ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~ 作:そらなり
今回は前々回の話を果たすときになりました。
それでは、今回も確実に成長を重ねている女神たちを見てやってください!
枯れない桜のもとで大魔法を行使した翌日。さくらの家のインターフォンが鳴る。
ピーンポーン
さくら「はいは~い」
家の主であるさくらが眠い目をこすりながら玄関で訪ねてきた人たちの対応をする。
そこにいたのはライブをすることを条件に取材を申し出てきた公式新聞部の面々だった。
立夏「さくら、久しぶり。今日は『μ's』の9人と空也にインタビューをしようと思ってきたの」
代表をして立夏がさくらに挨拶をする。夏休みの間さくらにあっていなかった立夏はそう言って今日ここに来た理由をさくらに話す。
するとさくらの後ろから空也がやってきた。
空也「あぁ、そういえば今日だったか…。じゃあまずは9人のほうを先にしといて、俺少し寝るから……」
そしてリビングにいるμ'sを指差して立夏に取材をする順番を伝える。
最初から空也を含め全員に話を聞くつもりだった立夏は、
立夏「ちょっとそれどういうこと!?」
予想外なことに声を荒げる。空也に近寄り大声で話をする。
しかしその大声は今の空也にとっては騒音でしかなかった。
空也「俺とさくらと義之は疲れてんの。一昨日と昨日ちょっといろいろあったんだよ…」
徹夜を2日連続で行い、なおかつ昨日に関してはメンタルを保護する魔法をかけたりと慣れない魔法を使ったため疲れがたまっていた。
事情をさくらの表情を空也の言葉から察し、
清隆「そうか。じゃあ空也は後にしましょう。立夏さん」
少し不機嫌になってしまった立夏をなだめることにした。
立夏も清隆同様に事情を察したのか、
立夏「そうね……。じゃあ空也は午後に取材を取るとして、じゃあ案内して」
さすがというかなんというか切り替えの速さはすごいものがある。それに頭の中でスケジュールの変更を瞬時にできた立夏の提案はすぐに空也は受け入れた。
眠そうな眼をこすりながら立夏たちをリビングのほうに来てもらうことにする。
空也「そうだな。じゃあいつもの場所に行こうか……」
リビングにやってきた空也はさっそくいつものところの壁を触った。
そこで疑問に思ったことがあったため空也に訊ねる。
姫乃「じゃあ空也さんは休めないんじゃないですか?」
魔法を維持している間は空也は休めないと思った姫乃は空也に聞いた。
しかしそれは問題のないことだった。その理由は…、
空也「そこは場所は作るから。維持はみんなでやってくれ」
簡単に言うと維持を空也から立夏たちに任せるということだった。
前世で魔法使いだったとしても今世はただの魔法の知識のある高校生。知識も当時に比べると少なくなっている。
さら「そんなことできるんですか?」
だから魔法に関しても疑問が出てくる。
そこを空也はしっかり自分で理解をしていた。
空也「あのなぁ、魔法の源はわかってるんだろ。今回は簡単だそれぞれの想いの力を使えばいい。それにカテゴリー5がいるんだ、まだ簡単だよ」
魔法の源事態を理解していたならこの先は少しでも魔法をかじったなら理解のできることだった。魔法の制御を立夏に任せることにした。
空也にそう言われた瞬間葵たちは空也の言いたいことがある程度理解することができた。
葵「そうですか。じゃあ行きましょうか」
あっさりと葵は空也の言葉を受け入れて準備を開始する。
新聞部のみんなに話をつけることが終わった。だから今回の取材に関してを穂乃果たちに話すことにした。
空也「はいはい。お~い。みんな~、ちょっと来てくれ~」
みんなに今までの話を伝えるために壁にみんなを集める。
穂乃果を先頭に話を聞きにみんなが空也たちのもとにやってきた。
穂乃果「なにー?」
みんなが集まったことを確認した空也は今から言うべきことを言う。
空也「取材来たから後頼んだ……」
あまりの眠さから少々言葉不足になってしまったが話したいことは伝えられた。
しかし無責任に感じる空也の言葉に真姫が反応する。
真姫「頼んだって何よ!」
確かに空也の話を聞いて本当の意味を理解するのは難しい。
そこで空也は任せるといった理由を話すことにした。
空也「俺は疲れてるから少し寝るよ」
正直な理由を真姫をはじめとする空也の言葉が気になっていたみんなに話す。
眠いと聞いて思いつくことがあった絵里は聞いてみることにした。
絵里「何かやってたの?」
