ガンゲイル・オンライン 〜ピンク色のチビと影を好む死神〜   作:人類種の天敵

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ども、お久です。ガンゲイルオンラインオルタナティブ……つまりレンちゃん本5巻が出ましたね!昨日本屋で魔法科高校の劣等生12巻買ったってのにネットで5巻出たの気付いてまた今日も本屋行ってきましたよチクショー!魔法科買ってる場合じゃなかった……。
あ、されと最近BO2でレンちゃん再現クラス作って遊んでます。
具体的にはメインがPDW57のアタッチメントにレーザーサイトとサプレッサーでサブが無し、どちらかっつーとコンバットナイフ?でパークが1、ライトウェイト2、タフネス3、EXコンディション3−2、デクスタリィです。リーサルが無難にグレネードでスモークを一個装備してます。
因みにレンちゃんエンブレムも作ってみました。
クランはLEENNが入んないのでLENです。
明日一日中やってると思うので見かけたらどうぞよろしく殺し合いましょうね!多分サーチ&デストロイにしか出没しないけど!!!!だって俺サーチ民だしry


ザスカーの猟犬と呼ばれる二人組

「レンちゃん!あの死神と出会ったんだって!?しかも生戦闘シーンも見たとか!!うっわー!ずるいずるい!!あぁぁぁ!クッソ〜!あの時なんで私は愛しのGGOでレンちゃんと観戦……いや、多分笑いながらシャドウ・リーパーと殺ってたなぁ……じゃなくて!なんであの時面倒臭い用事を優先してGGOにログインしなかったの〜〜〜!!?ね!ね!レンちゃん!!間近で見たシャドウ・リーパーはどうだった!?もちろんレンちゃんの事だからニッコリ笑顔で至近距離からP90の弾丸をフルオートで全弾ブチまけたのよね!ねえっ!ああ〜〜見たかったわ〜!!シャドウ・リーパーの処刑シーン!!本当レアな体験を逃したわ!!Mの奴め……どうでもいいような小言をぐちぐちネチネチと……あ、なんかあいつに対して腹が立ってきたわね…GGO落ちたら殺そうかしら。あ、それでそれで?シャドウ・リーパーはどうだった!?レンちゃん!」

 

「あ、あはは……あは……ピトさん、少し落ち着こうよ…あはは……」

 

GGOの首都グロッケンにある酒場、そこの隅っこの席で、凄い剣幕、凄いマシンガントーク、代わる代わる変わる百面相を披露するピトと、興奮冷めやらぬピトに問い詰められている身長150㎝にも満たない頭からすっぽりと地味なポンチョを被ったチビッ子がいた。

 

「これが落ち着いてられる!?レンちゃん!!シャドウ・リーパーよ!シャドウ・リーパー!!銃剣付きのデュアルハンドガンでのゼロ距離高速戦闘!サプレッサーを用いたサイレント・キル!!一時期ザスカーの猟犬やら調子に乗ったPKプレイヤーに送られる最強の刺客とか言われてるあのシャドウ・リーパーよ!?私も出来るならレンちゃんみたいに間近に会ってお話しついでに殺し合いたいわ〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

「そ、そう?」

 

ピトフーイが頭を両手で抱えて身悶えする。

その姿に酒場の男達が一斉に視線を向けるが、女アバターの正体がピトフーイと確信した一部の男達は顔を青ざめて酒場から退出した。

 

「ねえねえレンちゃん。私いいこと思いついたわ!これからシャドウ・リーパーのところに行って刺激的な殺し合いをしましょう!ね!それが良いわ!楽しい楽しい時間になりそうだわ〜」

 

「ちょ……ピトさん!?アレと戦うっていうの!?む、無理無理!!」

 

両手を合わせてうっとりとした表情を浮かべるピトフーイに、レンは正気を疑う目で彼女の顔をジロジロと見返す。

ピトフーイに言えばますますシャドウ・リーパーと戦いたいと言い出すので心の内に留めてはいるが、レンが見た彼ら二人の戦いぶりは、圧倒的……そして、自分とはとても次元が違うという戦いぶりだった。

 

近距離で放たれたロケット弾をスナイパーライフルの弾丸で撃ち落とす射撃精度。

片やMのシールドと互角以上の鉄壁を誇る鎧のような装甲。

自分よりも速く敏く疾く…戦場を漆黒の影の如く駆け巡り背後から、横合いから、隙を見せれば即両手に持った銃剣で刺殺、中距離からサプレッサーを付けたサブマシンガンによる音の無い雨あられ。

