東方携帯獣  ~ポケット・モンスター |幻。夢。|~   作:キョウキ

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うわあああああああ!やめろぉ!やめてくれディアルガあああ!

これ以上時間を進めないでえええ!

デイアルガ「本当にいいの?」

イイよ!(;・∀・)

ディアルガ「だが断る」

ちくしょおおおおおお(ry


17ページ目 虹色の羽と巫女 凍り付いた湖

雲が流れる・・・。

 

青く染まった空に、プカプカ浮かぶ雲が風に乗って流れていく。

 

 

 

霊夢「空が・・・青いわね・・・」

 

イーブイ「ぶいー・・・」

 

私は、ついさっき起きたばかりである。

 

もっとも時刻はもうすぐ昼になるであろう時間である。

「おはよう」、という言葉はもらえなくとも「こんにちは」ならもらえるであろう時間帯。

 

 

いつもなら日の出前に起きて、境内の掃除やらなんやらしているはずなのだが

今回ばかりは事情が違う。

 

 

昨日は地霊殿の異変解決を祝う「大宴会」があったため、記憶もなにも吹っ飛んでしまった

のである。

 

霊夢「えーと~・・・確か、昨日は宴会があって・・・いつもと違うお酒を飲んだのよ・・

   そう、「神主殺し」・・・あれか~・・・あれ飲んだ瞬間から記憶が飛んだのよ」

 

霊夢「惜しいことしたわー。私としたことがお酒に飲まれてしまうなんて・・・。

   ああ~!くやしー!せっかく楽しい宴会の記憶が半分飛んでるだなんて・・・」

 

イーブイ「ぶ、ぶ~い・・・」

 

霊夢「・・・あ~・・・空がきれいねー・・・」

 

イーブイ「ぶい!?・・・ぶ、ぶ~い・・・」

 

 

 

とにかく今の私には、縁側で温かい光に包まれながら空を仰ぎ見るくらいしかやることが

無いのである。

 

掃除はさっき終わらせたし、それに毎年の恒例である「夏の大宴会」まではまだまだ

時間がある。

 

今はとにかくボーっと空を見るのが私の仕事だと自分で決めて、今はその仕事を熱心に

やっている途中なのである。誰にも邪魔はされたくないものである、が。

 

そんな思いが伝わらないのが幻想郷のルール(?)であり、そんなことは日常茶飯事

であるため、もう慣れたもんである。

 

 

空から飛来する大きな影が神社の境内に着地する。

 

いつもなら魔理沙が「よう霊夢!遊びに来たぜ」、とか言って勝手に神社に上がってくる

はずなのだが、何か様子が「ヘン」だった。

 

その違和感の理由は三つ。

 

一つ目は、普通なら私が座っている縁側の方に降りてくるはずなのだが、

その影が降りたのは神社の正面側。つまり賽銭箱が置いてある方に降りてきたのである。

 

二つ目は、この影の正体は魔理沙。いや、少なくとも人間ではない。

     かといって幽霊でもないし妖怪でもない。確かに生物としての気配を

     感じているので、生き物であることは間違いない。しかし・・・

 

     あまりにも大きすぎる。時折とても大きい鳥やらなんやらが来ることもあるので

     結界(鴉避け)を張っているのに・・・それすらも無視しては入れる程の

     強さを持つ生物。

 

三つめは・・・

 

 

 

 

 

すでにその影の主が私の前に姿を表せていたからである。

 

 

 

霊夢「っ!!」

イーブイ「ぶ・・・ぶいぶ・・・」

 

その影の主は、鳥だった。

 

いや、「鳥」という言葉で片づけるにはもったいなさすぎる神々しい生物が私の目の前に

降り立っていた。

 

それこそ、今すぐ私の神社の主祭神にしてもいいと思えるほどの美しさと恐ろしさを

兼ね備えている虹色の神鳥。

 

 

イメージを伸べるとするなら、「不死鳥」、「火の鳥」、「鳳凰」といった

ところだろうか。非の打ち所がない。

 

その美しさは一人の巫女としてでもなく人間としてでもなく。

 

 

 

「生物」として。

 

 

 

美しいと感じさせる威圧感がそこにあった。(それこそイーブイも同様であろう)

 

霊夢「・・・・・」

 

ホウオウ「・・・・・」

 

その世にも美しい神鳥は私のことをじっと見ていた。

まるで私を、観察するかのような視線で見てきていた。

 

それから何分。いや、何時間たった頃だろうか?

