東方携帯獣  ~ポケット・モンスター |幻。夢。|~   作:キョウキ

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注意:ほとんどが会話になっております。




31ページ目 『異変』の深刻さ

時は遡り、AZ達がまだ森を歩いている頃。

紅魔館では『勉強会』が開かれていた。

 

紫「さて、『お勉強会』もとい会議を始めるわけだけど。

  今回のテーマは、ポケモンについてよ」

 

レミリア「ポケモンねぇ・・・」

 

紫「今回の湖が凍る異変もあったわけだけど、今。

  ポケモン達は確実に幻想郷の勢力図を塗り替えようとしている。

  例えば、今朝目撃された集団飛行するポケモン達」

 

霊夢「ポケモン達も普通の動物と同じようなことするのね」

 

紫「あら霊夢。なかなかいい疑問じゃない。そうよ。

  ポケモンという聞きなじみのない名詞を使われてはいるけど

  本質的には他の生物と同じような物。

  普通に呼吸もしているし、木の実なども食べる」

 

レミリア「それなら普通の生き物として扱えはしないのかしら?」

 

紫「それはできないのよ。本質的には同じところがあるとは言ったけど

  本質的に違うところもあるのよ」

 

パチュリー「例えるならそれはどうゆうこと?」

 

紫「まず、普通の生物と違い高い知能を有している。

  次に人間より長生きの個体が多いけど、逆にセミのように短命な者もいる。

  そして何より、妖獣でもないのに不可解な能力と属性を体に持っていること」

 

魔理沙「私のゲンガ―の攻撃がイーブイに当たらなかったことと関係があるんだな」

 

紫「そう。その属性は、魔法の属性とはまた違うもの。

  その属性の数も魔法の属性より多岐に渡っているわ。

  その数は全部で18種類」

 

パチュリー「18!?魔法の属性も7種類あるというのに!?」

魔理沙「落ち着けパチュリー。私は基本的に属性にこだわらないから分からないが

    そんな大それたことではないんだろ?」

 

紫「いいえ、魔理沙。それは違うわ。

  いいかしら?魔法の属性は『火』、『水』、『木』、『金』、『土』の基本に

  天体の力である『日』と『月』の計7種類。

  一方、ポケモンの属性は、今確認できているだけでも

  『ノーマル』、『ゴースト』、『こおり』、『ほのお』、『あく』、『ひこう』の

   計6種類。なのに全18種類あるわけだから?」

 

魔理沙「・・・あと、12種類あるわけか。

    それでも、数が多いからスゴイってことじゃ私は納得できないぜ・・・」

 

紫「あらごめんなさい。まだ説明不足だったわ。

  そこの紫色の魔法使いさんなら分かると思うけど、属性には『相性』

  があることは知っているわね?」

 

パチュリー「ええ。知っているわ。

      火は木を燃やし、木は土を涸れさせる。

      ・・・それってつまり・・・」

 

紫「そう。ポケモンにも属性があり相性がある。

  全部で18種類の属性それぞれ一つずつに弱点があるということ。

  普通に弾幕で勝負をするよりも頭を使い、普通に魔法を使うよりも

  複雑ということよ」

 

魔理沙「成程・・・そりゃあ、スゴイわな・・・。

    私が勘違いしてただけか・・・」

パチュリー(!・・・あの魔理沙が自分の落ち度を認めるなんて・・・)

 

 

紫「そして、その多種多様な属性とそれに伴う千差万別の能力。

  それらを有した生物がこの不安定な幻想郷に入り込んだ。

  この異変の『重大』さがよく分かってもらえたかしら?」

 

レミリア「・・・その異変の重大さがどうだかってのは分かったけど。

     結局あなたが言いたいことは何なのかしら?」

 

紫「・・・つまりは、あなた達にも協力してもらいたいってことよ」

 

レミリア「嫌だ。と言ったら?」

 

紫「さっき行ったレジアイスを引き渡す契約は無し」

 

レミリア「うー・・・む。・・・協力と言っても何すればいいのかしら?」

 

紫「異変の解決に使える人材を派遣してほしいってところかしら」」

 

レミリア「ならうちの咲夜と美鈴を使いなさい。

     私も気が向いたら行ってやるわ」

 

紫「・・・感謝は、異変が終わったからにするわ」

 