普段そこまで眠そうにしていない空也を見て疑問に思ったようだ。
空也は詳細を説明しないように答えることにした。
空也「あぁ、久しぶりの大魔法は疲れた……」
間違えなく事実であることを空也は伝え、また魔法のことはよく理解していないため詳しい魔法については話さないことにした。
にこは空也の考えていたことを理解したのか、はたまた魔法について理解が少ないことを自分で察したのか、
にこ「はぁ~、わかったわ。にこたちでつないどくから」
にこは素直に空也に任されたことを実行することにした。
空也も今のにこの言葉は助かった。
空也「サンキュー。じゃあみんな行くぞ」
そう言って空也は壁に手を当てていつものように空間の入り口を作った。
空也とさくら以外『は~い』
そうして空也とさくら以外は空也の作りだす空間に行ったのだった。
その後ワンドを立夏に渡し空也とさくらは足りない分の睡眠をとりに行くことにした。
side out
穂乃果side
空也が作り出した空間に入ってすぐに新聞部の取材か始まる。
立夏「じゃあまずは、なぜスクールアイドルを始めたのかを教えてくれるかしら」
立夏から取材が開始される。
立夏の聞いた質問はμ'sを語るうえで必ず必要になってくることだった。
穂乃果「はい! 実は私たちの高校は廃校になってしまうかもしれないんです。それでどうにかしよう! って思っていろいろ考えて、それで最初は海未ちゃんとことりちゃんとそして作詩をしてくれる空也君と一緒に始めたんです。それが今では10人に増え日々練習をしています!」
はじめは学校を救うために4人で始めたことだった。それが今や部活となり10人で活動をしている。
1つの質問が終わったので清隆が次の質問をしてくる。
清隆「じゃあ、あなた達の歌ってる歌はどのように作られてるんですか?」
スクールアイドルに共通して気になることを聞いてみる。
それを代表して絵里が答える。
絵里「それは、先ほど穂乃果が言いましたが作詞はμ'sの専属の作詞家である空也がして、作曲をメンバーである真姫がしています」
自分たちの曲の作り方についてしっかりと話す絵里。ほかのグループは知らないがμ'sにとってはそれが普通のことだった。
そう思っているμ'sとは裏腹にそのことを普通には思えないのが新聞部のほうだった。
さら「楽曲まで自分たちでしてるんですか!?」
ダンスなど見せるためのことを念入りにしないといけない中曲まで作ってるとなると驚くことも無理はない。
そして空也がいない今その話題になるとみんなの視線が真姫のもとに向く。
真姫「まぁ、そうだけど……」
視線を受けた真姫は髪の毛をくるくるいじりながら顔を赤くする。
曲に関しての質問が終わり今度は姫乃が取材内容を聞くことにする。
姫乃「じゃあ、ダンスはどうやって考えてるんですか」
ライブをするうえで必要になってくるのが曲とダンス、そして衣装。そのダンスについての質問が飛んできた。
それをことりが答える。
ことり「それは、バレエの経験のある絵里ちゃんと海未ちゃん、そして空也君で考えてるんですよ」
ダンスに関しては経験者である絵里と絵里が加入前からダンスを考えていた海未と空也で考えている。
ここまで一問一答で答えてきたことから次の質問を葵がする。
葵「それじゃあ衣装のほうはどうしてるんですか? やっぱり自分で……?」
今までの質問の答えから少し予想ができてきたがそれでも質問をした。
それを今度は花陽が答える。
花陽「はい。ことりちゃんをリーダーとして、私とにこちゃんで作ってます」
衣装に関してはことりをトップにして裁縫に関してしっかりとした技術のあるにこと花陽が作っていた。
次にさらが初めて会った時から気になっていたことを聞いてみることにした。
さら「皆さん学年は違うようですけど、どうして敬語がないんですか?」
それは学年が違うにもかかわらずみんなが敬語を使わずに話していることだった。
この状態になったことがつい最近だったのですぐに言葉が出た海未が答える。
海未「それは、ダンスなどを踊るときに上下関係はあまりあってはならないということで」
前回の合宿でこういうことになったため今ではもう敬語を使うことが違和感に感じるほどになった。
一通り聞きたいことが終わったため最後に1つ聞いて終わることにする。
シャルル「それでは、最後に当面の目標を」
最後の質問をシャルルが聞く。
その問いに関してにこがみんなにアイコンタクトを取りながら話す。
にこ「それはもちろん……」
にこがそう言った後に、
