ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

基本どんなこともできる人でも弱点ってあるものなんですね。

なぜこんなことを言ってるかというと、本編を読んでいただければわかります。…多分。

それでは今回も、彼、彼女らの描くストーリーを楽しんでいってください。


前途多難なアイドル活動

空也side

 

 ことりが衣装のデザインを考えてるときちょうど海未たちが帰ってきた。

 

 ガラッ

 

 海未はことりが何をやってるのかわからないようで

ことり「こう……かなぁ~」

海未「ことり?」

 ことりに呼びかける。

 

ことり「うん…。こんなものかな。見て~、ステージ衣装を考えてみたの~」

 そこには、穂乃果がモデルの衣装がことりの手によって描かれていた。

 

空也「お~、いい感じじゃないか」

穂乃果「うん。可愛い!」

 ことりの描いた絵に感動の声を上げる。

 

 その言葉にことりは、

ことり「ほんと!? ここのカーブのところが難しんだけどなんとか作ってみようかなって」

 難しいことにも挑戦してみようと生きこんでいた。

 

穂乃果「うんうんうん!」

 穂乃果は、いよいよアイドルに近づいてきてることに感動する。

 

空也「あぁ、俺には作れないけど案くらいなら出すぜ」

 ことりのサポートもしようと思った空也の発言だったが、空也には致命的なことがあった。

 

ことり「うん、空也君は、衣装づくりには、絶対に手を出さないでね?」

 ことりがこういうのは理由がある。

 

 空也には、裁縫が苦手という欠点がある。服なんて作った時には、着た数秒後には、跡形もなくなってしまうという伝説を作ってしまったほどだ。

 

空也「あぁ、わかってはいるがこう真正面から言われると少しへこむんだが……」

 そんなことも理解はしているからこそ、あの言い方だったのだがことりの言葉に空也が少しへこむ。

 

 そんな空也を放っておき

海未「こ、ことり?」

 海未は、ことりに何かを問いかける。

 

 ことりもかなりの自信作なのか堂々と海未の前に絵を差し出す。

ことり「海未ちゃんはどう?」

 

 スッ

 

 海未は、その絵の一点をずっと見ている。

海未「えっと……」

 

 穂乃果は、かなり気に入ったようで大絶賛している。

穂乃果「可愛いよね! 可愛いよね!」

 

 そこで海未は、一番気になったところをことりに聞く。

海未「ここのスーっと伸びているところは?」

 そう言って海未は、スカートの下から伸びている細い何かを指さした。

 

 でもそれはほかの人が見ても……

ことり「足よ」

空也「足だな」

 というだろうものだった。

 

海未「素足にこの短いスカートってことでしょうか?」

海未は、自分のスタイルに自信がないように答える。

 

ことり「アイドルだもん!」

空也「アイドルだからな。動きやすい服装にしとくのは当たり前だと思うが?」

 アイドルは少なくとも歌とダンスができなければならない。ロングスカートでもダンスはできないわけではないが動きやすさを優先すれば、ミニスカートなど短いものに限られてくるだろう。

 

 海未は自分の足を見る。

海未「…………」

 

 海未が何を考えているのか分かった穂乃果がフォローを入れる。

穂乃果「大丈夫だよ。海未ちゃん、足そんなに太くないよ」

 

 しかしそのフォローもあまり効果がなく、

海未「人の事いえるのですか!」

こんな反論をされてしまった。

 

 その海未の言葉を聞き、自分で太もも等をさすってみる穂乃果。

穂乃果「ふ~む、ふむふむ。よし! ダイエットだ」

 穂乃果は、自分もダイエットしなければならないと思い込んで納得した。

 

 ……それでも空也は思ったことを口にする。

空也「別に2人とも太くないしむしろ、細いほうなんじゃないか?」

 女の子がどんな価値観を持っているとかはわからないが、少なくとも空也の目には、3人とも細めに見え、穂乃果に関しては、昨日の一件で抱きかかえてるのでそこまで体重があるとは思えなかった。

 

ことり「そうだよ~、心配しなくてもいいんじゃないかな?」

 ことりも空也の言った意見に同意のようだった。

 

