神主と上海&蓬莱トーク
神「おい…どうするんだよ俺の家が跡形もなく崩れちまったじゃねぇか!」
上「シャンハーイ(まぁわざとじゃないんですから)」
神「いやお前がわざとさしたんでしょうよ!」
蓬「ホーラーイ(こんな小さな事で怒るなんて気が小さいんですね)」
ゴ「……」
神「何で俺の家が壊されたのに俺がディスられてるの…?…でゴリアテは何か喋れよ!(無理です)」
上「シャーンハーイ(ともかく家は鬼や咲夜さんに頼めば良いじゃないですか)」
蓬「ホーライ。ホーラーイ(そうですよ。いつまでもメソメソしてちゃいけませんよ!)」
神「慰めてくれてるんだろうけど、やっぱり少しいじめてるでしょ…」
ゴ「……」
神「…で結局ゴリアテは一言も喋らなかったね」
なぜ上海はゴリアテを呼んだんでしょう?分からないのでアリスに引き取ってもらいましょう。
それでは本編どうぞ
───幻想郷、博麗神社付近の森─
─side マエリベリー・ハーン─
とりあえず、目の前の白黒の魔女さんに助けてもらえたのは本当にありがたいけれど、正直言って味方か敵か分からないから、安易に近寄りたくはないんだけど…。どうせあのバカの事だし、警戒も無しで向かっていくんでしょうけど。
「お前たち…見ない服だが、外からの人間なのか?」
「外…?」
そういえば、さっきの女の子の妖怪も外の世界の…って言ってたわね。どういう事なのかしら?やっぱり、私たちの世界はここと違う場所となるのね。つまり…外の世界って、私たちが住む世界の事なのかしらね。我ながら命懸けになるとここまで思考が巡るものなのね。大学の勉強もこれくらい思考を巡らせられれば、いちいち試験期間に入って頭を抱えなくても良くなっただろうに…。
話が反れてしまった。外の世界って物に帰れるかどうかも定かではない今は、このバカと共に生き延びる策を考えつつ行動しないと。…あと私がしっかりしてないとバカが勝手に何か始めるから気を付けないと!
とにかく、目の前のえらくアクティブな魔女が助けてくれて、ここが異世界だと言うのが確定された。…となれば、蓮子が言う博麗神社に行けば、大丈夫かもしれない。
「まぁ、外の人間なら、こんなところでウロチョロしてちゃ危ないんだぜ。この近くに博麗神社があるからそこへ行こう」
ん?脈がある!どうやらこの流れで行けば博麗神社へ無事辿り着けそうだわ。
「やっぱり近くに博麗神社があるのね!来て正解だったでしょう!メリー!!」
…本当に1回このバカたれをぶん殴って良いかしら?神様だって1回くらいの大きな過ちは許してくれるわよねぇ。
「取り乱しちゃダメよ私…取り乱しちゃダメよ私…(小声)。そんなことより、今はその神社にいくのが先決でしょう?私たちだけじゃ迷うから、案内お願い出来ますか?…えぇと」
「そういえば自己紹介まだだったんだぜ。私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ」
魔法使いに普通も特殊もあるのかな…?
