☆キャラ崩壊、それは一番注意しなければならない代物
☆オリキャラ注意、目指せレギュラー!
☆初心者が書いてますので、温かい目でゆっくりしていってね
今も読んでくれている方に、誠心誠意の文字でのお礼をさせていただきます!ありがとうございます!(土下座)
今回は魔理沙が中心です。やったZE!すごいね!
神霊の異変から1ヶ月くらいか。激しい事が起きた後の平和な日々は時間を忘れさせる、素晴らしいことである。
幻想郷も異変の不安をやや忘れかけているこの時期、魔法の森にて、ポツンとある一軒家、誰の家かと言うと、霧雨魔法店と書いてあるところ魔理沙の家と言うことが分かる。いつもは博麗神社にいる魔理沙も、今日は家で魔法の研究をしているようだ。
「このパチュリーから借りた(死ぬまで借りてるぜ♪)魔導書、人間の文字じゃねぇだろ…なんて書いてあんだ?」
目に軽く血が浮きそうなくらい力んだ顔で魔導書とにらめっこしている魔理沙、どうやら苦戦しているようだが…。
「今回は誰にも手を借りないぜ!いつもはアリスに頼るが、今の私は違うぜ!なんたって神様にも勝ったんだからな~あははは!」
魔理沙は自分に酔いしれて情けないくらい顔を緩めている。その顔を緩めて2秒くらいしたら段々元に戻ってきた。独り森の中の家で暗○教室の殺せ○せー並みににやけていれば、空しくもなるだろう。少しは学習しているようだ。
「…なんて大口叩いたは良いんだけどな」
本当は良くないんだけど…。
「どんな大層なことを口にしたところで、この魔導書の文字(?)が読めるわけじゃないんだぜ…」
はてさて困った物だ。せっかく良い魔導書をうまく盗め…おっと、口が滑っちまったぜ。借りれたから良い研究が出来ると期待してたんだが。なんか…この文字読めそうな奴いねぇか?
「…あ!」
いた。いたじゃねぇか!この幻想郷で不可能はないってか?
「そうと決まればレッツごー!」
魔理沙はご満悦そうな顔を浮かべて箒に乗り飛んでいった。
場所は人里。目まぐるしく妖怪が行き交う幻想郷で人間が集まる里。その街並みは京都の修学旅行定番の映画村のようだが、立派な2016年であり、平成であって、江戸ではない。
そんな人里にはさまざまな店がある。食堂や夜雀が営む居酒屋、寺子屋と言う塾(学校)等、かなり充実している。その中、一際ボロさを感じる店がポツンとある。
その店の名は『鈴奈庵』。俗に言う図書館…なる店だ。この幻想郷で著された本から外界から流れ着いた本まで幅広く揃えられていて、その量は紅魔館の図書館に匹敵するだろう。
店主は一応いるようだが顔を見せることはまずない。そのため、その娘である本居小鈴が店番をしている。また、その小鈴とやらが大の本好きである。それが高じてどんな文字も読めるようになったと言う。
説明ありがとうさん。して、箒に乗った魔理沙は鈴奈庵の前で着地。
「小鈴ちゃんならこの文字を読んでくれるだろう!」
結局人の協力を得ていることは触れてはならない。
箒を手に暖簾を捲って。
「やってるか?」
「あ、魔理沙さんいらっしゃい!」
明るい笑顔で迎えてくれる小鈴、同じ女の子でも可愛いと思っちゃうぜ!…今笑った奴はマスパ百連発な。
「今日はどうしたんですか?」
「小鈴ちゃんって確かどんな文字でも読めるんだったよな?なら、これを読むのを手伝って欲しいんだぜ」
と、机の上にその魔導書を広げる。それと同時に、小鈴もその本を覗いてみることに。
「ふむ…」
何やら真剣かつ険しい顔つきに変わっていく小鈴。丸渕眼鏡をかけて、近眼の人みたいに文字を間近で見ている。
「…どうだ?なんて書いてあんだ?」
魔理沙が声をかけると、小鈴は何も答えず顔を上げた。
「すみません魔理沙さん。私にも、なんて書いてあるか…分からないんです」
「な、なんだと!?」
人間以外の文字を読むことができる程度の能力を目の前にしても、この魔導書の解明は無理だと言うのだろうか。
「マジかよ…、小鈴ちゃんでも読めないなんて」
じゃあどうするんだこの魔導書、明日燃えるごみに出しておくか。借り物?知らないな~。
「でもこれ、ただの魔導書ではなさそうですよ?文字は読めなくても、犇々(ひしひし)と伝わってくるんですよ…この禍々しい感じ
「…あまり気は乗らないが、パチュリーに相談してみるか。はぁ…」
渋々と重い足を動かし、紅魔館へとやって来た。当然、中国が門番しているワケだが、やっぱり寝ている。真面目に仕事してる所を一回でも見てみたいぜ。
寝ているとあらば、入るのは容易いことだ。ささっと済ませたいし、扉に手をかけ、遠慮なく…。
「私を無視して行こうなど、酷いじゃないですか」
「…!?起きていたのか!」
「…Z Z Z」
「……………」
この門番は本当に有能なのか無能なのかわからない。でも侵入を許してるから無能か。惜しかったね!