 それに、今回は時間がとても少ない。その中で真っ先に決めなくてはいけないことがあるのだが、穂乃果たちは気づかないようなので空也が指摘する。

空也「それよりもほかに決めるべきことがあるだろ?」

 

 空也の言ったことに心当たりがあるのか穂乃果が思い出したかのように声を上げる。

穂乃果「あ! そうだった!」

 

 海未は、穂乃果の考えが読めないようで穂乃果に問いかける。空也もやっとわかってくれたと思いホッとする。

海未「それは何でしょうか?」

 

 しかし穂乃果が考えていたことは、見当違いもいいところだった。

穂乃果「それはもちろんサインでしょ、街を歩くときの変装の方法でしょ」

 

 空也がほっとできたのはほんの数秒。もう駄目だと思った空也は、

空也「そうじゃなくて、まだグループ名だって決まってないだろーが」

 完全な答えを言う。

 

 その答えにことりは考え付いていたのか、すぐさま口にする。

ことり「そうなんだよね」

 

 しかし穂乃果と海未に関しては、全く考えつかないようだった。

穂乃果 海未「「あ!」」

 なんだかこの先が不安になってきた……。まぁそれでも最後は、きっとうまくいくんだろうけどな。穂乃果にはそんな力がある。

 海未にことりもいるんだし、何とかなるだろう。そう思う空也だった。

 

 それからグループ名を考えること数分後。

穂乃果「なかなか思いつかないよねぇ~」

 もう昼休みが終わるまで10分くらいしかないところで穂乃果が音をあげる。

 

 やはり、グループ名に悩むのは当然なのか、この4人は特徴がないわけではない。むしろ個性が強すぎるのだ。

 ことり「何か私たちに特徴があればいいんだけど」

 

 今回必要なグループ名には、穂乃果とことり、そして海未の3人につけるものだった。その3人の性格、癖などに共通するものがあまりなく、グループ名に有効な意見が全くでないのだ。

海未「アイドルとして皆さんの前に立つ3人共性格はバラバラですし」

 

 すると穂乃果から急に1つの案が出る。

穂乃果「じゃあ単純に、3人の名前を使って『穂乃果・海未・ことり』なんてどう?」

考えても案が出ないならシンプルに行こうと思ったのかただの名前を並べただけになった。

 

空也「それなら『ことほのうみ』のほうがいいんじゃないか?」

 穂乃果の案に空也が悪ノリで答える。

 

海未「私たちは、漫才師になるわけではないのですよ。それに空也、悪ノリしないでくれますか」

 海未は、空也の悪ノリに気付き注意しながら穂乃果にツッコミを入れた。

 

 …………こいつら漫才もいけるんじゃないか?っと空也が思ったのは、誰も知らない。

 

穂乃果「だよね…。は! そうだ! 海未ちゃんは海、ことりちゃんは空、穂乃果は陸。名づけて『陸・海・空』」

 穂乃果は、名前にゆかりのあるものをとって名付けたようだがこれもアイドルの名前にはならない。

 

ことり「全然アイドルっぽくないね…」

 至極まっとうな点を指摘することり。

 

穂乃果「だよね~。じゃあじゃあ。あ! そうだ!」

 頭を抱えて考える穂乃果にまた1つアイディアが思い浮かんだ。

 

 穂乃果に言われて掲示板前にやってくる。穂乃果の手には、マジックがありことりが書いたポスターに『そして……グループ名募集!』と付け足していた。

 

 付け足しをしたポスターを見て、

穂乃果「これで良し!」

 穂乃果は、満足したようだった。

 

海未「丸投げですか」

 海未は、少し呆れながら穂乃果に言う。

 

空也「いや、いろいろな人の意見がもらえるのは意外といいかもしれない」

 穂乃果の考えに空也が考えを伝える。

 

穂乃果「それにこっちのほうが、興味を持ってもらえるし」

 穂乃果にしては、いい案だと思う。しっかりと今後に繋げることができる。

 

ことり「そうかもね」

 ことりも考えていることは同じようで首を縦に振る。

 

