ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回から新学期が始まります。新学期…それは新しい物語を紡ぎだすきっかけ。

それでは今回も珍しいことに遭遇する彼女と彼の周りをご覧ください!


第4章 最高のライブ!
2学期始まりの転校生


???side

 

 長かった休みも終わり今日から新学期が始まる。

 

 新学期の始まりを告げる憂鬱な始業式が始まり、理事長から式が本格的に始まる。

理事長「っということで、夏休みも終わり皆さんが元気にまたこの学院に来てくれたことをうれしく思います。今日から新学期ですがしっかりとけじめをつけ学業や部活動に励んでください」

 始業式に言うであろう定型的な言葉を言う理事長。しかししっかりと本音を言っている感じがする。

 

 理事長の言葉も終わり式は次々にやることを終え、終わりが近くなると司会の先生から新しいことが告げられる。

司会「それではここで転校生を紹介します。1年生に転校してきた、星空タクト君です。それでは星空君は登壇してください」

 司会の先生が転校生の紹介をする。

 

 先生が言ったことでタクトと呼ばれた少年は

タクト「えっと、今日からこの学校に通うことになった星空タクトと言います。男子か少ないということですので緊張していますが、よろしくお願いします」

 マイク越しに全校生徒に向けて話す。

 

 転校生の紹介も終わり式で行う内容もすべて終わりそれぞれの教室に帰ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 タクトは始業式の終わった後職員室に向かい自分の所属するクラスの担任に連れられ1年の唯一のクラスの前に来ていた。

タクト「先生……。これからよろしくお願いします」

 これから自分の担任になる先生に挨拶をするタクト。

 

 するとタクトの担当の先生は優しい微笑みで、

先生「いいんですよ。それじゃあ、私が入ってきてと言ったら入ってきてください」

 タクトのことを受け入れた。そしてホームルームでの流れを簡単に説明しておく。

 

 そのことが伝わったので、タクトはすぐに頷く。

タクト「わかりました」

 本当にタクトが分かってくれたことを確認して先生は自身が担当に持つ教室に入る。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凛side

 

 始業式はほぼ最初から最後まで寝ていた凛はその眠い状態で教室に先生が入ってくることを確認する。

先生「それではホームルームを始めます。全体に連絡というか、さっきの始業式でありましたが1年生に転校生が来ました。必然的にこのクラスになるので紹介します。星空さん、入ってきてください」

 担任の先生から外にいるタクトを呼ぶ声があったが寝ていた凛にはそれが分からない。

 

 当然打ち合わせをしていたタクトは、

タクト「はい」

 っという声を発し教室から入ってくる。

 

 するとほぼ同時に同じ苗字で今まで担任の先生から呼ばれていた、

凛「はい!?」

 凛が寝ていた状態から目を覚まし、飛び起きて返事をする。

 

 自分が呼ばれたのに反応した凛をタクトは不思議に思った。

タクト「え?」

 首をかしげながらタクトは……いやクラスメイト全員が凛のことを見る。

 

 すると先生は自分がやってしまったことを理解する。

先生「あ……、ごめんなさい。凛さんじゃなくて転校生のタクト君のことだったの」

 同じ苗字で混乱することが分かった先生は凛のこととタクトのことを名前で呼び区別をつけつつ凛に謝る。

 

 凛もその言葉で今の状況をあらかた察した。

凛「そうだったのかにゃ……。ごめんなさい、タクト君」

 そして相手の名前も知ったので邪魔をしたことを謝る。

 

 驚いていたタクトもなんとなくだが状況を把握し、

タクト「いや、大丈夫だよ」

 凛にどうってことないことを告げた。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タクトside

 

 苗字を呼ばれ反応した凛に驚きつつもタクトは自己紹介を始める。

タクト「今日からこのクラスの一員になりました。星空タクトです。趣味はベースをやってます。スポーツはテニスが得意です。これからよろしくお願いします」

タ クトは今まで考えていた自己紹介を口にする。

 

