?」

 

だが、ケルベロスは陽弥を飛び越し、陽弥を狙っていた大型兵に襲い掛かり、炎の牙で首をへし折り、鋭い炎の爪で大型兵を切り裂いた。ケルベロスは大型兵を倒した後、陽弥の所に行き、倒れた陽弥を起き上がらせた。

 

「.........ありがとう」

 

するとケルベロスは大きく長い舌で陽弥を舐め、そして急いでルナの所に戻った。

 

「...................最悪.....」

 

すると生きていたのかケルベロスによって上半身になったアジマス連邦兵が左手にカーポンブレードを持ち、陽弥に忍び寄ったが、陽弥はケルベロスのお陰で、体中がベトベトで気が立っており、腰部あるフォトンソードを持ち、後ろに投げた。すると運良く忍び寄るアジマス連邦の頭部に突き刺さり、陽弥は「アッ!」と言い放ち、アジマス連邦兵は倒れた。陽弥はフォトンソードを抜き取り、急いでルナの所に戻った。

そして陽弥とルナは基地の中に侵入し、中にいるアジマス連邦兵達を倒していった。

 

そして基地のエンジンルームに入るとそこは、

 

「何だこれ........!?」

 

とてつもない量のケーブルとコード、大きなコンピューターやエーテル粒子が入っている貯蔵タンクがビッシリ並んでいた。

 

「さぁて!やるか!」

 

「うん!」

 

陽弥とルナはエンジンルームのエーテル粒子貯蔵タンクにC4を設置した。そして同じ頃、北西、南西、南東の基地にもヴィヴィアン達がアジマス連邦兵を片付け、エンジンルームにC4を設置していた。

 

「良し!ここから離れよう!」

 

「分かったわ!」

 

陽弥とルナは基地から脱出しようとしたその時、二人の背後に........異様で冷たい何かを感じた。それは今まで会ってきた者ではないと分かり、二人は一緒に振り向き、アーガスライフルとテンペストを背後にいる人物に向けた。

 

「「っ!!!?」」

 

それは...... 黒いマントで素顔を隠し、その足元には青白く光るフェイゾン、そして右腕には黒いアームキャノンがあった。

二人は警戒しながら、その人物に話しかけた。

 

「お前っ!......何者だ!?」

 

「『...................』」

 

しかし、その人物は陽弥の質問に答えなく、只、二人をじっと.......見ていた。

 

「答えっ!!」

 

するとようやくその人物が喋り出す。

 

「『白い.........』」

 

「「っ!?」」

 

「『君達.........白い..........僕じゃない..........』」

 

「白い僕じゃ........ない.......?!」

 

するとその黒い人物は宙に浮き、右腕のアームキャノンで天上を破壊し、上から日光が漏れ、黒い人物はそこから出ていった。

 

「何だったんだ......アイツ.......?!」

 

「分からない.......けど、私の......心臓の鼓動が物凄く早くなったのよ......」

 

「俺もだ......まるで心臓が俺達に........」

 

「「........."絶対にその黒い人物だけは戦ってはいけない"と.........」」

 

すると陽弥とルナの通信からヴィヴィアンの声がした。

 

「『陽弥!ルナちゃん!そっちも終わった?』」

 

「「.............」」

 

「『どうしたんだ?』」

 

「......っ!あ!........いえ、何でもありません!」

 

「こちらもです!」

 

「『おっ!そっか、そっか!それじゃその基地から退避するんだよ!』」

 

「「了解!!」」

 

陽弥とルナは至急、基地から脱出し、そしてエンジンルームに設置されたC4爆弾が起爆し、基地ごと対空カノン砲が破壊され、宮殿を覆い囲っていた高電磁シールドが解除され、宮殿付近は無力となった。

そして銀河連邦戦闘爆撃機スプライサーGが陸上にあるカタパルトや戦車目掛けて、ミサイルや爆弾を落としていった。

 

そして残存した銀河連邦艦隊は輸送シップを送り、陸地に着陸すると、ハッチが開き、銀河連邦兵士が出てきて、アジマス連邦兵士を倒していった。

 

 

 

 

 

そして宮殿内ではパラス男爵が慌てていた。

 

「『何をしているんだ!?お前ら!』」

 

「『しかし、銀河連邦艦隊と種族銀河同盟が相手では無理です!』」

 

