ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~ 作:そらなり
今回で『先輩禁止』回は終わりになります。まだ誕生回を描いていないのは2回目のほうで書こうと思っているのでそれまでお待ちください。
それでは今回はっちゃけるみんなの姿をご覧ください!
空也side
みんながお風呂に入り終わり眠ることになったのだが、空也がお風呂に入っている間に穂乃果たちの中だけであることが決まっていた。
空也「まさか俺もここで寝るのか!?」
それはリビングにみんなで寝るということ。つまり空也も一緒である。
そしてその提案をした1人である穂乃果は、
穂乃果「そうだよ。別にいいよね」
首をキョトンとかしげながら確認をとる。
そんな穂乃果の仕草に少し胸がドキドキするが、空也にも意地があった。
空也「いや、さすがにダメだろ。俺は普通の部屋で寝かしてもらう」
そのことを言った瞬間に穂乃果の顔が悲しみに染まる。しかしそれでも区別はしないといけないので別の部屋に行こうとするが空也の向かった出口からことりたちが布団を持って入ってきた。
穂乃果の表情と空也の行動を見たことりは、状況をなんとなくだが察した。
ことり「えぇ~、空也君。せっかく持ってきたのに……」
もう空也も一緒の部屋で寝ることに関して決定していたため布団もことりたちが運んでくれたらしい。
ここまでの労力をしてくれたということに空也は断ることが申しわけなくなってしまった。
空也「……………しょうがないな。でも離れて寝るからな」
同じ部屋では寝るがそれでもちゃんと線に気はすることを条件にその提案を飲むことにした。
きっとその答えは穂乃果も予想していたのだろう。
穂乃果「うん。それでいいよ」
空也が受け入れた瞬間にすぐ受け入れ穂乃果の顔に笑顔が戻った。
空也の答えに安心した穂乃果は敷いてある布団を自分の寝るところとして決めた。
穂乃果「じゃあ私はここ」
そこは布団の端の方だった。
こういう場合出てくるのは、
にこ「え~、そこはにこでしょ」
にこのように場所の取り合いになることがしばしば。
そんな穂乃果とにこを置いて凛がほかの場所をとる。
凛「凛はかよちんのと~なり」
そして隣に花陽をつれてきた。
そして希は自分の後ろの方にいる真姫に話しかけた。
希「真姫ちゃんはどうする?」
希に聞かれた真姫は冷静に答える。
真姫「どこでもいいわ」
興味がないのか、それとも恥ずかしくてそういうことができないのか結構ドライな対応だった。
結果だんだんとみんなな寝る場所が決まった。
にこ「じゃあ電気消すわよー」
そしてにこが手元にあるリモコンで電気を消す。
そしてみんなは声をそろえて、
にこ以外「「「「「「「「「は~い」」」」」」」」」
そういうと同時に電気が消える。これでみんなお休みムードになると思われたが現実はそうではなかった。
電気が消えた瞬間穂乃果は隣に寝ていることりに話しかける。
穂乃果「ねぇ、ねぇことりちゃん」
一応小声でほかの人には迷惑にならないように気を使ったのだが、周りが静かなおかげでほとんど聞こえている。
ことりは穂乃果に呼ばれ返事をする。
ことり「どうしたの穂乃果ちゃん」
すると穂乃果は小声のままで続ける。
穂乃果「なんだか眠れなくて」
そう。こういう楽しいと感じるとき穂乃果は極端に眠れなくなる。
しかしそれでも話していることは眠れなくする原因の1つだった。
絵里「そうやって話してたら、もっと眠れないわよ」
そのためすぐに海未とことりを挟んで隣の絵里が注意する。
離れているため1度穂乃果は起き上がり謝る。
穂乃果「ごっごめんなさい」
そして絵里の隣で寝ている海未を見て、
絵里「海未を見習いなさい。もう眠ってるわ」
海未は寝るのが早いので絵里も少しは驚いたらしい。
ことりの向こうにいるぐっすりと寝ている海未を穂乃果が見る。
穂乃果「おぉ~」
本当によく眠っていた。
そうなのだがことりは知っている。
ことり「穂乃果ちゃんも割とよく眠れるほうだよね?」
そう、穂乃果も実際はよく眠れるのだ。早く寝てもみんなが起きるまで起きないということが多くある。
しかしその穂乃果の性質にも例外が存在する。
穂乃果「うん。けどなんだかもったいないっていう気が……、せっかくみんなでお泊まりなのに」
それが今を楽しいと思っているか、寝た次の日が楽しみで仕方がないかということ。その条件を満たすと穂乃果は眠れなくなるし起きるのが早くなる。
そんな話をしていると絵里からまた注意が入る。
