博麗の神主?夢だろただの   作:ぬんちゃくティッシュ

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☆東方project二次創作です
☆キャラが雪崩を起こしています。危険ですね
☆誰あれ?え?オリキャラ?
☆若葉マークが書いてます。暖かい目でゆっくりしていってね


神主として認めてもらったグランの初仕事は、この紅魔館による紅魔異変の解決を一人で行くこと。これは霊夢が嫌がったとか、そういうのではなく、紫のお達しでございます。キャラ順は原作に一致しません


紅魔異変の刻─上─

俺が神主となって3、4日経った、そろそろ仕事にも慣れてきたが、ただ1つまだやったことのない仕事がある。それは異変解決する事。実を言うところ未だ異変は起こっていない。

 

「こんな異変も起きないんじゃ、俺が来た意味が失われるし、強さも役に立たないぞ」

 

二人は縁側に座ってお茶を啜っているのんびりタイム中。

 

「うろたえるんじゃないわよ、もしかしたらこのあと異変が起きたりするかもしれないわよ?」

 

「…だと良いんだが」

 

と言葉を発した直後だった。一面青空だった空が、赤い霧が覆っていく。

 

「本当に起きたな」

 

「言ってみるものね、…紫いるんでしょ?」

 

霊夢が急に紫がいると言い出す。俺にはまだ気配が読み取れるほど強くないと言うことか。

 

「さすが、いるのよく分かったわね」

 

本当にいやがったよ。スキマから上半身だけ登場するは、幻想郷の大妖怪、八雲紫様であった。

 

「どうせ、この異変の事でしょう?要件言ったら帰ってくれる?」

 

「そんな~冷たい~もっと歓迎しても良いじゃないのよ~」

 

目の前に大層な異変が起きているのにこのじゃれあいである。慣れてる事が伺えるが、本当に大妖怪なんだよな?孫がなついてくれなくなって寂しがってるおばあちゃんみたい…。

 

「ところで…この異変は、グラン一人で行きなさい」

 

急に素に戻るものだからビックリしたじゃねぇか…マジでやめて欲しい…。そしてなんかとんでもないこと口にした気がするんだけどこのおばあちゃん。

 

「一人で行くのか?この異変にか?」

 

「そうよ。あなた一人の力で解決してみなさい。そしたら異変解決がどんな物か、よく分かるはずだわ」

 

なるほど、そういう魂胆か。まぁ俺としても異変には慣れたいし、良い機会かもしれない。やる価値は十分にあるだろうな。

 

「分かった、行こうか。出てた方向を見てみると、妖精の湖からか」

 

そして俺はその妖精の湖に急ぐことにしたんだ、今日の俺冴えてるぅ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目指してる道中、なんか黒い玉が飛んできた。回りが霧で覆われていても、よく分かるほど局部的に黒く飛んできてる。なんなのかよく分からないが、遭遇すると面倒くさい事だけはよく分かる。…だから。

 

「スペルカード 冥符『風籟陣』」

 

スペルカードを発動すると、大地から、天空から、地平線からの四方八方から巨大な竜巻が起こる。そのせいで黒い玉は解かれ、その代わり金髪の女の子が出てきた。が、竜巻に巻き込まれ飛んでいった。

 

「ルーミアだな?この闇中に襲えると思ったんだろうか?」

 

そんなことはどうでも良い。急いで湖へと向かう。

 

「ん?湖の畔に、あんな洋風屋敷なんてあったか?案内されたときはなかったが…」

 

霧の中心もその館から出ている。シメた!あれが主犯か!と思っていると…

 

「待てぇい!」

 

とっても元気な女の子の声が聞こえたので足を止める。足は止めてないけど…。

 

「この空はお前の仕業だな!」

 

「はぁ!?」

 

なんか急に呼び止められた挙げ句犯人にされたんだけど…。その水色の髪に氷の羽のチルノ。一番遭遇したくない奴だ。遭遇したら面倒くさい確定だよ…マジで

 

「危ないよチルノちゃん!やめようよ!」

 

大妖精がしっかりしてくれてるから良いけど、チルノの奴聞いてねぇな…。こりゃ相手しなくちゃダメか?

 

「大体、何で俺が犯人なんだ?」

 

「それは、この異変が始まって一番最初にあたいの目の前を通ったからだよ!あたいってば天才ね!」

 

いつも思うんだがこの自信はどこから来るんだろう…少し羨ましい気もするが…

 

「それで犯人だなんて、冤罪も良いところだな…。んで?100歩譲って俺が犯人だったとしたら、どうする?」

 

氷付けにする。なんて言われたら即行で炎の魔法を唱えてやるが、どう来る?

