ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~ 作:そらなり
先日希が誕生日を迎えました。っということで、希! 誕生日おめでとう! なぜかこれを言うのが2度目という……。あの時、空也を支えてくれてありがとう!
さて、前回はほのぼのして終わりましたが今回はガチの競い合いです! 皆さんが知っているキャラをモブやμ'sのだれかが演じるのでしょうか!?
それでは、団長として引っ張っていく彼女たちとそれを受けて頑張る人たちの物語をご覧ください!
お昼休みの時間も終わり、午後の競技が始まる。午後始まりの競技は応援合戦。この競技は得点に加算されるわけではないが午後の競技を始めるにあたって気合を入れなおすという面ではとても大事なものになる。
応援合戦が始まった。グラウンド中央にある朝礼台の前に絵里と凛と、そして穂乃果が立っていた。その服装はチアガールの衣装だった。両手にはポンポンをもって、お腹を完全に露出している。先ほどの緩い雰囲気を感じさせないほどきりきりとした空気感を出している。そして昼休みをはさんだおかげで落ちかけていた青組のメンタルは立て直したみたいだった。
赤組の応援を凛が始める。順位の低い順からやっていくみたいだ。同率だったため団長同士のじゃんけんがあった赤組が最初に応援を始める。
凛「今は黄組と同じ2位だけど! 1年生と3年生のいるこの赤組でここまでやってきたなら! きっと優勝できるよ! みんな、優勝目指して頑張るよ!」
1年生は1クラスしかいないこの状況でいくら最上級生の3年生とチームを同じくしていたとしても連携なんてそこまで取れるわけでもないのに同じレベルの競い合いができていたということをチームメイトたちに向かって話す。
その言葉を聞いた赤組のメンバーは凛の強い気持ちに当てられ、お昼の間にゆるんでしまっていた気持ちを引き締めることができた。さらには凛に言われたことで1年生のみんなは自分たちの力に自信を持った。それも、慢心ではない先輩たちと戦ううえで必要になってくる自信を。
赤組が終わった後に、現状で同率の黄組の絵里が始める。絵里は凛とは違い生徒会長として生徒の前に立ってきた。そのことを生かして、気持ちが直接伝わるであろう言葉をつづり応援をし始める。
絵里「3年生だけのチームで下級生たちに負けちゃってもいいの!? 私はそうは思わないわ! 3年間一緒に過ごしてきた私たちなら勝てる! 元生徒会長の私がいるから絶対に勝ちに行くわよ!」
凛は1年生となかなかチームワークをはぐくむ時間がない3年生に自信とやる気を上げるために話していた。しかし、それがどのチームに重要なものであるかと言ったらそうではない。同じ時間を長く共有してきた3年生だけのチームと2年生だけのチームである黄組と青組にはそれほど重要視するものではない。そして3年生は最上級生だ。それは誰もが分かること。だが、最も上の人間ということはそれに応じたプライドというものが存在する。
そのプライドというものは大きすぎても小さすぎても身を亡ぼすものだ。しかし、プライドがない人もまた破綻してしまう。そしてプライドを守るためなら人はやる気を出すことができる。
今回の絵里の言葉にはそのことを踏まえたうえでの言葉をしていた。これで黄組の全員のやる気が上がった。最上級生としてのプライドを守るために。
……こういう感じの言葉を綱引きで聞いた気がするが、気のせいだろうか?
