ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~ 作:そらなり
今回は今まで出てこなかったバンドの最後の1人が出てきます。多分それだけの回になるのかな?
それでは、今回も祝われる彼と彼のために集う人たちとのストーリーをしっかりと見てやってください!
空也side
今日は明日がライブということで練習を少し軽めにして宣伝することになった。
そして集まったのはμ'sの10人を含め17人だ。
空也「ってなわけで、チラシ配りを手伝ってくれる人を紹介しよう。板橋渉だ。変態だから気を付けろ」
その中には1人穂乃果たちに紹介をしていない人がいたので紹介をする。
雑な紹介をされた渉は、
渉「ひどいな空也⁉ まぁ、よろしく頼むはμ'sのみんな、それに新聞部の子たちも」
空也に反論をするがいじられることには慣れているためμ'sと公式新聞部に向けて挨拶をする。
一応渉に挨拶をする清隆。
清隆「よろしくお願いします。板橋さん」
OBということでちゃんとした敬語を使う。
また、義之たちと同様に花陽とにこは渉に対して、
花陽「義之さんに小恋さん、ななかさんときて予想はしていましたが」
にこ「渉さんまで⁉」
ここにいることを驚いていた。
そんな驚いている花陽たちに空也は、
空也「さん付けはいらない。呼び捨てにしてもいいぞ」
渉のことをとことんいじって遊んでいた。
もちろん言われている渉はしっかりと反応する。
渉「それはお前が決めることじゃないだろ!? 義之たちから話は聞いてるんだ。俺たちのこと知ってるんだ。これからも応援よろしくな」
しかし、これも慣れからか、すぐに花陽たちに向けて話し始める。こういう部分はしっかりしている渉は得意のトーク力でフレンドリーに接する。
それにあてられた花陽たちは、
にこ 花陽「「はい!」」
笑顔で渉の言葉を受け入れた。
そして今度は立夏たち公式新聞部がいることに疑問を覚える。
穂乃果「それで、立夏ちゃんたちはどうしてここに?」
昨日会ったばかりだが、立夏がいることに驚いていた。
そのことに関しては部長である立夏が話す。
立夏「ここにいる人と同じ理由。空也に手伝ってって……。正直かったるいわ」
前に話していた渉のことを指し、今日ここにいる理由を話す。その間の立夏は心底ダルそうだった。が風というわけではなさそうだ。
そんな立夏を普段通りに戻すためシャルルは立夏に向けて話しかける。
シャルル「まぁまぁ。一応今回のライブは一般の人も入るんだからいろいろ準備しないとね」
まだ生徒会であるシャルルと立夏にはそういうことが重要になってくる。一般人も入るのだ警戒しておいたほうがいいし、そのため自分たちで配るのも1つの手であることを考え今回手伝うことにしていた。
それに関してはしっかりと清隆たちも理解している。
清隆「そうですよ。それに、珍しい空也からの頼みじゃないですか。立夏さん」
そして清隆の言う通り珍しい空也からの頼みでもある。だからなのか清隆は結構やる気だった。
やる気があるのは清隆だけではなかった。
姫乃「兄さんの言う通りですよ。ロンドンの時も助けてもらったんですしやりましょう!」
ロンドンの時直接命に関係する危機を救われた姫乃はその恩を感じており空也を手伝うことに反論しない。
姫乃と同様に救われた葵も、
葵「そうですよ! 私もバイト休みですから張り切って力を貸しますよ!」
忙しいバイトがないから時間をたっぷり使ってくれるらしい。
しかし今回やろうとしているのはただのチラシ配りである。
絵里「すごいわね……。でもこんなに人数いるかしら?」
絵里の言うようにここまで人数がいるとは思えなかった。
それに関してはことりも思ったようで、
ことり「うん。全員を呼ぶわけじゃないんだし」
自分の思っていることを口にする。
絵里とことりが思っていることは当然ともいえる。
空也「小さい島でもかなり人はいるからね。これくらいでちょうどいいくらいだよ」
それでも、人手が必要になるわけがあった。それが島の広さと、
もう一つはさらの口から言われる。
さら「はい! それにこの時期は観光客も多くいますから、少し大変ですよ」
夏休みという長期休暇を利用して訪れる観光客も今回のライブの観客対象であることから配る人数が増えることを意味していた。
