東方携帯獣  ~ポケット・モンスター |幻。夢。|~   作:キョウキ

31 / 56
ぶっちゃけると。


「東方」は好きです。
しかし「幻想郷」には絶対に行きたくありませんね。


30ページ目 向かうは紅魔

ペンドラー「キュシいいいいいい‼‼」

 

AZ「ゆけ、コータス」

コータス「こふぉーぉ」

 

 

ポケモンバトル。

正直言って、私はバトルが嫌いだ。

 

そのポケモン同士を争わせる様子は、過去の戦争を思い起こさせて気が悪くなるのだから。

 

しかし、それは間違いだったことを、あのトレーナーからバトルを通じて

教えられた。

 

そして、その日に私は誓った。

もっとポケモン達と人との理解を深め、二度とあのような戦争が起こらないようにすると。

 

 

そのためにも、この戦い。

ポケモンと人間との共存と平和のためにやらねばならない。

 

 

AZ「コータス。「ふんえん」!」

コータス「こふぉっ‼」

ペンドラー「!?」

 

私が技を叫んだ途端、コータスの甲羅から黒い煙と共に炎が噴き出てくる。

その煙と炎は、コータスの力によりペンドラーに向けて押し込まれて行く。

 

しかし、速度では向こうの方が上手だった。

 

AZ「‼、むう・・・「ベノムショック」か」

コータス「くふぅ・・・」

 

コータスがペンドラーの発した紫色の粘液を浴びてしまったが

まだ、充分戦えるだろう。毒になった様子もない。

 

それに、すでにコータスの「ふんえん」は、

 

ペンドラー「キュシぃ・・・ぃ」ずずぅぅぅん・・・

やせい の ペンドラー は たおれた ! ▼

 

 

AZ「すでに命中していたようだな・・・どれ」

野生のペンドラーが倒れ、もう襲ってこないことを確認する。

ポケモンの状態で言う「ひんし」の状態。

 

ポケモンの「ひんし」と人間の「瀕死」の意味と状態は違う。

 

このペンドラーも、あと数時間もすれば起き上がって森に帰るだろう。

 

AZ「なかなか強力だったな・・・「ふんえん」が目の前に迫っているというのに

  一矢報いろうとする精神と縄張り意識。

  選択とタイミングを間違えればやらていたかもしれん」

コータス「こふぅ」

 

AZ「ああ、おまえの「ふんえん」も特別強力だったぞ」

コータス「こっふぉ!」

コータスは、そう嬉しそうに鳴き声を上げてボールの中へと戻っていった。

 

 

私はペンドラーがやってきた森の方を見てみるが、もう何かが迫ってくるという

気配や物音はしなかった。

 

 

AZ「終わったか・・・さて、確か「札」を破けばいいらしいが・・・んん?」

 

私は、違和感に気付いた。

ポケットの中に入れていたあの「札」。あの「札」が、

 

AZ「無い?無いだと!?・・・射命丸がこちらのことを心配して来てくれないだろうか」

急に失意と諦めが胸の内を満たすのを感じた私は、湖の方を見る。

 

見れば、なぜか浮いている氷。花畑があるという孤島。

 

 

 

 

 

 

 

 

紅い屋敷が霧の中で揺れる島。

 

AZ「・・・あの屋敷には、確か吸血鬼やらなんやらが住むらしいが・・・」

そう思い出し、阿求が森の中で言った警告の言葉を頭に浮かべる。

 

 

 

 

阿求『いいですか?あの島の館には行っちゃいけませんよ』

AZ『なぜだ?』

 

阿求『あそこには人間がどう足掻こうがたどり着けない次元の妖怪がいるんです』

 

AZ『して、正体は?』

 

阿求『吸血鬼ですよっ!きゅーけつきっ!それこそ若い娘の地なんか吸って

   WRYYYYYYYYYYYY!とか

   最高にハイ!ってやつだああああああアハハハハハハハハ! 

   とかいうさも恐ろしい妖怪が住んでるんです!」

 

AZ『固有名詞は?何人いる?弱点は?』

 

阿求『えーと、まず姉妹なので姉の「レミリア・スカ―レット」。

   妹の「フランドール・スカーレット」の二人ですが

   魔法使い、妖怪の門番、人間ですが『時を止める』メイドがいます。って・・・

   こんなこと聞いてどうするんですか?』

 

AZ『もし、遠出したときに泊めてもらえるかどうか・・・』

阿求『ダメですッ!例えポケモン達がいてもです!』

 

 

 

 

AZ「・・・・・」

気付けば、すでに日が傾きかけていることに今さらになって気付いた。

 

射命丸はまだ来ない。

時間神の心臓は今も尚、時を進めている。

 

日没になるまで待つか?いや、それはできない。

 

またペンドラーのようなポケモンがこちらに向かってくるかもしれん。

そう思えば、案の定。

 

 

がさがさ・・・

 

草むらをかき分けて向かってくる何か。

 

何かは分からないが、少なくとも人間ではない・・・気がする。

 

 

しかし、そのような考えとは裏腹に。出てきたのは緑色の髪をした少女。

怯えた表情をしているが、敵意は持っていない。

 

大妖精「あ、あの・・・(なにこの人!?とても大きい‼‼)」

AZ「私に何か用かね?」

 

大妖精「あ、いえ、そのぉ・・・さっき、そのボールから・・・」

 

AZ「ああ、モンスターボールのことだな?」

AZ(この少女も幻想郷の住人・・・人間ではない可能性が・・・100%。

  見れば背中から虫のような羽が一対生えているな)

 

大妖精「あの、イキナリで申し訳ないんですが・・・

    

    そのボールを一個貸してください!」

AZ「なんだと?」

いきなり頭を下げられた。

 

大妖精「私の友達の、チルノちゃんっていうんですが、私がチルノちゃん達から

    離れたら、変な妖怪に・・・紅魔館まで連れていかれちゃったんです!」

 

AZ「紅魔館に?・・・その友達は妖精か?」

 

大妖精「あ、それは・・・」

大妖精(もし妖精だと言えば、『不死身なんだから大丈夫だろう』と言われて

    ボールを貸してもらえないかもしれない!そしたらチルノちゃんのことを

    助けに行けなくなる!ここは、チルノちゃんのためッ!嘘を言おう!)

