ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回からアニメ2話『アイドルを始めよう!』の回に入っていきます。

これから少々の時間この物語をお楽しみください。


スクールアイドル始動

空也side

 

 昨日、生徒会に部活の設立の許可をもらおうといったのだが、許可が下りなかった。でもこんなことで落ち込んでなんかいられない。だったら抜け道を探して3人を輝かせたいと思った空也は、生徒手帳を何度も読み返し、何とか抜け穴を見つけた。……おかげで寝不足になってしまったが。

 

空也「はぁ~~~。おはよう。穂乃果、海未、ことり」

 そんな大きなおくびが出ながら穂乃果たちに挨拶をする。

 

穂乃果「おはよー空也君」

ことり「おはよー。空也君」

海未「おはようございます。空也」

 っと三者三様の挨拶を返してくる。

 

 そこで空也はさっそく本題に入る。

空也「昨日ちょっと調べてみたんだけど、昨日言ってた海未の講堂を借りられないってことは、なんとかなりそうだぞ」

 生徒手帳には、部活動に関係なく学院の生徒は、自由に講堂を借りることができるようになっていた。

 

 しかしそんなことを把握してる生徒は、あまりいなく穂乃果たちのその中に入っていた。

穂乃果「ほんと! どうしてどうして!」

 聞いてくる穂乃果に空也は、

 

 生徒手帳を見せながら穂乃果に伝える。

空也「ほら、ここ。部活動に関係なく生徒は講堂を借りることができるって書いてあるだろ」

 実際に借りることができるのだったら後は、何とかすることができる。

 

 しかし、それでも不安がある海未は、

海未「確かに、ですが了承してもらえるでしょうか」

 マイナス思考の可能性を引き出す。確かにその可能性もある。昨日絵里に聞いた感じだと、あの人には、スクールアイドルを嫌う何かがあるはずだ。

 

 そこで反対してくるのは、おそらくあるだろう。

 

 それでも諦めるわけにはいかないので、

空也「そうだな……。でも、生徒会に部活動でもない活動を邪魔する権利はないはずだ。それに、そこでライブをしないかって思ってるんだけど」

 きっとこの言葉につられるのがこの3人の中に1人はいる。

 

穂乃果「ライブ!? いいねいいね! やろうよ!」

 そう、穂乃果だ。どんなことにもまっすぐな彼女は、この提案に乗ってくるのは、わかっていた。

 

 海未は、現実をかなり見ているだろう。そんな彼女は、きっと賛成なのだろうけどまだ迷ってる感じだ。

海未「ライブですか……。いつやる予定ですか?」

 いつやるかなんて決まっている。もっとも生徒が興味を持ってくれるだろう学校の行事の中に、ちょうどいいものがある。

 

 部活として認められるには5人が必要。上級生や同級生には、もう部活に入ってる人たちが多い。その点、新入生は、部活もまだ決まったわけではないので、引き込みやすいだろう。

空也「そうだな。今度の新入生歓迎会の放課後がいいと思う」

 おそらく一番最初にやってくるチャンスはそこにあるはずだ。

 

 それでも問題はまだ残っている。

ことり「でもいきなりすぎない?」

 そう、ことりが言ったように、時間がないのだ。何もかも初めてな状態で手探りでやっていかなければならない。

 でもそこでライブをできたなら、必ずこちらには多少なりともプラスになる。

 

穂乃果「でも確かに、そこだと1年生が興味持ってもらえるかも」

 穂乃果は、空也の考えを察してくれたのか。賛成してくれる。

 

 穂乃果が空也の考えの大本を言ってくれたので空也は、その補足をする。

空也「そこだ。そこで1人でも興味を持ってる子が来れば、俺たちを部として認められるだろ」

 

 空也の言葉を聞いて考え始めることりと海未。

海未「……そうですね。やりましょうか」

ことり「うん。やろう」

 その答えを聞いて空也は少しほっとした。でもまだスタートラインにすら立っていない。

 

穂乃果「よーし。これから生徒会室にレッツゴー!」

 そのことを理解してくれているのか、穂乃果は、素早く生徒会室に向かう。

 

 でも、スクールアイドルを毛嫌いしている会長がいるならアイドル関係のことは、言わないほうがいいだろうと思った空也は、

空也「その前に、一応ライブの事を伏せて話を進めよう。そのほうがOKしてくれやすいしな」

 

 その意図が伝わったのか

海未「わかりました」

ことり「うんわかった!」

 2人はしっかりと返事をする。

 

穂乃果「じゃあ今度こそ、レッツゴー!」

 …………穂乃果が返事をしてくれないのは気になるが。まぁ、大丈夫だろ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 話し合いが終わり、すぐに生徒会室に向かった。何とか生徒会が誰もいないなんてことはなく、

