DARK SOULS The Encounter World【旧題:呼び出された世界にて】   作:キサラギ職員

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Catacombe

 アルトリウスは門を開けるべく頭を捻る一行の暢気さとは裏腹に苛立ちを隠せないでいた。

 寒いのだ。鎧自体が発熱するというレイムや、そもそも最初の火を継いでいるために寒さとは無縁のアッシュとは違い、鎧に外套を羽織っただけである。最初の火の影響が強い時代は冷気の蓄積した場所などほとんど無かった。あるとしても秘境と呼ばれるような場所である。騎士が寒さに弱いなどと笑う無かれ。寒さと言う将軍を前にして多くの偉大な英雄達が屠られていったというのは、どの世界でも同じ事実である。

 聳え立つ門へたどり着くと、そこに日記らしきものが転がっているのを見つけた。

 

 「日記か……」

 

 アルトリウスは手掛かりになるだろうかと日記を拾い上げると、目を通した。

 どうやらリチャード・オズモンドという人物の日記らしい。

 

 『―――ここは寒い。目を覚ました時私はここにいた。故郷に戻るにはどうすればいいのか見当も付かない。とりあえず建物に避難する。助かった。火をおこせそうなものと食料がある。見たことも無い太った鴉がいたので止むを得ず殺して食った。酷い味だが背に腹は変えられない』

 

 奇妙なことだが、文字を読むことができた。自分達以外の人間――あるいは存在もこの世界へと呼ばれてしまっているらしい。あるいは、もともとこの世界の住民だったのか。

 日記を読み進めると、肝心な部分が欠落して読めない度合いが進んでいくことがわかった。

 

 『門    には 亡霊  鐘を』

 

 「参ったな……」

 

 まったく読めなかった。小さい日記を右手と左手で起用に掴んでいたアルトリウスは、日記を門の前に放った。

 

 

 

 

 

 

 騎士レイムは、場に渦巻く感情に晒されていた。郷愁、悲しみ、憎悪。あらゆる感情はしかし彼を揺れ動かすことさえ叶わない。

 騎士レイムは人である。あまりに多くのソウルを吸収しすぎたがために体躯が見上げるように巨大になってしまったとはいえ、人である。人であるが故に闇に飲まれず、闇と共にあることを選ぶことができた。神族たるものが闇に触れればとたんに蝕まれる。ソウルが朽ち果てるまで。

 そんな男が、たかが怨嗟の渦巻きに足を踏み入れたからと言って、立ち止まるはずが無いのだ。

 とある建物の地下に広がる集団墓地に足を踏み入れたレイムは、ふむと喉を鳴らしていた。墓地にしては荒れすぎている。新しい墓地、古い墓地、宗教、その他がごちゃ混ぜになっているだけならまだわかる。逆さまになった墓、墓石の上に墓石ののったものなど、違う墓所同士を強引につなぎ合わせたかのようであった。

 一つの墓石に背中を預けている影を見た。あやふやな輪郭しか持たぬ存在がいた。グウィンの統治した世界にも亡霊と言うものは存在した。尋常な武器の通用しない抜け殻のような怪物である。祝福された武器か、呪われ人のみがこれを退けられると言うが――目の前の亡霊は、危害を加えてくるようには見えなかった。

 レイムをかすんで目鼻の区別付かぬ顔で見上げると、項垂れる。

 

 「なんだお前さんは………」

 「レイムと言うものだ。門の向こう側に行く方法を教えろ」

 「………」

 

 亡霊は沈黙を守っていた。俯いたまま、傍らに置かれている皿の上をまさぐっていた。何も置かれていないことに気が付いたのか、腹を押さえ首を振る。

 

 「知ってるけど………」

 「教えろ」

 

 レイムの強い口調もむなしく亡霊は首を振ってその場に寝転がる。

 

 「俺は……いかないよ。太ってるからね……」

 

 それっきり亡霊の姿はかすんで消えてしまった。

 亡霊相手に攻撃しても効果があるとは思えない。仮にあるとしても攻撃するような輩に協力するはずもなかろう。騎士レイムは途方に暮れて墓場の中を彷徨っていた。手掛かりになりそうなものはないか。墓石に花束やらが添えられていたり、お供え物があったりはしたが、レバーのようなわかりやすいものがあるわけでもなかった。