銃器を扱うほども無い、防具の硬さに頼ったラリアットやただのパンチなどの力任せの戦法で顔面や体のどこかしこが複雑骨折していく敵プレイヤー。

たった数分で全滅した中堅かそれより上のスコードロンで編成された討伐隊。

あの二人の戦いぶりは、レンの全身に鳥肌を立てるには十分すぎるものだった。

 

「……レンちゃんがそんなに言うほどの実力なのね……」

 

ブルブルと顔を横に振るレンを見て考えを改めるピトフーイ。

レンとしても好き好んであの二人と戦いたいわけでは無い……むしろ二人の内どちらかが視界に入った瞬間足に物言わせてフィールドからトンズラする覚悟である。

 

「それにしても、レンちゃん以上のスピードのシャドウ・リーパーと、Mの盾レベルの防御力を持つジャガーノート…ね」

 

珍しく神妙な面持ちでテーブルの一点を見つめるピトフーイに、レンがコテン、と小首を傾げる。

そんな彼女に説明するべく、ピトフーイが画面を操作してとある動画をレンに見せた。

そこには、M4A1アサルトライフルにホロサイトと呼ばれる照準器を付け、それの照準を向けられている相手ーーー分厚い装甲に身を包んだ、あのジャガーノートがいた。

 

「これって……あのデカブツと一緒だ!」

 

画面のジャガーノートと瓜二つの相手を記憶の中から探し出したレンは、次いで自分が発したデカブツという単語にリアルの自分を連想してしまい、思いっきりブーメランして沈黙した。

 

「やっぱり、シャドウ・リーパーとその相棒がモダン経験者説ってのが濃厚になってきたわね……だとしたら、やっぱりこの二人かしら」

 

そう言って画面をスイスイと操作するピトフーイを、レンは不思議な顔つきで見る。

 

「プレイヤーネーム、SUPPLICEとISSI−KOKORO-PYONPYON。コールオブデューティモダンウォーフェアで有名だった二人よ」

 

「どんな人?」

 

「SUPPLICEこと、シュープリスの方はサプレッサーを付けたスナイパーライフルやMP−7。five−sevenデュアルでサーチ&デストロイってゲームモードで猛威を振るったプレイヤーよ」

 

またも現れた画面には、セミオート射撃のスナイパーライフルを速射して敵を撃ち殺し、敵が通った瞬間に伏せていた草むらから勢いよく立ち上がってサプレッサー付きのMP−7をガラ空きの背中へ強襲。

室内に勢いよく飛び込んで両手に持ったハンドガンを派手に撃ちまくる姿があった。

 

「ISSI……いっしーの方は典型的な盾持ちね、RPGや手榴弾。C4なんかには弱いけどアサルトライフルやマシンガンの弾丸は少しも効かないわ。弱点は後ろからの攻撃と盾にくっつくセムテックスとかね、あとはほぼ無敵だからベテランが使うと超嫌われるわ!実際いっしーも大多数のプレイヤーやVC(ボイスチャット)つけてる暴言厨から「ピーーー」やら「ピーーーーーーーーー」とか言われてたそうよ!」

 

「さいですか」

 

私もリアルでいっしーさんほどのメンタルがあれば良かったのになぁ、などとジャガーノートの男…いっしーに妙な感動と尊敬心を持ったレンであった。

 

「でも、シュープリスといっしーがGGOでの活動を再開するのは久しぶりね」

 

ふと、ピトフーイが何の気なしに呟いた。

レンの方はその言葉を聞き逃さず、溢れる好奇心で聞く。

 

「ああ、レンちゃんは知らないわね。さっきも言ったけど、シュープリスといっしーは運営、ザスカーの猟犬とか最強の刺客なんて呼ばれる時期があったのよ」

 

「へー」

 

「そうね、例えば…最初期のGGOでは悪質なバグやちょっと表現しづらいほどのPK(プレイヤーキル)をするプレイヤーとか、実力も無いくせに他人を傷つける事が好きな暴言厨がいたんだけど、そういう奴らがいるとその犠牲になるプレイヤーも当然いるわけ」

 

ピトフーイもレンの預かり知らぬところで色々と殺っちゃっているのだが……そこはかとなく、今ではアップデートとかで大半のバグとかも無くなったけどね、などとピトフーイは遠い目をして回想している。

その話に興味を持ったレンは、それでそれで!?と先を促すようにピトフーイに詰め寄った。

 

「GGOにログイン出来ないほどトラウマを植え付けられたプレイヤーからザスカーに苦情とかが来たの。それが結構な数に増えてきてから、突然あの二人組が現れたのよ」

 