絵里「朝から何?」

 っと文句を言いながら、用件を聞いてくれる。

 

 朝なので手短に済まそうと、単刀直入に言う。

空也「講堂の使用許可をいただこうと思いまして」

 

海未「部活動に関係なく生徒は自由に講堂を使用できると生徒手帳に書いてありましたので」

 海未は、空也の調べた内容を会長に伝える。

 

 その申請書を見た希は、その日付と時間に疑問があるのか、

希「新入生歓迎会の日の放課後やな」

4人に話を聞こうとしてくる。

 

 希の言ったことによりさらに疑問に思った生徒会長が聞いてくる。

絵里「何をするつもり?」

 

 もちろん、部活でもないのに内容を規制されるいわれはないので秘密にしようとするが

空也「それは……、秘密……「ライブです!」、って穂乃果⁉」

空也の言葉が言い終わる前に真実を口にしてしまった。

 

 それに、続いて穂乃果はさらに詳細を会長に説明する。

穂乃果「3人でスクールアイドルを結成し、そして1人のサポーターその初ライブを講堂でやることにしたんです」

 空也の役割がサポートだから今は、サポーターてことになってるが、空也はいつだって3人のマネージャーだってなんだってやってやろうとは、思っている。

 

海未「ちょっと、穂乃果?」

 海未は、つい先ほど言った約束を破ったことに動揺する。

 

ことり「まだできるかは分からないよ?」

 それに続いてことりが許可がとれないかもしれないことを指摘。

 

 それでもひかない穂乃果は、

穂乃果「え~、やるよー」

 根拠のない自信を武器に答える。

 

空也「待ってくれ、その前に今はこっちだろ」

 ライブをするにしてもやはり講堂の使用許可がないとだめだ。

 

 海未も状況を理解して賛同する。

海未「そうです。それにまだステージに立つとは」

 いや…。そこはもう3人で立つしかないんじゃないかな?

 

 空也は3人がステージで踊っている姿が見たいのだ。

 

絵里「できるの? そんな状態で」

 さっきまでのやり取りを見て不安になって聞いてくる生徒会長。

 

 でもそれは空也にとっては、愚問でしかなかった。

 

 いつでも不可能に思えてきたことに挑戦してきた穂乃果たちには、目標があるのならただそこに向かって走っていくだけ。

 だったら今回の場合は、不安要素はこちらにあまりないんだ。

空也「それは大丈夫です。こいつらはやればできるので」

 

 でも、空也の言葉を信じていないのかは、定かではないがまだ生徒会長は疑っているようだ。

まぁ、初めて会った空也に信用しろという話も無理だとは思うが。

絵里「新入生歓迎会は遊びではないのよ」

 そんなのはわかっている。こっちだって遊びなんかで終わらせるつもりはない。ここは、あの提案をしてほうが良いのかな?

 

 しかしその空也の考えは、必要なかった。

希「4人は講堂の使用許可を取りに来たんやろ? 部活でもないのに生徒会が内容までとやかく言う権利はないはずや」

 まさに、今言おうとしてたことを指摘してくれたのでこちらとしてもラッキーではあった。

 

 確かな正論に言葉が詰まる生徒会長。

絵里「それは……」

 

 それからは、何とか使用許可がもらえたので、生徒会室を後にする。

4人「「「「失礼しました」」」」

 

 バタン

 

 扉が閉まると同時に穂乃果が歓喜の声をあげる。

穂乃果「やったー!」

 

 しかし、その喜びもつかの間……、

 穂乃果がこの世で最も恐れることが今起きてしまう。

空也「おい穂乃果。」

 普段聞かないようなトーンのより低い声に穂乃果が震え上がる。

 

空也「朝言ったよな? ライブをすることは、秘密にしておこうって。何でいきなり言ったんだよ」

 空也はこう言ったが今回はうまくいったからそんなに責めてやるつもりはない。結果オーライだったわけだしな。ただ約束を破ったことは説教してやらないといけない。

 

 それを感じた穂乃果は、すぐさま……

穂乃果「あぁ……、はい……。ごめんなさい……」

 普段とは、正反対の弱弱しい声で謝る。

 

 空也もそんなに責めるわけではなかったので

空也「よし、反省してるならいい」

 

 そんな空也を見ながらことりと海未は、

ことり「空也君って、いきなり怖くなる時があるよね」

海未「はい…。中学校の時は一番すごかったんじゃないですか?」

 そんな会話をしていた。

 中学の頃急に暴力的になった空也のことを思い出しているのか、少し鳥肌が立ってるのかわかる。

 

 それでも空也は、極力怖がらせないように自然に話しかける。

空也「なんの話してんだ。早く教室に行くぞ」

 