レミリア「まったく・・・自分から招いた異変なのに」

 

 

 

霊夢「あー、お取込み中失礼するけど」

 

紫「?」

 

霊夢「私のイーブイが姿形を変えたことについてまだ説明してもらってないんだけど」

 

紫「あ、忘れてたわ。

  でも、そればかりはうまく説明できないわ。

  なにせ私が調べた資料はとても少なかったんだもの・・・」

 

パチュリー「その資料とやらは、今はすごくうちの図書館に増え続けているんだけどね」

 

紫「あ、それなら、少し拝借してもよろしいかしら?」

 

パチュリー「盗まず返すというのなら」

魔理沙「おい待て。こんな胡散臭い妖怪には本を貸して

    同じ魔法使いである私には貸さないってのか?」

 

パチュリー「関係の深さが信頼の深さとは限らないのよ。

      それに、あなたには前科があるじゃない」

 

魔理沙「ぐう・・・」

 

紫「ぐうの音も出ないとはこのことね」

 

魔理沙「出たぜ・・・」

 

霊夢「それより早く私のイーブイの謎を解いてほしいんだけど」

 

 

紫「それもそうだけど・・・今やる問題はもう一つ。

  ほら、出てきなさい」

 

 

 

 

 

 

 

チルノ「・・・何よ・・・」

 

 

 

霊夢「あら。チルノ?」

魔理沙「紫に捕まっていたのか」

 

紫「それで、私がこんなチッコイ氷精を掴まえたのは

  この氷精の処罰と状態について」

 

霊夢「そんなの適当にお説教して、お仕置きして、野生に返す」

魔理沙「適当に弾幕ごっこして、負かして、お説教だろう」

パチュリー「適当に家で飼って、アイスティーの氷生産要員にして、説教」

レミリア「氷生産要員はもう手に入れたも同然だから、とりあえず説教ね」

咲夜「私も説教をして分からせたほうがいいと思います」

 

紫「さ、どれがいいか選びなさい」

 

チルノ「全部結局説教になるじゃない!

    それに・・・うう・・・」

 

霊夢「さっきみたいに自分は悪くないって言い張らないあたり成長したってことかしら」

 

紫「そうね。説教は後でやるとして、問題はこれの妖力の上がり具合」

魔理沙「妖力?」

チルノ「これって・・・」

 

紫「通常の状態より強力になっているわ。

  それに、今はほとんど解けているようだけどほんの少しだけ。

  軽い洗脳をかけられていたらしいわ」

 

霊夢「洗脳?」

 

紫「過剰な友情意識。友人に対する明確な殺意。

  結論、これは何者かが意図してかしてないか洗脳をかけたということ。

  ちなみに、洗脳のソースは『怒り』と『悲観』」

 

魔理沙「怒りに悲観、か」

 

パチュリー「怒りに悲観・・・そういえば最近読んだ本に

      そんな単語が書いてあったような・・・」

 

紫「それはどの本かしら?」

 

パチュリー「ええと、確か「やぶれたせか((バァン‼

 

 

レミリア「・・・・・本当に分かりやすい侵入者ね。

     正門を思いっきり開けてくるなんて。美鈴は何していたのかしら」

咲夜「お嬢様」

 

レミリア「すぐに向かいなさい。そして、殺さずにつれてきなさい。

     紅魔館にたてついたらどうなるか、分からせてやろうじゃない・・・」

 

咲夜「かしこまりました」

 

 

 

霊夢「何?侵入者?門番はどうしたの?」

 

レミリア「知らないわよ。でも、美鈴を負かしたとしたらなかなかよ」

 

魔理沙「弾幕に関してはそうでもないけどな」

 

パチュリー「とりあえず、図書館に防御結界でも張っておこうかしら」

レミリア「頼んだわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AZ「・・・・・やっと倒せたか・・・」

 

???「・・・Zzzz・・・」

 

大妖精「AZさん!」

AZ「私はいい。早く中に入って友達を連れ戻すぞ」

 

大妖精「は、はい!」

 

 

 

 

 

咲夜「美鈴・・・眠らされたっていうのかしら。

   いつも寝てるのに・・・眠くなるようなもんかしら。

   それでも、やられたことには変わりないし、早く起こして

   侵入者を連れていくとしますか」

 

To be continued・・・・

 


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