☆キャラ雪崩警報発令中
☆オリキャラ入ってワッケ分かんねぇんだけど
☆戦闘シーンは割愛します。読者の豊かな創造力と想像力で戦闘をイメージしてください
───月の都───
─side 綿月豊姫─
今日が地球から見て満月となる日、さすがに結界が繋がる時だけあって、海から離れていても大きな力を感じるわ。それに、もうお客様がお見栄になってる様ね。
「依姫、うさぎ達の訓練はどうなっているかしら?」
「はい。いつもより訓練量を増やし、より濃い結果を産み出すよう今も精進しています」
「そう…分かったわ」
この前の戦いでうさぎ達は実戦不足だと発覚して以来、出来る限り紅白戦を意識させているけど、正直言って、あまり期待していない。言い方は悪いかもしれないけど、チェスで言うとこポーン、将棋で例えるなら歩、と言ったところかしら?相手の強さが分からない以上、手段を選んでいる場合じゃなくなる事もあり得るから考えておきましょう。
「依姫ちゃん」
「…なんでしょうお姉様」
「お客様には、厚く歓迎しなくちゃね」
そう。大切なお客様がわざわざ遠い地上からご足労頂いているのだ。歓迎の意を示さないと失礼にあたるわ。
「月の軍をお客様の元へ…」
「え?軍を出すまででもないでしょう!相手は一人なんでしょう?」
「一人と言えど、油断したら蟻一匹に落城させられるわよ。良いから、海に軍を派遣しなさい」
「ふむぅ…、お姉様がそう言うなら…。レイセン、軍をお客様の所に行かすように」
「え!?私がですか!?…分かりました…行って参ります」
本当に良い妹を持てて幸せね。
「ところでお姉様」
「ん?どうしたの?」
「いつまで…桃を召し上がるつもりですか?」
今年の桃は見事に豊作でここまで一杯食べれるなんてそれこそ幸せじゃないかしらね~。ん~美味しい!
「仕方がないことよ。桃が実りすぎて傷んでしまう前に食べておかないと♪」
「…まぁ良いですけど、程々にしてくださいね。太ったお姉様は見たくないですから」
太った私…考えただけで…いやああああぁぁぁぁ!
「想像しちゃったみたいですね…」
───月、静かの海───
─side 風籟寺弘鑾─
にしても、月ってこんなに広かったのか?飛んでも飛んでも都に着く気配がない。方角が違うのかな?
「迷ったか…?」
そう言えば、紫は都がある場所は幻想郷同様結界で守られている、と言っていたな。でも海がある以上結界内だと思うんだが…うーん分からん。
「ん…?なんだ…あれは?人か?」
遠目だが人らしきが無数にこっちへ向かってきている。武装している様にも見えるか…歓迎されてんな。
恐らく遠目に見える人の群れは月の都の軍隊だろう。綿月姉妹とやらが仕向けたに違いない。面白くなってきたじゃねぇか!
─20分後─
月の軍は地上の軍よりはるかに上を行っていた。だが、その更に上に俺が立っていた…それだけだ。
「月の軍って未知なる力を駆使して来るかと思いきやとんだ期待はずれだ。…あとは軍師だけか?」
倒れている軍の奥に一際身体が大きい男が待ち受けていた。面白いじゃねぇか、少しは楽しましてくれるんだろうぜ?
「地上の民よ…。月の軍を一人で倒すとは大した腕に覚えがあるようだが、俺はこの軍の連中とは比ではないぞ」
偉そうな口を叩くおっさんだぜ。どうやらかなり自分の腕に自信があるのだろう。萃香が軍師の様な大男と戦ったら巨大化が維持できなかったと言っていたが、こいつのことか?
「例えお前が強かろうが弱かろうが、俺はお前を倒して月の都に行く。それだけだ」
「都には一歩も踏み入れさせん!」
すると大男は俺の二倍はあろう巨単刀を取りだし構える。こちとや丸腰だが良かろう。月の実力者の力、存分と味わおうではねぇか。
─10分後─
「ぁ…ぁぁ…」
大男は倒れた。思ったより手応えがなくて手を抜いて戦ったが、確かに軍の連中とは桁が違う。認めよう、こいつは強い。だが、全てを断砕させる程度では俺には勝てねぇぞ。
「ん?いつの間に都の目の前に?」
全く気づかなかった…と言うよりはいきなり目の前に現れた感じだ。かなり強い結界で守られていたようだが…。
「………誰だ?」
月の民だろうか?片翼が生えて口を押さえている銀髪の女性。
「俺は地上の人間だ…あんたは?」
「…………」
あれ?聞こえてんのかな?それとも無視されてる?俺無視されてる?ナニコレ新手のイジメ?向こうから話振って無視られたんですけど…。
「…都が最近騒がしいと思ったら…さらに五月蝿くなっても迷惑だ。去れ」
あ、やっと口きいた。だんまりすぎるだろ…こいつは、何か深い理由があるのか?
「俺は…はっきり言うと、月を潰しに来た。…と言うが正しいか。以前、月の都は神霊と地獄神に侵略されかけていたんだよな?弱いくせに誇り高い…大っ嫌いなんだよな、そういうの」
「…………。お前に綿月様に会わせるわけにはいかない。どうしてもと言うなら、私を越えろ。さぁ運命は逆に動き出した。決められた運命にお前は抗えるか?」
予想はしていたさ。まぁ綿月姉妹を倒す前のウォームアップと洒落込もうか。だがしかし…。
「1つ聞かせてくれ。あんたの名は?」
「…希神サグメ」
「…そうか。行くぞ!」
───綿月家───
─side 綿月豊姫─
…都を覆っていた結界が今ほどかれた。お客様は私たちの歓迎を快く受け取ってくれた様で何よりね。…そろそろかしら?
「依姫ちゃん、うさぎ達はもういつでも出れそう?」
「はい。今なお訓練中ですが、いつでも出動可能ですよ」
準備は万端ね。月人に抜かりはないってね♪
依姫ちゃんも祭壇から刀を取りだし、腰に填めて集中してるわね。遠路はるばるお越しいただいたお客様には、全力でお応えしないとなりません。油断大敵ですね。
「民と戦っているようね。互いに弱いわけではないけど、野放しには出来ないわ。そろそろ出向きましょうか…」
続く