東方携帯獣  ~ポケット・モンスター |幻。夢。|~   作:キョウキ

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勉強きついよぅ・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
(なのになんで俺は小説を書いているのか・・・)


34ページ目 VS! AZ その②

これは、私の過去の記憶。

 

その記憶の中。どこかで見た夢の話。

 

 

私のポケモンが、戦争に駆り出され、命を落とすまでの記憶。

目線。肌で感じる空気。音。

 

すべてが私のポケモン・・・「フラエッテ」と同じになっていた。

 

 

その戦争では、私達の国が勝利を収めた。だが、それには理由があった。

 

 

国の王のポケモンですら戦に駆り出されるほどの戦争。

それほど大きい戦争・・・だが、私達は勝てた。

 

 

その勝因は『物量』。

相手の国は強力なポケモンを多く従えていた。

 

しかし、回復をさせる暇もないほどの連戦。兵の数。

王のポケモンですら『兵』として扱う総力戦。

 

その勝利は、大量の犠牲と敗北とを引き換えに。大量の富と勝利を私達に約束した。

 

 

やがて、戦争が終わり。

また愛らしい鳴き声をかけに私の部屋へやってくる。と私はなかば希望を抱えていた。

 

 

しかし・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

コツ、コツ、カツ、カツ、カツ・・・

 

 

聞こえてきたのは、靴音。

軍靴特有の、柔らかい絨毯の上でさえ硬い音が出せる靴音。

 

 

私の城の、最上階の、廊下の、部屋の、扉の。前で。

 

コツリ・・・・・・・・・・・

 

足音は止まった。

 

私は願った。

頼む。

 

次に聞こえてくるのは、『鳴き声』であってくれと。

 

フラエッテの、可愛らしい声であってくれと。

 

「エイ・ゼット様」

 

聞こえてきたのは一人の人間の声。男だ。

 

私は静かに、男を部屋へ招き入れた。

 

 

「これを・・・エイ様に・・・渡せと・・・」

 

私はその小さい木箱を受け取り、男を部屋から追い出した。

 

 

軽い。

冷たい。

 

私は、日が暮れるまで箱を開けられなかった。

 

そしてついには・・・開けた。

中の「物」を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーその日から、数日後。ある『機械』が音を立てた。

           ある『機械』が光を放った。

           中心部には木箱があった。

 

廻りの木々は石と化した。

周りの生物は砂と化した。

回りの人々は鉄に変わった。

 

           私は、フラエッテを蘇らせた。

           それによる副作用、蘇ったフラエッテの気持なんか知らずに。

 

フラエッテは、どこかへと飛んだ。

私は手を伸ばした。

 

最後にフラエッテがこちらを向いた。

その表情(かお)には・・・・・・・・・・・・-。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「ブラッキー!行くわよ!」

ブラッキー「ぎゅおん!」

 

魔理沙「おお・・・一匹倒したか・・・」

 

霊夢「・・・まだよ・・・」

魔理沙「あ?まだ?何が?」

 

霊夢「よく見なさい。あのボールの数」

 

そう。私もさっき気付いた。

 

まだ、ボールは・・・つまり『ポケモン』はさっき倒したのも入れて

合計:5体。

 

今のとこ確認が取れたポケモンはー

 

・鳥っぽい変な奴 ✖

・亀っぽいやつ 〇

・???? 〇

・???? 〇

・???? 〇

 

 

魔理沙「ふっひゃあ・・・つーことは、あと五体か?」

 

霊夢「恐らくはね。でも、大丈夫よ。勝てるわ、この戦い」

 

魔理沙「・・・っつーかこの戦い。私達は勝っても負けてもノーリスクじゃないか。

    相手はなにか切羽詰まっているような状況なんだろう?

    勝たせてやってもいいんじゃn(霊夢「あんたは負けたいの?」

 

 

 

 

魔理沙「・・・・・・勝負をするからには、確かに勝ちたい。 

    だが、それとこれとは別だろう?」

 

霊夢「なら、あんたはこの戦い。抜けてもいいのよ?」

 

魔理沙「・・・・・今回ばかりは。私の想いを通させてもらうぜ・・・。

    ・・・なあ、霊夢」

 

霊夢「何かしら?」

 

 

 

 

 

魔理沙「お前。本当、変わっているよな」

 

霊夢「ここには変わっている奴しかいないわよ?」

 

 

魔理沙「・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

AZ「ん?なんだ・・・一人、抜けているようだが・・・。

  トラブルか?」

 

 

レミリア「あら?なんで白黒は抜けているのかしら?