 唸り声を上げるレイムにナドラが暗い波動を放った。まるで子を宥めるかのような。

 レイムは鼻を鳴らすと墓石の乱立する墓所を歩き始めた。

 

 

 

 

 

 アッシュは困惑していた。牛小屋の外に出たところ妙な風の流れを感じたのだ。どこかに空洞がある場合、気圧差から空気が外あるいは中へと流れていることがある。探してみたところ、牛小屋の裏に木の板で隠された地下への入り口を見つけたのだ。入ってみたところ、背後に霧がかかっていた。

 曰く、霧とは時間の歪んだ巡礼の道特有の現象であり、不死人によって見ている世界が違うからこそ発生する現象であるという。霧がかかっている時は、その空間は通常の空間とは切り離されている。故に同行者であろうとも、霧をくぐることは許されないのだ。

 アッシュは背中に抱きつくシャナロットが不安そうに吐息を漏らすのを聞くと、腰を落とし、地面に降ろした。

 

 「ここから先は危険なようだ………私の背中に隠れていなさい。決して離れるなよ」

 「うん……アッシュ、みんなは呼ばないの?」

 「無理だ。霧がかかっているということは彼らは来られない。自力で脱出しなければ……それと後ろに下がるな」

 

 アッシュの警告にシャナロットが首を捻り、背後を見遣った。いつの間にやらつい今しがた自分達がいた通路の一部が落とし穴のように口を開けて奈落の底へと通じているではないか。もし下がろうものならば即死していたに違いない。

 

 「侵入者を阻む罠ということは、よからぬものを封じたか。高貴な身分のものを埋葬したのか……」

 

 言うなり腰の剣を抜くと、火を灯した。薄暗い地下墓所の通路に明かりが立ち上がった。

 アッシュは剣を松明か何かのように右手に掲げ、黒騎士の盾を前に歩き始めた。背後にぴったりとシャナロットがついていく。

 

 「四の五の言っている場合ではないようだな。どれ……」

 「なにをするの?」

 「うむ。指輪をだな、取り出そうとしている。取り出せればいいのだが」

 「私がやろうか。取り出すだけだけなんだよね」

 「いや、やめたほうがいい。こいつは噛むぞ」

 

 アッシュは通路の片隅で足を止めると、剣を地面に突き刺し、その場で木箱を取り出した。木箱は呼吸をしており、淵から鋭い牙と唾液塗れの舌が覗いていた。そっと木箱を開くと、慎重に手を突っ込んでいく。中は一種の亜空間と化している。面積を無視して物を収容することができる。

 ただし気難しい貪欲の神の慣れの果てであるが故――例え誰であれ牙を剥くのだ。多くの武具を収集してきたアッシュのような巡礼者であればなおさらである。

 

 「ッぐ……! よし取れた」

 「あ、あ、アッシュ? 指が取れてるよ! 指!」

 

 シャナロットの金切り声にアッシュが頷く。

 

 「うむ……指くらいで済んでよかった」

 

 アッシュが手を抜くや否や箱が噛み付いたのだ。小指の先端が千切り取られ血が流れ出す。指先に包帯を手早く巻きつけておいた。エストがもったいないのだ。

 アッシュが取り出したのは、金色に輝く見事な意匠を施された指輪であった。

 寵愛の指輪。「運命的な」美しさの女神の祝福が宿るとされたマジックアイテムの一つ。対象者の存在としての強さを高める効力を持つ。曰く女神は気まぐれで、あるときは外そうとして壊れ、あるときは対象者に何の効果を齎さないとされる。いずれにせよ付けていて損になるものではない。貴重な品物であるが、無防備なシャナロットを守るためには必要だった。

 シャナロットの傍に跪くと、左手を取り指に嵌める。指輪は壊れることも無く指に収まった。

 

 「これは言うならば君の生命力を伸ばす為の魔術品だ。あまりこういうものに頼りたくは無いが、目的を選んでいる場合でもないからな」

 「……ありがと」

 「過信はしないでくれ。死ににくくなるだけ、体力が上がるだけだ。いざとなったら私を置いて逃げろ」

 「………守ってくれないの?」

 「守れないこともある」

 

