ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回から『やりたいことは』回に入ります。ようやく本格的に絵里表記で物語が書けそうです。

それでは今回も今を必死に頑張る少女たちを見ていってください。


オープンキャンパスまでに…

 テストの結果を理事長に報告しようと理事長室に来たのだがそこではとんでもない話がされていた。

南ママ「音ノ木坂学院は来年より生徒募集をやめ廃校とします」

 生徒会長に向けて言う理事長の言葉はとても重みがあったとてもウソとは思えない。

 

 その証拠に生徒会長はただ黙っていることしかできずにいた。

絵里「うぅ……」

 

 理事長の言葉に後ろで聞いていた海未とことりでさえも驚く。

ことり 海未「「え!?」」

 

 ようやく行動に出たのは穂乃果だった。

穂乃果「今の話本当ですか?」

 あまりに突然なことで聞き間違えかと確認するように理事長に訊ねる。

 

 突然入ってきた穂乃果に生徒会長は、

絵里「あなた」

 追い返そうとするが、

 

 空也も入ってきてしまい状況は穂乃果たちに味方したようだ。

空也「本当に廃校になってしまうんですか?」

 空也が気になるのは突然すぎる決定だ。今まではまだ可能性があるとだけしか言われていなかった。それが突然何の脈絡もなくこの状況になるのはおかしいと空也は考えていた。

 

 しかし、突然理事長室に入ったのは一緒にいたことりたちも驚かせたようで、

ことり「穂乃果ちゃん。空也君」

 海未と一緒に慌てて理事長室に入ってきた。

 

 空也の質問に理事長は短く答える。

南ママ「本当よ」

 その内容は穂乃果たちが一番聞きたくなかったであろう言葉だった。

 

 ことりも突然のことで反論をする。

ことり「お母さん! そんなこと全然聞いてないよ!?」

 

 そして穂乃果はよほど余裕がないのか、

穂乃果「お願いします。もうちょっとだけ待ってください。あと1週間…、いやあと2日で何とかしますから」

 かなり無謀な約束をしてまでもこの状況を何とかいしたいらしい。

 

 しかしどこか話がずれていたようで、

南ママ「い、いえあのね。廃校にするというのはオープンキャンパスの結果が悪かったらという話よ」

 理事長から告げられる本来の流れを空也は理解した。

 

 念のため空也は理事長に確認をとる。

空也「オープンキャンパス、ですか……?」

 オープンキャンパスといえば1つしかないのだが、空也は理事長に確認をとった。

 

 そしてその空也の確認に捕捉をするように、

ことり「一般の人に見に来てもらうってこと?」

 ことりが理事長の考えていることを予想し聞いてみた。

 

 そしてどうやら今まで話していた内容を話したほうが手っ取り早いと判断したのか、

南ママ「見学に来てもらった中学生にアンケートを取って結果が芳しくなかったら廃校にする。そう絢瀬さんに言っていたの」

 生徒会長と話していた内容を再び穂乃果たちに話した。その言葉で幾分穂乃果たちの心は余裕を取り戻した。

 

 理事長の言葉に、

穂乃果「な~んだ」

 穂乃果はほっと一安心をする。

 

 しかしそれは、生徒会長によって正される。

絵里「安心してる場合じゃないわよ」

 そう。この話の内容でただ安心するということはできない。

 

 そのことを把握できない穂乃果は、

穂乃果「え……?」

 生徒会長にその言葉の意味を訪ねる。

 

 生徒会長は考えていたことを穂乃果たちに告げる。

絵里「オープンキャンパスは2週間後の日曜日」

空也「そこでも結果が悪かったら、もう決まり。ってことですか」

 途中で空也もどういうことなのかを理解しその説明に加わる。そう、時間ができたというだけでタイムリミットは目前に迫っている。

 

 空也の補足はあっていたようで、

絵里「そうよ」

 生徒会長は短くそう伝える。

 

 この事態の本当の状況に、

穂乃果「えぇ!? どうしよう……」

 穂乃果は動揺した。穂乃果は周りに相談しようとするが、

 

 突如生徒会長が理事長に話しかける。

絵里「理事長。オープンキャンパスの時のイベント内容は生徒会で提案させていただきます」

 その言葉には強い意志が感じられた。

 