絵里「何度も言うけど遊びにきてるんじゃないわよ。明日はしっかり練習するんだから、早く寝なさい」
明日は練習をするのだ。寝不足で体調を崩して倒れてしまうというのは夏では命にかかわる。そのため早く寝るのが得策なのだ。
穂乃果も絵里の言っていることが分かったので、
穂乃果「は~い」
返事をしてそのまま眠りに入ろうと思った。穂乃果は布団をかぶって寝むれるように努力をする。
そして絵里のほうでまた話が繰り広げられていた。
希「真姫ちゃん? 寝ちゃった?」
希は自分のすぐ近くにいる真姫に話しかける。
1回はそのまま眠りに入ろうと思った真姫だが、
真姫「何よ……」
話が続きそうだったので返事をする。そのため少し間ができた。
その真の意味を感じ取った希は、
希「本当にそっくりやな」
ある人を頭に浮かべながらまるで聖母のようなほほえみで真姫のことを見ていた。
そんな希のことが気になり、
真姫「なんなの? さっきから」
真姫は起き上がりながら希に聞いてみることにした。
しかしその問いに帰ってきたのは、
希「ふふふ」
希の意味深な微笑みだけだった。真姫は問いただすのをあきらめて眠ることに専念することにした。
しかしそれはあることがきっかけで妨げられてしまう。
バリバリボリボリ
空也「なんだよこの音は」
その音は離れて目ている空也の耳にも届いた。そしてその音の正体を確かめようとする。
花陽「私じゃないです……」
凛「凛でもないよ」
空也の言葉にすぐに反応した凛と花陽ではないようだ。
もう埒が明かないと思ったのかそれとも音の正体がわからずに怖がっているのか定かではないが、
絵里「えぇ? もう誰か明かり付けて」
絵里が電気をつけるように指示を出す。
にこが電気をつけその音の正体があらわになった。その音を出していた犯人は穂乃果だった。
ことり「何やってるの穂乃果ちゃん?」
煎餅を食べている穂乃果は起き上がり、
どうやらみんなに注目されて驚いたのかのどに詰まったようで胸をたたきながら、
穂乃果「え~っと何か食べたら眠れるかなぁ~って」
その行動の意味を答えた。
そして先ほど電気をつけてくれたにこも起き上がる。
にこ「んもう、いい加減にしてよねー」
しかしその顔はみんなが驚くものだった。
電気が付いたことによって近づいてきた空也が真っ先に驚き、
空也「何やってんだにこ」
にこに声をかける。にこの顔にはパックときゅうりが付いていた。その顔はおそろしく怖かった。
しかしそのことを本人は思っていないようで、
にこ「美容法だけど」
簡単に答える。確かによく聞く美容法だがさすがに怖い…。
にこの顔を見た絵里は顔を引きつかせながら、
絵里「ハラショー」
本当に引いていた。
そしてそれは花陽も一緒で、
花陽「こっこわい……」
さらには凛も全く一緒だった。凛に至ってはものすごく怖がっていた。
怖がられたにこはリモコンでもう一度電気を消そうとするが、
にこ「誰が怖いのよ。いいからさっさと寝るわよ」
その行動は1つの枕によって止められる。にこの顔に枕がジャストヒットしたのだ。
そして枕の飛んできた方向を見ると、
希「真姫ちゃん何すんのー」
希がそういった。本当は希が投げたのだがこの言葉を聞いて真姫が投げたのだとみんなが誤認する。
勝手に自分のせいにされた真姫は、
真姫「え? 何言ってんの?」
戸惑いながらその言葉の意味を希に訊ねった。
しかしそんなことはあてられたにこには関係なかった。
にこ「あんたねぇ~」
そう言って真姫に言い寄ろうとした。
そしてそれはまた希によってさえぎられ、
希「いくらうるさいからってそんなことしちゃダメや」
希はしゃべりながら今度は凛へと枕を投げた。
しかしそこは運動神経の言い凛だった。
凛「何するにゃ!」
自分に飛んでくる枕をキャッチした凛は穂乃果に枕を投げた。
穂乃果「よ~し!」
その枕がヒットしたことにより穂乃果もやる気になり真姫へと枕を投げ返した。
穂乃果の投げた枕が真姫の顔にヒットしてそのまま落ちる。
希「投げ返さないの?」
そのまま動かない真姫に希は挑発するように言った。
しかし真姫は枕投げをやる気はなかった。
真姫「あなたねぇ~」
言葉だけで希に対抗するが、
そこへもう2つの枕が真姫へと当たった。
絵里「ふふ~ん」
空也「なんだ楽しいなこれ」
投げたのは希と反対方向にいる絵里とにこのさらに後ろにいる空也からの攻撃だった。
そしてこの攻撃は真姫をやる気にした。
真姫「もぉ~、いいわよ。やってやろうじゃない」