 タクトの自己紹介が終わると担任の先生は、

先生「それじゃあタクト君の席は……、一番後ろの窓側ね。ちょうどさっき一緒に反応していた凛さんの隣よ」

 あらかじめ用意していた一番後ろの席をタクトに紹介した。

 

 自分の席がわかったタクトは、

タクト「わかりました」

 先生にそう告げ、自身の席に向かう。

 

 タクトが席につくと、隣にいる凛は、明るくタクトに挨拶をする。

凛「これからよろしくにゃ! タクト君」

 コミュニケーションをとることが得意な凛は早速タクトに話しかける。それは少し先程の恥ずかしさを隠すためでもある。

 

 タクトはそんな凛に、

タクト「こちらこそ……えっと凛さん……でいいかな?」

 先程知った凛の名前を確認すると手を差し出した

 

 そのタクトに、凛は自己紹介をしていないことに気がつき、

凛「あ、自己紹介してなかったんだ…。うん! 凛の名前は星空凛。同じ苗字だね」

 握手をしながら凛は自分の名前をタクトに言った。

 

 凛が言ったことはもちろんタクトも気が付いていた。

タクト「そうだね。珍しいと思う苗字なんだと思ってたから珍しいね。凛さん」

 初めてこの教室に入って来た時に反応していた凛を見てそうだと感じた。よくは聞かない苗字なので結構驚いていた。

 

 そんな話をしていると凛は少し気になったことがあった。

凛「……。ねぇ、同じ年なんだからさん付けはいらないにゃ」

 わざわざ名前で呼んでいるのにさん付けで呼ばれた凛には少し違和感を感じていた。

 

 凛にさんを取ってと言われたタクトは、

タクト「そう? じゃあ凛、ちゃんでいいかな?」

 改めて凛のことを名前で呼んだ。この時点でもうすでに仲が良くなっている。

 

 名前を呼ばれた凛は先ほどの表情から一変して、

凛「もちろんにゃ! 休み時間に入ったら凛の友達紹介するね?」

 少なくとも今日一番の笑顔でタクトにその呼び方を許した。そして花陽たちのことを紹介することを提案した。

 

 今日初めて来た学校でこんなに早く友達ができるということを理解したタクトは、

タクト「本当⁉ じゃあお願い。凛ちゃん」

 凛にその人に会わせてもらうことをお願いして友達が増えることをうれしく思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 休み時間になると質問ラッシュが来るのが当たり前で、タクトの場合も例外はなかった。

クラスメイト1「ねぇねぇ、好きな食べ物は⁉」

 クラスメイトの女子の1人がタクトに向けて定番と言っては定番の質問をタクトにした。

 

 聞かれたタクトは正直のその質問について答える。

タクト「え……? 基本は何でも食べるけど、強いてあげればラーメン……かな?」

 特に苦手なものがないタクトはなんでも食べるが好んで食べるのはラーメンだった。結構お店に行くことが多い。

 

 次々とタクトに質問が飛び交ってくる。

クラスメイト2「好きなタイプは⁉」

 次も女子が質問をする。

 

 この質問に対してもちゃんと答えるタクト。

タクト「うーん。趣味が合えばいいかな? 音楽とかスポーツとか」

 タクトは体型にこだわりはない。そのため自分にどれだけあった人かどうかでその人を好きになるかどうかが決まる。

 

 そして今度は同じクラスの男子の三条歩(さんじょうあゆむ)が話しかけてくる。

歩「ベースができるってことだけど、どれくらい出来んの?」

 自己紹介で言っていたベースがどうなのかを確認するためにタクトに腕のほうがどうか尋ねる。

 

 音楽の話になるとタクトの目の色が変わる。

タクト「それなりにできる自信はあるけど、今は持ってないから証明はできない」

 テンションの上がったタクトは今はそれを押さえつけ普通に答える。かなり自信があるらしい。

 