穂乃果「よーし、次は歌と踊りの練習だー!」

 決めることは来てたとばかりに穂乃果はやる気を出す。

 

 しかし、その考えには1つ重大なことを決めなくてはならない。

空也「場所はどうすんだ? 十分に広くなくちゃいけないけど」

 そう、練習を行う場所だ。歌も練習するわけだから声が気になりにくいところで、大きな動きができるところが望ましい。

 

穂乃果「え~っと」

 その条件に合う場所の検討が数少なく悩む穂乃果。

 

 

 

 

 

 

 そして考えた結果一番最初に出てきた校庭に向かうも、

穂乃果「う~ん。ここだと邪魔になりそうだね」

 そこには、昼休みに遊ぶ生徒がいたため使うことができなかった。

 

 

 

 

 

 

 そして音の心配もすることのない体育館では、

穂乃果「うわ、ここも全部使ってる……」

 昼休みに練習する部活が使っていて使えない。

 

 

 

 

 

 

 最低限の練習ができると考えた空き教室も、

穂乃果「う~ん、う~ん」

 穂乃果が懸命に扉を開けようとしているが、

 

ことり「鍵がかかってる」

 ことりの言う通り鍵かかかっていたのでびくともせず。

 

海未「空き教室は使えないんですね」

 海未はそう結論付けた。

 

空也「じゃあ、先生に許可とってカギをもらってくるしかないか」

 空也の発言で4人は職員室に向かう。

 

 

 

 

 

 

 職員室では、

教師「空き教室を? 何に使うんだ?」

 担任に空き教室の使用許可を取ろうとしたが理由を聞かれ、

 

空也「こいつらのスクールアイドルの練習に、ちょっと使わせてくださいよ」

 理由を正直に説明するも、

 

 先生には、想像することができなかったのか、

教師「お前らが? アイドル? フフ~ン」

 

 鼻で笑われてしまった。

穂乃果「あ! 鼻で笑った」

 穂乃果は、顔を赤くしてそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最後にいろいろ欠点はあるけど広くて音の心配もしなくていい屋上にやってきた。

穂乃果「で……」

 今まで校内を回ってきて唯一使えるであろう屋上を前にして穂乃果は、少し残念がりながら言う。

 

 空也は、もうこれ以外の場所も思いつくわけでもなく、

空也「ここしかないかな」

 そう言って納得する。

 

 ことりは、少しこの場所の欠点を考えながら、

ことり「日陰もないし、雨が降ったらつかえないけど……」

 口にする。そうこの場所には、全くないわけではないが日陰の広さがなく練習するスペース分は確実になかった。

そして屋根もないため雨が降ったら練習するのは厳しいだろう。

 

海未「贅沢は言ってられませんからね」

 今は練習するところがあればなんとかなるのでよしとする。

 

穂乃果「うん。でもここなら音も気にしなくて済みそうだね。よ~し、頑張って練習しなくちゃ。まずは歌の練習から」

 

 穂乃果の言葉にことりと海未は、やる気を出して返事をする。

海未 ことり「「はい!」」

 

 しかし、そこで必要になってくるのは

空也「ちょっと待った。お前ら何歌う気なんだ?」

 そう、歌なのだ。ほかのスクールアイドルや本物のアイドルの曲を使ってもいいのだがそれでは、本家と比較されてしまい、酷評が多くなってしまう可能性が多く出てくる。それなら完全なオリジナルの曲をやったほうがインパクトがあり、プラスになる面が大きい。

 

 歌については何も考えていなかった3人は、

ことり「えっと……」

海未「私は知りませんが」

穂乃果「私も……」

 

 これは、形になるのにかなり時間がかかりそうだな。

空也「はぁ……」

 少し呆れかけた空也であった。

 

 




少し自分の考えが入っていますが、後悔はありません。

初めて出た空也の弱点皆さんどう思うのですかね?

現実では一切ありえないことですが…。

次回、空也にとっては意外?なことが起こります。

次回『作戦会議と空也の役目』

それでは次回もお楽しみください。それでは!

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