飛んできた枕の一つをつかみ目の前にいた凛に投げる。しかし凛がよけたことによりその後ろにいるにこへとヒットした。かなり強かったようでにこが吹っ飛ぶ。
真姫の攻撃をよけた凛は近くにあった枕をとりことりへと投げる。
ことり「パス!」
しかしことりのお気に入りの枕で凛が投げた枕の軌道をそらした。そのおかげでことりにあたることはなかったが、狙っていたようで隣の穂乃果にあたった。
真姫は近くにいた希と絵里そして近づいてきた空也に三方向を挟まれ同時に投げられるがその場でしゃがみよけることに成功した。
そうやって枕を投げあってる内に海未のもとへ2つの枕がヒットした。
海未以外「「「「「「「「「あ!」」」」」」」」」
せっかく眠っていた人に当ててしまったためみんなが動揺する。
そして海未はそのせいで起きてしまった。
穂乃果「あの~、大丈夫?」
穂乃果は海未を心配して声をかける。
しかし海未にはその言葉は届かなかった。ただその場に立ち上がり2つの枕を手に持った。
海未「何事ですか」
トーンの低い声が部屋を駆け巡る。
あまりのプレッシャーに、
ことり「えっと……」
ことりも言葉をなくしていた。
そして海未は続ける。
海未「どういうことですか……」
返事が返ってこなかったのでもう一度海未はみんなにどういうことかを訊ねた。
あまりにも海未のはなっている恐怖がすごく大きく、
真姫「ちっちが……狙ってあてたわけじゃ……」
すぐにワザとではなかったことを言う。
そしてもう一つの枕を投げた穂乃果もそれに便乗する。
穂乃果「そっそうだよ。そんなつもりは全然なかった……」
あと少しで言い終わるかというところで、
海未にさえぎられてしまう。
海未「明日早朝から練習するといいましたよね……」
確かにそういうことで先ほど話が付いた。まじめな海未はすぐに準備ができるようにしたところを強制的に起こされてしまってはこうなるのもしょうがないだろう。
ことり「うっうん」
ことりもそういうことはわかっている。
それでも海未は続ける。
海未「それをこんな夜中に……」
しかしそれは普段の海未ではなかった。
異常な海未のことを見た絵里は、
絵里「落ち着きなさい海未」
海未のこと止めようと思って海未に語り掛けるが、
ここであることを思い出した空也がそれを言葉に出す。
空也「そうだった。海未は起きてすぐあとは機嫌が悪くなるんだった。それが他人に起こされたならなおさら……」
誰しもそういったことがあるとは思うが海未に関してはそれ以上で強制的に眠らせるしか手がなくなってしまう。
穂乃果もその当時に事を思い出しているのかかなり焦っている。
穂乃果「まずいよこれ……」
そして海未は手に持っていた枕を投げる。それは高速で正面にいたにこへと当たる。
凛「にこちゃん! だめにゃ。もう手遅れにゃ」
近くにいた凛がにこのことを確認するがすでににこは気絶していた。
その攻撃を見た花陽は、
花陽「超音速枕……」
海未の投げた枕をそう命名した。
あまりの速さに絵里も、
絵里「ハラショー」
驚くしかできなかった。
そしてどうやら海未は全員をこうやって眠らせるのが目的だったようだ。
海未「覚悟はできてますね……」
まぁ、そのついでに起こされた腹いせが入っていないとも言えなくはないが…。
海未の攻撃を見たみんなは怯えていた。
ことり「どうしよう。空也君」
そんな中ことりが空也に助けを求める。
頼られた空也は真っ先にみんなな指示を出す。
空也「まずはみんなソファーの裏とかに避難だ」
このままいたらすぐに狙われる。だから空也はみんなに隠れるように指示を出した。
みんなが避難したのを確認した空也は素早く動きすぐに海未の後ろをとる。そして海未の首筋をたたく。
結果海未は気絶した。
空也「まぁ手加減したし大丈夫だろ……」
言ってしまえば力なんて全く入れていないのだが空也は加減しなければ海未が一生目覚めないことがありえたので全力で手加減した。
そして収まったころにみんなも隠れていたことろから出てきた。
真姫「全く……」
どうやらこの間に少しは冷静になったようで、真姫は肩の力を抜いていた。
そう呟いている真姫に向かって事の始まりの詳細を知らない凛が、
凛「でも、もとはといえば真姫ちゃんが始めたにゃ」
そういうのだが、
ここでようやくその事実を真姫が言う。
真姫「ちっ違うわよ。あれは希が……」
そう。始めたのは希が原因だった。ようやくそのことをみんなに伝えることができた。
しかし当の本人は、
希「うちは何も知らないけどね~」
そう言いながら笑顔でとぼける。
その行動に真姫は言い寄るが、