さらにそう言われこの島を見て回った凛は昨日の記憶を呼び覚ます。
凛「確かに桜でお花見している人たちを結構見るにゃ」
それが昨日、島を見て思った感想だった。夏に花見をできるのはここか北海道にある気合の入った桜くらいで確実性があるのはここだけだった。
海未も凛同様にさらに言われて思い出すことがあった。
海未「そういえばそうでしたね。ここは観光名所でもありました」
今まで練習をしてきたし、少し長く滞在していたためそのことを忘れかけていた。
そのことを忘れていたのは海未だけではなく、
真姫「夏休みだものね。当然といえば当然かしら」
真姫もだった。夏休みであることを考えれば当然だと納得した。
話が付いたことでさっそく行動に移す。
空也「じゃあ手分けしてやるか!」
空也が手分けする提案をしてみた。そのほうが効率がいいと判断したためだ。
希もそのことに対しては反論がなく、
希「2人くらいでええかな。じゃあくじ引きをしよう!」
くじ引きをしてペアを決めることにした。
くじの結果奇数だったため渉だけが1人ということになったのだがそれはまた別の話。
各方面に2人体勢で別れチラシ配りを始める。
始まったのはいいのだが人数が多かったからかすぐにチラシ配りが終わる。
チラシ配りが終わった空也は立夏に新聞部部室に来るようにと連絡を受けた。
空也「新聞部部室に呼び出して何かあったか?」
新聞部部室の扉を開けた空也を迎えたのは横一列に並んでいる新聞部の部員だった。
そんな中中央に立っていた立夏が空也に向けて話しかける。
立夏「昨日少し言ったでしょう。あなたにプレゼントを渡そうと思って」
昨日ショッピング中にあった時に言われたことを翌日にすることになっていたようで呼び出されたようだ。
立夏がそういうとそれがトリガーとなったのか清隆たちが次々にプレゼントを渡してくる。清隆が包丁、姫乃がヘッドホン、さらが紅茶で、葵がタオル。シャルルはこぶし2つ分ぐらいの自作のぬいぐるみ、立夏が筆記用具と時計だった。
プレゼントをすべて抱きかかえた空也は、
空也「ハハッ。ありがとう。立夏、みんな」
少しうれし泣きをしながら6人に感謝した。
ここからは久しぶりの雑談に入る。
清隆「まぁ今回を逃したら渡すのは難しくなるからな」
清隆の言う通りこの機会を逃すと本島に戻ってしまう空也にプレゼントを渡すのは難しくなってしまう。
それはいうなれば空也との別れ勝ち被いていることを意味する。
さら「そうですよ。もう少し頻繁に帰ってきてください」
そのさみしさからかさらが無理な提案をしてくる。
しかし、それは空也も受け入れたい提案だった。
空也「それは少し難しいけど、がんばってみるよ。それと葵ちゃんにさらにもプレゼント」
そのため空也も頑張ってみることにした。そして新年度に入ってから誕生日を迎えたさらと葵にプレゼントを渡す。
受け取ったプレゼントに葵はうれしくなり感謝する。
葵「ありがとうございます!」
葵へのプレゼントはヘアゴム。紫を基調としている現在のものとは違い明るい青色のものを選んだ。さらは星をイメージしたネックレスをプレゼントした。
2人にプレゼントしている空也を見た姫乃は、
姫乃「空也さん、準備がいいんですね。って立夏さんの分は?」
空也の準備の良さに驚いていた。そしてもう1人誕生日を迎えている立夏に対して何もないことが疑問に思えた。
姫乃のことに関しては空也は素直に答える。
空也「立夏は昨日渡した。それにみんなと同じでしばらく渡せなくなっちゃうからね」
昨日渡したと正直にしっかりと答えた。
空也の言葉の最後のほうで一気に寂しくなってしまう。
シャルル「明日には帰っちゃうんだもんね。さみしくなるね。立夏」
ライブが終わったら帰ってしまうということはライブが決まった時点で分かっていたことだが、それでも少し寂しくなってしまう。
しかし立夏はそれほど悲しんではいなかった。
立夏「そうでもないわよ。電話なりあるんだしコミュニケーションは取れるわ。何なら私たちが行くっていう手もあるしね」
思った以上にポジティブな考えを立夏は口にする。
立夏の提案にシャルルも反応し、
シャルル「あ、それいいかも!」