 空也の雰囲気が変わったことに気が付いたのか

ことり 海未「「はい」」

 普段と変わりない返事で帰ってきた。

 

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絵里side

 

絵里「なぜあの子たちの味方をするの」

 空気の入れ替えをしようとしている希に生徒会長が問いかける。

 

 

希「……。何度やってもそうしろいうんや」

 希は、隠すつもりがないようであっさりと4人の味方をしていることを認める。でも何が希を動かしているのかがまだわからない。

 

絵里「うん? あっ」

 その瞬間開けた窓から風が吹き抜ける。それと同時に希の持ち物であるタロットカードが生徒会室に散らばる。

 

希「カードが!」

 希がそういうと同時にタロットカードの1枚が窓の向かいの壁に張り付いた。

 

希「カードがうちにそう告げるんや」

 そう言った希につられ生徒会長が窓の向かいの壁を見る。そこには太陽のカードが正位置の状態で張り付いていた。

 太陽の正位置の意味は、明るい兆し。彼女たちの行動がこの学校の希望になることを願って。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果side

 

 穂乃果は、海未と一緒にいつも昼食を食べている場所に来ていた。

穂乃果「は~ん」

 穂乃果は少し早めにいつものパンを食べていた。

 

 そんな穂乃果を見た海未は、少し呆れ気味に

海未「またパンですか……」

 と穂乃果に問いかける。

 

 そんな穂乃果は和菓子屋の娘である。洋食が珍しいことは普通の家庭に比べて当たり前であり

穂乃果「うち和菓子屋だから、パンが珍しいの知ってるでしょ~」

 このように昼を待てずに食べたしまうことだってある。

 

海未「お昼前に、太りますよ」

 しかし、女の子というものは体重の変化に敏感である。やはり体重増加はアイドルになろうとする3人には、あってはならないことだろう。

 

 穂乃果もそんなことは理解している。それでもやめることはできないし、少し悩み事もある。

穂乃果「そうだよねぇ~」

 そう返事をしながらでも食べることをやめることはしなかった。

 

 スタスタスタスタ

 

 そんな話をしていると3人の少女がこちらへやってくる。

???「お二人さ~ん」

 明るく声をかけてくる。その3人の少女は、高校生になってから友達になった、ヒデコ、フミコ、ミカの3人だった。

 

フミコ「掲示板見たよ~」

ヒデコ「スクールアイドル始めるんだって?」

ミカ「海未ちゃんがやるなんて思わなかった~」

 彼女たちの会話に内容を聞く限り、掲示板に3人がスクールアイドルをすることを知らせるものを張っていたということだった。

 

 そのことに感づいた海未は、穂乃果に

海未「は! 掲示板に何か張ったのですか」

 と問いかけてみた。

 

 穂乃果は、何の気なしに

穂乃果「うん! ライブのお知らせを」

 と言ってのけた。

 

 そのことに何も聞かされてなかった海未は、掲示板を見に行くのと同時に教室に戻っていた。その途中の廊下で、今まで思っていたことがつい口から出てしまう。

 

海未「勝手すぎます。あと一か月しかないんですよ、まだ何一つできていないのに見通しが甘すぎます」

 そう。まだスタートラインにすら立っていないこの状況では、ダメだったときに中止にすることができないことを意味する。

 

 でもこの考えには、穂乃果だけの判断ではなく、残りの2人も関与していた。

穂乃果「でも、ことりちゃんと空也君はいいって言ってたよ」

 ことりは、ほとんど穂乃果の意見には、反対しない。それは海未の時も一緒だ。

 

 空也の場合は、今回も逃げ道をふさぐためだろう。こうなってしまえば、期間内に何とかするように3人が自主的に行動し、何とか形だけは完成させることができるようになる。そう考えての行動だった。

 なぜ、このことを海未に黙っていたのかというと、空也の考えで、真っ先に反対する可能性があったからだ。

 重度の恥ずかしがり屋の彼女だ。こんな荒療治に賛成するとは、幼馴染でも思えなかった。その結果が内緒の行動だった。

 

 やっと動き始めた彼女たちを待ち受けるのはどんな出来事なのだろうか……。

 




クウヤ…オコラセチャダメ…ゼッタイ…。

文では、わからないかもしれませんが、普段温厚な彼も中学時代…もっと言えば中学1年生時代に何かが起きています。なのできっかけがあれば急にキレることがあります。

…? 絵里の時もキレてたような…。

ハイ。別格です。

それと初めてスクフェス感謝祭に土曜日行きました。グッツがいっぱい変えてもう本当に満足です。ただスマホケースがゲットできなかった…。

それではだんだんと分かってくる主人公を楽しみにしつつ、次回もお楽しみに。


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