ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回から『宇宙No.1アイドル』回。1期5話以降のにこメイン回となります。

この回の話の中で今回ではないですが、またオリキャラが出てきます。……頑張りますよ!

それでは、今回もわからない結果にドキドキしている彼女たちをご覧ください!


第7章 隠していた想い
予選の結果


空也side

 

 波乱の体育祭も終わり、時期はいよいよ予選の結果発表当日となった。しかし、そんな中で穂乃果はμ'sが予選で落ちる夢を見たという。あと数分で結果が分かるという状況で話してきた。

穂乃果「っていう夢を見たんだよ。……あれ?」

 自分が見たことの夢を報告していた穂乃果は、言い終わった後しっかりと落ちをつけたのだが、周りを見た瞬間にみんなの顔が思っていたものでないことに疑問を持った。

 

 夢の話を聞いて聞いていた9人が思ったこと。それは……、

穂乃果以外『夢なんか~い!』

 今まで誇らしげな話をしていたから何か確証があっての話だと思っていたのに、夢という落ちだったことにあきれながらも驚かしたことにみんなが息の合ったツッコミを入れた。

 

 本当にこの話はこれからの結果を見るのに戸惑いかねない話だった。なぜなら、予知夢というものがこの世界に確かに存在しているからだ。

 

 

 

 

 

 穂乃果の他愛ない話が終わり、そのおかげでそろそろ結果が分かる時間になった。

花陽「それにしても、生々しい夢だよね」

 先ほど穂乃果が見た夢はA-RISE、East Heart、Midnight catsの次にミュのつくグループが聞こえたと思ったらそれはミュータントガールズだったというものだった。

つまりは予選に落ちたという夢。夢に向かった結果ダメだったという結果を表すものだった。

 

 夢の話を聞いた瞬間にみんなが思ったこと。時期が時期だけに本当に生々しいものを全員が感じた。

ことり「本当に……」

 聞いているだけで自身が無くなってしまう話にみんなが少しブルーな気分になっていた。

 

 そしてそわそわしている様子のみんなの様子を見た穂乃果は、そのことに突っ込まずにはいられない。

穂乃果「っていうかさ。今夢と同じ状況だしー!」

 それは夢に見た描写がそのままの現象が今ここにまったく同じことが起こっている。今の場面に焦られずにはいられない。

 

 焦っている穂乃果を安心させるために空也が話す。魔法のこと、夢のことにはある程度の知識を持っている彼が。

空也「心配しなくてもお前に予知夢の才能はねぇよ。……多分」

 でも穂乃果が魔法を使えるのかというものはわからない。あの時に雨をやませた穂乃果は間違いなく魔法を使った。しかし、だからといって予知夢を見ることができるかと言ったらできるかどうかはわからない。だから確証はなかったけど、おそらくほのかに予知夢を見る能力はないだろうとは感じていた。

 

 本当にどうなのかはわからない状況での話だったため不安部分を穂乃果は拾う。

穂乃果「多分て言った~!」

 最後の最後に自信がなくなった空也の言葉。不安になるには十分すぎるものだった。

 

 さらにはそのことを認めたくないと思っているにこは最後まで否定的に話していた。

にこ「それにどこが同じ状況なのよ……」

 椅子に座ってイチゴオレを持っている状態で震える声で話している。きっと本当に同じ状況であることはわかっているのだろう。しかし、そうでも言わないとにこは普通の状態ではいられなかったんだと思う。

 

 穂乃果の夢を否定的に捉えて平静を保っているにことは裏腹にずっとパソコンの画面から目を外して耳を塞いでいるような人もいた。

海未「終わりましたか終わりましたか……」

 それが海未。耳をふさぎながらそんなことを言って、結果が知るのが怖いようだ。大きくここにいる人の今の心情は、結果にそわそわしている人、結果がわかるのを怖がっている人の2パターンだった。空也は珍しく心を乱していた。

 

 今はまだ結果が出ていないこの状況で、いてもたってもいられなくなった希はタロットカードを広げる。

希「そうやね。カードによると……」

 しかし、普段とは違い堂々と1枚を出してくるわけではなく扇型にして悩んでいる状態だった。

 

