クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 銀河の守護者   作:オービタル

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afterstory41:破壊神帝 降臨:前編

 

一方、勇人は目の前にいたギガタノオロチが突然消えた事に驚くが、目の前の洋介を睨む。

 

「洋介……お前は何処まで堕ちてしまったんだよ……」

 

勇人は洋介に虐められていた事を全て思い出す。殴られたり、蹴られたり、使いパシりされたり、お金を取られたり、戯言を噂された事を………。

 

「できれば、話し合いで分かり合えたかった……だけど!」

 

勇人は粒子発勁の体制をする。

 

「お前が求めたのは……ただ当たり前の様に人を見下す生活、そしてプライドとエゴを取り戻す事だ!!」

 

勇人は渾身を込めて、洋介に粒子発勁を放ち、洋介も真似するかのように粒子発勁を放つ。粒子発勁同士が炸裂し、勇人と洋介はラッシュへと突入する。

 

「僕には守りたい物がある!信じ合える友達、そして…愛する人を守りたい!」

 

勇人の心が熱く燃え盛り、格納庫に保管されている"ある

フレーム"の額部とマスク部に隠されたカメラアイが露出して真紅の輝きを放ち、6つの目を持つ神々しい姿へとなり、装備されなかった装甲が自動的に取り付けられる。胸部にX字型のジオと異なる合金を持った謎の異生体も融合しており、全体的に生物に近いシルエットとなっている。さらに8枚の翼から、放出される緑の粒子が翼のような形を成していた。フレームは格納庫のハッチをハックし、空へ舞い上がる。勇人はそれを見て驚く。

 

「何だ!?」

 

勇人はその機体を見ると、あまりの神々しさに見惚れていると、洋介が襲いかかる。

 

「カァァァァァァッ!!!?」

 

その直後、洋介の右頬にその機体の拳が炸裂、洋介は吹き飛ばされる。

 

「っ!?」

 

勇人は驚くと、神々しい光を放つ蒼世の機体はコックピットハッチを開く。

 

「……乗れって言ってるのか?」

 

勇人がそう思うと、蒼世の機体は首を縦に動かす。勇人は構わず機体に乗り込むと、意識がその機体の目線となり、頭の中から声が響く。

 

『こんにちは、勇人様♪』

 

「うわぁっ!何!?」

 

『驚かせてすみません、私は"パイロット支援啓発インターフェイスシステム(Pilot support enlightenment interface system)"通称『ADAM』と申します。』

 

「ADAM…アダム」

 

「そうです、私はパンドラメイルとオメガメイルのデータを元に作られし究極のフレーム『インフィニットメイル』であり、勇人の脳波をサポートいたします。」

 

アダムはそう言うと、目の前に映る洋介が立ち上がる。

 

「……じゃあアダム、何か良い武器は?」

 

『左背部に専用のアドバンスドライフルが装備されております』

 

勇人はアダムの支持に従い、左背部に取り付けられている『H&K XM8』に似たアドバンスドライフルを持つ。

 

「格闘は?」

 

『両腕部にノバソードがあります』

 

両腕部からノバビームの高周波ビームサーベルが放出され、アドバンスドライフルを乱射する。洋介は強靱な肉体を盾にし、勇人に襲い掛かるが、アダムは全く惚気けず、反動していなかった。

 

「っ!?」

 

そして勇人の反撃が始まった。勇人はビームサーベルを振ると、刃から地水火風の四大元素の力を持つ刃が飛び、洋介の肉体もろとも切断した。

 

「カァァァァァァァァッ!!!!」

 

洋介は苦しみながら、火の刃から放つ炎に焼き尽くされ、灰へとなり、中から痩せ細くなってしまった洋介が出てきて怯える と黄色の蛇が現れ、消滅した。痩せ細くなってしまった洋介は勇人に怯え、逃げる。

 

「凄い……これが、インフィニットメイル…」

 

勇人はそう言い、急いでエルシュリア城へと向う。

 

 

 

 

 

 

その頃、エルシュリア城壁では龍装光した陽弥達がドレギアスとブラッディレオンと戦っていた。ドレギアスのディザスターの突きや薙ぎ払いを回避するレオンと陽弥、ジュン達はブラッディレオンを相手しており、リアースがエクスカリバーンの弓弦を引き、矢を放つ。ブラッディレオンはビームソードで矢を薙ぎ払い、アラドの攻撃を防御する。後方から龍装光したアストラが大剣を振り下ろし、ブラッディレオンは受け止める。

 

「グッ!!」

 

「フフ…」

 

ブラッディレオンは笑い、アストラを蹴り飛ばし、槍を突き付けてきたベイボルスの突き技をヒラリとかわす。

 

「どうした?…突き技が鈍っているようだぞ♪」

 

「ッ!!」

 

ベイボルスはブチ切れ、さらに突きの速度を上げる。するとアイリスが細剣を構え、ブラッディレオンの左脇腹に突き刺す。

 