真姫「あんたね~」
すぐに真姫は足を止められることになった。
希「エイッ」
希はその掛け声と一緒に真姫に自分の持っていた枕を押し当てた。
そして真姫はこのことがきっかけで初めて名前で呼ぶことになる。
真姫「って何するの希!」
顔から枕と取ってすぐに攻撃した本人にそう言った。
そしてこれらの行動は希にとって意味のあるものだった。
希「自然に呼べるようになったやん。名前」
それはみんなが仲良くなるように名前で呼び合えるようにすることだった。
そして言われるまで気が付かなかったことがようやく気付けた。
真姫「え?」
今までの真姫は名前で上級生のことをかたくなに呼ばなかった。しかしこのことがきっかけで自然に呼ぶことができるようになったのだ。
まぁ、そこに至るまでには、
希「本当に面倒やな」
希にとってはかなりの行動が必要になったのだろう。そう言い残した。
そしてあまりの恥ずかしさから真姫は、
希「べっ別にそんなこと頼んでないわよ!」
先ほどから持っていた枕を希に投げることになった。その行動は空也に予測されていたようで希にあたる前に枕を当てて当たらなかったのはここだけの話。
そしてその後は枕投げで疲れたのかみんなはぐっすり眠った。
日が明け早い時間に起きた真姫は、
真姫「はぁ~」
近くの海岸に来ていた。そこには昨日から真姫のお節介をしていた希の姿があった。
希は海のほうから出てくる太陽を見ていた。
希「お! 早起きは三文の徳。お日様からた~ぷりパワーもらおうか」
真姫が近づくとすぐに希は気づき笑顔で真姫に言った。
誰もいないという状況で真姫は昨日から気になっていたことを聞いてみることにした。
真姫「どういうつもり?」
なぜ自分にお節介をやくのかそれが気になっていた。
しかし希にはそこまで真姫のためという考えはなかった。
希「別に真姫ちゃんのためやないよ。それと空也君早く出てきたら」
そして真姫は気づいていないようだが真姫が下りてきた会談の淵には空也がいた。
自分のいることを知られた空也は、
空也「なんだばれてたのか……」
真姫の後ろからやってきた。
そして希は続ける。
希「……海はいいよねぇ」
振り返っていた希は再び海を見つめそんなことを口走る。
そしてそれは空也にもわかることだった。
空也「あぁ、どんな悩み事も小さく見えていくからな」
初音島は海が近くにあるため行こうと思えば簡単にいくことがあったため作詞などに悩んだときによく行っていたのだ。
そして先ほどまきから質問されたことを答える。
希「そうそう。ねぇ真姫ちゃん、うちなμ'sのメンバーの事が大好きなん。うちはμ'sの誰にもかけてほしくないの。確かにμ'sを作ったのは穂乃果ちゃんたちだけど、うちもずっと見てきた。何かあるごとにアドバイスもしてきたつもり。それだけ思い入れがある。ちょっと話すぎちゃったかも。みんなには秘密ね」
それが真姫を気遣った理由。そして希がμ'sに思っている想いだった。
それを聞いた真姫は、
真姫「ふ~、めんどくさい人ね。希」
やりたいと思ったことに回りくどい方法でやる希にそんなことを思った。
そう言われた希は笑顔で振りかえり、
希「あ、言われちゃった」
そう答えた。言われた希はそんなに気にしていないようだった。
やがて話が終わると別荘のほうから穂乃果たち全員がやってきた。
穂乃果「真姫ちゃ~ん、希ちゃ~ん、空也く~ん、お~い」
笑顔で先頭を走る穂乃果は手を大きく振っていた。
みんなが集まり手をつないで日の出を見ていた。
真姫「ねぇエリー。ありがとう」
先ほどの希との話をしてさらに素直になることにできた真姫が絵里に感謝をした。
絵里は真姫の変化にすぐに気が付き、
絵里「ハラショー」
笑顔とウインクをしてすばらしいという意味のロシア語で答えた。
真姫の話も終わり、穂乃果が今後の目標を確かのものにするべく宣言する。
穂乃果「よ~しラブライブに向けてμ'sがんばるぞー!」
これからμ'sはラブライブに向けて頑張ることをここに確かにした。
みんな「「「「「「「「「「お!!」」」」」」」」」」
これでさらにμ'sの結束は強まった。
終わりました合宿回。
そして次回からは完全オリジナルストーリーが始まりますのでお楽しみに!
新しくお気に入り登録をしてくださった遊妙精進さんありがとうございました!
次回『夏だ! 合宿に行こう! その2』
それでは、次回もお楽しみに!
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