ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回からは『ワンダーゾーン』回になります。そして新章『折れない友情』編となります。

それでは今回も楽しそうなμ'sの姿を見ていってください!


第2章 折れない友情
目に見える成長


 オープンキャンパスを終え数日が経った。どうやらアンケート結果の集計が終わったようで理事長のつてでアイドル研究部にその結果が渡った。

穂乃果「ことりちゃ~ん、海未ちゃ~ん、空也く~ん。すごいよ! ビックニュース!」

 一番に聞かされた穂乃果は興奮気味に空也たちのもとにやってきた。穂乃果は空也に抱き着きながらニュースがあることを報告した。

 

 やけにテンションの高い穂乃果の様子に空也は少し言葉が詰まる。

空也「どっどうしたんだよ……」

 急に抱き着いてきた穂乃果を顔を赤くしながらひきはがす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 穂乃果の言うニュースの正体を知るべく穂乃果をつれ4人で部室に向かった。

花陽「オープンキャンパスのアンケートの結果廃校の決定はもう少し様子を見てからとなったそうです」

 部室に入ってその内容を聞くと花陽が教えてくれた。その情報は今まで穂乃果たちが欲していた願いに近いものだった。

 

 当然目標が達成しかかっている状態という報告は、

海未「それって!」

ことり「見にきてくれた子たちが興味を持ってくれたってことだよね」

空也「そうだな。良かった。けどまだ終わってないからな」

 海未とことりそして空也を喜ばせた。

 

 そして穂乃果が喜んでいたことにはまだ続きがあったらしい。

穂乃果「うん。わかってるよ。でもね、それだけじゃないんだよ~。じゃっじゃ~ん。部室が広くなりました~!」

 今まで使っていた部活の隣のスペースが使えるようになったようで穂乃果がそのドアを思いっきり開ける。

 

 活動の場所が増えたのは単純にうれしいことであるため、

海未 ことり 空也「「「おぉ~!」」」

 ロッカーがあるため更衣室としても使えるしにこのアイドルグッツがないため多少大きくお互くことができる。

 

 穂乃果は本当にうれしいようでその場でくるくると回って喜びを表現していた。

穂乃果「よかったよかった~」

 

 そんな穂乃果に絵里の言葉が入る。

絵里「安心してる場合じゃないわよ」

 絵里の言葉でいい意味で現実に戻される。

 

 そしてそのことを注意した絵里をみて、

海未「絵里先輩」

 海未が声を漏らした。

 

 そして絵里は続ける。

絵里「生徒がたくさん入ってこない限り廃校の可能性がまだあるんだから、がんばらないと…」

 っと話している途中にある変化で絵里の言葉が止まる。

 

 その瞬間海未が泣いたのだ。

海未「うれしいです! まともなことを言ってくれる人がやっと入ってくれました!」

 そして本当にうれしそうに絵里に感謝していた。

 

 そのことでいろいろ絵里は違和感を感じた。

絵里「ちょっと待って。時坂君はどうなの? 真面目そうだけど……」

 今まで話してきた内容から考えた空也の性格はまじめだったらしい。

 

 しかし長く空也と一緒にいた海未たちにはわかることがあった。

海未「確かにそうなんですが……。本人のいる前ですけど、空也はいきなりふざける時があるんですよ。それがあまりに突然で……」

 海未からしたらふざけていると思うことがいきなりやってくる。もちろんなんの前触れもなく。海未がファーストライブでジャージを履いてきたときに穂乃果に脱がさせたのもその範囲に入る。

 

 もちろんそのことを知らない絵里は、

絵里「そうなの……」

 空也のことを見て考えた。

 

 しかし空也も黙っているわけにはいかなかったため、

空也「楽しいと思うことには挑戦していかないとな。それと、絢瀬会長。俺の事は名前でお願いします。そっちがいいので」

 その向上心をアピールしつつ絵里に自分の呼び方を変えてもらうように頼んだ。

 

 その提案をこれから同じ部活で活動していく仲間にとって重要だったため、

絵里「そう? じゃあ空也と呼ばせてもらうわ。だったら私の事も名前でいいわよ。それと会長はなしね」

 絵里も受け入れそして空也に自分の呼び方を変えるように言った。どうやら会長と呼ばれるのは恥ずかしかったらしい。

 

 もちろん空也はその提案を受け入れる。

空也「わかりました。絵里先輩」

 これでμ's全員がある程度まとまりができた。

 