私は呼吸をするのを忘れているほどに見とれていたので、急に吸気が恋しくなり

ゆっくりと息を吸い込み、吐き出した。

 

霊夢「」スゥー・・・フー・・・

 

ホウオウ「・・・・・・」

 

目の前の神鳥は私が息を吸い、吐き出したところまで見ると、いきなり翼を広げて

その赤く輝く体と翼を青い空へと広げて飛んで行ってしまった。

 

霊夢「・・・ああ・・・綺麗だったなあ・・・・」

イーブイ「ブイ―・・・」

 

私は基本的に他人が美しいと思うものに関しては全く分からないのだが

こんな感覚は初めてであった。

 

心の底まで満たされる満足感と、喪失感。

こればかりは恐らく他の人間でも生物でも同じ感覚を味わうことになるのだろう。

 

私は、他の人に対して自分がいいと思う、綺麗だと思うものを進めてくる理由が

分かった気がした。

 

霊夢「・・・また、会えるといいなあ・・・今度は正式に神様として迎えてあげたいわね。

   ・・・そうすれば、もっとお賽銭とか増えるかしら?」

 

???『きりゅりりゅしぃぃ!』

 

霊夢「あら?・・・なにか聞こえた?イーブイ」

 

イーブイ「ぶい?」

 

私はその時、確かに何かの音(?)を聞いた気がしたのだが、イーブイには

聞こえていなかったらしい。

 

霊夢「ま。寝起きであんなすさまじいものを見せられたんじゃ、耳鳴りもするかしら」

そう考え、あまり気にしないようにしていた。

 

そこに、スタッと地面に降りてくる白黒のシルエットが見えた。

 

霊夢「あら・・・なんだ、魔理沙か・・・」

 

魔理沙「んん?どうしたんだ霊夢。なにか落ち込んでいるように見えるが?」

 

霊夢「なんでもないわよ。それより、なにか用があって来たんじゃないのかしら?」

 

魔理沙「おお、そうだった。実はさー昨日。紫が異変の話を持ち込む前に私たちは

    新たなスペルカードルールを決めようとしてたよな?」

 

霊夢「そうね。結局中止になったけど」

 

魔理沙「そこでだ!この魔理沙様がじきじきに新しいスペカルールを決めてきたぜ!」

 

霊夢「」ジトー

 

魔理沙「・・・な、なんだよ」

 

霊夢「・・・ふぅ・・・なんでもないわ。速くそのルールについて教えなさい」

 

魔理沙「おいなんだ!その見つめてからのため息は!」

 

霊夢「ほら、そんなどーでもいいことなんか忘れて早く教えなさいよ」

 

魔理沙「ぬぐ・・・まあいい。すぐにお前はそんな失望のため息ではなく

    感動のため息を吐くことになるんだからな!」

 

霊夢「」はぁー・・・

 

魔理沙「・・・私が考えた新・スペカルール・・・その名も!」

 

魔理沙「携帯獣弾幕遊戯!通称ポケモンスペカバトル!」バァーン

 

 

霊夢「・・・はあ・・・」

 

魔理沙「・・・お前の気持ちも分からんでもない。なにせ「アリス」が考えた名前でな」

 

霊夢「・・・あんた。「私が」、なーんて言ってたけど結局アリスと考えたんじゃない」

 

魔理沙「う・・・うるせえ!私ひとりじゃとても考え付かなかったんだ!理解しろ!」

 

霊夢「・・・で?肝心なルール。まだ教えてもらってないんですケド」

 

魔理沙「まあまあ。そう急かすな。まずこの紙にいろいろまとめてきたから」

 

霊夢「どれどれ?・・・へえ。でもこれ、ほとんどアリスが考えたんでしょ?」

 

魔理沙「・・・さ、まず従来の弾幕ルールとの違いはな・・・」

 

霊夢「おーい?ちゃんと答えてくれないとー・・・」

 

 

 

~少女説明中~

 

 

 

 

 

 

霊夢「成程。理解したわ」

 

魔理沙「ドゥー、ユー、アンダスタンド?それじゃ、早速実戦練習だ!」

 

霊夢「そうね・・・・・」

 

 

魔理沙・霊夢「「絶対負けないわ(ぜ)!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「文々。新聞 夏の号外 特別篇」

 

もうすでに夏の日差しが雨の降る雲から除くこの時期。いかがお過ごしでしょうか?

 

(中略)

 

・・・問題は今。人里や魔法の森。妖怪の山にとどまらず地獄や天界にも姿を

表した生き物達。「ポケモン」。

 

私達はこの生き物たちがこの狭い幻想郷内ですでに事件を起こしているのはすでに

私達の新聞で分かっていると思いますが、今日この日。またもや事件が起こりました。

 

(中略)

 

・・・かの悪魔の住む館を支える霧の湖が「凍り付いた」ことについて、館の主、Rさんは

 

R「朝起きたら極端に寒くて、窓から見たら湖全体がコチコチに凍ってたのよ。

 氷が太陽光を鏡みたいに反射してきて私はまともに外に出れない状態なのよ。

 今はパチェに頼んで少しづつ溶かしているけど・・・溶かした途端に凍ってくのよ」

 

と、とてもこの状態については悩んでいると明言した。

 

 

今は梅雨で、湖の冷気で雨が雹にならないか心配ではありますが、完全に夏の熱気が

襲ってきてもまだこの状態なら少し涼みに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

 

 

 

To be continuede・・・

 


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