東方明輝伝〜第一部〜   作:超奏

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さぁ第1章始まるよ!!!

ゆっくり見ていってね・:*+.(( °ω° ))/.:+


玲「テスト近いのに大丈夫か?」
うpぬし「大丈夫だ、問題だ」

妖夢「主はチャンネルと兼ねてるけど馬鹿なんですかね」

うpぬし「妖夢ちゃん辛辣だよ」




第1章 第二冥界異変編
第6話 冥界異変勃発!?1人の少年と狐と


俺はあいつに力を……いや、厳密に言えば「それ」をあいつ自身で目覚めさせるきっかけを託した。

 

玲の持つ短刀が、覚醒するための十分条件だ。

 

 

 

 

 

 

 

あの化物はまだ生きている。

 

実はあの時俺はなれなかった。何故かは分からない。運命はとんでもない悪戯を仕出かしてくれたものだ。

 

 

 

 

単なる実力不足か、それとも俺にはもうなる資格が無くなっていたのか。

 

 

 

 

それ故にきっかけしか与えられなかった。

情けない。

 

 

 

 

あの時なれていれば…いや、もうこんな事を考えるのは止そう。

 

 

 

地獄に居る俺が言ったところでしかたがない事だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつは……玲はまだ生きている。

 

玲は優しい。俺以上に。それでいて素質は目を見張るものがある。

若しかするとあっさり俺を超えてしまうかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが。

 

彼奴は地獄を知らない。

 

ここではない。

 

明輝の戦士として見なければならない世界の事だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲もあの時見たと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

破壊された街の惨状を。

悲鳴を。

あの化物に無惨に殺された人々を。

悍ましい死臭を。

血の香りを。

視界に容赦無く飛び込んで来る臓器や四肢を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少なくともあの時の玲では到底堪えられるものではなかったに違いない。

当時の玲はまだ10歳にもならない、只の純粋な少年だったのだ。

 

 

 

 

 

 

でも…こんなことを言ってはなんだが…それは俺にとって見慣れた光景だったという事だけは告白しておこう。

 

心が痛まない訳ではない。

 

見なければならかったのだ。

 

正義を語る上でこれは絶対に必要なのだ。机上では絶対に知り得ない事実。

 

 

 

 

 

 

光を統べるには、闇も知らなければ。

 

 

 

 

でも俺で駄目ならあいつに託すしかない。

 

 

 

 

そう思ってまだ未熟なあいつに、希望を託した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつが、命を全うして、守るべきものを守り抜き、あの世界を心行くまで味わってからここに来てくれるのを待っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頑張れ。玲。

 

 

 

 

「新城師団長、出撃準備が整いましてございます」

「おう」

 

 

 

俺もこっちで頑張るからさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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玲「美味い」{ズズ…}

 

玲は花見に洒落込んでいた。

 

場所は博麗神社。

 

そこには玲の他にも博麗の巫女である、博麗霊夢、人間の魔法使いの霧雨魔理沙。

紅魔館というところのメイド長、十六夜咲夜がいた。

 

 

 

 

 

 

魔理沙「やっぱり花見は良いなー余計なのも混じってるけど。もう見飽きたけど。」

霊夢「いっぱいいるのに誰1人お賽銭を入れてくれないなんて…面倒臭いし祓っちゃおうかしら」

 

玲「( ^ν^).。oO(巫女さんこわ…近寄らんとこ…)」

 

 

 

魔理沙「ん、そう言えば妖夢とか幽々子は?呼ばなくても良かったのぜ?」

 

玲「今日は幻想郷に来たばっかりだから観光でもしてきたら?って言ってたからそうさせてもらっただけだ。(…懐かしいな…記憶に無いんだけど、何処か懐かしい感じがする…)」

 

 

 

玲はぼんやりと桜を眺める。

 

 

 

霊夢「ん…?どうしたのぼーっとして」

玲「いや、なんでも」

 

人があまり来ないという博麗神社は格好の観光スポットとなっていた。

 

 

 

咲夜「玲、この魂はどうにかならないの?…幻想入りしたばかりのあなたに言うのもなんだけど」

紅魔館のメイド長…十六夜咲夜は玲に尋ねる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲「…そうそう、それも兼ねてここに来たんだ。霊夢、お前も結界が張れるんだったよな」

 

 

霊夢「ええ、そうだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………あっ」

 

玲「その通り」

玲はニッコリと笑う。

 

魔理沙「お疲れ様だぜ☆」

咲夜「貴方も大変ね」

 

霊夢「て言うかそういう事は紫がやればいいじゃない」

玲「あれは駄目だ、今はな」

 

 

玲除く全員「{あれ}!!!???」

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「紫をあれ呼ばわりするって大したものね」

 

玲「本人が居ないのに{殿}だの{さん}だの付ける必要なんて無いだろう。

 

 

あと僕の元々の身分で言えば一々付けようが付けまいが僕の勝手なんだ」

 

魔理沙「…なんか凄そうな奴が来たもんだぜ」

 

 

 