 アッシュは言うなり剣を抜き、シャナロットの前に立った。

 シャナロットはしげしげと指輪を見つめていた。微かに温かい。剣に宿った光を反射してきらり輝くそれを、慈しむように撫でた。

 墓所は薄暗く、果てしなく続いているように思われた。

 規則正しく並ぶブロックを積み並べることで構成された地下墓所の通路は、一見迷わないように思える。けれど明白な目標物の存在しない通路を前に人は目的地を失ってしまうのだ。

 アッシュが取ったのは、シャナロットに小石を拾わせて道の真ん中に置かせる作業であった。こうすれば少なくとも迷うことは無い。出口がどこに続いているかもわからない不安に押しつぶされそうになりつつも、不安を顔に出すことはなかった。

 アッシュが十字路に差し掛かったところで変化が起きた。足元に散らばっていた骸骨達が一斉に立ち上がり槍先を突き出してきたのだ。

 

 「がっ」

 「アッシュ!?」

 

 騎士の肉体は数にして六体の骸骨戦士が突き出した槍に穿たれていた。

 へたりこむかと思われたアッシュはしかし、シャナロットがその小ささゆえに槍に突き刺されていないことを見た。肉体を人ならざる次元へと昇華させたものは、例え槍で突き刺されようとも死ねない。血の滴る手で引き寄せると、胸元に抱き盾を落とす。

 

 「は―――ああああっ!」

 

 火炎一閃。大気を引き裂く音と共にロングソードが形状を歪め溶けた鉄と化した。それは瞬時に骸骨数体を消滅させていた。不思議なことにシャナロットへ高温が伝わることは無かった。

 返す刃で骸骨の頭部をことごとく刈り取ると、自らを戒める槍先を抜いて捨てる。

 アッシュはエストを飲み込むとため息を吐いた。全身が俄かに燃え上がると傷口が修復されていく。エストを飲めば飲むほどに、火が弱くなっていく。傷を受ければ受けるほどに、火が弱くなっていく。鈍い輝きを宿した緑色の瓶を手にアッシュの表情は暗かった。

 

 「大丈夫……?」

 「見ての通りだ。君が無事でよかった」

 

 アッシュは不安そうに見上げて来る小柄を撫でると、再び後ろに付くように合図した。

 更に奥へ。もっと奥へ。ひたすら歩いていくと、そこに到達した。薄暗い崩落した墓地へと。中央には祈念塔がそそり立っており、手入れのされていない墓石が広がっていた。あらゆる世界から落ちてきたものが転がっている。人ならざる死体。ゴミクズ。馬車のように見えるが、全てが鉄製の物体。束ねられた死体が小さい籠に閉じ込められているものもあった。

 その中央に一人の男が立ち尽くしていた。

 背丈の高い男達を見てきたシャナロットの目には、男は中肉中背に見えたことであろう。けれど垂らされた白布が守る肉体は無駄の無い刀剣を思わせる鋭さを宿していた。鍔を高く尖らせた独特な帽子と、口元覆う装束。包帯を纏わせた背丈はあろうかという刃渡りを誇る特大剣を軽々と背負い、大理石の柱を削りだしたような物体を握り締めていた。

 男の握る剣は、神々しいまでの翡翠の輝きを放っていた。男が剣を背中に回しているために、まるで後光が差し込んでいるようであった。剣が纏う不可思議な放射波が男の体を守護していた。上から伝ってくる水滴が男の体に到達することもなく弾かれ、波動に添って地面へと落ちていく。

 男は、墓場に差し込んだ一筋の光に目を奪われていた。墓場の天蓋に穿たれた亀裂から外の光が差し込んできており、祈念塔に注いでいた。

 アッシュが一歩接近するや、男が左手の物体を振り回す。遠心力で金具が外れ、長大な、槍のような銃身を晒す。それは獣よりも遥かに強大な敵を打ち倒すために開発された工房武器の一つであった。

 男が振り返ると、モノクルのかかった理知的な瞳でアッシュを睨み付けた。剣士というよりも学者や聖職者を思わせた。

 

