博麗の神主?夢だろただの   作:ぬんちゃくティッシュ

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☆東方project二次創作です
☆キャラ?そんなん姐さんが破壊しちまったよ
☆原作イメージを尊重している方は引き返しを推奨致します。
☆オリキャラ混入してますが気にしなーい


今回の作品は、少し前に紅魔郷の事をしましたが、その続き、妖々夢の物語です。
ですが、原作の妖々夢とは違い、春雪は春雪でも、今一度計画を練り直して行こう。と言う感じになっております。理解できません。すみません。
それではゆっくりしていってね



古き良き在らぬ記憶の遅れた報復
春雪異変の刻─上─


───冥界、西行妖前───

 

「幽々子様、全て手筈通りです」

 

「…そう、さすが妖夢ちゃんね。見てごらんなさい、この西行妖を。下界の春を今かと待ち構えているわ。…始めましょう。命在るもの訪れぬ暗き地で、亡霊の宴を…」

 

「…厨二くさいですよ幽々子様」

 

「んもぅ!良い雰囲気でラスボス感出してたのにぃ!」

 

「はぁ…。命在るもの訪れぬ暗き地で、亡霊の宴を…。ぷふっ!」

 

「ちょ…ちょっと!一晩考えて導きだしたカッコいいフレーズを笑わないでよ!」

 

愉快に始まった、西行妖の再開花計画。大したこと無さげな異変だが、幻想郷の結界に関わろうなど、まだ先の話である。

 

 

───幻想郷、博麗神社───

 

─side 風籟寺 弘鑾─

 

おかしい。絶対におかしい。何がおかしいかと言うと…。

 

「おい、ここにあった饅頭は?」

 

「知らなーい。アンタ食べたんじゃなかったの?」

 

棚にしまってあったハズの昨日買った人里で噂だった饅頭の最後の1つがない!!

買って帰ったのは4つ。二人で2つずつと言うことで、霊夢は一気に2つ頬張っていたが、俺は昨日1つしか食べてなくて、もう1つは今日の昼のデザートに食べようと置いておいたのに…。

 

「霊夢、()()()()()()()が…食べたか?」

 

「何よ。私が食べたとでも言いたいの?まさか私を疑ってるわけ?」

 

「言ったハズだ。疑ってはいない」

 

まず金目の物と食べ物にはすぐ飛び付くから今のところ一番怪しいのは霊夢だが…、言い訳をさせたらペテン師と化すからな。それに…昨日今日と誰一人来なかったし饅頭に手を伸ばせる奴なんて…居過ぎる…。でも他人より目の前を疑えって名探偵が言ってたし(嘘ですよ~)。

 

「ハハ…。面白い冗談じゃない。この博麗の結界の守り主が欲を働かせた事があるって言うの?」

 

「あんじゃねぇかよ沢山と。昨日なんか饅頭に目を光らせて頬張ってたじゃねぇか。あれを食欲と言わずしてなんと言う?」

 

「うぐ…痛いところを突いてくるわね。でも食べたのは紫かも知れないわよ!」

 

…!紫の事をすっかり忘れてた。そういえばあのオバサンそんな能力持ってたな。

しかしだ、あいつに聞いてみてもとぼけられる可能性が99.9%なんだが…ダメもと聞いてみようか?今は春だから冬眠から目覚めてるだろう。

紫をここに呼び寄せる方法は簡単だ。

 

「紫にも話を聞いてみる。もし本当に霊夢が食べたんなら、霊夢が自腹切って饅頭買ってこいよ?」

 

「分かったわよ~食べてないし」

 

さて、紫を呼び出すか。

 

「おーい紫BBA」

 

「ちょ…グラン!」

 

こうすれば5秒くらいで姿を現すハズだ。

 

「………………………」

 

…来ない。変だな、いつもなら、なんですってぇ!って言いながら出てくるのに。

 

「おかしいな?声が小さかったか?」

 

「今でも冬眠してんじゃない?」

 

