【完結】I_AM_GOD.:異世界で神様はじめました。 作:家葉 テイク
XX(カレンデルの
アルテシアがカレンを伴ってシニオン村にやって来たときのことだった。
カーマイン神族のクレルが、しもべの民とガルムを従えてシニオン村の民を傷つけていた。アルテシアは冒険者に姿を変えてこれを聞き、シニオン村の民の為にクレルと対峙することに決めた。
クレルが山を押してシニオン村を押し潰そうとしたため、アルテシアは村の側から山を押し返し、ついにはクレルの方を押し潰すところまでになった。押し潰されてはかなわないとクレルは降参した。
アルテシアはその慈悲によってクレルをゆるし、以降クレルはシニオン村を守護するようになった。
しかし、二人の力で押し潰された山はそれまでよりも小さくなってしまい、今の大きさになったという。
クレルは自身を助けてくれたアルテシアの慈悲に感謝する為、彼女の為の神殿を小さくなった山の麓に残した。
それ以来、シニオン村は統治するクレルと、クレルを改心させた慈悲の女神アルテシアからシニオン・クレテシア村と呼ばれるようになったという。
XX(????=day?????/????pt)
――――さて、どうだったかな?
んー? 実際の事件と神話の内容が全然違う? 色々と端折られ過ぎ? …………神話なんてこんなもんだよ!
いやーしかし。奇跡的だったねーあのタイミングは。
一応、最初に警告しておいたつもりだったんだけどね、『「権能」を操るのにも力を消耗する。強力な権能であればあるほど消耗は激しいから、そこのところはちゃんと考えてね』って。
…………まぁ、それでもみんな、頑張り過ぎちゃうんだよねぇ~。
彼……彼女かな? まぁどっちでも良いけど、アルテシアちゃんの元いた世界の神様も、ああやって最後の最後に、自分が死力を尽くせば誰かを助けられる…………そんなときに、死力を尽くして死んじゃったって神様が多くてさ。
アルテシアちゃんには、カレンっていうサポート役がいたからよかったけども……。そうでなかったら、かなり危なかったかもね。
そうならないように、信仰P獲得の方法として、畏怖の路線のガイドラインも用意しておいたんだけど…………まぁ、優しい人だと選びづらいよね。
畏怖で支配するやり方って、必ずしもクレル君みたいな粗暴な在り方である必要もないんだけどね~。畏怖と恐怖は別物だから。本当の『力』って、向けられてなくても向けられた時のことを想像して勝手にびびっちゃうものでしょ? そういう感じ。
まぁ、そのあたりのことは彼らの活躍を見た人が考えてくれたまえ。
あの世界でやって行くのに必要な
あとは君達なりの『自分が考える最高の神様』を思い描いていてくれれば、私としては嬉しいかな。だって、次にお呼びがかかるのは君かもしれないんだし。
それじゃあ、またいつかどこかで。
次の神話が紡がれたときにでも、また会おうね。