 そしてそろそろいい時間なので希が練習の始まりを提案する。

希「ほな。練習始めようか?」

 

 しかしこれにのれなかった人がいた。

ことり「あ! ごめんなさい。私ちょっと、今日はこれで……」

 ことりは本当に申し訳なさそうに部室から出ていく。

 

 急に帰ってしまったことりに疑問が残る。

穂乃果「どうしたんだろう。ことりちゃん? 最近早く帰るよね?」

 しかも穂乃果の言うとおりここ最近は早く帰ることが多くなってきている。

 

 それでも重要なことなら相談があるはずだと思った空也は、

空也「ことりにも用事があるんだろ? あまり詮索することでもないし、いつか教えてくれるだろ」

 いつかことりが打ち明けてくれることを願い待つことにした。

 

 

 

 

 

 その後屋上で残りの人で練習を始めようとしたのだが、

穂乃果「うわ~50位!? なにこれ、すごい!」

 今のランキングを見てみようということになりパソコンを開くとそこにはμ'sの下の数字が50まで減っていた。

 

 それはつまり順位が上がったということ。

花陽「夢みたいです!」

 当然うれしいことなので結果を見た全員が喜ぶ。

 

 そして新しく入った絵里たちに穂乃果が伝える。

穂乃果「20位にだいぶ近づきました!」

 ラブライブに出場できるのは20位までということを伝える。

 

 急激に伸びたことを絵里は、

絵里「すごいわね」

 っというように本当にうれしがっていた。

 

 その原因を海未が少し分析していた。

海未「絵里先輩が加わったことで女性ファンも付いたみたいです」

 クールな印象が強い絵里は女性ファンを多く取り入れたと海未は予想した。

 

 その考えは穂乃果も同意見なようで、

穂乃果「はぁ~、確かに。背も高いし足も長いし美人だし、何より大人っぽい! さすが3年生」

 穂乃果の思う絵里の外見でのいい部分を声に出した。

 

 そう言われて見られた絵里は、

絵里「やめてよ。空也も見てるんだし」

 恥ずかしがりながら答えた。やはり付き合う直前までいっている彼女でも恥ずかしいものは恥ずかしいらしい。

 

 しかし空也は穂乃果の言葉を聞きにこを見る。

空也「…………」

 無言でただにこを見つめる。

 

 その視線を感じたにこは、

にこ「なに」

 ジト目で空也のことをにらみつける。

 

 声をかけられた空也は一瞬で目をそらし、

空也「いえ、なんでもないですよ」

 詳しくは語らずに話の流れを区切った。

 

 しかし空也の言いたかったことを察したにこは、

にこ「ふん」

 そっぽを向いて不機嫌になる。

 

 空也とにこが話している最中に希が面白そうに、

希「でもおっちょこちょいなところもあるんよ。この前なんておもちゃのチョコを本物と思って食べそうになったり」

 絵里の意外な部分をここにいる全員に教える。

 

 急に自分の恥ずかしい話が出てきたことにより、

絵里「希!」

 絵里は顔を真っ赤にして希の口を抑えた。

 

 その話を聞いた位までの穂乃果は絵里の体にくぎづけだった。

穂乃果「でも、ほんとにきれい。……空也君はこういう人が好みなの?」

 単純に疑問に思ったのか穂乃果は空也に訊ねた。

 

 その穂乃果の問いに空也が答える。

空也「う~ん。好きか嫌いかだと好きだけど……。一番大事なのはそのひとにあっている体系でいることなんじゃないかな? でも穂乃果は最低限今のままだな」

 正直に空也の思っていたことを伝える。すると穂乃果は何とか納得してくれたらしい。

 

 そしてこの状況を見て真姫が何とかしなければいけないことを口にする。

真姫「だけど、ここからが大変よ。上に行けばいくほどファンもたくさんいる」

 ファンがたくさんいるとなかなか得票数を超えるということは難しくなってくる。

 

 真姫の言葉で穂乃果が考えるように口を開く。

穂乃果「そうだよねぇ~。20位かぁ~」

 そうあと少なくても30位ランキングを上げなくてはならないこの状況。まだまだ道は長い。

 

絵里「今から短期間で順位を上げようとするなら、何か思い切った手が必要ね」

 そう絵里の言う通り今までのままでやってたんじゃ上がり幅なんてたかが知れている。何か大きいことをして目立っていかなければならない。

 