 その行動さえも穂乃果の夢の中であったもののようでこの場面を見ていた穂乃果はかなり焦っている状態だった。

穂乃果「ダメだよ~。このままじゃ正夢になっちゃうよ~。そうだ! にこちゃん! それ一気飲みして!」

 何かを変えれば未来は変わる。そう思うのは当然のことだけど、穂乃果は立夏に予知夢のことについて話を聞いている。それさえも思い出せないくらい焦っていた。

 

 しかし、一気飲みをしろと言われてもすぐに出来るわけがない。

にこ「なんでよ!?」

 そのため、穂乃果の意味の分からない提案にツッコミを入れるにこ。夢の詳しい描写自体は穂乃果が口にしていないことだから無理もない。

 

 でも穂乃果はどうにかして夢とは違う状況を作りたいので必死だった。

穂乃果「何か変えないと正夢になっちゃうんだよ~」

 見たことによって変えようとしている穂乃果の姿は夢の中には出てこなかったというのにずっと何かを変えるために思考を巡らせている。

 

 その焦っている様子を見た空也は自分が焦っていることが少しだけ馬鹿らしくなった。

空也「おいおい。立夏から何を聞いたか思い出せよ。予知夢は見たその瞬間からその通りにはならないって聞いたんだろ? 結果はそのままかもしれないが……」

 

 だから今できる最大のことをしようとする。穂乃果が立夏に夢のことを聞いたのは知っていた。というより、空也の誕生日の時に魔法について立夏から聞いたというところで予測していただけなのだが、それでも当たっていることには違いなかった。そして空也は言っていて持ち直した思考がマイナスのほうに傾き始めてしまう。

 

 そんなことをしていると結果発表の時間になり、サイトに予選の結果が掲載される。

花陽「出ました!」

 報告した花陽の声を聴いた瞬間ににこは思いっきり紙パックのイチゴオレを握りつぶす。そのせいで中身があふれたが、今は結果のほうに集中していた。

 

 パソコンを操作している花陽が画面を下にスクロールしながらサイトに書いてある結果を読み上げる。

花陽「最終予選進出1チーム目は『A-RISE』2チーム目は『East Heart』3チーム目は『Midnight cats』4チーム目はミ…」

 50音順に並んでいるようで3チーム目と4チーム目の頭文字は"ミ"のようだった。これで通過している可能性が高くなった。

 

 しかし問題なのが、穂乃果の夢に出てきたものミが付くアイドルグループだったということ。

花陽以外『ミ……?』

 まだ油断できない状況でみんなは花陽に早く結果が分かるように催促した。

 

 次に花陽の口から出てきた言葉は唇を尖らせた形で発音するものだった。

花陽「ミュー……」

 だんだんとμ'sに近づいてきているが、それは穂乃果の夢のグループでも同じ。

 

 ハラハラドキドキの状態で次の言葉を待つメンバーたち。

花陽以外『ミュー……?』

 この後の言葉がズになるかタになるかでみんなの運命がきまる。

 

 

 

 

 

 ようやくその次の言葉を発する花陽の唇は突き出したままでタの線は消えていた。

花陽「……ズ」

 これ以降、花陽がグループの名前を続けることはなかった。つまりはこの"ミ"、"ュ"、"ー"、"ズ"が入っているグループ名ということになる。

 

 その事を理解した瞬間、スクールアイドルショップで自分たちのグッツを見つけた時のような感覚が彼女たちと彼を襲う。

花陽以外『え?』

 半分はその名前でいいのかという疑問。もう半分が自分たちが予選通過したという現実が受け止めきれていない状態で漏れる言葉だった。

 

 そしてとどめに最終的なことを花陽が話す。

花陽「μ's。音ノ木坂学院高校スクールアイドル『μ's』です!」

 この世に音ノ木坂のスクールアイドルは1グループしかなく、μ'sの名前を持っているグループも1つしかなかった。

 

 ということは花陽の言ったことが示すことは1つしかない。

穂乃果「μ'sって私たち、だよね。石鹸じゃないよね」

 自分たちが予選を突破したということ。でも、こうなったら定番というほど思いついてしまうこと、石鹸のことじゃないのかということを心配していた。アイドルショップの時も言っていたように。