 そんな自信を持っていることを感じ取った歩は、

歩「じゃあ、音楽室に置いてあったから放課後俺のギターと合わせてくれ」

 音楽室にあるベースとギターで合わせてほしいことを頼んだ。もちろん歩がギターである。歩は校則ぎりぎりのネックレスなどのアクセサリーをつけており髪型をしっかり整えているあたりファッションには気を使っているようだ。

 

 そして歩の提案を音楽好きのタクトは、

タクト「セッションか? いいぞ」

 すぐに了承し、放課後の楽しみが増えた。

 

 タクトが了承したことを確認した歩は、

歩「じゃあ放課後、頼むわ」

 そう言って自分の席に戻ることにした。

 

 しかしそれはタクトによって止められる。

タクト「ちょっと待って。俺としては音楽室……っていうか学校の案内を頼みたいんだがいいか?」

 この学校のことをあまり知らないため案内をお願いすることにした。それに今日は始業式のためすぐに学校が終わる。早めに頼んでおくのは悪くないだろう。

 

 言われた歩はその場に立ち止まり、

歩「いいぜ。っていうか当然のことだったな。わかった。案内するよ」

 タクトのお願いを聞き入れた。初めてのことだったためそこまで考えが至らなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凛side

 

 次の休みに凛は屋上にタクトを呼び出し、今朝の約束を果たすことにした。

凛「ごめんね。休み時間って言ったのに時間が開いちゃって」

 申し訳なさそうに凛はタクトにそう告げる。

 

 しかしタクトはそんなことを気にしていなかった。

タクト「大丈夫だよ凛ちゃん。それでその2人がお友達?」

 そしてタクトが気になっていたのは凛の後ろにいる花陽と真姫の存在だった。

 

 タクトに言われたため凛はすぐさま2人の紹介に入る。

凛「そうにゃ! おとなしそうな娘がかよちんで、真っ赤な髪で腕を組んでるのが真姫ちゃん!」

 2人の特徴と名前を告げてタクトの紹介する。同じクラスのためタクトの紹介はない。

 

 凛の説明だけではよく説明しきれていないため、

真姫「凛、それじゃあまり説明になってないわよ」

 真姫はそんな凛にツッコミを入れる。

 

 そしてそんな真姫に同調しつつ、

花陽「そうだよ。タクト君……だったかな? 私は、小泉花陽。凛ちゃんたちと一緒にスクールアイドルμ'sとして活動してるんだ」

 凛と苗字が一緒のため初めて断りもなく花陽は名前を呼んだ。そして自分のことを最も説明できるであろうことを話して自己紹介とする。

 

 花陽に続き今度は真姫が同じく自己紹介をする。

真姫「私は西木野真姫。花陽と凛と一緒にμ'sとして活動しているわ」

 μ'sのことを説明しつつしっかりと自己紹介をする。

 

 この2人の自己紹介を聞いて凛は何かを言ってないことに気が付く。

凛「あ……。μ'sのこと凛言ってなかった」

 スクールアイドル活動については凛自身は説明していなかった。

 

 そんな凛に真姫は再びツッコミを入れる。

真姫「何やってるのよ。私たちを説明するのには一番的確なことだと思うけど」

 アイドルとして活動している真姫たちを説明するのに特技とかよりも簡単に見てもらえるアイドル活動のことを言えば説明としても十分になることを説明していなかったことに驚く真姫。

 

 しかし、そんなことが頭に浮かばないほど驚くことがあった。

凛「苗字が一緒だったから珍しくてつい忘れてたにゃ」

 苗字が一緒だと気が付いた時、凛は表情に出さなかったがかなり驚いていた。そのため頭からすっぽりとそのことが向け落ちていた。

 

 そしてそんな凛をタクトは見つめる。あきれているのか、それとも別の何かなのか…

タクト「凛ちゃん……。スクールアイドルって何?」

 凛に訊ねたのは3人の口から出てきたスクールアイドルという言葉が知らなかったため気になっていた。

 