ピトフーイ曰く、彼らのやり方はそのまんま返しだという。

被害者が受けたタチの悪いPKやバグを用いたPKなどを、そのまんま、やった本人たちにやり返すのだ……しかも、公開処刑のようなビデオ録画付きで。

それが某動画サイトなどでかなりの人気を博し、しかもプレイヤー名も晒されていたため、この二人に目を付けられることを恐れた過激なPKプレイヤーや暴言厨はその影を潜め、それ以降にも同様のプレイヤーが現れればその都度二人が挨拶回りに行くといった事がたびたびあったらしい。

 

「あとは、たまにフィールドに勝てっこ無いレベルのボスとかいるじゃない?アレが倒せないってクレームが来た時もたった二人で攻略動画を上げる事があるの。クレームが来た時だけに活動するから、ザスカーの猟犬とか呼ばれてるのよ」

 

「ふーん」

 

ピトフーイの説明を聞いて、レンの頭の中であの二人は、素行の悪いプレイヤーを退治する秘密警察めいたプレイヤーなんだろう、という結論でまとまった。

 

「あ、あと一つあったわね」

 

ぽん、と手を叩いたピトフーイが嬉しそうにニコニコとしている。

 

「彼ら二人が活動した後は、必ずGGOに新しい要素やゲームモードが追加するの。だから、プレイヤー潰しの他にもザスカーのテスターも兼ねてるんじゃ無いかってもっぱらの噂よ、レンちゃん」

 

この意味がわかるわね?というピトフーイの言葉にレンは少し考えて、やがて思い至る。

 

「つまり、数日後に新しい何かが追加されるってこと!?ピトさん!」

 

「正解よ!レンちゃん!!あぁ!!今から楽しみだわ〜!こうしちゃいられない!これからフィールドに行ってMob狩り……いや、PKしてきましょ!レンちゃん」

 

「え、もう夜遅いから私は寝るよ。ピトさん」

 

「…………締まらないわねぇ……レンちゃん。そこがレンちゃんらしいっちゃレンちゃんらしいんだけど……」

 

はぁ、と溜息をついて夜遅くの狩りに行くピトフーイと別れたレンは、GGOからログアウトして現実世界へと帰っていく。

 

「攻略動画、かぁ……」

 

アミュスフィアを外して体を起こしたレンは、明日の講義の準備をしようとして明日は休日だったことに気付き、神崎エルザの音楽を聴きながら就寝の準備をしている所にピトフーイが言っていたシュープリスといっしーの攻略動画の話を思い出した。

 

「うーん、適当に一個だけ観たら寝よう」

 

そう心に決めて某動画サイトを開いて検索タグに「シュープリス」「いっしー」「GGO」「攻略動画」と並べて検索してみた。

次の瞬間には動画サイトでは桁外れの再生回数のガンゲイルオンライン攻略動画が幾つも並べてあったので一番上の動画を観ることにした。

 

『おい!シュープリス!?バカッ!?こっちにプラズマ投げんな!あっ!アッーーーー!!?』

 

『アホか、まだ死んでねえだろ。ボスに遮られてお前のとこまで爆風行ってねえよ。クソッ、こいつ見かけによらず硬いな』

 

『俺を確認用に使ってんじゃねえよ!?後ろ弾すんぞてんめぇ!?』

 

『はいはい、次来るぞ。あ、これ回避出来ないと死ぬ奴だわ。乙』

 

『勝手に殺すなよ!?ここまで来て死ねるかぁぁぁぁ!!?あ、死ぬ……援護おおおお』

 

『ったく、世話の焼ける奴だなぁ……』

 

画面には何故かRPG−7を両肩に担いでお世辞にも速いとは言えない速度で全力疾走している筋肉モリモリのアバターと、攻略対象のボスの足元をうろちょろ駆けずり回りながらサブマシンガンのMP−7の弾丸を垂れ流している全身黒のアバターがいた。

 

『隙が出来たっ!RPG!!』

 

『任せろ!!オラァァ!!!!男のロマン!デュアルRPGィィィィ!!!』

 

男が担いだ二つの砲身から弾頭が発射される。

それは白い煙を巻き上げながらボスの顔面へ命中し、轟音と共に爆散した。

 

『殺ったか!?』

 

『うわ、それ殺ってねえ時のセリフだわ…あ、ほら。まだ生きてる……』

 

しかし、ボスの方もまだまだ殺る気がみなぎっているらしく、頭上を見上げて咆哮を迸りながら二人を威嚇している。

 

『ウワ、めんご。マジめんご』

 