咲夜「玲、何故今は駄目なのかしら」

 

玲「いささか語弊があった。今だけ、じゃなくて大体だ。結構マイペースなところがあるからな。あまり期待しない方が良い」

 

これを聞いて皆納得した。・・・誰も玲が紫の性格を理解している事に違和感を覚えなかったが。

 

咲夜「んじゃ霊夢、頼んだわよ」

 

魔理沙「いってらなんだぜ~☆」

 

霊夢「他人事だと思って……(#^ω^)」

魔理沙「いいじゃんか霊夢。あわよくば奪えるかもしれないぜ」

玲&霊夢「( 'ω')ふぁっ」

 

 

 

魔理沙「羨ましいなー霊夢は。そんな男子とふたりっきりなんtいだだだだだだ」

 

霊夢「…( ͡ ͜ ͡ )」{グリグリ}霊夢は笑顔で魔理沙のこめかみをグリグリする。

その綺麗な顔が恐ろしく見えるくらい。

 

 

魔理沙「いたいいたい霊夢団子が落っこちちまう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、他の霊魂より一際大きいものが玲に近寄って来た。

 

 

咲夜「あら…これは…妖夢の半霊かしら?」

 

玲「…まさかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲はすっくと立ち上がる。

 

 

魔理沙「あ、ちょっとどうしたんだぜ急に」

玲「…嫌な予感がする

 

(…半霊を送って来るってことは多少の余裕はあるという訳だろう。早く戻らないと)

 

強符[魔装]」

 

 

 

 

 

玲はスペルを発動させ、全速力で空に飛んで行った。

 

 

 

 

霊夢「ちょ…ちょっと!!!」

 

霊夢もあわてて追いかける。

 

 

魔理沙「…一応私達も追いかけてみようぜ」

 

咲夜「そうね。彼の顔を見る限りただ事じゃ無さそうだし」

 

 

咲夜「(…それに彼の実力を推し量るいい機会だしね)」

 

 

 

 

 

こうして自機キャラの皆さんは再び冥界に旅立つのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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~冥界入口~

 

玲「…ん、あれは…」

 

玲の視線の先には、先日倒した鳥妖怪が数十体。

それと…狐の姿をした女性は1人。玲はこの人物の事も知っていた。

 

 

 

 

 

玲は戦闘態勢をとって言う。

 

玲「何のつもりだ…八雲藍!」

 

 

 

玲はこの先に凄まじい霊力を感じていた。恐らく妖夢や幽々子はそいつと戦っているだろう…そう直感した。

 

 

藍と呼ばれた女性はゆっくりと喋り出す。

藍「人間…皆殺しにしてやる…」

 

玲「!!!」

 

次の瞬間、玲を数十匹もの妖怪が襲う。

しかしその妖怪達が爆散するのも一瞬だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

玲「…きたねぇ花火だ」

 

 

 

玲は右手を前に出しながら吐き捨てる。

 

藍「人間の癖に生意気な…殺してやる」

玲「残念ながら僕には時間が無い。全力で行くからな」

 

 

 

 

 

 

玲は確信した。藍は何かおかしいと。

 

 

 

 

 

 

今、八雲藍と玲との火蓋が切られようとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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~少し前:冥界、白玉楼~

 

???「こんなもんか?冥界の長はこんなに弱い…やっぱりあの言い伝えは本当だった…」

 

その少年は冥界でも一番大きな桜…西行妖に手をかざす。

 

西行妖は見る見る間に妖力を増していく。

 

 

 

 

 

妖夢「ゆ…幽々子様…」

 

幽々子はうつ伏せ状態で倒れている。

 

 

???「こいつなら、完全体になる時の苦痛に耐えて貰う為に気絶させた。安心しろ。お前の主は苦痛を伴わずに消えられるぞ…」

 

 

少年は嬉しそうに嗤う。

 

 

 

 

???「これで…これで悲願が叶う…」

 

 

 

 

妖夢「貴………様…………………!」

 

妖夢は痛みを堪えて呻く。彼女は悔しかった。

 

 

自分が手も足も出ない事が。

 

 

幽々子を目の前で倒された事が。

 

 

大事な幽々子が{何か}される事が。

 

 

 

よりによって玲が不在だという事が。

 

 

 

 

 

 

大事な人を、守れない事が。

 

自分の存在意義が、ガラガラと音を立てて崩れていく

 

 

 

 

 

 

妖夢「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて仕方なくって、でもどうすることも出来ない自分が居て

 

 

 

 

 

 

真っ黒な絶望に呑まれていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫だ」

 

どこか聞き覚えのある、落ち着いた声だった。

 

でもそこには確固とした意志が込められていた。

 

 

 

妖夢は顔を上げる。

 

 

 

そこには、端正な顔を怒りに染めた玲…新城玲の姿があった。

 

 

 




怒りに燃える玲くんの本気とは如何に………?

そして冒頭で述べられた力とは…





あと玲は博麗神社に来た時に自己紹介を済ませている設定。


では次回!!!「第7話 遂に激突! 玲vs 鈴琶」

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