☆万が一キャラが崩れても責任は一切負いかねます
☆オリキャラ含有量70%(適当)
☆そろそろ初心者って言うのも辛いのかな?
───月、月の都───
─side 綿月豊姫─
「はむ…んぐんぐ」
今年の桃も甘く実ったわね、実に甘美な実だわ。依姫ちゃんにも食べさしてあげたいわね。
「お姉様…今ので17個目ですが、よくそんな美味しそうな表情を崩しませんね」
「だって美味しいんだもの♪依姫ちゃんも食べなさい」
「結構です、あまり食べすぎると太っちゃいますよ?」
「美味しい物を目の前に気にしちゃダメよ」
こうやって我が妹と他愛もないお話をすることが幸せを感じる。御師匠様はどうされてるでしょう?
さっきから気になってたけど、地上で何か動きがある。この前うっかり霊夢たちに総員送ったから酒を盗られたけど、正直気にしてないわ。
「どうされました?難しい顔をして…」
「依姫ちゃん、この先もしかしたら争い事が起こるかもしれないわ。ウサギたちには可愛そうだけど、訓練をより力を入れてちょうだい」
「え…?あ、はい!今ちょうど訓練中ですから、今からでも!」
「今日はまだ良いわ。いきなり訓練を重くしても体を壊すだけよ」
「…お姉様がそう言うなら…」
依姫ちゃんは意思は固いけど、私には従ってくれる。良い妹を持って本当に幸せね。…地上の動きがまだ小さいから良いけど、油断は出来ないわね…。明日には満月で地上と結界が繋がる、それで来るつもりね。…良いでしょう、月の力を全てつぎ込んであげましょう!
─翌日、午の刻 博麗神社─
─side 風籟寺弘鑾─
満月は今日だったな。月が上り出すのは酉の刻、あと六時間はある。
「確か、結界が繋がるところって妖精の湖だったか?」
「そうよ、そこで私が境界を紡げば月の海に出てくるはずよ。今、月の連中はいきなり動きを見せる私たちを見て行動を移してるはずよ。タイミングは今日しかないわ」
確かに月は強いと聞く。この紫が裏を描こうとするところを見ると、よく分かる。
「グラン、月の豊姫と依姫には気をつけて。あの綿月姉妹は実質月の都の長よ、他にも月の民にも厄介なのがいる。もし都の連中が手こずり出したらもしかしたら、そいつらも出てくる可能性があるわ」
「…物騒だな、月ってのは」
幻想郷の実力者二人が揃いも揃って月を警戒して…行くのやめようかな?
───妖精の湖、午の刻───
今までも普通に夜の湖は見てきた。しかし、こんなに大きな力を感じる湖は初めてだ。心なしか湖が輝いてるようにも見える。
「今ね。まだ上に上ってないけど、月へ紡ぐには十分だわ。グラン、準備は良い?」
「正直気が進まないが、良いぜ」
「気を付けるのよ。それじゃ…」
湖に光照らす月の反射にスキマが生まれる。どうやらそこに足を踏み入れば月に行けるようだ。
───月、海───
…。ここが月か?本当だ。広く海があるし、青き美しい我が地球がある。ガガーリンが言ってた地球は青かった、てのは本当だったんだな。でも確かそんなこと言ってないという話もある。
「…どうしてこうも話が脱線するかね」
思わず口に出してしまった。どうやら月に辿り着いて気が高揚しているようだ。
「しかし…、都はどこだ?だいたい地球が見える月面の正反対に月人が住んでいると聞いたが?」
先程も言ったように、上空を見上げると地球が見える。ただ真上と言うわけではないところを見ると、距離は遠くはないだろう、飛行して行けばすぐ着きそうだ。
俺と月の戦の火蓋が落とされようとした瞬間である。
続く
次回、とうとうグランと月の勢力がぶつかります。ただ日常記の方もあげたいのでご勘弁ください…