おそらく新聞部の中で今年中の目標となったことが生まれたのだった。
そんな話をしているとさらが立夏のプレゼントが気になったようで、
さら「それはそうと、空也さんから何をもらったんですか? 立夏さん」
立夏に直接聞く。
聞かれた立夏は空也にもらったプレゼントの実物を出し、
立夏「これよ。いいでしょ!」
嬉し気にみんなに見せた。
プレゼントを見た清隆たちは驚愕する。
清隆「それって……」
なぜならそれは、
今の清隆たちにとっては手に入らない、
姫乃「ワンドじゃないですか!?」
魔法使いの補助アイテム、ワンドだったから。
もちろんこの後空也は清隆たちから問い詰められるのだが、革新的な部分は告げずになんとかその場を収めることができた。
そんなやり取りをしているうちにいい時間になったのでお別れすることにする。
みんなが分かれる場所で立夏が空也に向けて、
立夏「じゃあ、空也。明日、楽しみにしてるわよ!」
明日のことを応援する。
もちろんそれに応えるべく空也は答える。
空也「あぁ、楽しみにしておけよ! 絶対に心を動かしてやるから」
ステージに出るのは空也ではないがそれを支えるべく行動することに変わりはなく、曲で心を動かせたならそれは空也の功績でもある。
そう言って空也は笑顔で芳乃家へ帰っていった。
夕食も終わりあとは寝るだけになった空也はさくらに呼び出されていた。
空也「さくら、何かあったか?」
今日は何回呼び出されるのだろうと思いながらも空也はさくらのもとにやって来た。
空也に聞かれたさくらは、
さくら「えっと……、みんなで空也君にプレゼントを渡そうと思って」
そう言って空也にラッピングされたプレゼントを渡す。その中身はペンダント。桜のピンク色の花びらの模様が入った銀のペンダントだった。
あまりに急なことで空也は、呆然としてしまう。
空也「え?」
その間に由夢が言葉をつなげる。
由夢「空也さん、明日で帰っちゃうじゃないですか」
明日帰るというのは変えられない事実であるから仕方がない。明日もライブがあるから時間が取れない。
そして義之がつなげて、
義之「それに、夜は今日で最後だからな」
そう、明日帰るということは夜は今日しかないということだ。
最後に音姫が話をまとめる。
音姫「そうそう。今日の今ぐらいしか時間がないんだよ」
だから家にいるこの時間しかなかった。だから今プレゼントを渡した。そして音姫から3人合同ということで靴のプレゼントをされる。
今まで聞いていて空也はある程度納得したが100%理解したわけではなかった。
空也「昨日じゃダメだったのか?」
それは、誕生会の時ではだめだったのかということ。
そのことに関してはさくらが代表して空也に話す。
さくら「昨日は空也君にとってμ'sのみんなとの時間を大切にしたほうがいいって僕たちで判断したんだ」
それほどまでに空也にとってμ'sが大事になっていることはさくらもわかっていた。そのため昨日ではなく日を改めて今日にしたのだ。
さくらの続きを義之が言葉にする。
義之「だから今日にしたってわけ」
どこまでも親切なこの家族に少しほっとしながらも、
空也「まったく…、じゃあ音姫さんにもこれを」
本当は明日の別れの時に渡そうと思っていた音姫へのプレゼントを空也が渡す。
もらえると思っていなかった音姫は、
音姫「私にも⁉ ありがとう。空也君」
あまりに急なことに驚いていた。音姫にプレゼントしたのはピンク色のシュシュだった。
そして最後にプレゼントのお礼を空也は言う。
空也「こちらこそ、ありがとう。音姫さん、由夢ちゃん、義之にさくらも」
プレゼントをもらった空也は今日はいい眠りにつくことができそうだ。
さくらからもらったプレゼントが今後空也の助けになるのは今はさくら以外誰も知らない。
終わりました。前書きで言ったことよりも空也のプレゼント回っていう感じになってましたね。
キャラのプレゼントを考えるのって難しい…。
新しくお気に入り登録をしてくださった零乃木終夜さん、神狩りのカミトさん、里約@主人公推しさんありがとうございました!
次回『初めての長時間ライブ』
それでは、次回もお楽しみに!
Twitter始めました。
https://twitter.com/kuuya_soranari
どうかよろしくお願いします!