東方携帯獣  ~ポケット・モンスター |幻。夢。|~   作:キョウキ

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今回はよりポケモンらしいバトル展開に挑戦だぜ。

すごく心配だぜ。

でもやるっきゃないぜ。

・・・それでは、携帯獣弾幕遊戯。ポケモンスペカバトル。お楽しみあれ・・・


18ページ目 VS! 霧雨 魔理沙  ~月の光~

夜。

それも闇夜が支配する深夜。

 

普通なら私も魔理沙もすでに床に就いているであろう時間。

 

 

ざりざりざりざりい、ざりっ、ざざざざ・・・

 

 

今は・・・いや。「今から」私と魔理沙は、携帯獣・・・なんやらかんやらという

「新しいスペルカードルール」を用いた弾幕ごっこを始める準備をしているのである。

 

今、魔理沙はどっかそこらへんから持ってきた木の棒で地面に四角い図を描いていた。

 

一方私はと言うと魔理沙が(アリスと作ったという)ルールが書かれた紙を読んでいた。

 

しかし、今までのルールで勝利を収めてきただけあってそのルールをもっと

よく理解しようと思いこれで「三回目」。三度その説明書に目を通した。

 

 

 

 

~分かりやすい!携帯獣弾幕遊戯(ポケモンスペカバトル)ルール説明書~

著者・霧雨 魔理沙 アリス・マーガトロイド

 

この新しいスペルカードルールは、従来のルールの決まり・常識・勝敗の決め方。

それらをできるだけ残し、かつ新たな発見やポケモンの研究のためこのルールを残す。

 

まずルールその①。

 

ポケモンの主(飼い主)は、相手のポケモンの主に弾幕やスペルカードによる攻撃を

仕掛けてもよい。また、相手のポケモンにも攻撃をすることが可能である。

(その逆もしかり。)

 

その②。

 

ポケモンは、基本的に主の命令に従って行動する。主も、ポケモンに命令をし操る権利が

ある代わりに、戦う際の相手のポケモンとその主の体のことも考えて行動する義務がある。

 

その③。

 

この携帯獣弾幕遊戯はあくまでも「遊び」であるが、ポケモンを使っての犯罪、異変等は

このルールに則って解決する必要がある。

 

その④。

 

ポケモンは誰でも所持し、共に暮らすことができる。ただし共に生活する際にはポケモンの

健康や他の人の安全も考え、「紅白球」に封印・解放をすること。

 

その⑤。

 

戦闘における勝敗の決め方は、二つある。

 

一つは相手のポケモン、又はその主の弾幕の被弾とポケモンの技によるダメージの量が

多い方が敗北することとする。

このルールで戦闘を行う際には、線か他のもので十分に大きい四角いフィールド内で

戦うことにする。(その四角いフィールドからポケモンは出れないが、主は自由に出れる)

 

もう一つはポケモンの美しさを競い、技や弾幕やスペルカードでより華やかに場を

盛り上げたほうが勝ちとするルールである。

 

また、このルールで戦闘を行う際には五つのポケモンの魅力を一回のバトルにつき

一つ、その魅力を引き出して戦うこととする。

 

魅力は以下の通りである。

 

・かっこよさ 

・美しさ 

・可愛さ

・賢さ 

・たくましさ

 

どれを選び、戦闘するかは個人の自由であるが、必ず相手も同じ魅力で戦う必要がある。

(例:自分は「かっこよさ」で戦う際には相手も「かっこよさ」にしなければならない)

 

 

以上を持って、携帯獣弾幕遊戯(ポケモンスペカバトル)の説明とやり方を終える。

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「・・・これ、あんたが書いたところってどこよ?」

魔理沙「え?分からないのか?」

霊夢「だって、ほぼほぼアリスの筆跡じゃない。あんた、一体何してたの?」

魔理沙「あー・・・いやぁー・・・ハハハ・・・」

 

魔理沙「さ!気を取り直して早速やっってみようぜ!」

霊夢「・・・ま、いいわ。やるとなったら・・・」

 

霊夢・魔理沙「絶対に負けないわ(ぜ)!」

 