門番から入館の許可をもらったので(?)、ずかずかと図書館に入る。
「おーいパチュリー!」
さすがにだだっ広い図書館で叫んでも声が本に吸われる感じがする。そして返事がない、ただの屍のようだ。…違う違う。
一向に返事がない、聞こえていないのか?
「おーいパチュリー!いるんだろ!?いつもみたいに漫喫にいる感じでだらけてるんだろ!?」
「なんですって!?」
さすが、どんなに邪魔されたくないから居留守を使うパチュリーも罵倒には敏感だぜ。
「おっすパチュリー」
「く…、な、何の様よ?」
お、今日はやけに諦めが早いことだ。いつもならさんっざん文句を言って渋々応えるのに。
「まぁ、話が早くて助かるぜ!実はこの前借りた魔導書なんだが…」
「また!?いっつも本が急になくなって大変なのよ!?」
「字が読めなくて困ってるんだぜ。なんて書いてあんだ?これ」
「スルー!?」
なんて嫌そうな顔をしているが、優しいパチュリーは何だかんだ協力してくれる!だからパチュリー大好きだぜ!
「…え?これ…」
パチュリーがこの本を見るなり表情が変わる。さっきの小鈴ちゃんと言い、この字はどれだけ難しいんだ?と言うか持ち主が読めないなんて相当だぞ。
「この本…知らないわ、私」
「…え?」
読めるか読めないか以前の問題だった。確かにこの図書館から借りたはずなのに…。
「知らないってどう言うことだぜ?お前の図書館にあったんだ、知らないことはないだろう」
「生憎、この魔導書は見たこともない。一応、図書館の本は全て把握してるつもりよ?でも、こんな禍々しい本は置いてない」
パチュリーでさえ知らないこの魔導書、一体なんなんだろう?考えても仕方がないので、適当にページを捲ってみることにした。
「ん?なんだこれ」
そのページには簡易的な魔方陣、私たちが魔法を使うときに浮く魔方陣とは違うシンプルな物だ。どこか八卦をイメージさせる。だが中心には妖しく光る黒紫の宝石が埋め込まれている。
「随分と手を抜いたような魔方陣ね。魔理沙の八卦炉をスタンプとして押した感じね」
なんとパチュリーと考えてることは同じだったぜ。
「…んなことどうでもいい。問題はこの宝石だが…」
ほんの好奇心で指先で宝石に触れる。すると魔方陣が命を吹き込まれたかのように光り出す!
「…!魔理沙…!」
く…なんなんだ?指が…離れない!それになんだ?この感覚は、何かに心を貪られて行く…!
魔理沙を大きく包む黒紫の霧は30秒程で消えた。魔理沙は魔方陣から手が離れ、ぽつーんと直立し、顔を下に向けている。ただ…とても邪悪な気《け》を感じる。
「…魔理沙?大丈夫なの?」
「…」
声をかけても返事がない、さすがのパチュリーも心配しているようだ。
「…うぅ」
魔理沙から声が漏れた、死んではいないようだが。
「魔理沙、大丈夫?」
「…あぁ、大丈夫だ…ぜ?」
その声は魔理沙の声ではなかった。
続く
しばらくぶりのお話。結局オリキャラ出てきませんでしたが、次話から出てくると思うんで、よろしくお願いいたします!