『嫌でもこいつ本当硬すぎ……ザスカーも本気出しすぎだろ……何時になったら死ぬんだ…』

 

ゲンナリとした様子でそれを見届けた二人は止めていた足を動かし、黒い方がボスを撹乱し、マッチョの方が高火力の武器を次々と反射していた。

 

『もうこの際プラズマグレネード投げまくらね?ポポポポーンってさぁ……』

 

『あ、それ採用。お前がストレージに預けてる奴全部頂戴』

 

『ほい、任せた。勇敢なる神風特攻、期待するぜ』

 

『バーカ。お前もちゃんと援護しろ』

 

『へいへい。っつー訳で出番だ!セントリーガン!!通称「千鳥」もしくは「セント」くぅーん!』

 

『あ、速攻潰された』

 

『俺の大金つぎ込んだセントがぁぁぁぁぁああああ!!!?』

 

筋肉モリモリの男が意外にも器用な手つきで設置したセントリーガンは、唸りを上げて砲身を高速回転し、勢いよく弾丸を垂れ流そうとした瞬間ボスの足で容赦なく踏み潰された。

それを見ていた黒い方はプークスクスと笑いながらボスの体を蹴りながら登っていき、セントリーガンの持ち主はその瞳に赤い涙を流して絶叫していた。

 

『さて、これでやっと終わりだ。ふっ飛べ』

 

『シュープリスもろとも死んじまえええええええええええ!!』

 

『〜〜〜!!?ゴァァーーーー』

 

黒い男がボスが開いた大きな口へ、プラズマグレネードを沢山詰めた袋を思いっきり押し込んでボスの体から勢いよく飛び落ちる。

数秒後、ボスの悲鳴と共にプラズマグレネードの青い閃光がフィールド上を眩く照らしたーーー。

 

『あ゛〜〜〜やっと終わった……』

 

『なぁ、これ。最初から口の中にプラズマ詰め込めば終わってたんじゃねえか?』

 

『ソレは言うなよ………思い出すだけで萎えるわ……クソ……』

 

散々な愚痴を言い合った二人が、キラキラと輝くドロップ武器を前にして動画の再生時間が終了する。

結構面白かったな、とレンのリアルである香蓮は感想を呟いて動画の投稿者とその投稿者コメントを見る。

そこにはただ一言、「マキシマムG−3の攻略が出来ないとリクエストがあったので上げます」という簡素なコメントが綴られていた。

それと、どうやらこの動画を撮ったのは二人ではなかったようで、カメラマンの名前も記されていた。

動画を見終わった香蓮は、その他にも

『ガッチターンアリサワー』

『ガッチターンライデン』

『ダマシテワルイガー』

『ナニカサレタヤツ=アラブッターキャット』

『ゲイヴンズ』

『弱王ダンス殺ってみた』

などの動画があったが、香蓮の眠気がピークに達していたために後日エヴァこと新渡戸咲率いる新体操部の6人を部屋に誘って観ることにした。




ボスの名前はマキシマムジーサン。元ネタは多分ないと思う。多分
他のボスたちは軒並みアーマードコアやってる奴は完璧わかるぜ!
その他のプレイしてなくて分かんない人のために元ネタ↓
『ガッチターンアリサワー』→企業有澤が提供するガチガチのタンク。この会社が開発するパーツの名前は軒並み温泉から取っている

『ガッチターンライデン』有澤の社長である有澤隆文が搭乗しているガチタンの神。雷電の背負う老神というロマン溢れるグレネードキャノンは砲身が「すごく………大きいです///」いや、ガチで

『ダマシテワルイガー』アーマードコアもとい製作側のフロムソフトウェアが最も得意としている戦術。大抵余裕ぶっこいていてドミナント達にボコボコの返り討ちにされる「助ける気など元よりない!」最近の新しい言い方は「情報より少ない、楽勝です☆」それが嘘だったなんて最初から知ってた

『ナニカサレタヤツ=アラブッターキャット』=ワイルドキャット。元は爽やかなお兄さんがナニカサレテしまった。ご愁傷様です

『ゲイヴンズ』ゲイ×レイヴン(主人公や他の傭兵達の別名)とにかくヤバイ。何がヤバイかってーとニコニ○でゲイヴンやらカニモロダリーオで検索して見れば分かる。あ、あくまでも自己責任でお願いします。

『弱王ダンス殺ってみた』有名なゲイヴンの得意なダンス。ケツ振って突付かれることを楽しみに待っている。本編じゃ真面目だよ!多分ね!「目的は既に果たしたよ………彼女がな」……多分ね!

随分と長文になってしまった……申し訳ない。

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