 

 

 

 

魔理沙「今回のルールはシンプルに相手のポケモンとその主の体力が多い方が負けとする

    ルールで行くぜ」

霊夢「分かったわ。さあ、行きなさい!イーブイ!」

 

魔理沙「勝てよゲンガー!」

 

そう言い、お互い腰につけていた紅白球をさっき魔理沙が書いた四角い線の中に投げ入れる

 

そうすると紅白球は地面につくやいなや二つに割れ、中から魔獣が飛び出してくる。

そう、ゲンガーとイーブイである。

 

ゲンガー「げぎゃああん!」

イーブイ「ぶいぶい!」

 

これでもう完全に準備は整った。

 

 

戦闘開始である。

 

 

 

霊夢「・・・相変わらずニヤニヤしてて気味悪いわね・・・」

魔理沙「おいおい・・・そこがこいつの魅力だろ」

霊夢「・・・分からないわ・・・」

魔理沙「そんなことで困惑しているとすぐに負けるぜ!いけっゲンガー!

    『シャドーボール』!」

 

魔理沙の命令がゲンガーの耳(?)に届き、ゲンガーもそれに応じて影の球を作り出す。

 

霊夢「っ!やっばい!イーブイ、かわして!援護するから!」

そう言い、霊夢も魔理沙とゲンガーに向けて弾幕を発射する。

 

魔理沙「ええい!もう遅い!すでに射程範囲内だぜ!」

ゲンガー「ぎゃぎゃぎゃぎゃ!」

 

魔理沙が啖呵を切ると同時にゲンガーの手の中に収縮していた影の球が

一回りも二回りも大きくなりイーブイに向けて発射された。

 

発射されると同時に霊夢が放った陰の弾幕が魔理沙とゲンガーに向け広範囲に迫ってくるが

 

魔理沙「おっと!あぶねえな!」

ゲンガー「ぐぐぐぐっ・・・」

弾幕は魔理沙の服をかすめて飛んでいき、ゲンガーはその弾幕を避けるまでも無く

そこにたちすくみ、笑っていた。

 

霊夢(?・・・なぜ避けないの・・・?)

そんなことを考えているうちに弾幕はゲンガーの眉間、中央に当たって・・・

 

 

 

 

「通り抜けていった」。

 

 

霊夢「・・・ウソ・・・!?」

魔理沙「おお!?当たらなかったのか!?」

 

どうやら魔理沙も知らない事実だったらしく、私と同じように驚いていたが

私はその数秒後、さらに驚くことになった。

 

 

 

ハッとした。

そういえば、弾幕を撃って追撃を防いだはいいものの・・・

 

 

イーブイに向けて撃たれたあの「影の球」は・・・?

 

 

霊夢「!?」

 

私はイーブイの方に顔を向けたが、遅かったのかもしれない・・・。

 

 

その影の球は、イーブイの回避行動もむなしくイーブイの鼻先5cm辺りに迫って

来ていたのだった。

 

霊夢「イーブイッ!」

そう叫んだがイーブイは恐怖で動けないのか、そこから動こうともしない。

それに、諦めているのか目も閉じていた。

 

魔理沙(勝ったな・・・)

ゲンガー(ぐぎぎぎぎwww)

 

 

霊夢(・・・・?)

 

その時、私はある違和感に気付いた。

イーブイは、もしかしたら動けないのではなく・・・

 

霊夢「・・・動かない・・・?」

それにあの目のつぶり方。

普通恐怖で目を閉じるなら、目の近くの筋肉が細かく動くはずなのだが

ピクリとも筋肉が動いていない。

 

何かを確信した目のつぶり方。

一体・・・?(ここまで約0.2秒)

 

 

 

 

シャドーボールがイーブイの鼻先に着弾・・・・・・・・

 

 

・・・することはなく通り抜けていった。

 

 

霊夢「・・・え・・・?」

魔理沙「・・・は・・・?」

ゲンガー「ゲゲッ・・・!?」

 

イーブイ「・・・・・・ブイっ!」

 