     ちょっと咲夜。どうしてか納得がいくよう話を聞いてきて」

 

昨夜「・・・・・」

 

レミリア「ちょっと咲夜?」

 

昨夜「あ、ああ。すいません。なにやら館の方で気配がしたもので」

 

 

 

レミリア「鴉と人間二人のことは放っておきなさい。

     兎に角。魔理沙から話を聞いてきて」

 

咲夜「あ、ハイ。承知しました」

 

 

レミリア「・・・あと少しで・・・運命に決着がつきつつある・・・」

 

 

 

 

 

 

 

AZ「・・・行け。ゴルーグ。

  戻れ、コータス。」

 

 

ゴルーグ「ずぅううううぅん・・・」

 

 

霊夢「あら?一匹戻したの?」

 

AZ「勝負は、ダブルバトルから、『シングルバトル』へと変わった。

  約束上、ダブルバトルをやらざるを得なかったが。

  そちらも約束を破ったのだ。そして」

 

霊夢「そして?」

 

AZ「ルールとしてはこちらが正しい。

  それに、あのレミリアという吸血鬼。 

  幼女を殺すなどという残虐趣味ではないだろう」

 

霊夢「なんで?そう思ったのかしら?」

 

AZ「殺して楽しむのならば既にやっているはずだ。

  それに、彼女は面倒ごとが嫌いなはず。

  その証拠に、従者に。なぜ君の友人は抜けたのか。

  聞くよう仕向けている」

 

霊夢「成程ね。頭はなかなか切れるようね」

 

AZ「これでも科学者だったこともあったからな」

 

霊夢「ふぅん」

 

 

 

 

AZ「ゴルーグ!メガトンパンチ!」

 

ゴルーグ「ずぅうううん!」

 

霊夢「ブラッキー!悪の波動!」

 

 

拳を振りかざし、近づいてゆくゴルーグ。

黒い波動を口から出し、攻撃を仕掛けるブラッキー。

 

攻撃射程距離の差。ブラッキーの攻撃の方が先に当たった。

 

AZ(こうなったら賭け。賭けの勝負!

  こっちが耐えきるか、向こうの攻撃が勝つか!)

 

霊夢(先に当てた分こちらが有利!だけど、全然止まらない!

   こうなったら正面突破。いえ、玉砕覚悟よ‼)

 

ゴルーグ「ズズッ!ズウウウウ!」

 

ブラッキ「ギュオォォン‼」

 

 

 

 

AZ「ここらが限界かっ!いまだ、振り下ろせ!」

 

霊夢「ブラッキー!あと少しよ!」

  

 

ゴルーグは振り上げた鉄の拳を思いっきり振り下げ、

ブラッキーはさらに近づきそしてー・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズズゥウン‼ブワッ‼

 

 

大きな音と砂煙と共に辺りは真っ白になった。

 

  

 

 

 

 

 

 

その音に驚き、魔理沙は咲夜との会話を中断して首を後ろに向けた。

 

魔理沙「・・・決着・・・か・・・?」

 

咲夜「そのようね。まさかあなたが抜けるなんて思わなかったけど。

   それでも勝負には決着がついたようね」

 

魔理沙「・・・なんかその言い方に嫌味を感じるぜ・・・」

 

咲夜「気のせいよ」

 

 

まだ地面が衝撃に揺れている。

 

砂煙はいつもより少なく薄い。もう少しで晴れてくる。

 

 

サァァァ・・・・・

 

 

まるで『霧雨』が晴れる『霊夢』のように、辺りの様子が分かった。

 

 

巨大な影が・・・地面に倒れ伏している。

 

黒い獣が、その前に立っている。

 

 

 

どうやら勝利は・・・・・

 

 

 

霊夢「・・・ふぅ。勝てた」

 

霊夢とブラッキーの勝利らしい。

 

 

 

パチパチパチパチ・・・

 

レミリア「いやー。実に面白かったわ。常に緊張を解くことができない本気のバトル。

     でも、少し疑問ね。魔理沙が抜けてから霊夢。あなたは相手のポケモンに向けて

     弾幕を放つのをやめたけど。なぜ?」

 

霊夢「あんたはさっきまで。魔理沙が抜けた理由を知りたかったんじゃないの?」

 

レミリア「それは後よ。それより、どうして?」

 

 

霊夢「・・・一度でいいから信じ切ってみたかったってだけ。それだけよ。

   それに一般人に弾幕を当ててケガさせても気分が悪いでしょうに」

 