 そのことを理事長は察したようで、

南ママ「止めても聞きそうにないわね」

 あきらめにも似たようなしゃべり方で生徒会長の言ったことを認証した。

 

 ようやく認められた生徒会長は、さっそく行動するために、

絵里「はい。失礼します」

 すぐに理事長室から出ていき生徒会室に向かった。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絵里side

 

 生徒会室に向かうべく急いで理事長室から出るとそこには希の姿があった。

希「どうするつもり?」

 短くこれからのことについて訊ねてくる。希のその手には星のタロットカードの逆位置。意味は高望み、見損ない。きっとこのままでは失敗する。そんな予言を希はしていた。

 

 やろうとしていることは決まっていた。

絵里「決まってるでしょ」

 生徒会長はそう宣言し、希に緊急の会議を開くことを伝えた。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空也side

 

 生徒会長がさっそく行動に移した。その状況の中で穂乃果たちは負けているわけにはいかなかった。

穂乃果「何とかしなくちゃ」

 穂乃果の言う通り何とかしなくてはいけない状況になってしまった。

 

 だから空也はさっそく穂乃果たちに指示を出す。

空也「そうだな。じゃあ、早く練習してオープンキャンパスでライブできるように頑張るしかないな」

 目指すがオープンキャンパスでのライブの開催。少ない曲でもアピールにつながればいい結果は出やすくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして屋上の踊り場で先ほどの理事長との会話をほかのメンバーへと伝えた。

花陽「そんな!」

 やはりこの現状は驚くことしかできないようで、

凛「じゃあ凛たちやっぱり下級生がいない高校生活!?」

 花陽も凛も今までに経験のしたことのない出来事に戸惑うことしかできなかった。

 

 それでも上級生だからなのかにこは冷静だった。

にこ「そうなるわね」

 

 にこに現実を突き付けられた花陽と凛は、

りんぱな「「え……?」」

 2人で顔を合わせてこれからのことで悩んでいた。

 

 そんな中真姫は、

真姫「まぁ、私はそっちのほうが気楽でいいけど」

 落ち着いた様子でそういう。

 

 しかしこのグループが始まった時の目標は廃校阻止だ。

空也「とにかくオープンキャンパスでライブをやろう」

 だから空也の言う通り廃校を回避するように行動を開始する。

 

 そして穂乃果も今自分たちにできることはわかっていた。

穂乃果「それで入学希望者を少しでも増やすしかないよ!」

 アイドルなのだから歌とダンスで生徒の興味を引くこと。それが今の自分たちにできることだと。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絵里side

 

 生徒会メンバーを全員集め緊急会議を始めていた。

絵里「これより生徒会は独自に動きます。なんとかして廃校を食い止めましょう」

 議題は廃校を阻止するために何を行うか。

 

 しかしそんなこと言われてもすぐに意見を言えるほど状況は軽くない。

2年生徒会「「「…………」」」

 後輩である2年生は黙り込んで状況を観察していた。

 

 そんな様子の後輩に、

希「ん?」

絵里「何か?」

幹「どうしたんだ?」

 上級生である3人は見逃さなかった。

 

 しかし、生徒会長の言い方が悪かったのか、

さおり「いっいえ……」

 何か言いたそうにしていた役員はいうのをやめてしまった。

 

 そんな様子の後輩に望みがアドバイスをする。

希「言いたいことがあったら言ったほうがいいよ」

幹「そうそう。そんなに肩に力入れないでリラックスしていいたいこと言いな」

 希のアドバイスに便乗して幹も下級生にアドバイスを入れる。

 

 念のために役員である幸枝は今回の議題の内容を確認する。

幸枝「はい……。あの、これってこの学校の入学希望者を増やすために何をするかの話し合いですよね?」

 

 その理解はあっているので、

絵里「えぇ」

 生徒会長は短くそのことを伝える。

 

 だったらと続ける幸枝。

幸枝「だったら楽しいことをいっぱい紹介しませんか! 学校の歴史や先生がいいってことも大事だとは思うんですけど……。ちょっと今までの生徒会は堅苦しい気がしていて」

 今まで思っていた生徒会役員の大事な意見だった。

 

 そして続けるのはほかのメンバーである彩加だった。

彩加「たとえばここの制服って可愛いって言ってくれる人多いんですよ」

 今までアピールしたことのないことを積極的に生徒会長に伝えてくる。

 