魔理沙「え・・・?何で・・・?どうして・・・?」

霊夢「・・・解ったわ・・・」

 

魔理沙「なに?」

 

霊夢「あれは・・・多分「属性」なのよ」

魔理沙「属性って・・・魔法みたいなもんってことか?」

 

霊夢「ええ・・・多分だけど、イーブイの持つ本来の属性とあのシャドーボール・・・

   属性の相性的に相殺しちゃうんじゃないかしら?」

 

魔理沙「あー・・・成程。・・・ってつまりー・・・」

 

霊夢「・・・勝負がつかないってこと・・・ね」

 

魔理沙「え~・・・まじか・・・」

 

ゲンガー「」プルプル・・・

 

魔理沙「ん?ゲンガー?どうした?」

 

ゲンガー「・・・・・グギャああああああ!!」

 

ゲンガーはいきなり叫びだした。その急な雄たけびに魔理沙もビクリと体を動かした。

そして叫びつつ体中に青白い霊力を集め、相手を包み込むように発射した。

 

 

『サイコキネシス』

 

 

イーブイの体がふわりと宙に浮き、締め付けられたように呻きだす。

 

霊夢「えっちょっ・・・魔理沙!すぐに止めさせなさい!」

魔理沙「あっ・・・ああ!ゲンガー、すぐにイーブイを離すんだ!」

 

そう魔理沙が必死に呼ぶが、ゲンガーには聞こえていなかった。

今のゲンガーは自分の十八番(おはこ)の技が効かなかったことにイラつきを

覚えてしまい、ついには爆発してしまったのだ。

 

さらにゲンガーは霊力に力を籠め、イーブイをさらに苦しめる。

 

霊夢「くっ・・・!霊符『夢想封印』!」

魔理沙「やむを得ん!恋符『マスタースパーク』!」

 

スペルカードを掲げ、技名を叫ぼうとしたが、それは未遂に終わった。

 

 

ゲンガー「・・・グギッ!?」

 

 

ピカッとした光が目に入る。

 

サイコキネシスによって囚われていたイーブイの首飾りのブローチが

紫色に輝き、辺りを紫の光が包み込んで何も見えなくなってしまった。

 

とっさに腕を顔の前に掲げ、光から目をガードする。

 

 

数分の沈黙が続く・・・。

 

 

???「・・・ぎゅお~ん」

少し低く、響くように澄んだ鳴き声が辺りに響く。

光が無くなったことを確認し、そっと目を開け、腕を下げる。

 

下げたと同時に辺りに砂煙が上がっていることに気付き、少しむせる。

その煙の中から月の光のような淡い金色の輪が空中に浮かぶ。

 

 

霊夢「イっ・・・イーブイ・・・?

砂煙が晴れる。

 

 

そこには苦しそうに呻くイーブイの姿はなく、

代わりに夜闇のように黒い体毛と、月の光のような黄色の輪状の体毛を体に

称えた凛々しい四足歩行の生物が立っていた。

 

 

???「・・・ぎゅおんっ!」

その生物は、目の前のゲンガーに向けて威嚇の鳴き声を発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~霧の湖~紅魔館付近の氷上~

 

 

???「うっ・・・うう・・・」

 

ビュッビュビュッ

 

キンキン、カキン

 

???「じゃきー!」

 

 

悪魔の潜む魔性の館。

館を守るメイド長。

凍り付いた門番の。

氷塊を背に門を守護する。

 

空を切り裂く銀の刃も。

時をも止める能力も。

その氷塊の前では役にも立たず。

湖の雹は塀すら凍らす。

 

???「じゃきー!じゃじゃききー!」

氷塊は暴れる。

氷塊は喜ぶ。

湖の底に感情の神が眠ることも知らずに。

ただ、踊る・・・。

 

 

残りの封印あと・・・二つ・・・。

 

To be continued・・・




バトルも微妙だったし、無駄に長くなったし、ルールなんかまったく意味をなさなかったし
もう、大変ですよ。(;´Д`)

やっぱりバトルは難しいでござる・・・精進いたします。


それでは、次のお話もお楽しみに・・・。

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