最後に現状1位のポジションにいる青組の穂乃果が応援を始める。
穂乃果「……みんな。今は勝っているのかもしれない。でも油断していたらすぐに追い越されちゃう……。だから! みんな一人一人が頑張らないといけない……。午後に穂乃果が出る種目はないけど……、精いっぱい応援するから。これからは仲間意識も大事だけどそれぞれが勝つんだって気持ちが大事になってくる。だから穂乃果はみんなが一人で頑張っている時に精一杯エールを送るから。一人で戦っていたとしても私が、みんなが付いているから安心して全力を出しちゃって、このまま優勝を目指そう!」
声の強弱をつけて聞きやすくしたもので、今までの2人の応援とは全く違うものだった。みんなの勢いを上げるために勢いのある応援をしていたが穂乃果の場合は今の現状を考えて、すぐに追い抜かれるかもしれない恐怖と、一人一人が普通のやる気を出していたのでは勝てないかもしれないということを話し、みんなに危機感を与えた。
それだけならやる気を落としてしまう生徒もいるかもしれない。だけどここが一番穂乃果らしいところで自分に、周りに頼ってでも勝ちを目指しに行くことみんなに吹き込んだ。
やっていることが矛盾しているかもしれない。確かにそうだ。一人で頑張れと言ったり、周りを頼れと言ったり。それが穂乃果の言ったところのいいところ。一人で頑張ることを重点に置きながらみんなの支えがあることを自覚させる。そうすることでより前に進むことができる。
そういうことを考えての言葉だった。
3人の団長の応援を終え、やる気を出した生徒、闘争心をより強くした生徒、そして仲間をも超えていこうとするように考えるようになった生徒と別れ、この応援合戦は終了した。
応援合戦が終わり仮装リレーが始まる。男子生徒にしてみれば一番盛り上がるところだ。
それはなぜかというと……、出場する選手たちが
そのことが分かっているからなのかこの競技に男子生徒は出場しない。男子生徒の中にある暗黙の了解みたいなものだ。
そしてこの競技に花陽が出場するようだった。しかも走るまでは何を着ているのかが分からないようになっている。花陽は今、黒いローブを着ていた。
花陽「うぅ……。演劇部のこの衣装を着ることになるなんて……」
何のコスプレをしているのかわからないが、花陽は恥ずかしがっていた。
そんな中始まった仮装リレー。このリレーはそれぞれの組が8人ずつ計24人が出場する競技で、男子生徒にとっては24人の女子高生のコスプレが見れる競技になっている。
そして走り出すまで何のコスプレをしているかはわからない。みんなが黒いローブをかぶっている。ただ、最初に走る人である3人はすでに姿を見せていた。
花陽は第一走者でもアンカーでもないみたいで、中盤に備えて準備をしていた。
赤組の生徒の第一走者の格好は顔にトマトをかぶっていた。青組は穂乃果の鞄で見たことがあるようなマスコットキャラクターの服装。黄組はこれまたにこの鞄で見たことがあるかのようなうさぎの着ぐるみを着ていた。
もはや男子生徒が夢見ていたコスプレが見られなかった。しかし、これだけでは終わるわけではない。まだまだほかの走者がいるそこにかけるしかなかった。
ピストルの音が鳴り響きスタートの合図が告げられた。それぞれのバトンにはこだわりがあり、なぜか赤組はプラスチックでできている細い剣のようなものを持っていた。リーチがそこそこ長い分リレーには有利になるだろう。
そして青組のバトンは金色に塗られている両端が小さな三又になっている物だった。はたから見ると少し短い槍のように見えた。長さは赤組には負けるが、しっかりとバトンの役目は果たせそうだった。
最後に黄組のバトンなのだがどこからどう見ても黒いスクールバックにしか見えなかった。中身自体はきっと何も入っていないからだろう、ぺったんこなのだが、うさぎの被り物をした人が持っているのは異常にしか見えなかった。
現在の順位は青組が1位、赤組が2位、黄組が3位だった。黄組の走者は全身がピンクのタイツであることから恥ずかしさで少しもたついているようだった。
このリレーはトラック1周を回って次の人にバトンを渡すようになっている。そのためどのコスプレもしっかり見れるようになっていた。
第一走者が次の人にバトンタッチをし始めた。順位としてはしっかりと決まっているもののその差はほとんどなかったため数秒単位の誤差しかなかった。
そしてバトンタッチのさなか、赤組は長いリーチを生かして早くにバトンを渡し、それを青組が追う形になっていたのだが、黄組は少しバトンパスに乱れがあったみたいで2人よりも遅く走り出す。
現在1位の赤組のコスプレはμ'sとしては何回も見たことのある服装だった。それは、巫女服。上半身は汚れのない白で、下はとても鮮明な赤色だった。しかし少し走りづらそうにしているがそれでも1位を保持していた。
そのあとを追う青組のコスプレは何と珍しいミニスカポリスのものだった。露出度の高いものを見た男子生徒から大きな歓声が響き渡る。そんな男子連中が見ているのは完全に露出された太もも。走るたびに少しだけ揺れているさまをじっくりと見ていた。
