博麗の神主?夢だろただの   作:ぬんちゃくティッシュ

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神主と上海&蓬莱トーク

蓬「ホーライ…(はぁ…)」
神「ねぇ、蓬莱どうしちゃったの?」
上「シャンハーイ(実は数時間前の事なんですけどね)」
人形説明中…
上「シャンハーイ(……と言うわけです)」
神「…つまり?アリスの人形劇をすると言うんで人里行ったら、子供たちはアリスと上海の名前を覚えてくれてたけど、蓬莱だけ漢字が難しくて覚えられてなくて…ってことで良いね?」
上「シャンハーイ(キモい神主にしては良い解釈だ)」
神「サラダにドレッシングかけるくらい普通にキモいを付けて呼ばないでよ」
上「シャーンハーイ?シャンハーイ(だって普通に神主だったらZUNさんと被っちゃうじゃないですか?だから失礼なので、あなたは“キモい”神主ですよ」
神「…ま、しゃあねえか。で、蓬莱ももう少し覚えやすく、考える必要がありそうだな」
上「シャーンハーイ(人里でうろ覚えで呼ばれた名前はホウレン草だのほうれい線だのラインナップスゴいですもん)」
神「まぁ、気にすんなって蓬莱」
蓬「ホーライ?(キモい神主さん?)」
神「そうだったーーーー!!シリアスで忘れてわ…。んなことより、蓬莱だって人里の子を笑顔にしたくて頑張ってるんなら、俺はそれを評価したいぜ。名前覚えられなくったって、お前の存在を覚えてくれてるなら、それで良いじゃねぇか」
蓬「ホーライ…!ホーラーイ!ホーライ!(神主さん…!ありがとうございます!これからも頑張ります!」
上「シャンハーイ(キモい神主さんにしては良いこと言いますね)」
神「そりゃどーも」


ア「ありがとう。お陰で蓬莱は元気を取り戻して次の劇を張り切ってるわ」
神「そうか。名前、覚えられると良いな」
ア「何でこうも優しいのに女は寄らないのかしらね(笑)」
神「うっせぇ!」


こんなにも優し(そうなだけど実は…?)い神主なのに、なぜモテないんだぁ!(切実)
まぁ叶わぬ夢を嘆いたって仕方有りません。こう言うときは、本編を見て発散しましょう!


忘れ去られる存在、無き行く存在
二人の少女、異世界の狼煙


───外の世界、京都の某大学サークル室───

 

─side マエリベリー・ハーン─

 

蓮子がサークル室で寝過ごしてからと言うもの、幻想郷と言う異世界に行った…だとか、そこには変わった巫女と神主がいた…とか、妖怪や神もいるらしい…とか、その人達は日本語を喋るんだ…とか、目を輝かせて私に言ってくるようになった。

私自身も異世界について研究しているけれど、こうも人が異世界体験をしたと言ってるのって、頭が逝ったように見えるのね。特に蓮子は寝ていた物だから、夢でも見たのだろうと最初は思っていた。でも、話は随分と鮮明で、何より嘘をついているような目ではなかった。かれこれ蓮子とは長い付き合いだけど、彼女は嘘をつくような人ではないわ。…信憑性には欠けるけど。

 

今もなお、蓮子は異世界の研究を大学の勉強以上に熱を注いでいるみたい。単位ヤバイとか言ってたくせに、随時余裕じゃない。

私も、その異世界を信じていないワケではない。信じてなかったらこんなサークル入ってないしね。でも、やはり夢だと思う部分もある。たった一晩の夢だった。その夢を見たと言う直前もつい前日だったし、やはり夢では…?

 

と言う夢事件から一週間経った。あれから蓮子はその夢を見ていないらしい。研究のしすぎで頭が異世界に行った気になってたから夢に出てきたんでしょうね。

 

「ねぇメリー。あなたって確か境界を見ること出来たわよね?」

 

「ぇ?えぇ、出来るけど、どうするつもりなの?」

 

「ウフフ…。日本の神社について調べてたら、こんな神社があったのよ!」

 

そんなことを言って、私に『日本の神社大図鑑 あなたも日本中の神社に行った気になれる!目指せ制覇!』と言う本を見せてきた。なんと小学生が読みそうな図鑑で調べてたのね…私少し悲しいわ。

 