 「敵ではない」

 「そうかね? 貴公も似たような匂いがするが」

 

 男がアッシュの言葉に反応し、短く返した。

 男の足元には骸骨のような甲冑に身を守る騎士達が散らばっていた。無骨な肉厚の剣が傍らに転がっている。盾を持たぬ骸骨騎士といえば、知る限り一つしか該当しない。最古の闇の従者――ダークレイス。もはや滅び去った闇の小国の簒奪者達があろうことか骸を晒していた。

 ダークレイスは闇の力を盾に肉厚の剣で豪快な剣術を繰り出したと言う。恐れを知らず、怯まず、女子供容赦なく手にかけたという。いつしか歴史に飲まれ姿を消してしまったと語られている。

 特大剣を握る男は一切の返り血を浴びていなかった。すなわち、返り血を浴びることもなく殺したとでも言うのだろうか。ダークレイス達は腐っても火の始まりの時代に近い戦士である。尋常ではない力を秘めた闇の熟練者達であるはずだ。

 モノクルの奥で輝く青い瞳は静かにアッシュを観察していた。

 アッシュは、それが獣に向ける狩人の視線であることを悟っていた。それは矢を番え標的を定める射手の視線である。足を狙うか。頭か。胴に打ち込み動きを鈍らせるか。罠に嵌めるか。ありとあらゆる手段を考えに入れた上で、感情を一切高ぶらせることもなく対象を抹殺しようという強い意思があった。

 アッシュが燃えるロングソードの切っ先を男に向けても、男は身じろぎもしなかった。

 

 「シャナロット、下がれ」

 「…………獣かと思いきや……月でもない。強いて言うならば灰か」

 

 男が静かに語ると、シャナロットが墓石の裏に駆け込んでいく様を観察していた。

 両者の距離は既に間合いであった。

 アッシュは男の左手に握られた武器が銃であることを悟っていた。火薬の力で弾丸を射出する武器。発射してから回避は困難を極める。射線を見切った上でかわすか、射線に入らぬようにするか、守るか。選択肢は多くない。

 だが何より危険なのは男が担う特大剣であった。伝承の裏切りの竜シースが残したという剣によく似ていながら違う存在感を放つそれが宿す力は銀河系のように圧倒的であり、ただ背負っているだけというのに、アッシュの瞳を眩ませんばかりであった。

 それは、男が見出した神秘性の塊であった。目を閉じてもなお見えたと言う導きの光の片鱗であった。

 

 「シイッ……!」

 「おおおおっ!」

 

 アッシュが盾を構え突撃するのと、男――聖剣の使い手が息を吐き左手の銃を撃ち放つのはほぼ同時であった。

 重い水銀散弾が黒騎士の盾の表面で炸裂する。アッシュの片手があらぬ方角へ逸れようとするが、筋力で押さえ込んだ。

 アッシュが剣を伸張させ男の首元に伸ばしたのはほぼ同時であった。

 燃えるロングソードが中空で弾かれる。

 剣で打ち払ったのかと思考を張り巡らせる暇を男――剣士は与えなかった。刹那踊るようにして殺到する剣戟の雨あられ。それは、アッシュの迎撃によって打ち落とされる。

 剣士が猛然となぎ払ってみたかと思えば、フェイントを込めた突きを隠した攻撃を展開する。

 卓越した剣術はしかしアッシュも同じこと。薙ぎには薙ぎをあわせ、弾き、火花が消えぬ短期間のうちに敵に一太刀浴びせかけんと剣閃を迸らせた。

 

 「ぬっ………面妖な」

 

 またもあらぬ方角に弾かれる剣はしかしアッシュが身を翻し再度打ったことで“壁”に吸い付くことに成功した。

 男の全身を包み込む何らかの力場が剣の到達を許さない。貫通するには強く打つ必要がある。アッシュが盾を引き寄せ、渾身の突きを放つよりも早く左膝へ暗い銃口が向けられていた。

 

 「―――夜にありて惑わず、」

 