μ's『ラブライブ出場です!』
みんな声をそろえて今の目標を言葉にした。
これでμ'sに対する質問は終わった。
清隆「皆さん今日はありがとうございました」
清隆のその言葉で緊張していたμ'sの肩が落ちる。
そこのタイミングで空也がみんなのもとにやってきた。
空也「お! 終わってたか?」
その顔からして眠気はすべて取れたようであった。
やってきた空也に穂乃果が今終わったことを伝える。
穂乃果「ううん。今終わったところだよ」
そう言ってこれから空也の取材が始まることになった。
side out
空也side
十分に睡眠をとることができた空也はみんなが新聞の取材をしている空間に入ってきた。空也が来た時にちょうど取材が終わっていた。
空也「そうか。じゃああとは俺だけだけど、みんなは練習するよな?」
ライブまでの時間が迫ってきた状況で練習をしないという選択肢はなかった。
それは空也以外も理解していた。
凛「あったりまえだにゃー! だけど……。どこで練習するの? ここ使うよね?」
凛はやる気満々といった様子だが場所の問題に気が付いた。
凛がそう言った疑問を口にしたら空也はおもむろに歩き出し空間の壁に触った。
空也「それじゃあ……」
するとそこにはドアが現れた。
現れたドアを開けて空也はみんなをそこに招待する。
空也「ここでやればいいんじゃない。もちろん防音だし、広さは十分にある」
普通に同じ空間で取材と練習をすればいいと思われるが音などが気になるという理由で別室でやることになった。
練習場所を確保できた瞬間穂乃果は真っ先にドアに向かいみんなを呼ぶ。
穂乃果「そうなの! じゃあみんな~。練習するぞ~!」
練習する気満々でそのまま部屋の中に入っていく。
穂乃果が入り次第に全員が入っていくμ'sの面々たちを見送った空也と新聞部は、
空也「じゃあ始めようか?」
空也の言葉と同時に新しい取材が始まる。
っと思っていたのだが魔法にある程度の知識を持った者が今朝の話を聞いて気にならないわけがなく、
立夏「えぇ、でもその前に。昨日は何をやったのかしら?」
立夏もまたその一人であった。
聞かれたことに関して空也は素直に答えることにした。
空也「俺が本島で一度だけ大きな魔法を使えるようにした」
それが昨日の夜に行ったこと教えた。
その行動に以前から魔法に関する空也の考えは知っていた清隆は反応する。
清隆「え!? 空也、お前あれだけここ以外で魔法使うの拒んでたんじゃ……」
そう。魔法使いであることを知られたくないと思っていた空也がばれやすくなる大きな魔法を使うことをためらっていた。
しかし、そんな空也の信念も捻じ曲げてしまうほどの夢を空也は見たのだ。
空也「そうだけど。さすがに命に係わる夢を見ちゃなぁ~。って思うわけ」
認めたくない。認められない未来を変えるためにそんな信念を捨ててしまうことなんて分けなかった。
空也の言葉を聞いて真っ先に思い浮かぶことがあった。
姫乃「命って……、それってまさか……」
その夢に出てきた人物がすぐに思い浮かんだ姫乃は空也の言葉に反応すると同時にμ'sの練習している部屋のドアを見つめていた。
その考えに至ったのが分かった瞬間に空也は話を終了させることにした。
空也「ま、起きないこと言っても仕方ないでしょ。それより早く始めよう。俺も向こうに行かなきゃいけないから」
それは空也の思い出したくもない夢の内容。だからその話になるたびに早めに終えることにしていた。
そのことを感じ取ったのか立夏は話をそのまま終え、取材に入ることにした。
立夏「そうね。じゃあ空也。あなたは何でμ'sの作詞家になったの?」
ここから取材が始める。μ'sの取材はあったがこれが空也一人での初めての取材だ。
これも先ほどのμ'sの取材と同じように一つの質問に対し一つの答えで答える。
空也「穂乃果に頼まれたから」
これが主な理由。曲を作るにあたって重要になってくる歌詞を作ってくれと頼まれたからそれが空也にとって十分すぎる理由だった。
清隆が空也の回答を聞いて質問をする。
清隆「それはどうして頼まれたんだ?」
作詞をしていることがいつ言っていたのかそこが気になった。
もちろんこの内容の質問も空也にとってはすぐに答えられる。
空也「受験の合格発表の日の打ち上げで俺の夢について話してたから、それを覚えてたんだ」
いつまでもすぐに思い出すことができる出来事。きっとこれがなければ恥ずかしさからμ'sの曲を作っていなかっただろう。
さらに取材は進んでいく。今度は葵が空也に質問をする。