 タクトの問いに答えたのは凛ではなかった。

花陽「スクールアイドルを知らないんですか!? いいですか! スクールアイドルというのは…」

 ここから花陽のスクールアイドル講座が始まり、タクトは唖然としながらもスクールアイドルのことをしっかりと理解した。

 

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タクトside

 

 放課後タクトは歩に音楽室に自己紹介をしてもらいながら案内をしてもらい、やってきていた。

タクト「ここが音楽室か……。かなり広いな」

 始めてくるこの学校の音楽室にそんなイメージを感じるタクト。

 

 そして歩はこの音楽室を使うにあたり重要になることをタクトに教える。

歩「あぁ、ここいろんな楽器もあるし、生徒会に申請を出せば使えるんだ。軽音部ないし」

 それは条件が合えば使おうと思えばいつでも使えるということ。タクトが歩を満足させることができればいつでも使おうと考えていた。

 

 そのことを聞いたタクトは音楽室を使うことを想像していたが、今はそれよりも大事なことがあった。

タクト「そうなのか……。じゃあ、早く始めよう!! 歩!」

 一刻も早く歩と合わせて演奏がしたかった。

 

 テンションの上がってきているタクトと同様に歩も早く合わせたくてしょうがなかった。

歩「あぁ!!」

 そこからタクトのベースと歩のギターのセッションが始まる。曲はオレンジランチの有名な曲を使いスムーズに流れている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 タクトの腕もかなりのものだが、歩も同じくらいうまい。ちょうど2人のうまさが被っているため無理のない音楽が音楽室の中を駆け巡る。

タクト「やっぱり! 楽しいー! 歩、お前かなりうまいな!」

 1曲が終わるとタクトは歩のほうを向いて冷めないテンションのまま話しかける。

 

 そんなタクトの最初のテンションと今のテンションの違いに気が付いた歩は、

歩「お前もな。それにしてもタクトは音楽になるとテンションがかなり変わってくるな」

 そのことを指摘してみる。

 

 歩の言ったことはタクトの考え方そのものを語るのに十分なことだ。

タクト「楽しいことは楽しまなくっちゃ」

 楽しいと思えることはどこまでも楽しまないといけない。それがタクトがずっと思い続けていたことだった。

 

 タクトの考え方に歩は同感する。

歩「同感だ。じゃあどうする? これから」

 案内することを頼まれていたためそこをどうするかタクトに訊ねてみる。

 

 しかし今は案内をしてもらうよりベースを弾いていたいという感情が勝った。

タクト「もう一曲やろう! そのあと案内して」

 案内をしてもらうのも大事であるからセーブしてもう一曲だけにしておいた。

 

 そのことに異論のない歩は、

歩「了解! じゃあ次はどの曲にする?」

 そう言いながらギターを構えた。

 

 するとタクトは携帯に入っている曲の曲名を見せた。

タクト「……これなんてどうかな?」

 先ほどと同じオレンジランチの違う曲を歩に提案するタクト。

 

 知っていて弾ける曲だった歩は、

歩「OK! じゃあ行くぞ!」

 すぐにその曲を了承し、タクトともう一度セッションを始めようとする。

 

 それについていくようにタクトもベースを構え、

タクト「あぁ!」

 また新しい曲を弾き始めた。

 

 

 

 

 

 新たな一曲ひき終わった歩は最初の約束を果たすためタクトに学校内を案内した。

 

 これから歩とタクトはいい友人関係になりそうだ。

 




あれ? 空也が出てきてない…。

ですが今回登場した、三条歩はこのサイト内でラブライブ!およびラブライブ!サンシャイン!!の作品を投稿している伊崎ハヤテ様から名前を頂戴しました。本当にありがとうございました!

新しくお気に入り登録をしてくださった誠也さん、池田暁人さん、零風さんありがとうございました!
そして評価してくださったてぃらみすさんありがとうございました!

次回『枯れない桜が導いた出会い』

それでは、次回もお楽しみに!



Twitter始めました。
https://twitter.com/kuuya_soranari
どうかよろしくお願いします!

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