 散弾がぶちまけられ、鎧の内側へと浸透し骨をぐちゃぐちゃにかき回す。皮膚が千切れ血が地面に撒き散らされた。

 アッシュはがくりと膝を折るような真似はしない。たとえ骨が砕かれようとも、苦痛に悶えるなどありえない。続く翡翠の一撃をロングソードを滑らせることでいなして下がった。

 男が銃を腰に差すと、剣を両手で握った。総身を守る輝きが剣に収束すると一陣の風を吹かせた。墓石にかかっていた蜘蛛の巣が巻き取られ、散っていく。

 

 「血に塗れて酔わず、」

 

 男が歌うように言葉を紡ぐ。

 翡翠の光柱が、火柱と衝突した。月の神秘と太陽の白熱が墓場を二分していた。

 

 「名誉ある教会の狩人よ――」

 

 アッシュが、自らよりも小柄な男を前に歯軋りしていた。渾身の力を込めているというのに、男は苦も無く押し返してくる。まるで鉄の壁を押しているかのようだった。

 男のモノクルに皹が走る。火炎に押し留める光の剣を握る腕は一切震えていなかった。

 

 「獣は呪い、呪いは軛、」

 

 呪いは人を繋ぎ止める枷である。祝福もまた、自らで祓えない意味において、呪いに等しい。あるものは不死を祝福と言い、あるものは呪いという。

 獣にせよ、上位者にせよ、人からすれば祝福でもあり、呪いでもあるのだろう。

 せめぎ合う光と熱は、傍から見ているシャナロットからすれば違う世界同士の衝突にも見えていた。片や燃え滾る火炎が渦巻き、片や翡翠色の宇宙が銀河を織り成している。衝突点では二人の男が剣を重ね、その場でつばぜり合いをしていた。

 剣士の涼しげな声が高らかに響く。

 

 「―――――そして君たちは、教会の剣とならん!」

 

 二人が反発する力に抗し切れず弾かれた。

 アッシュは剣を石畳に突き刺し家数件分を滑って後方へと流されることで耐え、剣士は剣を右に水平に構えたまま滑っていき墓石に背中を預ける格好で静止した。

 

 「我が導きの月光よ!」

 

 剣士――――ルドウイークの透き通った声と共に剣が右手に握られ、剣身へ左手が添えられる。予備動作であることは誰の目にも明らかで、アッシュが地面を這う火の道を射出したのは同時であった。

 ルドウイークが剣を目にも留まらぬ速度で振り回し――大破壊を呼び出した。

 月の閃光が切っ先に収束するや、あたり一面に光の柱となって無数に降り注ぐ。

 アッシュは身構え、咄嗟に自らが放った攻撃の方角を反らしていた。同じように、ルドウイークも。二人とも意図した行動ではなかった。

 煤けた赤い体を持つ翼を生やした怪物共が月光に焼かれ悲鳴を上げて倒れる。数体まとめて大地を走る火炎が焼き払った。

 二人の戦士は互いに背中を守るようにして向きを変えた。

 

 「よからぬものを呼び寄せてしまったようだな」

 「そのようだ。貴公が剣を収めればよかったのではないか」

 

 アッシュが文句を申し立てると、ルドウイークはどこ吹く風で腰の銃を取り弾丸を装填していた。

 

 「口が聞けるからといって貴公が地面で朽ちている輩と同類ではない証拠にはならない」

 「一理あるな。私は彼女を守る」

 「ならば私は前に出よう」

 

 二人が打ち合わせる。シャナロットはアッシュの元に駆け寄ってくると、墓場に誘われて出たらしき怪物の群れをじっと見つめた。

 別の世界ではレッドデーモンとも呼ばれていた種が三名を屠るべく墓場を占拠しつつあった。




【地下墓所】
シャウトとかは出てこない

【放射波】
コジマ粒子っぽい謎の守り。
全盛期の聖剣狩人さんならばやってくれると信じてる

【魔法剣?】
モーションはキングスのアレ。
一度剣を寝かせてぶちかましてる感じです

【寵愛の指輪】
気まぐれなので外せなくなったり外すと壊れたりします。
素敵抱かれたい!

【太ってるから】
いつもの

【リチャード・オズモンド】
同姓同名のこの世界の人間かもしれません。エコーナイト的に

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