東方明輝伝〜第一部〜 作:超奏
最近暑いですね(そんなこと知るか)
前回のラブライブ!
ピッコロさん「何を寝言言ってる!魔貫光殺砲ぉぉぉぉぅぅぅぅ!!!!!」
主「止めてくださぁい!!!花陽ちゃんがぁぁぁ!花陽ちゃんそのものがぁぁぁ!」
前回のあらすじ
_人人人人人人人人人人人人人人_
突然のファイナルフラッシュ
 ̄^Y^Y^Y^^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
王子「くそったれーっ!!!」
※主の為にも前回のあらすじはちゃんと前話を読んで下せえ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「西行妖」
白玉楼の庭に植えられている大きな桜。
何度春が来ても咲かない桜。
幽々子は少し前…古い書物からこの桜の木の下に何かが封印されている事、西行妖が咲かないのはその封印のせいである事を知った。
幽々子は自身の興味本位で、幻想郷中の春……所謂霊力や妖力といった類の力を集めて来れば(無理やり)西行妖を咲かせて「何者か」を復活させる事が出来るのではないかと考え、実行に移した。
遥か昔、まだ幽々子が生きている人間であった頃、彼女の父親は有名な歌人であった。
名前はよく分かっていなかった。
彼は桜をこよなく愛していた。彼はある日無実の罪に問われてしまう。
彼は死ぬときは立派な桜の木の下で死にたいと考え、その望みどおりに立派な桜の下で生涯を終えた。
しかし、彼を慕っていた多くの者がそれに続くようにその桜の下で死んでいった。
その桜は人の精気を吸って妖怪となってしまい、咲く度に自ら人を死に誘うようになってしまった。
この桜の木の下で死んだ歌人の娘であった西行寺幽々子は元々「死霊を操る程度の能力」を持っていたが、この影響から「死を操る程度の能力」を持ってしまう。
そして桜の木と同じく人を死に誘うだけの存在となってしまった。
幽々子は父が愛した桜が人を誘い殺すだけの妖怪になってしまっていること、自身も同じ人を殺すだけの存在になってしまっていることを嘆いた。
思い詰めた彼女は、その桜が満開の時に桜の下で自害した。
享年17歳であった。
その力がある限り転生しても同じ苦しみを味わい続けるだろうと考えられた結果、幽々子の体を鍵として桜の木に封印を施す。これにより西行妖が咲いて人を殺す事は無くなり、幽々子が転生する事も無くなった。
奇しくも飛来は封印を施した人物を知っていた。
飛来は現時点の状況を確認する。
鈴琶…………恐らく西行妖の妖力で復活した………によって西行妖は満開になった。
言い伝えでは封印が解ければ幽々子の死体が解き放たれ、幽々子を亡霊のままでいさせている力も失われる…とされていた。
それはつまり、幽々子自身が消滅してしまう事を意味する。
しかし彼の上司はそれが間違いである事を見抜いていた。
本当に彼女は自ら進んで自害したのだろうか?
本人はもっと生きたかったのではないか?
今戦っている黒い幽々子は彼女の「生きたかったと願っていた」もう一つの人格である。
尚…幽霊の方の幽々子よりも黒い幽々子の方が強い。
パワーの大半を持って行ってしまったからだろう。
幽々子が気絶したままである理由。それは[もう一人の幽々子]が目覚めているから。
彼の上司はこうとも言っていた。
二つの人格が合わさったとき、その時こそ幽々子は消滅する。
しかし黒い幽々子は負で覆い尽くされている。
だから生半可な攻撃は通じない。
更に言えば黒い幽々子は幽霊の為死ぬと云う概念が存在しない。
残された手段は、
・再度封印
・成仏させる
飛来は、封印はもう無理だと踏んだ。
黒い幽々子は封印時よりも力を増していて、もう一度…となればそれは至難の業だろう。
もう一つ…成仏させるのは難しかった。
只でさえ抑え込む事が難しい今の状況……
さらに、成仏させるのであれば双方の幽々子の消滅は免れず、後の事を考えても決して良いとは言えない。
幽々子は冥界の管理人。下手に成仏などさせれば冥界の秩序が乱れる。
ではもう他に手段は無いのか。
否。まだ手はある。
・光の力を用い、黒い幽々子と幽々子を[切り離した]上で消滅させる
これが飛来が最初から考えている解決策だ。
しかし……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
玲「ぐ………っ…………………この……………………………化け物が……」
限界を超えたスペルを黒い幽々子はもろに喰らった筈…だった。しかし。
黒幽々子「じゃましないで… じゃましないで」
黒い幽々子はスペルによって出来たクレーターから平然と現れた。
玲「!?」[フッ]
魔装が遂に解け、玲はへたりこんだ。
黒幽々子「わたしのからだ…もうそこ…」
ゆっくり…ゆっくりと近づく。
魔理沙「あんなの……勝てっこない……終わりだぜ………」
霊夢「……………怖い…………………」
咲夜「……………(この異様な気…どこか妹様に…)」
鈴琶「…俺の………せいだ………あの時何も知らずに力を込めたから………俺の勘違いで………」
みんな動けなくなった。
ただ1人を残して。
妖夢「幽々子様……………ちょっと………痛いですけど……………」[カチャ]
[ダッ!!!]
妖夢は黒い幽々子に斬りかかる。
しかしその刃は届かなかった。
妖夢は刀背打ちをしたからである。
当然効く筈も無かった。
妖夢「………うぅ………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
妖夢は黒幽々子に吹き飛ばされ、倒れている玲の隣に落ちた。
玲「……妖夢!?」
妖夢の左腹には少し大きめの穴が空いていた。
血が出ていた。
妖夢「…………………………ごめん、なさい…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
分かってる。
幽々子は守るべきもので。
黒い幽々子は、倒さなければいけないものなんだ。
でもこいつだって出てきたくて来たわけじゃない。
死にたくて死んだわけでもないだろう。
けど。
全力が出せない。
僕の甘さが…皆を………妖夢を…………………!!!
もうこの際何だっていい!!!
力が欲しい
力が欲しい
モウナンダカヨクワカラナイヤ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[ピシャッ!]
玲「ウガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!」[シュウウウウウウ…]
稲妻とともに、玲は変身する。
飛来「…………なんだ………あんなの見た事ない………」
その目は白目を剥き、全身から黄金のオーラを纏う。
短剣は激しく光っている。
妖夢が気付くと、左腹の傷は綺麗に消えていた。
妖夢「…玲…さん………?」
聖なる狂戦士が、そこにはいた。
やっと……やっと玲君を物語の主軸を担う変身をさせることが出来た……!
まぁ大体2〜3話あればこの章は終われると思います(`・∀・´)
次回!「第13話 狂戦士VS亡霊姫!勝負の行方は!?」
感想とかお気に入りとか欲しい(白目)