「『く~~~!.......!、.........フフフフフ』」

 

「『どうなされたのですか.......!?』」

 

「『こうなったらあれを使う......!』」

 

「『あれとは?...........まさか!?......いけません!あの生物兵器とモウラーマークIIを使っては!!』」

 

「解き放てっ!!」

 

「ダメです!まだ同胞が陸地にっ!!......」

 

その時、パラスのアームキャノンのビームがアジマス連邦のオペレーターの頭部を破壊した。それを見ていたオペレーター達は怯えた。

 

「『何ぼさっと見てんだよ!!?さっさと全モウラーマークIIと........スレッシャーモウを解き放てっ!!それとドルバ・ギムガルムも出せ!!俺も出る!護衛も出ろ!それと.......ミューもだ!!』」

 

パラスはマントを脱ぎ捨て、司令室から格納庫へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして宮殿の門付近には既に銀河連邦兵士が迫っていた。

 

「良し!一気に叩き込むぞ!」

 

「《おおおおお~~~~!!!!!!》」

 

皆の掛け声が鳴り響いた直後、地震が起きた。

 

「な!?何だ!!?」

 

すると地面から巨体なタワーが出てきて、そして宮殿の後方から四足で歩行している巨体なロボットが5隻現れた。

 

「何だあれは!?」

 

するとモウラーマークIIの周りからハッチが開き、無数のミサイルを発射してきた。

 

「逃げろ!逃げろ!!逃げろぉぉぉぉ!!!!」

 

陸地にいた銀河連邦兵士とアジマス連邦兵士がモウラーのミサイルの爆撃に巻き込まれる中、出現したタワーが変形し、巨体な大鐘になった。それをウラノスから見ていたアリスが叫ぶ。

 

「あれは...........まさか!!!!」

 

アリスは急いでスティーブに通信を開く。

 

「スティーブ艦長!!急いで兵士を回収してください!!今すぐ!!!!」

 

しかし、変形した大鐘が、地面に向けて叩き付けられ、大鐘が地中にまで鳴り響いた。

 

「あ.......ああ.......!!!」

 

アリスが怯え、辺りが静かになると同時にモウラーマークII5隻がその場から退避する。

 

「今度は何だ......!?」

 

すると日射しの方から、何かが近づいてくるのが見えた。地面が盛り上がり、しかもフリゲート級の戦艦をも超えていた。そして、盛り上がりが無くなった直後、連邦兵士のしたから数十メートルもある巨体な蛇のような体形をした昆虫が出てきて、銀河連邦兵士達を襲い掛かった。

その光景を見ていたアリスは言う。

 

「何てと言うことを......!アジマス連邦........貴方達はクローガンの母星 トゥチャンカに生息する守り主.......スレッシャーモウを捕獲して、自分達の兵器にしたのね......!?」

 

その時、ウラノスが激しく揺れる。

 

「損害状況は!?」

 

「外壁装甲が破れ.......っ!」

 

「どうした?!」

 

「エミリア姫殿下の反応が消失しました!」

 

「何ですって!?......メイ!」

 

メイがエミリアの自室に向かうとそこにはパラス男爵が気を失っているエミリアを抱えており、その横に深緑の色をした。機体 ドルバ・ギムガルムが待機していた。

 

「待ちなさい!」

 

メイがアサルトライフル『アベンジャー』を構えるとパラス男爵の手からフラッシュを放ち、メイが怯んでいる隙にパラス男爵はエミリアを抱え、ドルバ・ギムガルムに乗り込み、宮殿へと戻った。そしてメイは急いでアリスに報告する。

 

「艦長!!エミリアさんが連れ拐われた!」

 

「『何ですって!?スティーブ!』」

 

「『分かっている!』」

 

スティーブの旗艦 ゼウスからMECが出動し、サブマシンガン式アームキャノンでパラスを追撃する。

 

「『目障りだっ!殺れ、ミュー!』」

 

「『クッ........!』」

 

ミューは怒鳴っているパラスの命令に従い、ドルバ・ギムガルムの武器 "超音波振動槍"ソニックスピア"を取りだし、追撃しているMECに投げ付けた。スピアがMECに突き刺さり、 爆破した。ドルバ・ギムガルムが宮殿の中に入ると宮殿の前にレーザーフェンスが張られ、通れなくなった。