 しかしこの状況で今までの話し合いとは関係のない、だけどその人にとっては最も重要なことを知らされる。

にこ「その前に、しなきゃいけないことがあるんじゃない?」

 にこはこの状況で最も優先させることがあるようでそれを提案してくる。

 

 その内容を空也が聴く。

空也「なんですかそれは?」

 

 聞かれたにこは胸を張り、

にこ「それは、変装よ!」

 大きく宣言した。その後にこに半ば強制で外に連れてこられた。

 

 そして秋葉原のある通りでは、夏が近いのにもかかわらずコートを着た集団がいた。

穂乃果「あの~。すごい熱いんですが……」

 その正体はにこに着ろといわれたものを着ているμ'sの姿だった。

 

 熱いという穂乃果ににこは、

にこ「我慢しなさい」

 慣れているのか簡単にそして短くそう言った。

 

 しかしこのままでは間違いなく熱中長になりかねない。

空也「にこ先輩。これじゃあみんな熱中症になってしまいます。しかもそれは悪い意味で目立つので意味ないです」

 そう思った空也はにこに止めるように言った。見た目がただの不審者に見えてしまうという理由もあるが。

 

 今までの変装法を否定されたにこは、

にこ「じゃあどういうのがいいっていうのよ!」

 空也にその方法を訊ねた。

 

 聞かれた空也は何かを考えるようなしぐさをして、

空也「え~っと。人に見られているイメージの真逆の格好をすることですかね。確か……」

 思い出すかのようにその方法を伝えた。

 

 その仕草と最もらしいことを言う空也に、

絵里「なんで空也がそんなに詳しいのか知らないんだけど……」

 絵里は疑問に思ったらしい。

 

 そういえば絵里以外には教えてあると思い出した空也は、

空也「それは知り合いにアイドルがいるからですけど……」

 絵里に本当のことを教える。

 

 そしてその事実を知った絵里は、

絵里「えぇ~!?」

 当然知り合いが有名人だと教えられたら驚く。

 

 アイドルファンでその知り合いのことも応援しているにこにとっては、

にこ「そうなのよ。ほんとずるいわよ…」

 本当にうらやましいものであるといえる。

 

 そういう話をしていると後ろの店から凛の声が聞こえた。

凛「すごいにゃ~」

 

 それと同時に花陽の声も聞こえる。

花陽「はわぁ~~~~」

 

 その店に入ってみるとスクールアイドルのグッツがいろいろあった。

凛「かよちん。これA-RISEの!」

 凛は隣にいる花陽にハイテンションな状態で伝える。

 

 その様子を外から見ていると、

穂乃果「何ここ?」

 穂乃果のような疑問が出てくる。

 

 するとここのことを知っているにこが説明する。

にこ「近くに住んでるのに知らないの? 最近オープンしたスクールアイドルの専門ショップよ」

 もはやスクールアイドルだけで店がたつほどにスクールアイドルは人気があるらしい。

 

 しかし近くに住んでいてもなかなか気が付かなかったのは穂乃果だけではなかった。

絵里「こんなお店が……」

 絵里もこのような店ができていることは知らなかったらしい。

 

 それは希も同じだったが、

希「ラブライブが開催されるくらいやしね」

 ラブライブという大きな大会があるためこういう店ができていてもおかしくないと考えを完結させた。

 

 にこの先ほどの話では詳しく説明できてなかったらしく、

にこ「とはいえ、まだアキバに数件ある程度だけど」

 にこが最後の補足を入れた。

 

 この店の説明を受けた時に空也はある可能性を考えついた。

空也「この店には穂乃果達の喜ぶそうなものもありそうな気がするな」

 

 空也の言葉を聞いた穂乃果はすぐに反応する。

穂乃果「それって……」

 しかしその続きは凛によってさえぎられてしまう。

 

 その凛が持ってきたのは1つの缶バッチ。

凛「ねぇ見て見て~。この缶バッチの子可愛いよ~。まるでかよちん。そっくりだにゃー」

 凛が言う通り持っている子は花陽に似ている子だった。

 

 しかしにこたちの目はそれを似た子だけで済ませられなかった。

にこ「っていうかそれ……」

穂乃果「花陽ちゃんだよ!」

空也「だろ」

 この2人は先ほどの空也の言葉が聞こえていたためすぐにその結論にたどり着くことができた。

 

 そしてその結論を聞いた凛は、

凛「えぇ~!」

 予想していなかったことに驚く。

 