「まさか。もう桜の蕾が出来てきたところだぜ?もう春なのに…」

 

『ガラガラガラ…』

 

誰かが戸を開けて入ってきた。そう言えば今日は閉めてるんだったな。何故かって?いつも寝てるときは戸を閉めてるんだが、春の暖かさから動きたくなくて…ずっと卓袱台に向かい合ってお茶を飲んでいたんだ。

ところでノックせずに入ってくるっていったら、まぁ一人しかいねぇわな。

 

「おーっす霊夢、グラン、外は雪降ってて寒いぞ…」

 

やっぱり魔理沙だったか。そんな厚着して靴まで雪が引っ付いて…。

 

「雪…だと?」

 

俺は慌てて戸を開けた。そしたら一面銀世界が広がっていて、咲きそうになっていた桜も意気を感じないし、空から雪が斜め降りになってる!?どうなっていやがる!今は確かに春だぞ!

…昨日まで全然雪が降る気配なんてなかったし暖かかった。おまけに春告精のリリーホワイトまで飛んでいた。つまりこれは…。

 

「異変だな、これは」

 

「また白玉楼の連中の仕業か?でもあいつら桜が咲かないことは知ってるはずだぜ…?」

 

「おそらく、新しい手立てが見つかったのよ。寒いのは嫌だし、ささっと片付けましょう」

 

おお…。珍しく霊夢がやる気になってる!しかし本当に珍しいな。…まさか。

 

「お前まさか饅頭食ったことをこれでうやむやに出来るって思った肚なんじゃねぇか?」

 

「(ギクッ…)。まさかそんなワケないじゃない~やだわ~あははははは…」

 

「まぁ良いが、紫に聞けば必然的にお前になるからな」

 

「なんだぁ霊夢、つまみ食いしたのか?子供じゃあるまいし」

 

「と…とにかく行くわよ!」

 

結局誤魔化しやがったぞ霊夢の奴。まぁそれはともかく、これが異変である以上は出向かなければなるまい。

ただ…物凄く嫌な予感がする。今まで以上に気を引き締めて行かねぇとな。

 

一方…。

 

 

───紅魔館───

 

─side 十六夜 咲夜─

 

「咲夜」

 

「はい。お呼びでございましょうか?」

 

私は完全で瀟洒な従者、十六夜咲夜でございます。常日頃お嬢様のお呼びがかかっても大丈夫なように耳を意識しております。←どうでもええから早よ進めんかい!

 

「咲夜、今…何月かしら?」

 

お嬢様から思いもよらぬ単純な質問をしてきた。わざわざこんな事を聞くために私を呼んだのかしら?でも聞かれた以上答えないと失礼に値する。

 

「4月でございます」

 

「4月…。そうよね、年明けて4ヶ月経ったのよね…。でも何か、おかしくはないかしら?」

 

おかしいところ?それはあなたの質問ですよ。と言いたいところだけど、窓の外を見ると"おかしいところ"は直ぐ様分かる。

 

「突然の大雪と寒気ですね」

 

「私はこれを異常気象だと思えないのよ。前にも似たことがあったからかしら?」

 

「そうですね。しかし、霊夢やグランが行きますよ」

 

「…。咲夜、この異変。あなたも出向きなさい」

 

は…?今お嬢様は何と仰った?異変に出向けと?

 

「なぜ、私が出向くのです?」

 

「嫌な予感がするからよ。何なのかは良く分からないけど、霊夢と魔理沙では些か不安がある。グランも居るけど過信は出来ないわ。それに、冥界は妖怪や神は入れない、人間しか入れない領域と聞いた事があるわ(そんな設定ありません)。紫はスキマで入れるけど、私たちは無理でしょう。だから、ね」

 

ね…と言われましてもね…。でもまぁ、お嬢様の感じる運命はそう語っている。それで十分口実にもなるわね。

 

「かしこまりました。では早速、行って参ります」

 

                 続く

 

 


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