だがここでさらなるコスプレをした黄組が前に出てくる。その服装は今の季節に着る人は相違ないであろうもので、しかも羞恥心がなく走っている。今黄組の走者が着ているものは……ビキニだった。しかも黄色で、そこそこスタイルのいい生徒が着ていたためかなりの男子生徒が興奮していた。その速さは走りづらそうにしている赤組を追い抜き青組と並ぶほどだった。しかも速く走っているためか、その女子生徒の胸が揺れる揺れるで……、なぜかにこは不機嫌になっていた。
順位は変動し、1位が黄組、2位が青組、少し差が開き3位が赤組となっていた。
バトンパスの場面になり、黄組が最初に渡そうとする。もちろんバックのバトンパスは難しいけど、うまいこと腕に手さげ部分をひっかけてパスすることに成功した。
続いて青組がバトンをパスする。その相手は黒いローブを着たままなのだがよく見るとそのローブはほかの人とは違うものだった。銀髪のウィッグをつけていて、バトンを持っていないほうの手には長い槍があった。そのコスプレとは"トリニティセブン"の
その標的になったのはもちろん黄組の生徒。しかしその恰好は白い大きなベレー帽のようなものをかぶって、首にはオレンジ色のネックレス。
そこから一歩遅れて大きなピンクのクマのぬいぐるみを着ている人が走ってくる。着ぐるみだから遅いかと思われたがものすごい速さでトップを走る2人に向かって行った。なぜか、来ている服装が風見学園の付属のものに似ているが……、そのことが分かるのはμ's人たちだけだった。
結果ついていた差はなくなり、ほぼほぼ順位は並んでいた。
ほぼ同時にバトンタッチになるが、次の走者はいよいよ花陽の番になった。花陽は来ていたローブを脱いで群青色がベースになっているワンピースのような服装に白いケープを肩にかけていた。見た感じ、"
青組のコスプレは薄紫の制服に白いスカートで鮮やかな緑色の髪をしていて後ろ髪の少しを肩にかけていた。そのコスプレは"カードファイトヴァンガードG"の
今度の黄組のコスプレはこのスクールアイドルが人気の世の中で知らない人はそうそういないであろう人たちのコスプレだった。先日に、μ'sと一緒にライブをしたトップスクールアイドルのA-RISEの綺羅ツバサで『Private Wars』衣装のコスプレをして走っていた。その事に花陽はA-RISEのコスプレに反応したものかどうなのかを真剣に悩んでしまったため、少し失速しながら考えていた。
トラックを走る3人が徐々に差が付き始めた。勢いよく走っているトコハが先頭を走り、その後ろをツバサが追う。その後ろをずっと花陽が見つめていた。
しかし、途中から花陽が正気を取り戻し、ツバサに負けないように必死に走った。
花陽(あれはA-RISEのコスプレをしていても別の人……。ぼーっと眺めているわけにはいかない!)
そんな考えがあったからなのか何とか日ごろの練習の成果が出たのかツバサを追い越すまではいかないものの、追いついていた。
最初にバトンタッチをしたのはトコハだった。トコハは次に走る人に金色のバトンを渡す。その数秒後に花陽ことアリスとツバサが走る役割を終えた。
トコハからバトンを受け取ったのは水色の髪に眼鏡をかけていて少し機械チックなものをつけている少女。"インフィニット・ストラトス"の
ただ、機械チックな装飾が仇となったのか後ろから迫ってくるピンク髪のランドセルを背負った魔法少女のコスプレをした生徒と、金髪と茶髪の中間色の髪色をしているツインテールの膝までの長さのメイド服を着たエルフ耳のコスプレをした生徒に追いつかれてしまった。ピンクの魔法使いのほうは、のメルル。メイドのほうが"アウトブレイク・カンパニー"のミュセル・フォアランだった。A-RISEがスクバを持っていても違和感はそれほどなかったけど、メイド服を着た人が持つとどこか違和感を感じてしまうが、そんなことをミュセルは気にせずに走っていた。
簪は少しだけあった差を詰められてしまいそれでも抜かされまいと必死に走っていた。必死で追いかけてきたメルルとミュセルは必死に走っている簪が少しだけペースを上げたことでよりペースアップを図っていた。
しかし何とかそのままのペースで1位をキープした簪は次なる人にバトンを渡す。
その人は金髪なのに先端は少しだけピンク色で、赤いリボンをうさぎの耳のように立てている白ベースのセーラー服を着ていた。彼女がコスプレをしているのは"ニセコイ"の
そのあとをほぼ同時に戻ってきたメルルがカジノ等で見かけるであろうバニーガールに、ミュセルは亜麻色の髪型はショートヘアーで黒いブレザーの中にはピンク色のカーディガンを着た"やはり俺の青春ラブコメはまちがっている"の
スタートダッシュで差を広げた千棘はそのまま次の人に向けてバトンを渡すために走っている。青組が現状有利な状態だ。そんな後ろをバニーガールといろはが追いかけている。しかし、いろはは抜かすために走るというより、頑張っている自分をアピールするように走っているように見えた。どこまでも役に忠実なのだろう。