 

大妖精「人間の女の子ですッ!青い髪をして、青い服を着ています!」

 

 

AZ「人間の少女!?」

AZ(確か、阿求の話によると。吸血鬼は少女の生き血を好み、血を吸われたものは

  同じ吸血鬼になるかゾンビになるか死ぬか‼吸われたら絶望しか残らない‼

  何とかしなければ!)

 

AZ「分かった、君にはゴルーグのボールを渡しておこう。

  使い方は、この白いボタンを前に向けて押すだけだ」

大妖精「あ、ありがとうございます!では、」

 

AZ「待て」

大妖精「は、はい?」

 

AZ「私も同行しよう。そのボールの持ち主は私でもあるし、私には少女がここで

  血抜きされるのを見ているだけという訳にもいかないからな」

 

大妖精「そ、それでもあなたは!」

 

AZ「人間だから、とか人が勝てる相手じゃない、これと関係するような言葉以外でなら

  言っていいぞ」

 

大妖精「あ、ありがとうございます・・・」

大妖精(どうしよう・・・ただチルノちゃんが心配なだけだったのに・・・

    普通の人間があんな所に行ったら死んじゃうよ~‼

    でも・・・)チラッ

 

AZ「さあ、行こう。まだ陽は出ている。吸血鬼は陽が嫌いなはずだからな」

大妖精(こんな状況になってからじゃ、いまさら嘘だとは言え無い・・)

 

AZ「そうだ、君。名前は?」

大妖精「あっ、えー、大妖精、と言います」

 

AZ「ふむ、ダイヨウセイか。少し変わってはいるが、良い名前だな。

  ところで、君には羽があるが、飛べるか?」

 

大妖精「はい。飛べますよ(もしかしたらこの人は飛べないから諦めてくれるかも!?)」

 

AZ「ならば、私は・・・シンボラー!」

 

シンボラー「ボラーッ」

 

AZ「私を連れて、あそこまで飛んでいけるか?」

シンボラー「ボラっ!」コクリ

 

大妖精「あ、はい、で、では行きましょうか(飛べちゃうの!?)」

 

AZ「声が震えているが、怖いのか?」

 

大妖精「い、いえ?ぜんぜ、ん怖くありません(この人の首が飛ぶの見たくないよー!)」

 

 

AZ「そうか、なら行こう」

大妖精「ハイ・・・・・・」

 

AZ「シンボラー。頼むぞ」

シンボラー「ボラーッ‼」

 

 

今、久しぶりにシンボラーに乗ったが、なかなか早く飛んでゆく。

 

とは言っても、私がシンボラーの足に捕まり、ハングライダーのように滑空するだけだが

なかなか速い。

 

これなら、数分で紅魔館にたどり着くだろう・・・。

 

 

 

 

~数分後~

 

射命丸「よっとと、っとぉ~。お待たせしました。AZさー・・・あれ?」

 

小鈴「どうしたんですか?」

 

射命丸「いやぁ~あのですねぇ。AZさんの姿がどこにも・・・」

 

阿求「何かあったのかしら?・・・もしかして、強力な妖怪かポケモンに襲われたんじゃ」

 

射命丸「う~む、札を使っていないところを見ると・・・

    この数分間の内に、誰かに連れ去られたか・・・」

阿求「速く探しに行きましょう!」

小鈴「お~い!AZさ~ん!」

 

射命丸「お、落ち着いてくださいって!まずは情報収集からです!

    とりあえず、この付近で一番人が多いところは・・・やはり・・・」

 

阿求・小鈴「「ま、まさかぁ・・・」」

 

射命丸「とりあえず、紅魔館まで一緒に行きましょうか!」ニコッ

 

阿求・小鈴「いやああああああああああああああ‼‼」

 

To be continued・・・

 

 

 

 

 




うろ覚えキャラクタープロフィール:霧雨 魔理沙
能力:魔法を使える程度の能力(主に相手を攻撃する魔法を扱う)
道具:魔法のほうき、ミニ八卦炉(これから光線や風、熱などが出せる)、お手製魔導書
ポケモン:・ゲンガー

性格:他人を子馬鹿にするような態度をとったり、思いやりがあるとはいいがたい。
   しかし、垢ぬけたところもあり、一緒に話すと面白い。
   しかし異変が始まってからは、紫にちょっかいを出されたり
   バトルで負け続けだったりといろいろといいことがない。頑張れ魔理沙。
   また、物にはかなりの愛着を持つ。捨てきれない物などもかなりある。
   魔法に関してはめっぽう真面目である。
小話:人里には魔理沙の実家があり、普通に道具屋を営んでいる。
   また、魔理沙が産まれるかなり前に、香霖堂の店主が修行を積んだこともあり
   その店主は魔理沙に対して恋心とはまた違う特別な感情を抱いている。
友人:・博麗 霊夢
   ・アリス・マーガトロイド
   ・パチュリー・ノーレッジ
   ・八雲 紫(紫が一方的に友人(いじめの対象)と思っているだけ)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。