 そして空也は店の中を一通り見た後。

空也「ちょっとこっちに来な」

 ほかの人たちを呼び寄せた。

 

 そこにあるものを見て全員が驚く。

穂乃果「嘘! う、海未ちゃんこっこっこれ私たちだよ!?」

 驚きすぎたのかなかなか口が回らない穂乃果。

 

海未「おっおっおっ落ち着きなさい」

 海未もかなり焦っている様子。

 

穂乃果「みゅっみゅっみゅっミューズって書いてあるよ! 石鹸売ってるのかな?」

 穂乃果は驚きすぎて口が回っていない。

 

 そこに元から知っていた空也が冷静に突っ込みを入れる。

空也「なんでアイドルショップに石鹸を売る必要があるんだよ……。それとにこ先輩を前にしてあげよう」

 それと同時に先ほどから後ろで必死にのぞき込んでいたにこを前のほうに誘導する。

 

 前に来たにこは、

にこ「あれ? 私のグッツがない! どういうこと~?」

 グッツをあさり自分のグッツがあることを確認していた。

 

 そうしている間に穂乃果は誰かのメイド姿の写真を見つけた。

穂乃果「ん?」

 

 その穂乃果の変化を空也が気が付き、

空也「どうした。穂乃果」

 声をかける。その穂乃果は先ほどより冷静になっていた。

 

 声をかけられた穂乃果は見ていた写真を指差し、

穂乃果「ことりちゃんだ……」

 そう言った。その指差すところに確かにことりの写真があった。

 

 μ'sの展示エリアはその指差した場所ではなかった。

空也「え?」

 空也もその写真を見る。どこからどう見てもメイド服を着たことりだった。

 

 そうしている空也たちを置いてグッツの話でほかのメンバーは盛上がっている。

海未「こうやって注目されているのが分かると勇気づけられますよね」

 海未は本当にうれしそうに呟いた。

 

 絵里もその気持ちは理解できるようで、

絵里「えぇ」

 海未と同様に絵里も嬉しそうに達成感のある声で呟く。

 

 そしてにこは自分のグッツをまとめて写真を撮った。その時のにこはよほどうれしいようで涙していた。

 

 そしてそれはにこだけではない。

花陽「うっうれしいね」

凛「かよちんまた泣いてる……。泣き虫だにゃ~」

 花陽と凛もにこ同様に嬉し涙を流していた。

 

 そうしていると……

ことり「すみません。あの、ここに写真が……、私の生写真があるって聞いて。あれはダメなんです今すぐなくしてください!」

 聞いたことのある声が店の中を駆け巡った。

 

 その声にいち早く反応するのは先ほどまで写真のことを話していた2人だった。

空也 穂乃果「「ことり(ちゃん)?」

 

 声をかけられた瞬間ビクリとして後ろを向く。

ことり「ひゃあ!」

 

 そして海未もやっと空也たちに思考が追いついた。

海未「ことり? 何してるですか?」

 疑問に思っていることをことりに投げかける。

 

 それを聞いた瞬間ことりは近くのカプセルを取り目に当てた。

ことり「ことり? What ドゥナタデェスか?」

 ことりはこのまましらを通す気でいるのか別人ということにしたいらしい。

 

 これに反応したのは、

凛「わぁ! 外国人!」

 凛だけだった。その後ろで絵里もことりのことを認識していた。しかしにこはそのまま自分のグッツを見ていたが……。

 

 穂乃果は一応確認するためにことりに話しかける。

穂乃果「ことりちゃん。だよね……」

 

 しかしことりの答えは否定だった。

ことり「ちがいまーす。それでぇはごきげんよう。ヨキニハカラエミナノシュウ ……。さらば!」

 そのままことりは店から離れていき、一度立ち止まるとすごい速さで走り出した。

 

 穂乃果と海未は逃げたことりを追おうとしている。

穂乃果「あ! 逃げた!」

 走り出しそうな穂乃果たちを空也が止めた。どうやら空也には作戦があるようだ。

 

 




空也の作戦って何なんでしょね?

それはさておきこの回を書くにあたってアニメを見ながら書いているのですがメイド服のことりと出会ったとき凛と絵里が写っているときに後ろ手に子がずっと自分のグッツを見ているのは驚きました。

新しくお気に入り登録をしてくださったイングラム少佐さん、Leonさん、たかやん☆さんありがとうございました!

次回『友達とは』

それでは、次回もお楽しみに!



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