「私は宇佐見蓮子。こっちはマエリベリー・ハーン、メリーって呼んで」
なんかさも当たり前のように私の自己紹介を盗られたんだけど…。それに私の承諾無しで呼び名が決められたんだけど…。いや、最早いつもの事だからどうってこと無いんだけど、やはり度にどうにかして注意しようと思うんだけど…ねぇ。
「よろしくなんだぜ。それじゃ神社へ向かうぜ」
良かった、何とか日が落ちる前に神社に行けるんだから…真っ暗になったらお手上げよ…。(現在、未の刻…未三ッ時)
───博麗神社───
─side 風籟寺グラン─
ザッ…ザッ…ザッ…。
「ふぅ…。まぁ大体、境内もこれくらい綺麗になれば、参拝客も心がゴミならぬ護美(ごみ)されるだろう」
良いねぇ、我ながら綺麗に掃除できたと思う。外にいたときにテレビで護美の事を見てて良かった。精神は忘れていないようで何より。
これでざっと、朝起きて神社の掃除して俺と霊夢の分の料理作って修行の一環として二時間ほど座禅、それが終わったら駄々こねる霊夢を黙らすために聖職者では御法度の昼食を作り、広い境内を一人で掃除をして…。
「完全に寺の僧じゃねぇか!て言うか何で俺が全部一人でやらなきゃなんねぇんだよ!」
そうだ。ここ最近俺だけずっと仕事してる気がする。まぁ掃除をした後なんか気持ち良いけれど…なんか納得いかない。
「…んで?霊夢、お前は何やってんだ?」
「明日の暇潰し計画表製作よ。何に関してもスケジューリングは大事だからね」
こいつ…1回博麗の巫女として存在を消した方が良いんじゃねぇのか?
「明日は暇じゃないぞ?神社の掃除と料理と修行と…」
「あなたがこの世界に来るまでやってました~!」
「嘘つけが。お前がぐぅたら生活して博麗が衰落しかけてたから俺が連れてこられたんじゃねぇか!」
「…あんたとは1回本気で戦ってみたいと思ってたのよ」
「奇遇だな、俺もお前と本気で殺り合ってみたかったんだよ」
「ストップだぜ、二人とも。客が来たんだからもてなしくらいしてくれだぜ」
…そうだ。こんなバカ相手にムキになってる場合じゃない。これからまだ仕事はいっぱいあるんだからな。
「客なら客らしく大人しくしてなさい。私はグランに私をバカにしたことを後悔させてやるんだから!」
霊夢も言うようになったな…。さっき昔の話したけど、会ったばかりの時はまだ働いてくれるから良かったけど、今はただのクソニートだぞ。
「実はそう言うわけにも行かなくてな。外の人間が迷い混んできたんだ」
うむ?博麗としてのお仕事か?外に世界から迷い混んでくるのは珍しくないが、その時は絶対俺は気付くハズ。迷い混んだポイントで結界のアンバランスを感じ取って、気にしなくても気付く。だが、今回はそれはなかった。なぜだろう?結界のアンバランスは感じなかったし見出だせなかった。結界は張られたままだし、どこか弱った感じもない。…となれば、結界を抉じ開けた感じか?それとも紫のスキマで送られたか…恐らく後者だな。
「外の人間?またぁ?今日はもう店終いよ!」
『げんこつ!!』
「痛てててて…いきなり何?げんこつキャラになっちゃったの?」
「やかぁしいわ。何が店終いだまったく。…ところで、その外の人間はそこにいるのか?」
「あぁ、おーいもう良いぜ」
なんだ待たせてたのか。それは悪いことしたな。
「お久しぶりです、グランさん、霊夢さん!」
ん…?この子は…いつだったか迷い混んでた子だ。それと…もう一人増えて迷い混んだ様だけど。
「久しぶりね、…えぇと」
「えぇ…霊夢さん忘れちゃったんですか?」
「いやぁ…覚えてるんだよ実は」
「余計にたちが悪いぜ霊夢…」
忘れてるようだこの赤い通り魔。代わりに紹介しておくと、以前も迷い混んでた外の世界の大学生である宇佐見蓮子だ。もう一人は分からないが、以前に友達に関することを聞いたから、その子なんだろうと思うんだが。
「…んで?あの時帰りたいって言うから帰したのに結局また来たんだな」
「いやぁ…やっぱり親友と来たかったんですよ!」
まぁ良いだろう。友達思いなのはとても良いことだ。
「それじゃ私は帰って寝るぜ。紅魔館で魔力使いすぎて眠いんだぜ」
魔理沙は颯爽と帰っていった。さてさて、この二人から話を聞いておかないと、一体どうやって、そしてなぜ戻ってきたのか。
…この時まだ俺らは知らなかった。この二人の幻想入りで、あんなことになろうとは…
続く