分岐点 こんごうの物語   作:スカルルーキー

39 / 81

こんにちは

今回は、haruGamesJPさんの「艦これの世界に迷い込んだ自衛隊 」のコラボ編4です




番外編4 増援部隊艦隊が来ちゃった ぽい?4

 

自衛隊司令と、いずもは、自衛隊駐屯地内に新しく開設された司令部2階の司令執務室で、書類の整理をしていた。

 

先般の防空戦並び侵攻部隊の迎撃戦を行い、補給や連合艦隊への報告書など事務処理が山積みであった。

どんな時代でもそうであるが、この手の書類が減ったという話を聞いた事がない。

幾らIT化が進み、紙と鉛筆の世界から、電子メールに替わっただけで、余計に手間がかかる場合すらある。

各艦から提出された補給品のリストや戦闘詳報などの報告書など目を通す物は多い。

 

「いずも、ひえいの弾薬消費量がやや多いな?」

 

「ええ、今回のル級戦でリ級重巡が相手でしたからね、こんごうはホ級軽巡で比較的早い時期に戦力消失したようです」

 

「しかし、ここぞとばかりに撃ちこんでいるな、ヒトフタ式まで使って」

 

「ひえいの士官学校時代の砲撃指導は、皐月教官ですからね、雷撃はセットでしょう」

 

「こんごうは 陽炎さんか?」

 

「ええ、だいぶ鍛えられそうですよ」

 

「師弟コンビがここでも再現か?」

 

「まあ、これも仕組まれたという事ですか、司令?」

 

「そう考えると、いったいどこまで仕込みがあるのか、気にはなるな」

自衛隊司令は、そう言いながら、書類に目を通していた

 

急にいずものタブレットが鳴った。

タブレットを取るいずも

「どうした?」と司令が聞くと

 

「あら、佐藤艦隊からです」

 

「ほう、今どこに?」

 

「ミッドウェイ方面から、ガダルカナル方面へ南下しているそうです」

 

「ガダルカナル島か?」

 

「メールではそう報告していますが」

 

「しかし、ソロモン方面は深海棲艦の勢力圏が近いぞ、いずも」

 

「確か 愛宕さんが同行していたはずですか?」

 

「それで、要件は?」と司令が問いただした

 

「はい、軍事用偵察衛星、通信衛星、気象衛星などを13機を打ち上げるので使用しますか? との事です」

 

「という事は GPSが使えるのか?」

 

すると、いずもは

「それは どうでしょうか?」

 

「どういうことだ?」

 

「これでは 数が足りません」

 

「数?」

 

「はい、私達の使う軍用周波数のGPSは同一軌道面に最低4機 6軌道 計24機ないと全地球をカバーできません、それにナブスター衛星の運用は米軍が運用していてその運用システムは門外不出、NASAでも手が出せません」

 

「そうだったな、いずも、元々NASAは米軍の組織だ」

 

「はい、私達はGPSをごく当たり前に使っていましたが、これは全て米軍が管理しているシステムである事を忘れてはいけません」

 

「では、GPSは使えないと見るべきかな」

 

「そうですね、元々有事の際は、一番最初に破壊されるシステムです、ジャミングに弱く、ハッキングされやすい、お忘れですか イラク戦争やIS掃討作戦の際の誤爆事件を」

 

「ああ、あれこそGPS神話が生み出した悲劇だな」

 

「私達はその反省から JDAMもGPS誘導からレーザー誘導方式へ変更しました、対艦ミサイルもINS航法の精度向上とE-2Jによる中間誘導、UAVの終端誘導方式の拡充という技術開発を優先しました」

 

いずもは続けて

「まあ、衛星事態に位置情報を送信する機能があれば 疑似GPS的には使えますが、精度は民間電波レベルですね」

 

「という事は、精度50m前後か?」

 

「多分 100mは違いますよ」

 

「精密誘導には少し厳しいか?」

 

「ええ、うちで補完衛星でも上げない限りは」

 

司令は椅子にもたれ掛かり、

「一応、周波数などの技術情報を貰っておいてくれ、うちの衛星受信機は大丈夫なんだろ?」

 

「点検はしていますけど」

 

司令は、

「そう言えば、あかしが衛星をどうのこうのって言ってたな」

 

いずもは、

「あかしが、時間ができればイプシロン級のロケットで衛星を打ち上げたいと申請してますよ、既に発射場の選定と衛星追跡施設の設計図も書いているみたいです」

 

「イプシロン級か?」

 

「ええ、低軌道なら1トン級の衛星を打ち上げできますからね」

 

司令は

「かなり、資源を食いつぶすぞ いずも」

 

「ええ ですから暫くはおあずけですね」と言いながら、あかしの申請書を机の中へ仕舞いこんだ

 

司令は、じっと天井を見上げ

「宇宙か、いつかは行ってみたいもんだ」そう呟いた

 

いずもは、

「もう一つ、建造された護衛艦ゆらですけど、佐藤司令が乗艦されるそうですよ、彼のカッター成績ご存知ですか?」

 

すると司令は

「いや、俺達と卒業年度が違うから、よくは知らないが あまり良くないと聞いたぞ」

 

そう言いながら

「護衛艦ゆら、か」と呟いた

「俺の母は 輸送艦の艦長だった、パラオから日本に来て、艦と名の付く船としては海自最小の艦、それでもいつも嬉しそうだったな」

そう呟き、じっと外を見た。そこには、軽巡由良の姿が映っていた。

静かなパラオの時間が流れていた。

 

 

 

 

 




こんにちは スカルルーキーです
コラボ編第4回目です

仕事で時々 GPS端末を使いますが、あれって便利そうで不便なんですよね
でも、時代の進歩は凄いですね

アナログな私にはついていけませ〜ん!!
では

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。