するとレーザーフェンスは艦隊を取り囲むように大きく張られ、ウラノスとアムザニ、ゼウス、連邦艦隊、陽弥達と共に閉じ込められた。

 

「レーザーフェンスだと!?」

 

「彼ら!私達をこの中に閉じ込めて、スレッシャーモウとモウラーの餌食にするつもりだわ!」

 

「止める方法は!?」

 

「止める方法はただ一つ......フェンスを破壊して宮殿内に入ることです。そのためにはモウラーを倒し、スレッシャーモウを落ち着かせることです。」

 

「だけど、どうすれば!?」

 

「クッ.........」

 

アリスが悔しがっていると、別の通信が入る。

 

「『苦戦しているようだなぁ?』」

 

「っ!?この声は......!?」

 

「艦長!!上空に所在不明艦が飛来しました!」

 

レーザーフェンスの外からワームホールが出現し、中から全スペースシップを連結し、量子フィールドを纏った新しいアウローラだった。

 

「あれは.......何だ......!?」

 

「種族銀河同盟の者です!」

 

「銀河同盟の者......!?」

 

「彼の名は......シン・ギデオン.......ウラノスクルーの陽弥とルナの実父です。」

 

一方、通信を聞いていた陽弥とルナは驚きを隠せなかった。

 

「父さん!?」

 

「お父さん!?」

 

「『よう、お前達......無事で良かった。』」

 

「それより!父さん!エミリアが!」

 

「分かっている。ちょっとアリスと話がある。」

 

シンはアリス艦長に通信回線を開く。

 

「『久しぶりだな、アリス』」

 

「御会いできて光栄です!シンさん!」

 

「『ハハハ.....今はこのネオ・アウローラの艦長だがな、』」

 

「シン艦長、援軍の要請を......」

 

「『分かっている。姫殿下が拐われたんだろ?我らに任せろ.......左舷旋回!目標!モウラー5隻!主砲用意!!』」

 

ネオ・アウローラの3連装主砲がモウラー2隻を捕捉し、エネルギーをチャージする。

 

「このネオ・アウローラの力を舐めては行かないぞ......」

 

「艦長!何時でも射てます!」

 

「良し!ネオ・アウローラの新兵器!ドラゴパーティクル砲!発射ぁぁぁ!!」

 

「発射します!」

 

アサリィ人が主砲のトリガーを引くと、砲口から翠の閃光が輝き、モウラー2隻を欠片も残さず、灰へとなった。それを宮殿内のモニター画面から見ていたパラスは驚きを隠せなく、唖然していた。

 

「『ば!馬鹿な!?あのモウラーを一撃で!.........一撃で2隻も..........!!!!!?????』」

 

「『パラス男爵!ネオ・アウローラの主砲が残存するモウラー3隻を捕捉されました!!!』」

 

「『クッ!まさか厄介な敵を相手をするなんて......!.......ドルバ・ギムガルムを出せぇ!!俺自ら出る!ミュー!行くぞ!』」

 

しかし、ミューは返事をしなかった。

 

「『何をしているんだ!?』」

 

「『.......もう、パラス兄様の命令は.....断じて聞かない!!!!』」

 

「『貴様!裏切るつもりか!?』」

 

「彼等も!我々と同じ、5000億年前.....古代種族.......Q人に作『られた生命です!私は彼らと、この人をあの方に差し出すつもりはありません!目を覚ましてください!!!』」

 

「『己れぇ!!!この裏切り者が!!!』」

 

パラスの腕がソニックブレードに変形し、ミュー襲い掛かった。しかし、ミューはパラスの攻撃をかわし、腕を掴み、背負い投げをした。そしてミューは台に寝かせられているエミリアを担ぎ上げ、出入り口の方へ向かった。

 

「『己れぇぇぇぇ!!!ミュー!この裏切り者が!.......お前ら!反逆者ミューを殺せ!そしてあの娘を取り返せ!!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エミリアは目を覚ますと誰かに抱っこされているのに気付く。

 

「ここは.......?」

 

「気が付きましたか.......」

 

「ひっ!?」

 

「安心してください.......自分は貴方の味方です。」

 

「どうして......私を......」

 

「詳しいことは.....後でっ!!」

 