現在の順位は千棘(青)が1位、バニーガール(赤)が2位、そして3位がいろは(黄色)だった。
最初に戻ってきたのはもちろん千棘だ。千棘はペースを乱さず、スピードを殺さずに走ってくる。その後ろを差が開いているがバニーが追いかけていた。千棘は早速次の走者にバトンを渡す。バトンの受け手はメイド服を着た水色の髪をしたコスプレだった。右目が前髪で隠れていて肩が出ているメイド服になっていた。そう、このキャラは"
そしてその数秒後に赤組のピンクのロングヘアー、そして腰から生えている黒い尻尾をつけている生徒が走り出す。髪留めには白くてぐるぐるの目があるようなものをつけていて服装はYシャツに黄色いベストそして緑糸のチェックのスカートをはいた女の子が走る。そのコスプレは"
さらにその数秒後、トップとの差が10秒ほど空いた状況でいろはがバトンタッチをする。その相手は巫女服を改造でもしたかのような服と、後ろに戦艦のようなものを腰につけていた。その子がコスプレしているのは"
その速さのおかげなのか先頭を走っている、レムを完全に追い越した。そしてレムはそのことに驚き必死になって再び追い抜かそうと思い必死に足を動かし続けた。その後ろにはララが迫ってきている。先ほどあった10秒ほどの差はそこにはなくむしろ完全に金剛が1位を独走していた。
つまり、走り負けてしまったのだ。レムは。ただ、ララには追い越されてはいない。自分の横を走っていた。
先に帰ってきた金剛がアンカーにバトンを渡す。するとそのバトンはすぐさま違和感を無くしてくれた。今まで誰が持っても違和感を醸し出していたこのバトンだがこのコスプレをした人が来た瞬間それは普通のものとなった。Yシャツの上にパーカーを着ている金髪のお団子ヘアーの持ち主。そのパーカーは紺がベースとなっていてそこに赤くて太いラインが米印を書くように通っていた。そのキャラは"きんいろモザイク"の
そんな後ろでレムとララがそれぞれにバトンを渡す。
レムは胸元が開いた黒いワンピースを着ていて、そのスカートは赤くなっているコスプレをした少女にバトンを渡す。そしてその足はニーソックスを吐いていてさらにはガーターベルトを着けていた。青い髪がうさ耳のようになっているそのキャラクターの名前は"
そしてララがバトンを渡したのは、色はと似た亜麻色の髪をして長い髪を三つ編みで特徴的に結んだ白をベースにして赤いラインが入ったコスチュームを着ている胸にはチェストプレートを付けており、戦闘するキャラであることは明白だった。その登場作品とは"ソードアート・オンライン"のアスナその物だ。
それぞれのバトンはアンカーが持つことでコスプレが完成されるようなものだったみたいで、アスナが持っている細い剣のようなものはアスナが愛用していたレイピア、ランベントライト。黒ウサギはインドラの槍、カレンはスクールバックだった。
アンカーになりカレンにリードを許しているアスナと黒ウサギは必死になって追いかけた。アスナは剣を構えながら上半身を低くしてこれから何かを襲うのではないかと思うほどの殺気をもって、黒ウサギはよく見ていると滞空時間が長かったりとどこか不思議なところがあったが、カレンの優勢は変わらなかった。走る長さももう半分になってきたころ、アスナがさらに加速する。
その結果なのかカレンに何とか追いつくことに成功したが追い抜くということはできていなかった。その数秒後に黒ウサギも並び3人がそれぞれゴールに向かって走っている。
ゴール間際になりいよいよゴールへの執念が強くなってきた。カレンは普通にゴールに向かって走る。黒ウサギは踏み込む足に力を入れてラストスパート。そしてアスナは体制を低くしたまま足の回転を早くし始めた。
そして頭1個分リードするアスナがそのままレイピアを前に伸ばしてゴールテープを切る。しっかりと走り切りながら。
3人のアンカーが走り切り、結果が発表される。
1位、アスナ(赤)、2位カレン(黄色)、3位黒ウサギ(青)
きっと黒ウサギが最後になってしまったのは原作より少し、胸が足りなかったからだろう……。
赤 青 黄
450 450 440
午後が始まり、いよいよ終わりが見えてきた体育祭。しかし、依然と大きな差が付かない。この後どんなことが起きてどのチームが勝つのかは今は誰もわからない。
今までμ'sに関係ないところはすっ飛ばしてきましたが、コスプレリレー(仮装リレー)はいろいろなアニメのタイトルとキャラを出したかったので細かく書いてみました。
D.C.のキャラをコスプレとして出すことは不可能だと思っていたんですけどね……。でも、1キャラだけおかしくないデザインをしているキャラがいて本当に助かりました……。トコハも穂乃果がコスしないんなら出さなくても……。って思ったりしましたが、名前を出したいという欲求には勝てませんでしたね。
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次回『前に、マエニ、ススメ』
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