 

 当然、スクールアイドルの祭典ラブライブの予選に突破した人を報告するというもので石鹸の名前を出すわけがない。

真姫「当たり前でしょ!」

 このミューズというのは紛れもなくスクールアイドルの名前。穂乃果たち『μ's』のことだった。

 

 ただ、実感がわいていない様子の凛は頭の上にはてなマークが出ていると錯覚するほどに疑問を持っていた。

凛「凛たち、合格したの?」

 

絵里「予選を突破した……!」

 そして絵里はその事実をいち早く受け止め、理解した。予選を突破したというこれまでの中でトップクラスの喜びを感じて。

 

 絵里の言葉を皮切りにようやく結果を知った者たちが喜びの声を上げる。

海未以外『やったー!(よっしゃー!)』

 その際に、目と耳をふさいでいた海未は結果を知れずに乗り遅れていた。

 

 

 

 

 

 結果が分かった瞬間に海未と空也意外のメンバーは部室から出ていく。このことをいち早く周りに伝えたいと思ったからだ。

空也「お~い。海未~」

 そんな中ずっと結果が分かる少し前から周りを遮断していた海未に空也が話しかける。

 

 しかし、話しかけたとしても今も耳をふさいでいる状態で声は聞こえていないし、話しかけていることだって目で判断することができない。

海未「終わったんですか。終わったのですか」

 そのため、ずっと海未は同じことを何度も繰り返しそこにいるであろう周りに聞いていた。耳をふさいでいるのに。

 

 そんな状態に痺れを切らした空也は早く結果を伝えるために半ば強引に海未の両手をつかんだ。

空也「いいから耳から手を放せ! 終わったよ。予選通過したぞ」

 

 するとちょうどいいタイミングで校内放送が流れる。

放送『お知らせします。たった今我が校のスクールアイドル『μ's』がラブライブの予選に合格したとの報告が入りました。繰り返します……』

 それはμ'sにとってはすごく大事なことで、この学院にとってもみんながうれしくなるような情報だった。そしていち早く聞きたかったことでもある。

 

 空也の言葉と校内放送を聞いた海未は途端に頬が緩みだし、嬉しそうに声を出す。

海未「やりました! やりましたよ空也!」

 そうだ、やったのだ。穂乃果たちμ'sは予選を突破した。つまり優勝への道に一歩歩みを進めていた。

 

 そんな時に送る言葉として何が一番なのだろうか。お疲れ様? それともよかったね? いや、今適切な言葉は……、

空也「あぁ、おめでとう」

 予選を突破したことへのおめでとうという言葉だった。頑張った人たちが結果を残した際に使われるべき言葉。それを海未に対して伝える。

 

 この時、陰で暗い顔をしている少女がいたことに誰一人気が付いていなかった。……当人以外。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後のいつも通り練習するために屋上に行った。予選を突破したという事実がモチベーションを上げている。今回は突破したからといって祝勝会のようなものがあるわけではない。むしろやる気が上がっている今の状況だからこそ練習をする必要があった。

 

 今は10月末。そして予選を突破したといってもこれは予備予選。次には地区代表を決めるべく最終予選が行われる。

絵里「最終予選は12月。そこでラブライブに出場できるチームが決定するわ」

 次の予選に残された時間は約ひと月。この期間にどうするかが重要だった。だからそのために絵里がこの話題を今だした。モチベーションがみなぎっている今だからこそ。

 

 そしてモチベーションが上がっている状況だらこそ次の目標を明確にする必要があった。

希「次に勝てば念願のラブライブやね」

 希が言葉にして明らかに目標となるものを再確認した。もちろん優勝が一番の目的だがそれに至るまでに通過しなければいけないことだってある。

 

 でも、ということは同じ場所でライブしたあのトップスクールアイドルに打ち勝たなくてはいけないということだった。

花陽「でも、A-RISEに勝たなきゃいけないなんて……」

 当然ながらそのことはここにいるみんなが気が付いていた。A-RISEのライブが終わった後に差を感じてナーバスになりかけていたため余程練習しないとその不安はぬぐえない。

 