門の目の前にパルスライフルを構えたアジマス連邦兵士が叫んだ。

 

「いたぞ!」

 

「しっかり捕まってください!」

 

するとミューのスピードが速くなり、超速でアジマス連邦兵士の首をへし折った。

 

「貴方.......今、何を.......!?」

 

ミューは門を開け、エミリアを担ぐと上空に赤と藍色の機体が浮遊していた。

 

「赤い機体.......あれですね?」

 

「え?........陽弥様!」

 

上空を飛んでいた陽弥は宮殿の門の前にエミリアとミューがいることに気付く。

 

「ん!?......エミリア!何であんな所に!?」

 

するとミューがエミリアを庇う。

 

「危ない!」

 

門からドルバ・ギムガルムが現れ、ソニックスピアを構え、ミューに突き刺そうとしたが陽弥のアーキバスⅡの高火力ヒートアサルトブレードで防御する。

 

「何だ貴様!?邪魔するなぁぁぁぁぁ!!!」

 

「それはこっちの台詞だ!!!」

 

陽弥はアーキバスⅡの左腕のシールドからビームソードを放出し、ドルバ・ギムガルムでの腕に斬り付けたが、ドルバ・ギムガルムの肩から、サブアームが出てきて、アーキバスⅡの左腕を掴み、蹴り飛ばした。

 

「クッ!強い!」

 

「お兄ちゃん!」

 

「ルナ!」

 

上空からルナのセイレーンが呪文を使い、ドルバ・ギムガルムの真上から魔方陣が現れ、シャイニングランサーの光の槍が落ちてきた。しかし、パラスは間一髪で回避し、サブアームを展開し、もう一つのソニックスピアを持ち構えた。

 

「二人で掛かってこい!」

 

「あのスピアが厄介だ......!」

 

陽弥のアーキバスⅡが先攻し、ルナのセイレーンが援護する。アーキバスⅡのプラズマビームライフルで迎撃するがドルバ・ギムガルムは2本のスピアをサブアームと一緒に振り回し、プラズマビームライフルの高熱線を弾いた直後、目の前にアーキバスⅡがおり、高火力ヒートアサルトブレードでサブアームを斬ると、ドルバ・ギムガルムの後方へと回り込んだルナのセイレーンが足の踵に装備されている溶接ダガーを展開し、ドルバ・ギムガルムの後頭部に刺そうとした。

 

「もらった!」

 

「甘い!」

 

ドルバ・ギムガルムの右腕が動き、セイレーンの脚を掴むと今度は左手で陽弥のアーキバスⅡの首を掴み上げ、2機を放り投げた。

 

「ぐぁっ!」

 

「きゃあ!!」

 

「さてと......邪魔がいなくなった......」

 

パラスは一安心すると門の宮殿の所にいるミューとエミリアを睨んだ。

 

「姫様!......お下がりください!」

 

「でも.......!」

 

ドルバ・ギムガルムがミューとエミリアの所に近付き、ドルバ・ギムガルムの左腕が変形し、アームキャノンへと変わり、ミューとエミリアに銃口を向けて叫んだ。

 

「これで最後だぁぁぁぁ!!!ミュー~~~~!!!!!!」

 

アームキャノンの銃口から閃光が出た直後、エミリアの瞳の色が青から緑へと変わった直後、ナニガ起こったのかドルバ・ギムガルムが吹き飛ばされた。ミューは何が起こったのか、エミリアの方を見ると、

 

「エミリア様.........!?」

 

何とエミリアのドレスが白衣だった筈が見たことのない服装に変わっていた。翡翠の羽衣と真紅と純白と翠の色をした巫女のような服、頭には見たことのない冠をしており、そしてエミリアの素足から何故かどうなっているのか水面があり、その上に浮遊しており、さらにミューを驚かせたのが、エミリアの背中から虹色に輝く、アゲハチョウのような神秘に満ちた羽が生えていた。するとエミリアが水面を滑りながら舞い躍り、歌い始めた。

 

 

 

 

「光よ 来たれり

 曙光の理

 

 

 天の導き

 古の力を解き放つ

 

 

 時空の彼方へ

 聖地あり

 

 

 ラグナ ラグナロク

 永遠のエルラグナ.....