「ウッ!!」

 

ブラッディレオンは左脇腹を抑え、ビームソードを振り回す。

 

「猿が!!調子に乗るな!!!」

 

ビームソードから黒い嵐が吹き荒れる。

 

《グッ!!》

 

ジュン達はブラッディレオンの嵐を防御する。

 

「皆!ここからが正念場だ!!一気に畳み掛けるぞ!!」

 

ジュンがコモン達を指揮し、コモン達も応じる。

 

《応!!》

 

ジュン達は一気にブラッディレオンに畳み掛けるのであった。レオンと陽弥、エミリア、ルナ達はドレギアスを追い込んでいた。

 

「何故だ!?完全体になった筈の我が……お、圧されているだと!?」

 

ドレギアスはディザスターで陽弥とレオンの攻撃を防御しており、レオンがアースセイバーをラッシュする。

 

「こうなれば!!」

 

ドレギアスは後方に下がり、ディザスターを掲げる。

 

「全てを滅ぼせ!ギガタノオロチ!!」

 

ディザスターが光、刃からギガタノオロチが出ようとした直後。

 

「そうはさせません!」

 

フェイトが光の鞭を伸ばし、ドレギアスの手に直撃した。

 

「ガアッ!!」

 

ドレギアスはディザスターを離してしまうと、フェイトが鞭でディザスターを掴み、エルシュリア王国城外へ投げ捨てる。城外の大平原にギガタノオロチが召喚された。

 

「クッ!フェイトォォォォ!!!」

 

ドレギアスはフェイトに向かって殴り掛かってきた。ドレギアスの拳、蹴り技を受け流すかの様にフェイトは防御する。そしてドレギアスの拳を掴み、彼の顔面に発勁がぶつけられ、惚気けている隙にフェイトの蹴りがドレギアスに炸裂した。

 

「教えてやりましょう、ドレギアス……完全体になっても負ける理由を………」

 

「何!?」

 

「貴方の右脇腹にはザンジークが付けた古傷がまだあります……その古傷からザ・コアの力が漏れ出ているのです。それのせいで貴方は完全体になってもまだ力が発揮できなくなっているのですよ……」

 

フェイトの話に、ドレギアスは右脇腹を見ると、古傷から膨大な光が漏れ出ていた。

 

「あの賊が!!これを分かって付けたのか!!」

 

「お前が完全体になった時の対処法だ!!」

 

陽弥とレオンはガイアブリンガーとアースセイバーをドレギアスの喉に突き付ける。

 

「……ざけるな…」

 

「「?」」

 

「ふざけるなあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」

 

ドレギアスがこれ以上の悔しさに怒声を上げた。

 

「我がこのままああっ!!!負けるかああああああああああああ!!!!!!!………っ!!??」

 

その時、空間や時間が止まっており、ドレギアスは辺りを見渡す。

 

「何だこれは?」

 

『力を欲するか?』

 

「!?」

 

ドレギアスの前に7体のオロチであるアージュ、ムーラ、アナ、マニ、ヴィシュ、スヴァ、サハスが現れる。

 

「お前らは………ギガタノオロチか?」

 

『如何にも……我等はギガタノオロチの糞族であり、本来有るべきの姿である……"神帝"だ』

 

スヴァがドレギアスに語り掛ける。

 

「我に何のようだ……神帝どもよ」

 

ドレギアスが問うとマニが言う。

 

『……力が欲しいか?』

 

「力……」

 

『そうだ……あんな腑抜けた連中に勝てる力だ♪』

 

ヴィシュが笑いながら、ドレギアスに言うと、ドレギアスは答えた。

 

「くれ……」

 

《?》

 

「力をくれ……神帝どもよ、我に最凶の力を……」

 

ドレギアスの望みにサハスが条件を言う。その条件は……。

 

 

 

 

 

 

 

陽弥とレオンはドレギアスに止めを刺そうとガイアブリンガーとアースセイバーを突き付けた途端、

 

「……フフフ、フフフフフフ」

 

「?…何が可笑しい!」

 

「…嫌、やはりお前らは爪が甘過ぎる……取って置きは最後まで取っておくのが重要だろ?」

 

ドレギアスはそう言うと、転移し消えた。

 

「消えた!?」

 

「………まさか!?」

 

陽弥はドレギアスの狙いに気付き、急いで城壁へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

城壁では、傷だらけのブラッディレオンと戦っていたジュン達がいた。

 

「クッ!このままここで殺られるか!……」

 

ブラッディレオンがそう言うと、彼の元にドレギアスが転移してきた。

 

「?ドレギアス陛…グウウッ!!!?」

 

突然ドレギアスの鋭い手が、ブラッディレオンの胴体を貫いた。

 

「あ……あ…何……故っ!?」

 

「もっと早くこうするべきであったなぁ……お前は我の為に礎となれ……」

 