 幸枝はその彩加の言ったことを聞いて、

幸枝「それいい! そういうのをアピールしていきましょうよ」

 思わず立ち上がり話を続ける。あまりの話の速さに生徒会長は少しついていけていない部分もあるがそれでも話は続く。

 

 その間にさらに新しい話題が出てくる。

さおり「スクールアイドルとかも人気あるよね」

 今の生徒会長にとっては禁句な一言を最後のメンバーであるさおりが言う。

 

 しかしそのことはごくわずかの人しか知らないため、

彩加「いいね! うちらの学校にもいるし。μ'sだっけ?」

 当然話は進んでいく。

 

 生徒会長が話についていけない状況なのだが、

幸枝「あの子たちに頼んでライブやってもらおうよ」

 どんどんと話は発展していき、

 

 いよいよ2年生メンバーは、

さおり 彩加「「いいね~!」」

 完全に話がまとまり進んでいった。

 

 しかしやっと生徒会長が話についてきたと思ったら、

絵里「ほかには!」

 大きな声で先ほどの話題を一区切りした。

 

 今まで話していた内容で進んでいたため、

2年生徒会「「「ほかには……」」」

 言われた2年生徒会は黙り込んでしまった。

 

 さすがに止めないわけにはいかないので、

幹「生徒会長(絵里)。さすがに落ち着け」

 幹がすかさず止めに入るが、

 

 突如生徒会室のドアがノックされそこから生徒会の顧問が入ってきた。

生徒会顧問「中居。ちょっといいか? 手伝ってほしいことがあるんだが」

 顧問の言うことは手伝ってほしいということ。生徒会メンバーで唯一の男子ということでこういうことは多い。

 

 幹もだんだんと慣れてきたのか、

幹「わかりました。じゃあ後は頼んだ。言ってくるわ」

 短くそう伝え生徒会室を後にするのだった。

 

 当然これからこき使われるであろう幹に、

絵里「えぇ、行ってらっしゃい」

希「頑張ってな~」

 同じ3年生の2人は幹にエールを送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 幹が生徒会室を後にした後出てきた案の確認のため飼育小屋にやってきた生徒会の面々は、

絵里「これ、ですか?」

 生徒会長に飼育小屋にいる珍しい動物であるアルパカを見せていた。

 

幸枝「はい! 他校の生徒にも以外に人気があるんですよ」

 意外な事実を生徒会長に伝える幸枝は、明るい笑顔でそう答えた。

 

 しかし目の前の光景だけで廃校をどうにかできると思えなかった生徒会長は、

絵里「ちょっとこれでは……」

 アルパカが苦手なのかはわからないが少し引き気味にそう伝える。

 

 その言葉が通じてしまったのか茶色いアルパカが怒り出し生徒会長に唾を吐きだした。

 

 そのアルパカのつばをふき取っている最中に、

花陽「生徒会長、さん?」

 先ほど話していたスクールアイドル『μ's』の花陽と凛がいた。

 

 急に話しかけられみっともない姿を見られてしまった生徒会長は、

絵里「あなた達……」

 その2人のことを見ら見つけるが、

 

 ほかのメンバーは、

彩加「あ! スクールアイドルの!」

 最近人気の出てきた2人を見て先ほどの話をしようと花陽と凛に詰め寄る。

 

 あまりの迫力に花陽は少し後ずさりしてしまうが、

花陽「はい……」

 

 そんなことは関係ないといわんばかりに話を仕掛けてきた。

さおり「ちょうどよかった! 今度オープンキャンパスがあるんだけど よかったらライブとか……」

 今の花陽たちにとっては目がってもない言葉だったがその先を聞くことはできなかった。

 

 それは生徒会長に止められ、

絵里「待ちなさい! まだ何も決まってないでしょ!」

 話すことができなかった。

 

 あまりの生徒会長の迫力に、

さおり「はっはい……」

 その場で黙っていることしかできなくなってしまった。

 




幹君再登場。まぁ、8話以降出番はないんですが、これからきっと活躍してくでしょう。

実はこの話を書くとき2年生役員をA,B,Cで表記していたのですが地の分が難しいと感じたので勝手に名前を付けさせていただきました。苗字は考えておりません。

次回『上達するためには』

それでは、次回もお楽しみに!



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https://twitter.com/kuuya_soranari
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