レミリア「成程。理解、理解。あー、楽しかった」

 

 

霊夢「・・・・まだ。向こうはポケモンを持っているけど?」

 

レミリア「面白かったけど、飽きたのよ。今度は・・・そうねぇ・・・。

     自分のポケモンでも探してみようかしら」

 

 

霊夢「ならご勝手に。もう私達を遊び道具に使うなんてことはしないことね」

 

レミリア「嫌よ。だって楽しいじゃない」

 

 

霊夢「・・・はぁ・・・ま。確かに少し楽しかったけど」

 

 

 

 

 

負けた。

 

敗北した。

 

 

しかし、なぜか私は安堵していた。

 

 

思えば。目先の戦いに目を奪われ。意識を向けられ。

周りがよく見えていなかった。

 

 

見てみれば。

 

あのチルノという少女。

すでに解放されて大妖精と話をしている。

 

どうやら、私は。

 

あの吸血鬼にからかわれていたらしい。

 

 

霊夢「ちょっと」

 

AZ「?」

 

霊夢が話しかけてきた・・・?

 

 

 

霊夢「あんたは、なんで戦うことになったの?」

 

AZ「・・・私は、大妖精という少女に頼まれたのだが・・・」

 

そう言いながら、仲睦まじく話す大妖精たちを見る。

 

霊夢「・・・・・あんた、外来人でしょ?

   『妖精』は悪戯好きだって、教えてもらわなかったの?」

 

妖・・・精・・・?

 

!?

 

AZ「まさか・・・・・・」

 

霊夢「そう。お察し通り」

 

 

 

 

 

私は、どうやら本当に。最初から。

 

AZ「妖精に構掛けられた・・・ということか・・・」

 

霊夢「そう。その通り」

 

 

AZ「・・・よかったじゃないか」

霊夢「え?」

 

AZ「要するにこれは、私という人間が妖精に少し悪戯されたというだけ。

  それで死ぬ少女もいない。よかったじゃないか」

 

霊夢「・・・それでいいのかしらねぇ・・・」

 

 

紫「いいわけがないわ」

 

驚愕した。

 

急に空間を裂いて女が現れた。

 

 

霊夢「あら、紫じゃない。チビ吸血鬼になんか言われて席を外して以来・・・かしら?」

 

紫「そう。少し調べ物を・・・ね」

 

見れば、さっきまで青い少女(チルノと言ったか?)と話していたはずの大妖精が

この紫という女性に捕まっていた。

 

 

紫「実は、この妖精も「洗脳」の影響を受けていたことを、話そうと思ってね」

 

霊夢「また洗脳ォ?それって妖精だけが操られる異変じゃあ・・・」

 

紫「まだ分からないわ。それと・・・あなた」

 

AZ「?・・・なんだ?」

 

紫「・・・近くで見ると本当に大きいのね。2M80?90?いえ、3Mかしら?

  ・・・まあ、兎に角館に戻りましょう。ワガママお嬢様も帰ったようだし。

  館の上にいるあなたのお友達も呼んで見たら?」

 

お友達?

 

疑問に思い、館の上を見てみると。

 

 

射命丸と阿求と小鈴らしき影がこちらに手を振ってなにやら叫んでいる。

 

 

紫「さ、兎に角。館へ戻りましょう。

  夏だからと言っても夜は冷えるわよ?」

 

AZ「・・・教えてくれないか」

 

紫「なにかしら?」

 

AZ「私から何を聞こうと?」

 

紫「そうねぇ・・・知っていたらでいいんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『パルキア』、というポケモンについて教えて下さる?」

 

 

To be continuede・・・




うろ覚えキャラクタープロフィール:紅 美鈴

能力:気を使う程度の能力
   『気』というものがなんなのか、それはよく分かっていない。
   本小説では『波動』のようなものという解釈を進めている。
性格:基本的に温和。
   しかし門を無理矢理破ろうとしたり越えようとする者には容赦しない。
   たまに湖の妖精たちと遊んだりしているが、仕事を忘れているわけではない。
睡眠:寝る子は育つ(どこがとは言わないが)。
種族:妖怪。だが何の妖怪かは不明。
   時に戦闘能力の高さから鬼。帽子のマークから龍とも。
戦闘:弾幕で追い詰めつつ、肉弾戦に持ち込んで重い一撃を食らわせるのが基本。
   その肉体の強さは鬼とも渡り合えるほどとさえ言われる。
   しかし弾幕に関してはイマイチ。時に上司である十六夜 咲夜と共に戦う。
   美咲はみんなのジャスティス。

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