 

「氷付けにして…」

 

「問答無用!『ラ・フラム』」

 

炎の魔法により、チルノは火柱に囲まれる。水属性に火で突っ込むのはリスクがあったが…

 

「相手はチルノだからな」

 

期待は裏切らなかった!しっかりと熱を受けて溶けてくれる。科学に勝てないものって無いのね。でも溶けたままはかわいそうだから、優しい俺は氷の魔法を唱えてやるんだよねー

 

「『オールフローズン』」

 

氷点下を下回る魔法で、チルノはふたたび妖精の姿に戻った。少し大人げなかったかな?

 

「きょ…今日の所は勘弁してあげるわ!」

 

やっぱり、一回ぶっ飛ばした方が⑨に効く良い薬かもしれない…。

 

 

湖を越えて、館の門前へとやって来た。ここまでなんかどっと疲れたんですけど…帰って良いですか?ダメ?ですよねぇ~はぁ…。

門前には当然門番だろう。特にこんな大きな館だ。門番がいない方がおかしい話だ。あのチャイナ服を着たのが門番だろうか?見た感じ寝てるようだけど…。まぁその方がありがたいもんですよ。黙って門に手を伸ばす。

 

「ご用件も言わず入るなんて、失礼じゃないですか?」

 

横から声がする。門番の声だろう。

 

「寝てなかったんだな、やはり」

 

「緊迫した状況ですから、今日は寝てられませんよ」

 

つまり他の日は寝てるんだね…幻想郷の人間やらは寝て当たり前なのか?紫も冬には冬眠するって言うし

 

「で?あんたを倒せば、中に入れるんだな?」

 

「倒せれば、入れますよ」

 

なんて簡単な門番だろうか。倒せば入らしてくれる、本当にありがたい門番だ。

 

「では、遠慮なく…」

 

長期戦に垂れ込むのも面倒だ、出来るならササっと切り上げたいもんだけど、相手は全く初対面でどんな妖怪かも分からない。妖気を感じるから人間ではなかろう。

なんにしても、短期勝負は曲げる気はない。

…試しに一発キツめの弾幕をかましてみる。避けられても面倒なので相手の足元に怨を埋めて身動きは止めておこう。するとどうだろう?一発で倒せちゃった…弱すぎんだろ

 

「これで文句はないな?通させてもらうぜ、紅美鈴」

 

相手の名前も知らず倒すのは性に合わないから心に忍び込んで名前を把握させて頂きました。

門番を倒し、館の数メートルはあるだろう大きな扉を開く。中はやはり暗くて広かった。正面は階段となっており、RPGに出てくるようなお城と言う感じだ。その階段を一人のメイドが降りてくる。

 

「…紅魔館へようこそ。歓迎いたしますよ」

 

なぜだろう?彼女から妖気を感じない。まさか…

 

「人間か?お前…」

 

「それが何か?」

 

「いや、興味本意だ」

 

こんな薄気味悪くて妖怪がいる館に住む気になる彼女の気が知れない…。そんなことは置いといて、本題に戻ろう。

どうやら一人で来る、所を見るとメイド長か。ただ歓迎する…それは芳しくないな。妖気は感じないが、ただならぬ能力を持ってる、それはビリビリ伝わる。

 

「……!」

 

彼女が消えた。そのとたんに背後の開けていた扉が閉ざされる。そういや開けてたままだった…

 

「…テレポーターか?」

 

「あなたがそう感じるのならそうなのでしょう」

 

しかしテレポーターじゃ、色々説明がつかないことが多々ある。例えば、彼女が消えた、同時に扉はもう閉まっていた。彼女がテレポート出来たとしても、ドアが閉まるのにはロスが生じる。二つ目、テレポートしたとして、空間に穴を開けたあとが必ず出来るがそれがない。答えは固まった。

 

「時を操ってんのか、結構な能力じゃない」

 

「敵をも褒めるその心意気はさすがです。でも、それも終わりに致しましょう」

 

まぁそうなるだろうな。しかしやられるわけにはいかねぇし、何よりもここの主について教えてもらってない。

 

「その前にここの主を出せ。あの霧を何とかして欲しくて来たんだからな」

 

「……」

 

咲夜が無言で時間を止めると、銀のナイフを数十本投げて時を戻す。さすればナイフが急に現れたと錯覚する。のだが、危機一髪、走って逃げる他ないだろう。こちとや丸腰なんだからな!?

 

「危ねぇ!」

 

そう心の叫びが漏れた直後、カウンターとして炎玉を飛ばすのだが、やはり時間を止められる為、当たるはずもなく…

 

「く…やるじゃねぇかよ」

 

「博麗の神主も大したことないようですね」

 

柄にもなく追い込まれてしまった。ここからどう巻き返そうか…

 

                    続く




今回は長くなりそうなので、前後編と分けさせて頂きました。
今まで神主として大きな異変に出向いていなかったので、原作の紅魔異変を彼一人で行ったらどうなるだろう?と言う疑問もあり、なら自分で考えてしまえと、そうなのでしょう思い立ったのです。

それでは、また次会う時刻まで、ゆっくりしていってね

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