 

 

 

 

 風よ 来たれり

 神速の理

 

 

 波の導き

 聖地へ誘い

 

 

 時空の中心

 銀河の核

 

 

 ラグナ ラグナロク

 生命のエルラグナ.......」

 

 

 

 

 

そしてエミリアの歌は上空に浮遊する艦隊にも聞こえていた。

 

「何だこの歌は!?」

 

「この歌........確かエミリア姫殿下の.......!」

 

「これが........."永遠語り"『時の歌』.......!」

 

すると暴れまわっていたスレッシャーモウが落ち着き、銀河連邦兵士を襲わなくなり、地中へと帰っていった。

 

 

 

その頃、倒れたパラスのドルバ・ギムガルムが起き上がり、エミリアを睨んだ。

 

「『小生意気な!』」

 

ドルバ・ギムガルムのソニックスピアがエミリアに突き刺そうとした瞬間、背後に倒れていた陽弥とルナの様子が一変した。

 

「『何だ!?』」

 

陽弥とルナのアーキバスⅡとセイレーンが起き上がった瞬間、陽弥のアーキバスⅡの装甲が真っ赤に光始め、その後ろに太陽の形をした光の紋章が浮かび、同じくセイレーンの装甲が青と紫色に変色し、その後ろに三日月と思われる紋章が浮かび上がった。

 

「まだ動けっ........何!?」

 

ドルバ・ギムガルムの頭部がセレーネモードに切り替わったセイレーンの膝蹴りで吹き飛び、ヘリオスモードになったアーキバスⅡの手がドルバ・ギムガルムのコックピットを掴むと同時にセイレーンも掴む。するとアーキバスⅡの手が太陽のように真っ赤に染まり、セイレーンの手も月のような水が溢れ出た。

 

「『何をするつもりだ!?』」

 

パラスが質問した直後、陽弥とルナは渾身を込めて、叫んだ。

 

「プロミネンスフィンガー!!」

 

「ルナティックフィンガー!!」

 

2機の手から赤と青の波動を放ち、ドルバ・ギムガルムを溶かす。

 

「『そんな!馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!???????』」

 

パラスは叫び、波動によって分解され、ドルバ・ギムガルムも消えていく。ドルバ・ギムガルムが消えた直後、その中心から巨体で渦のような物が出現し、残骸、死体、宮殿ごと飲み込んでいく。陽弥とルナは目を覚まし、状況を確認した。

 

「何だ!?」

 

「どうなってるの!?」

 

「クッ.......!吸い込まれる!」

 

「っ!?、見て!お兄ちゃん!」

 

「っ!?」

 

その近くにさっきの解放でエミリアは倒れ、それをミューの鋼鉄の手が地面に突き刺し、エミリアが吸い込まれないよう護っていた。

 

「エミリア!?それと.......誰っ!?」

 

「早く助けないと!」

 

すると陽弥はアーキバスⅡの出力を最大に上げ、エミリアとミューの所に向かう。

 

「ちょっとお兄ちゃん!?」

 

ルナもセイレーンの出力を最大に上げ、陽弥を追った。

 

ミューは必死にエミリアをあの渦の中に吸い込ませないように護って耐えていた。すると上空から陽弥のアーキバスⅡが飛来し、コックピットが開き、陽弥がミューに手を差し伸べる。

 

「来い!」

 

「『っ!?』」

 

「早く!」

 

ミューは倒れたエミリアを抱き上げ、背部のバーニアを噴射し、アーキバスⅡのコックピットに入り込む。

 

「お兄ちゃん!これに!」

 

ルナはセイレーンの右腕に装備されているアンカーを撃ち込み、陽弥はセイレーンのアンカーをアーキバスⅡの手でキャッチする。しかし、渦の吸引力は強くなっており、全艦隊は大至急、その渦から離れる。

 

「シン艦長!!落ち着いてください!」

 

「だが!まだあそこには陽弥とルナがいるんだ!」

 

「しかし、特異点の反応が急激に下がっております!」

 

「だけど!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう........ダメ!」

 

そして、セイレーンの右足がショートしてしまい、アーキバスⅡごと渦の中に吸い込まれた。

 

「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!」」

 

そして、渦は陽弥とルナを吸い込んだ直後に消えた。

それを見ていたシンは助けられなかったことに悔やんでいた。

 

「クソッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、渦の中に吸い込まれた陽弥とルナ達は何処か知らない瓦礫がたくさんある場所に倒れていた。陽弥達は機体から放り投げ出されていた。

 

「..............ん?」

 

陽弥は気が付き、目を覚まして起き上がった。

 

「ここは........何処だ......?!」

 

「ルナ!.......ルナ!......しっかりしろ!」

 

「う~ん?お兄ちゃん?」

 

「良かった!無事で......」

 

「あ!エミリアさんは!?」

 

「そうだ!何処に!?」

 

二人はエミリアが探すと別の声の主が二人に言う。

 

「『心配ありません。』」

 

「誰!?」

 

「アジマス連邦兵!!エミリアさんを離せ!」

 

ルナはテンペストをミューに向ける。

 

「『落ち着いてください。私の名はコードネーム"ミュー".........訳あって、アジマス連邦の反逆者になりました。貴方達と姫様には危害を加えません。』」

 

「本当か.........!?」

 

「『はい........陽弥さんとルナさんでしたね?』」

 

「「え?はい........」」

 

「『どうか、鞍替えしてください。』」

 

「鞍替え!?......どうやるの?」

 

「『選ぶのです。どちらに付かせるか個人で決めてください。もう有機生命体達の苦しむ姿に我慢なりません。』」

 

「それじゃ、つまり......アジマス連邦に付かなくても良いってことか!?」

 

「『アジマス連邦のあの行動をほっておけば、プロフェッサーEの思いのままになる。』」

 

「「プロフェッサーE......?」」

 

「誰だソイツは?」

 

「『彼は........』」

 

ミューがプロフェッサーEの事を話した。

 

プロフェッサーE........謎に満ちた人物で50年前に機能が停止していた我々アジマス人と星間コロニー国家『アヴァロン』を再起動してくれた。

 

するとプロフェッサーEは国家を再建するためにこう言ったんだ。

 

『人間達を奴隷にすれば........キミタチハ贅沢な暮らしが出来て、再建に必要な人材にもなるだろう。』って........もちろん、賛成派と否定派に別れた。

 

結果、賛成派になってしまい、奴隷狩りが始まったと........

 

 

 

 

 

 

 

「何だよそれ!?」

 

「でも........何でエミリアさんを狙うのですか?」

 

「『分かりません......只、言えるのが.......それを知っている者は.......アジマス陛下とイプシロン皇太子、五大将軍だと思います。』」

 

「ん~」

 

その時、後ろの瓦礫が突然崩れた。陽弥が後ろを見るとボロボロの服を着た少女が驚き、その場から逃げた。

 

「あっ!、待てっ!エミリアを頼む!」

 

陽弥はエミリアをルナに任して、逃げた少女を追った。

 

「ちょっと!?」

 

「『やれやれ』」

 

ルナはエミリアをミューにおんぶさせ、陽弥の跡を追った。

 

 

 

 

 

 

陽弥は逃げた少女を追って、古びた建物が並んだ市街地の広間に出た。

 

「何処だアイツは?........ここが何なのか尋ねないと........」

 

「ちょっとお兄ちゃん!」

 

「ルナ!ミューも!」

 

「『勝手に単独行動は危険です。』」

 

「けど、女の子が.......」

 

その時、裏通りの方から物音がした。

 

「こっちだ!」

 

「もう!」

 

陽弥達は物音がした裏通りへと向かった。狭い道を通り、その向こうに光が見えた。裏通りを抜けるとそこは何か商店街が並んでいた形跡がある廃墟に出た。

 

「ここは.......商店街?」

 

「けど.......何か......寂しい.......所.....」

 

「『ん?』」

 

ミューがあるボロボロの家に入った。中は荒れ果てており、そこでミューが見たのは、瓦礫に人の骨がくっついていることに.......確認すると赤髪をした女性が茶髪の男性と抱き合って死んだらしいと......そしてミューはある棚の上にあるものを見る。それは冊の量が多く、本のタイトルに"アルバム"と

書かれており、中を開くと赤髪の少女と同じ赤髪の女性と茶髪の男性が写っていた。きっとあの瓦礫とくっついている親子に違いないと、ミューはさらにページを捲ると今度は赤髪の少女と全く違う赤髪のツインテールをした少女と藍髪の少年が写っていた。