葵「作詞家になりたいの思ったのはなぜですか?」
葵がした質問は普通じゃないため話すことがためらわれる。
空也「う~ん。これ過去に行ったときの話なんだけど大丈夫か?」
普通に立夏たちに話すだけなら問題ないのだが新聞になるとするなら先に断っておかないといけないと思った。
空也が言ったことにすぐに立夏はすぐに反応する。
立夏「そこら辺は大丈夫よ。だから話して」
立夏の放ったその声は優しげでとても安心できた。
立夏にそう言われた空也は当時を思い出すように語り始める。
空也「了解。俺の夢に始まりは、過去の……今から30年前に会った軽音部の小恋や渉、義之が歌詞を作ってるのを見て憧れたからだな」
過去で空也が関わった人物たちが空也の夢を与えた。空也の言った通り作詞をしているところを見てあこがれを抱いた空也は作詞の道に進むことにした。
話が終わった瞬間を見計らって今度はシャルルが質問をする。……のだが、
シャルル「魔法の事を話したのは?」
かなりデリケートな部分というか新聞にできないと思われる質問をしてくる。
シャルルがその質問をすると、
空也「それいるか?」
真っ先にその言葉が出てきた。
そう言われたシャルルは明るい笑顔を見せ、
シャルル「いいからいいから」
空也に言うように催促をした。
何を言っても無駄だという雰囲気を感じ話し始めることにした。
空也「はぁ、まあいいや。まずなんか、ことりが何かを隠してるぽいから。メンバーに秘密はなしっていうのを伝えるため、それと約一名に勘ずかれたのもあるな」
ことりが何かを隠しているのは前の合宿から気が付いていた。あの場面ではいうことが得策でないことを感じ、また自分の秘密を打ち明けることで話しやすい雰囲気を作った。
そんな中でさらは一つ気になることがあった。
さら「その人物って?」
空也が言った勘ずかれたとされる人物のことに関して気になった。
空也はその人物の名前を答える。
空也「希だよ。枯れない桜の力についてもばれたしな」
枯れない桜の事にも気が付き、空也のこともすでに少しずつ気が付き始めていた。
そしていよいよ時間もいいころになったため最後の質問になる。
姫乃「じゃあ最後に、これからの抱負を」
これはμ'sと同じ質問。
少し考えるようにして空也は答える。
空也「そうだな。彼女たちに合う詩を書いてみんなを輝かせたい……。かな」
これが今の空也の抱負。彼女たちに会う歌詞で輝かせてあげたいそれは今までもそう思っていたが最近では強く思い始めていた。
最後の質問を答え終わると立夏が声を出す。
立夏「はい、終わり。じゃあ私たちは行くわ」
そう言って立夏を含め新聞部のみんなが帰りの支度を始める。
急に支度を始めたみんなに空也は思っていることがあった。
空也「なんか予定でもあんのか?」
みんなに空也はそう質問するが、
清隆がそのことを答える。
清隆「ないけど。お前練習見に行くんだろ?」
それは空也を思っての行動だった。確かにライブまであと少ししかないという状況で練習時間は貴重であることを知っての行動だった。
確かに練習時間は大事だ。だけどせっかくだから普段はできないことをしようとする。
空也「行くけど、みんなも見に来いよ」
見てもらうことで普段の練習とはかなり違くなってくる。
練習の邪魔をしてはいけないと思っていた新聞部の面々はいいのかどうかと少し不安になる。
姫乃「大丈夫なんですか?」
貴重な練習時間があるのにいてもいいのかということを思い空也に聞いた。
提案したのは空也のため決してダメとは言わない。それにしっかりとした理由がある。
空也「あぁ、あいつらも人に見られるのにはなれてきたと思うけどまだまだだからな。いい練習になると思うから」
恥ずかしがり屋が治るというか平気になるように人に見てもらうというのは大事になってるため見てもらうのはとても助かる。
空也の言葉を聞いて立夏が口を開く。
立夏「空也がそう言ってるなら私は構わないわよ」
立夏がそういうとみんなも問題ないのかみんな笑顔でμ'sの練習している部屋に入っていった。
今回で空也がどういった感情で歌詞を書いているのかといったことなどが分かったと思います。
そしてこの取材の内容を覚えているともしかしたらいいことが起こるかもしれないので読み返してみても面白くなるかもしれません。
次回『女神たちの誕生日~準備編①~』
それでは、次回もお楽しみに!
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