 あの時と同じくして穂乃果がみんなに声をかける。

穂乃果「今は考えても仕方ないよ! とにかく頑張ろう!」

 しかし、みんなの不安感はあの時より全然マシなものになっていた。

 

 ただ、穂乃果の言ったことは今までもそうだったようにこれからも必要になってくる。

空也「その通りだ。だから練習に関して話し合った結果。海未、頼んだ」

 とにかく頑張るしかないのだ。感じている差を埋められる程度には必ず。そして一番頑張るべきなのは日々の練習。それがなくては勝つことなんてまず不可能だから。

 

 そういうことをしっかりと考えて決めた練習の新しい部分を海未がみんなに伝える。

海未「はい。来週からの朝練のスタートを1時間早くしたいと思います」

 それは練習時間が伸びると思えるような一言だった。今までの練習は怠けてやっていたわけではない。みんなが安全に活動できるような時間設定にしていたため、甘えている部分があったことは空也と海未と絵里の3人は気が付いていた。

 

 しかし突然そんなことを言われてもできるかどうかという面ではまだやっているわけではないからわからない。

凛「え~、起きられるかな?」

 朝早くに起きないといけないということを理解した凛が真っ先に気にしたのは起きれるかということに関してだった。起きれずに遅刻したら時間を早めた意味がない。だからこそ寝坊しないかどうかが不安になる。

 

 そしてまだ新しい練習の決まりごとはある。続けて海未が話す。

海未「そのほかに、日曜日は基礎のおさらいをします」

 ラブライブの予備予選の時はダンスの練習を多くやって基礎トレーニングは少なめにしていた。しかし、基礎トレーニングをやることで動ける範囲が広くなりもっといいパフォーマンスができるようになる。だからこのスケジュールは重要といえる。

 

 基礎練習ということでそれを聞いたみんなが少しいやな顔をした。無理もない。あまり自分の成長を見ることができないものであるから、当然飽きが出てくる。でもそれが大事なことであることを空也は告げる。

空也「練習は嘘をつかない、けど質が高い練習を集中して行えば練習時間を短縮。体を休めるのに使える。なまけたら必ず負けるしな」

 そう。この練習の一番の目的は質の高い練習を短い時間で行い体を休める時間を作るというものだった。体を休めることができればまた質の高い練習をすることができる。このループが出来ればより良い練習が幅広くできる。だからこそこういう考えに至った。

 

 この考えは空也ともう一人、絵里が言い出したこと。だからこそそれが重要だということを話す。

絵里「そう。空也が言ったようにそこがラブライブ出場にはそこを十分にやることが大切だわ」

 このグループはまだまだ伸びしろが存在する。だからこそ基礎をしっかりとしないといけない。

 

 でも、海未と空也、そして絵里の言葉でこれからやることがより明確になった。目標もできて、その手段が明らかになっているのならあとは突き進むだけ。

穂乃果「よ~っし! みんな行くよ~! ミュー……!」

 だからこそ練習を早く始めたいと思った穂乃果はいつもの掛け声をかけようとする。

 

 しかしそんな中で何か違和感を感じていた。

ことり「待って。誰か一人足りないような……」

 何かがおかしい。ここにはみんながいるはずなのに足りないような感覚に襲われたことりがそのことをみんなに伝える。

 

 そんな言葉を受け、希が今この屋上にいる人の名前をその人を見ながら呼んだ。

希「うち、ことりちゃん、真姫ちゃん、えりち、海未ちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃん、穂乃果ちゃんに空也君」

 

凛「全員いるよ!」

 希の言った人の名前を聞いて、誰かがいないような感覚すら覚えていない凛は全員いると判断した。

 

 だけど希のカウントで気になったことが出てきた空也は名前ではなく人数を数えることにした。

空也「いや待て。1,2,3,4,5,6,7,8,9……。俺を入れて9人だから……」

 μ'sは、アイドル研究部は10人いないといけないはずなのに今は9人しかいなかった。誰かがいない。そして見渡してみると、小さいながらも大きなプライドを持っているイチゴオレをつぶした人がいなかった。

 