ドレギアスはそう言い、胴体から手を引き抜くと、ブラッディレオンが叫ぶ。

 

「グアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

ブラッディレオンの体が消滅すると同時に、紫の蛇が現れる。

 

「5人の下僕よ……我の元に集え!!!」

 

するとドレギアスの元に青い蛇であるカロル、赤い蛇であるガイラス、緑の蛇であるシェレナ、黄の蛇である洋介、そして紫の蛇であるブラッディレオンの魂が集まると、ドレギアスは5人の魂を喰らい始めた。それを見ていたジュン達や駆け付けた陽弥達は恐怖する。そしてドレギアスは魂を食べ終え、口元の唾液を拭くと、飛んでいったディザスターを取り、ゼロに乗り込む。そしてドレギアスはディザスターを持ち、ゼロもオロジャーグを持つと、ドレギアスとゼロ目掛けて二つの剣が貫く。

 

「グハアッ!!!」

 

《っ!!!?》

 

「遅かったか!」

 

「フフフ……アハハハハハハハ!!!!どうやら形勢逆転と勝利の女神は……我に味方した!!」

 

するとギガタノオロチの様子がおかしくなるとみるみるうちに体が膨れ上がる。

 

「お…おい!あれ一体何が起ころうとしているんだ!?」

 

ロザリーが問うと、未来の陽弥が説明する。

 

「災禍の蛇が……脱皮をするんだ……真の災禍へと……」

 

未来の陽弥はそう言うと、ギガタノオロチが破裂し、中から無数の蛇の尻尾が出てくる。ドレギアスはディザスターを突き刺したまま、ギガタノオロチに言う。

 

「さぁ、神帝よ……条件は果たした!!我を喰らええええ!!!」

 

ドレギアスの叫びと同時に苦しみもがくギガタノオロチが走ってきて、ドレギアスを食べた。

 

「食べられた!!?」

 

アイリスが言うと、ギガタノオロチから巨大で禍々しい腕が突き破って出てきた。ギガタノオロチがみるみると大きくなると同時に形が変わっていく。

 

「嘘……だろ!?」

 

「まさか……」

 

「奴め……これが狙いだったのか……くそっ!」

 

左上に闇の大蛇、左に闇の龍、左下に灰の龍、右上に悪魔と思わせる異様な闇の怪物、右に水大蛇、右下に水の龍、六体の神帝の中枢に巨大な顔が存在していた。そして、7体の神帝の上に巨大な邪龍の首が陽弥達は睨んでいた。

 

『ハハハハハハ!!!フフフフフフ!!!』

 

突然、邪龍からドレギアスの笑い声がした事に陽弥達は驚愕する。

 

《ドレギアス!!?》

 

『そうだ!……我だ!レオン・マクライト!!!』

 

「まさか……ドレギアス、なのか!!?」

 

レオンは邪龍を見ると、左上の首であるアージュが言う。

 

『その通りだよ……ドレギアスは我々の取引し、神帝へと覚醒したのだ!』

 

『力を欲する彼に…我等の本来有るべきの力を授けたのだよ♪』

 

アナが説明するとスヴァが笑い声を上げる。

 

『ジャハハハハハハハ!!!これこそ、真の災禍!!』

 

スヴァの次にドレギアスが名を轟かせる。

 

『これが……これが……これが、究極体!!!!ドレギアス・ズァーク!!我はついに、全神々にも匹敵し、全次元や時空、そしてオムニバースに終焉を齎す破壊神へとなったのだ!!』

 

ドレギアスの無気味な宣告に、レオンは怒りを顕にする。

 

「そんなこと!!俺が許さん!!来い!ヴェルトヴィンガー!!」

 

レオンのヴェルトヴィンガーが次元跳躍で現れ、レオンはすぐ様ヴェルトヴィンガーに乗り込み、ドレギアス・ズァークへと向かって行き、アーティファルソードⅡを構える。

 

「よせ!レオン!!」

 

「はあああああああああ!!!!!!」

 

レオンはアーティファルソードⅡを構え、振り下ろした直後、ドレギアスが消えた。

 

「っ!?」

 

レオンが驚くと、後ろから神帝マニの攻撃が炸裂する。

 

「ぐあああああああああああああ!!!!!」

 

「レオン!!焔龍號!!」

 

サラの額の結晶が光、焔龍號が飛んでくる。サラは急いでレオンの元へ急ごうとした直後、焔龍號の死角から神帝ヴィシュが襲い掛かる。

 

「きゃあああああああああああ!!!!!!」

 

「サラ!!くそっ!!!!」

 

レオンは神帝マニを払い除け、直ぐにサラの所へと急ぐ。

 

「レオン!俺達も行くぞ!皆!」

 

《おう!!》

 

陽弥達もそれぞれの機体に乗り込み、レオンとサラの援護しに行くのであった。

 


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