「えっと…どれどれ?『博麗神社』…?これがどうしたの?」

 

「どうしたもこうしたもないわ!私が夢に見た神社がこの神社なのよ!」

 

「蓮子…あなた熱でも出た?」

 

「違うわよ!本当なの!博麗の巫女と神主がいたの!そこでね…?」

 

また何か蓮子は企んでるみたい。まぁ、面白そうだし、これが本当に異世界に関するものだったら、大発見じゃない!うっすら信じられないけど、蓮子がここまで言うなら、ね。

 

「この神社に、明日行ってみましょうよ!」

 

「明日って…。蓮子あんた明日3月に1回の講義でしょう?これは取っておかないと単位ヤバイんでしょう?次やるのは11月よ?その時に受けてたら、期末で追い込まれて冗談抜きで留年になるわよ?あの講義のレポートバカみたいに多いから」

 

「う…留年か…異世界か…。期末頑張ってやろうじゃない!私は行くわよ!」

 

もう、変なところで頑固なんだから。え?私は講義に出なくても良いのかって?大丈夫よ。だって去年の内に受けたし。

 

「と…ところで!この博麗神社は長野県にあるらしいのよ」

 

「へぇ…長野県にねぇ…。は?長野県…?」

 

「ちょっと遠いけど、行けそうね!」

 

「ちょっと待って!日帰りじゃないの!?」

 

「え?泊まりじゃないの?」

 

「京都からどれだけあると思ってんのよ…。新幹線でも結構遠いわよ?」

 

「まぁ…良いじゃない!細かいこと気にしなくても!」

 

 

……………………………。

 

 

───長野県某所、博麗神社───

 

「まさか本当に来ちゃうなんて…。蓮子あんた最早卒業する気ないでしょ?」

 

「確たる異世界が見つかれば、こんな世とはおさらばよ!」

 

確か、蓮子が言ってたけれど、その異世界には神や妖怪が暮らしている。易々と異世界に行ったら襲われるのでは?

 

「行くのは良いけれど、準備はしておいて損はないでしょう?いくらなんでも二泊三日の荷物だけじゃ不味いんじゃない?」

 

「ここまで来て弱音なんか吐けないわ。とうとう博麗神社に来たんだもの。秘封倶楽部も最終目的達成の瞬間よ」

 

それもそうね。私も自ら望んでこの秘封倶楽部に入ったんだから。私だって内心ドキドキしてるし、今にも歴史的瞬間を目の当たりにしようとしてるんだから。でも私がまともでないと、二人とも興奮してたら正しい判断が出来なさそうだから、ここはクールに…。

 

「メリー。あなたの能力で、この付近にあるハズの結界の中を見てみて」

 

「分かったわ。…行くわよ」

 

私は境界を見る力がある。どちらの手でも良いけれど、人差し指と中指の間に目を持ってきて気を集中させると、何かが裂けられ、中を見ることが出来る。…確かに、この境内の空間を裂いて中を見てみると、どうやら違う世界があるようだ。今ここの博麗神社は苔が生えて、天井に穴が開いてるようで、周りが生い茂った木で囲まれている状態であるからして、向こうの神社は随分と掃除が整えられてる。

 

「なるほどね。これが異世界の正体…」

 

「見えたのね!?やった!言った通り異世界はあるのよ!」

 

「でも…。行く手段ないわよ?」

 

「…あっ」

 

こいつ…すっかり忘れてたって顔してやがる。それはともかく、見つけたは良いけれど行けないんじゃ、ここまで来た意味は失われる。どうするんだろう蓮子、諦めないのは知ってるけど。

 

「と…とりあえず、この神社の開き戸を開けてみましょう?」

 

「はぃ!?」

 

何さらっととんでもないことを!?完全にお札貼ってるし、開けたら呪われるって展開が予想できるんですけど!

 

「ちょっとさすがに不味いんじゃないかしら…。お札貼ってあるし、不要に触るものじゃないわよ…」

 

「だ…大丈夫よ!お札なんて気休めなんだから!」

 

と言って、蓮子は勢いよくお札をベリっと剥がし、開き戸を開けてしまいやがった。終わった…私の人生…。

 

「うっ!何っ!?いきなり光が!」

 

開けた瞬間眩い光が私ら二人を包み込んだ…!!

 

              続く

 

 


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