 そう、その人物とは……、

穂乃果「……あ! にこちゃんがいない!」

 アイドル研究部の長にして、イチゴオレを握りつぶした人。矢澤にこがこの屋上にはいなかった。……予選通過をしたということで興奮しすぎていた結果誰も気が付かなかったのかもしれない。

 

屋 上から正門前を見ていると黒いツインテールの先ほどまで同じ部室にいた人が返っていくのが見えた。……誰一人としてにこが今日は休むという連絡を受けていないのに。

 

 

 

 

 

 黙って帰ろうとしているにこのもとへ、何事か気になり空也たちは向かった。

穂乃果「にこちゃ~ん! どこ行くの?」

 下駄箱から出たところで穂乃果はにこの名前を呼んだ。

 

 すると一瞬肩がびくっと動いたにこが足を止めて振り向いた。

にこ「大声で呼ぶんじゃないわよ!」

 先ほどの驚きを隠すためなのか穂乃果に少しだけ怒った声で呼びかけに応じた。

 

 しかし穂乃果自身はそのことについてなにも反省している様子はなかった。なぜなら今はそれよりも気になることがあったから。

穂乃果「どうしたの。練習始まってるよ」

 それは勿論練習が始まっているのに帰ろうとしているにこのことについて。何も聞かされていない分余計に気になってしまう。

 

 穂乃果にそう聞かれた瞬間、にこは少しだけばつが悪そうな表情をして口を開く。

にこ「今日は、ちょっと用があるの……。それより、最終予選近いんだから気合い入れて練習しなさいよ」

 そう言っている声は少しだけ震えていて、何かがあることをすぐに理解することができた。

 

 ただ、それを今言っても何にもならないだろう。だから空也はにこの言葉の後半部分を肯定してから連絡を入れてほしかったことを口にする。

空也「もちろんそうなんだが、連絡入れてから休んでくれないか。びっくりしたぞ」

 気が付くのが遅れたとはいえ、何かあったのではないかと少しでも想像してしまったため何も言わずに休むのはどこか不安になるものがあった。

 

 それについてはにこも悪かったと思っているようで素直に受け入れた。

にこ「わっ悪かったわね。次は気を付けるわ」

 少しだけ心配されていることが伝わり、頬が赤くなっているがそれでもすぐに正門側へと振り返り歩みを再び始めた。振り返った時に横目で空也たちのことを見ていたがそれがどんな理由を持っているのか今の彼女たちはわかっていなかった。

 

 去っていくにこに対して言いたいことを言った空也は短くその答えの返事をする。

空也「おう」

 何かを言ってくれればこっちだって都合があるということを知れるし、無理に参加させるなんてことはしない。部活は仕事じゃない。自分のやりたいことをしているのだがどうしてもという時が出てくる。そういう時はしっかりと休ませることも部活として大事なことだろう。

 

 ただ、にこはその言葉を残して帰って行った。少しだけ焦っているように。

穂乃果「行っちゃった……」

 もうにこのいない正門を見つめて穂乃果が言う。これから練習だと気合を入れていたのに少しだけ気が抜けてしまう出来事だったため言葉は少し寂しげだった。

 

 しかし、そんな中でも明るいことを考えていた人がいた。

希「なんか気になるんけど、つけてみない?」

 それが希だ。面白そうだと感じたのがすぐにわかるような不敵な笑みを浮かべてにこのことを追いかけることを提案した。

 

 何も言わずに部活を休もうとしたにこの用事が気になりみんながみんな希の意見に賛成した。まぁ、乗り気じゃないような人もいるがどこか興味があるという様子はみんなが感じていた。

 

 ここに、矢澤にこを尾行することが決定しみんなが部室に戻ってそれぞれの帰りの準備をしていくことになった。

 

 今のにこにいったい何が起こっているのか。それはまだ空也たちは知ることができていない。

 

 




最後にさらっと出てきた部活は仕事ではない……。ですがこれは私の勝手な持論です。

さて、一体にこの身に何が起こってしまったのでしょうか? そして新キャラはいつ出るのでしょうか?

それは次回以降のお楽しみということで!

新しくお気に入り登録をしてくださったプレイマットさんありがとうございます!

次回『尾行』

それでは、次回もお楽しみに!



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どうかよろしくお願いします!

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