ミューはその写真をカバーから抜き取り、裏を見ると年数が書かれていた。

 

 

西暦3152年 6月14日 日曜日 午後1時27分

 

 

 

「『............ここも昔は......平和な街だったのか...........ん?』」

 

ミューは写真の裏に誰かの名前が書かれている事に気付き、スキャンする。

 

「『ヒルデガルド・シュリーフォークト.........シン・ギデオン.......シン・ギデオン........!?』」

 

ミューは思った。陽弥とルナの父親と母親の子供の頃の写真が何故ここにあるのか......これは.....調べなければいけない。シン・ギデオンの過去を.......

 

ミューはその写真をポーチの中にしまうと何か二階から物音が聞こえた。ミューは通信機で陽弥とルナを呼んだ。

 

「ミュー、ここに何かあるのか?」

 

「そうではありませんが......二階から物音がしました。きっと、さっき逃げた少女だと思います。」

 

「良し!」

 

陽弥達は二階に上がり、一つ一つの部屋を開けたが、誰もいなかった。

そして最後の部屋はルナが開けた。

 

「ここにもいない.......子供の部屋......みたいだね.......ん?」

 

「これって............地図?」 

 

「wel come to .........ユナイテッド........エンデラント...........あれ?........エンデラント........何処かで聞いたことがあるような........え!?」

 

地図の中から一枚の写真が出てきて、ルナはそれを拾い上げ見ると、

 

「っ!?」

 

それは、学校の発表会で賞を見せている まだ六歳の時のシン・ギデオンが写っていた。

 

「お父さん!?」

 

さらに、写真の裏からまた、別の写真が出てきた。ルナはそれも拾い上げて見ると、そこには子供の頃のシン・ギデオンとそれと一緒に写っている陽弥とルナの亡き祖父  サム・ギデオンとロバートと金髪の女性と茶髪で憎たらしい表情をした男性が白色の建物と一緒に写っていた。

 

「もし、これがお父さんなら........お父さんの肩に触れているこの男性........もしかしたら.......おじいちゃん......?」

 

その時、後ろの棚が開き、中からボロボロの服を着た少女が飛び出し、逃げた。

 

「あ!お兄ちゃん!」

 

ルナが叫ぶと陽弥が横の部屋から飛び出して来て、少女を取り押さえる。

 

「離して!」

 

「落ち着けって!」

 

「このっ!」

 

少女の蹴りが陽弥の顔面に直撃し、陽弥は階段から転げ落ち、その様子を見に来たミューが来ると陽弥が転げ落ちて来て、巻き沿いになる。そしてようやく、エミリアが目を覚ますと何か胸の所が重くて動けないと思い見ると、エミリアは顔を真っ赤に染まった。何故ならエミリアの胸に陽弥の顔が突っ込んでおり、陽弥の両手がエミリアの胸に触れていたから、陽弥は意識を取り戻すと、目の前が真っ暗で何も見えなかったが両手に何か柔らかい物があると離れてみると、

 

「あ........」

 

「あ........」

 

「.........ごっ!ごめん!これには深い訳がっ!!」

 

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァ~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!」

 

エミリアはとてつもない悲鳴を上げ、渾身を込めて、陽弥を蹴り上げた。陽弥は天井まで吹っ飛ばされ、その場で気絶した。そしてエミリアは気が付くと、陽弥を吹っ飛ばした事に気付き、慌てて、助ける。

 

一方、陽弥達から逃げた少女は何処か知らない隠れ家に入り、中にいるたくさんの人達に知らせる!

 

「大変!大変!また盗賊達が来たよ!」

 

人々が慌てていると、

 

「皆、落ち着いて!まずは最優先で女、子供、お年寄りを避難所に!男達は警戒体制を!」

 

赤髪でロングの女性は、仲間達に指示し、男達は倉庫から武器を持ち、持ち場へと向かっていった。赤髪の女性は手にアサルトライフルを持ち、青い空を見上げる。

 

「ママ......見守っていて.....!」

 

すると赤髪の女性は首からベンダントを取りだし、中から赤髪のツインテールをしたヒルダの写真があった。

 

「お姉さまに.......いつか、絶対に会う!」

 

赤髪の女性は胸を張って持ち場に付いた。




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